1.ツンデレな犬もいるのか
2.犬のツンデレな仕草や行動
2-1.足元で伏せをする
2-2.目が合うと目をそらす
2-3.飼い主に背をくっつけて座る
2-4.声をかけると耳だけ動かす
2-5.しっぽを一振りだけする
2-6.遊び中にうなる
2-7.帰宅後、お迎えに来ない
2-8.抱っこをするともぞもぞとする
ツンデレな犬もいるのか
今やすっかり共通語となった「ツンデレ」。ツンツンとつれない態度だったのに急に甘えてきたり、デレデレくっついてきていたのに急にそっけなくなったり…気まぐれな性質に魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。
実は犬の中にもこうした「ツンデレ」な気質を持った犬がいます。
人間にも無口な人やおしゃべりな人、一人が好きな人や大勢でワイワイするのが好きな人がいるように、犬にもそれぞれ性格があるのです。
冷たくされた!?と感じる場面があっても、けっして飼い主さんのことを嫌いになったわけではないのでご安心ください。
とはいえ、人間とは主従関係にあるイメージが強い犬。「猫はともかく、犬がツンデレ?」と腑に落ちない方も多いかもしれませんね。
そもそも私たち人間と犬の共存の歴史は古く、1万5000年以上前からとも言われています。
ただし当初は現代のように愛玩犬として飼育するのではなく、生きるために狩猟を共にする仲間として生活を共にしてきました。犬との集団生活には強固な信頼関係が必要不可欠だったため、犬の扱い方を会得し、関係性を構築してきたのです。
こういった歴史から、「忠犬」と呼ばれる犬がいるほどに犬と人間の絆は確固たるものになっていきました。
しかし現代、愛玩用に作られた犬種も数多く生まれ、人間や犬を取り巻く環境も大いに発展しました。
「ツンデレ」な犬が存在するのは、使役化・家畜化されず「家族の一員」として生活する中で、のびのびと個性を発揮できるようになった結果ともいえるかもしれません。
犬のツンデレな仕草や行動
◆足元で伏せをする
飼い主さんの足元で静かに伏せをするワンちゃんの姿、よく見かけますよね。
遊びに誘うわけでもなく、抱っこをねだるわけでもなく…じっとしている姿は退屈そうにも見えますが、実はこのポジションにいるのはとても安心してリラックスしている証拠。
すんっと澄ましているように見えても、心の中の「大好きな飼い主さんをそばに感じていたい」という気持ちを体いっぱいで表現しているのです。
◆目が合うと目をそらす
まるで「あなたに興味がありません」と言われているかのような行為ですが、傷つく必要はありません。
人間は見つめ合って愛情表現をすることもありますが、犬の場合はまったく逆の習性を持っているからです。
犬は本能的に「目と目が合う=威嚇」と感じるため、目を合わせないようにするのは「あなたと戦うつもりはありません」という意思表示でもあります。
無理に目を合わせ続けることは犬にとってストレスとなってしまうため、目をそらされたときには愛情表現と捉えて受け入れてあげましょう。
◆飼い主に背をくっつけて座る
こっちを向いてほしいのにそっぽを向かれているようでさみしい…なんて思うのは大間違い。
犬にとって背を預けるのは信頼の証です。犬のような肉食動物は目が前についており、草食動物に比べるととても視野が狭いため、不信感のあるものを背中側に置くことを嫌がる傾向にあります。
つまり、飼い主に背をくっつけるということは「背中を預けられるほどあなたのこと信頼しているよ」という気持ちの現れなのです。
むしろ体の一部をくっつけることでぬくもりを感じ、より安心しているかもしれません。
◆声をかけると耳だけ動かす
前述のとおり、本来犬は目を合わせるのが苦手な動物です。声をかけられたとき、耳だけを動かすのは「聞いているよ」の合図。無視しているわけではないのです。
犬の耳介(耳の外側部分の軟骨)は音を集めるための形をしており、これを動かすことで聞きたい方向に耳をそばだてることができるようになっています。
呼んだときに耳がこちらを向いていれば、それは「ちゃんと聞いてるよ」の返事の代わり。そっぽを向きながらもこちらのことを気にしている…不器用な愛情に胸を打たれてしまいますね。
◆しっぽを一振りだけする
犬のしっぽは、感情の指標といっても良いほどコミュニケーションに必要不可欠な部位です。
嬉しかったり楽しかったり感情が高ぶったときにしっぽをブンブンと大きく振る、というイメージが根強くありますが、そういった振り方に限らずともしっぽで愛情表現をしてくれていることもあります。
狭い幅で少し振るときは「はーい」「ここにいるよ」とご挨拶、大きくゆったりと振るときは「好き!」という親愛の気持ちを表しているといわれています。
じっくり観察してみると、表情や態度だけでなくしっぽでも飼い主さんにアピールしてくれているかもしれません。
◆遊び中にうなる
うなるという行為は威嚇されているような印象を受けますが、実は心を許しているからこそ出る場面もあるのです。
遊んでいるときにうなるのは「楽しい!」という気持ちが大きくなりすぎて夢中になってしまっているから。飼い主さんが遊び上手な証拠です。
ただし、あまり興奮させすぎてしまうと本気モードになってしまうので、加減が必要です。
◆帰宅後、お迎えに来ない
「きっと愛犬は自分の帰りを待ち焦がれているだろうな…」という期待を裏切られてしまったようで、少しショックですよね。
ワンちゃんがお出迎えにこないのは飼い主さんに興味がないからではなく、愛情の裏返しかもしれません。つまり、お留守番をしていたのがさみしくて拗ねている可能性があるのです。
そんなときは無理にご機嫌取りをせず、すこし離れた場所で