犬が威嚇するのはどんな時?やめさせる方法と、してはいけない対応

2022.09.13

犬が威嚇するのはどんな時?やめさせる方法と、してはいけない対応

愛犬が、他の犬や人を威嚇するので困っているという飼い主さんは少なくありません。また、飼い主さん自身が、愛犬から威嚇されてショックを受けるケースもあります。今回は、犬が威嚇するのはどんな時なのか、やめさせるにはどうすればいいのかを解説していきます。威嚇する理由を理解し、原因を取り除いて、愛犬とよりよい関係を築きましょう。

【目次】
1.犬が威嚇する理由、吠える理由
 1-1.犬が威嚇する理由①興奮している
 1-2.犬が威嚇する理由②恐怖心や警戒心
 1-3.犬が威嚇する理由③縄張りの主張
 1-4.犬が威嚇する理由④物に対する執着・所有欲
 1-5.犬が威嚇する理由⑤母性や仲間意識の表れ
 1-6.犬が威嚇する理由⑥要求を通したい(反抗期)
 1-7.犬が威嚇する理由⑦優位性を示す
 1-8.犬が威嚇する理由⑧身体の痛みや不調によるもの

2.犬が威嚇をしているときの鳴き声
 2-1.低い声
 2-2.短く吠える
 2-3.うなり声

3.犬が威嚇中にしてはいけないこと
 3-1.触る
 3-2.声をかける
 3-3.言いなりになる
 3-4.厳しく叱る

4.犬の威嚇をやめさせる方法
 4-1.興奮への対処法
 4-2.恐怖心への対処法
 4-3.縄張り、所有欲への対処法
 4-4.母性、仲間意識への対処法
 4-5.優位性への対処法

5.威嚇をやめさせられないなら

6.まとめ

【掲載:2021.03.13  更新:2022.08.13】

犬が威嚇する理由、吠える理由

威嚇する犬

◆犬が威嚇する理由①興奮している

興奮していて、唸ったり吠えたりしているのかもしれません。
飼い主さんや他の犬と遊んでいるときに、楽しさのあまり興奮して唸ってしまうことがあるのです。
特に、まだ感情のコントロールがうまくできない子犬に多く見られます。
威嚇のためではないので、表情は柔らかく、歯茎を見せていることはありません。
また、トイレの後、いわゆる「トイレハイ」で駆け回りながら唸ってしまう子もいます。

◆犬が威嚇する理由②恐怖心や警戒心

恐怖心や警戒心が原因の場合も、少なくありません。
犬は、元来、非常に警戒心が強い生き物です。
見知らぬ人に会った時や、慣れない場所に行ったときなどに、不安になって威嚇してしまいます。
人間には聞こえない遠くの音などにも、強い警戒心を抱きます。
他の犬の声に反応して、警戒の唸り声をあげたりもします。
また、些細なことで恐怖を感じてしまうことも少なくありません。
雷や掃除機、車などの大きな音や聞きなれない音に対して恐怖心を抱き、唸ったり吠えたりする場合もあります。
恐怖心や警戒心が原因の場合は、毛を逆立てていたり、尻尾が下がっていたり、外見に様々な変化が現れます。

◆犬が威嚇する理由③縄張りの主張

犬は縄張り意識が強く、他の犬や動物、知らない人が自分のテリトリーに入ってくることを嫌います。
そのため、侵入者を追い出そうとして、威嚇します。
玄関のチャイムが鳴ったとき、目の前に知らない人が現れた時などに見られる威嚇です。

◆犬が威嚇する理由④物に対する執着・所有欲

犬にとって、寝床や専用の場所、食べ物やおもちゃは、生きていくために無くてはならないものです。
これらのものを安心して得られなかったり、奪われてしまったりする状況では、犬は生存のために、これらを守ろうと威嚇をします。
他の犬が近づいたり、飼い主さんが手を出したりした時に、「取られる」と思って威嚇してしまうのです。

◆犬が威嚇する理由⑤母性や仲間意識の表れ

小さな子犬を育てている母犬は、子犬を守るために威嚇します。
想像妊娠などでおもちゃを子犬と思い込んでいる場合、そのおもちゃを取り上げようした時に威嚇したりします。
メスが母性を持った時特有のホルモンバランスの変化が原因です。
また、犬は仲間意識が強く、飼い主や家族を守ろうと威嚇することもあります。
飼い主夫婦が言い争いになったりしたときに、お父さんからお母さんを守ろうと、お父さんに向かって威嚇するような例もあるようです。

◆犬が威嚇する理由⑥要求を通したい(反抗期)

犬も生後6~9ヶ月ごろに思春期を迎えることが、2020年発表の研究で明らかにされ、飼い主の言うことを聞かない「反抗期」があることも分かりました。
反抗期の犬は、要求を通すために飼い主を威嚇したりします。
また、思春期の子犬は、恐怖心や警戒心が強まったり、何かに対するこだわりが芽生えたりして、意識が飼い主さん以外の刺激に向きやすいです。
このため、この時期の子犬に無理に言うことを聞かせようとしたり、叱りつけたりすると、反抗的に威嚇をするようになります。
思春期による行動の変化は、思春期に特有のものです。
生後12ヶ月ごろには、ほとんどの犬が従順に戻ります。

あわせて読みたい:犬の反抗期はいつからいつまで?どんな行動をする?正しい対処法は?
犬の反抗期はいつからいつまで?どんな行動をする?正しい対処法は?

犬にも、人と同様、「反抗期」があります。それまでできていたことができなくなったり、指示に従わなくなったりする時期です。飼い主さんは問題行動に悩んでしまうかもしれませんが、犬の成長過程においては自然なことです。反抗期について理解して正しい対応を取れば、お互いの信頼が増し、素晴らしいパートナーになれるでしょう。今回は、犬の反抗期について、時期や行動、正しい対処法を詳細に解説します。

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◆犬が威嚇する理由⑦優位性を示す

犬の社会は、リーダーを頂点とする縦社会です。
そのため、自分が相手よりも優位であることを示すために威嚇します。
老犬や体の弱った犬を威嚇するほか、飼い主を順位が下とみなして威嚇するケースもあります。

◆犬が威嚇する理由⑧身体の痛みや不調によるもの

身体を触ったとき、嫌がったり、威嚇するように吠えたり唸ったりする場合には、ケガや病気による痛みがある可能性があります。
明らかに触られることを嫌がる、普段とは違う唸り声をあげる場合には、動物病院に相談してください。


犬が威嚇をしているときの鳴き声

◆低い声

一般的に、低い声で吠えたり唸ったりしている時は、威嚇と判断してよいでしょう。

◆短く吠える

短く「ワン」と吠える場合は、不審なものや知らない相手に警戒心を抱いています。

◆うなり声

「ヴー」という低く長いうなり声をあげる時には、相手に対して警戒していたり、攻撃的になったりしています。


犬が威嚇中にしてはいけないこと

犬

◆触る

落ち着かせようと犬の体に触ったり、やめさせようと鼻先を押さえたりすると、とっさに噛みついてくる恐れがあります。
威嚇している犬は緊張状態にあるため、普段は飼い主と良好な関係を築いていても、視界に手が入ると反射的に咬みつく場合があるので、すぐに触るのは危険です。

◆声をかける

反応して声をかけると、威嚇を助長しかねません。
なだめたり、あやしたりするような声をかけると、犬から見れば、「激励されている」ようなものです。
その結果、犬はさらに自信を持ち、威嚇を続けてしまいます。

◆言いなりになる

何かを要求して威嚇しているときに言いなりになると、「威嚇すれば要求が通る」と学習してしまいます。
要求に応えてやめさせるのではなく、望ましい行動を取ったときにしっかり褒め、威嚇の機会を減らしましょう。

◆厳しく叱る

犬が威嚇する原因の多くは、恐怖心や不安です。
厳しく叱ると、犬の恐怖心や不安をさらに強めて、信頼関係を崩してしまいます。
叩く、殴るなどの体罰は、もってのほかです。
飼い主さんと犬の信頼関係が壊れるだけではなく、人間の手を怖がるようになったり、威嚇せずに噛みつくようになったりと、悪影響しかありません。
犬が威嚇するときには、理由があります。
まず、理由を見つけ出して、原因を取り除きましょう。


犬の威嚇をやめさせる方法

◆興奮への対処法

遊びなどで興奮してしまっているケースは、成犬になって感情がコントロールできるようになってくると次第になくなってきます。
しかし、アグレッシブな性格の犬の場合、完全に威嚇しなくなるわけではありません。
そのような性格の愛犬は、なるべく刺激しないように気をつけましょう。

◆恐怖心への対処法

まずは、子犬の頃に不安や恐怖心の原因となりそうなものに、少しずつ慣れさせておきましょう。
生後8週齢~12週齢の「社会化期」には、嫌悪感を持たずに外的な刺激を受け入れることができます。
犬が嫌がることの多いチャイムや車の音などの生活音は、CDを聞かせるなどして慣らしておくとよいでしょう。
社会化期を過ぎた子や成犬を迎えた場合には、原因を見つけて取り除いてあげましょう。
チャイムの音が原因なら、安心できる場所を玄関から遠いところに用意することです。
そのうえで、チャイムが鳴った時には特別なオヤツをあげて、「チャイムの音=良いこと」と学習させます。

◆縄張り、所有欲への対処法

縄張りを守るための場合は、一切反応せずに無視します。
来客に対して威嚇しないよう、飼い主と来客が横に並ぶことで、来客が敵ではないことを犬に伝えましょう。
来客からオヤツをあげてもらうなど、来客と良いことを結びつけるようなトレーニングをするのもおすすめです。
おもちゃや食器などに対する執着や所有欲が理由の場合、「飼い主さんは物を取り上げない」というイメージを持たせましょう。
おもちゃであれば、「ちょうだい」や「オフ」などのコマンドを出して、遊びを終わらせるようにします。
コマンドを教えるには、おもちゃをオヤツや他のおもちゃと交換することから始めるとよいでしょう。
食器を守る子には、人の手はゴハンを取り上げるものではなく、ゴハンをくれるものだというイメージをつけていきます。
最初からフードを入れた食器を出すのではなく、目の前で食器にフードを少しずつ継ぎ足していきましょう。
多頭飼いの場合は、威嚇しあう状況を作らないように、それぞれに専用のおもちゃや食器、ベッドを用意してあげましょう。

◆母性、仲間意識への対処法

子育て中の母犬は、他人が接触できない場所で過ごさせてあげましょう。
飼い主を守ろうとする子の場合は、「ご主人が怖い目に遭っている」と誤解しないよう、なるべく穏やかな表情をするとよいでしょう。

◆優位性への対処法

愛犬より下の順位をつけられないよう、飼い主さんの方が優位であることを教える必要があります。
一貫した態度でしつけを行って、リーダーシップを示しましょう。
同居している老犬などに威嚇する場合には、部屋を分けるなどの工夫が必要です。


威嚇をやめさせられないなら

怒っている犬

威嚇行動は、適切に対応しないとさらに悪化し、場合によっては咬みつくなどの攻撃行動へとエスカレートしていきます。
このような場合には、飼い主にとっても非常に危険なので、専門家に相談することをおすすめします。
また、他の犬に威嚇してしまう場合には、様々な犬と一緒に過ごさせられるドッグスクールなどに通ってみるのもおすすめです。


まとめ

威嚇行動は、攻撃の前段階なので、放置すると飛びつく、噛むといった攻撃行動へとエスカレートしていきます。
犬が威嚇をする理由はさまざまなので、それぞれに合わせた適切な対処が必要です。
愛犬の威嚇に困ったら、まずは何故威嚇するのかを見極めましょう。
原因となる状況にしないように注意して、飼い主さんと様々な経験を積むことも大切です。
日ごろから、穏やかな性格に育つように、心がけましょう。



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SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。

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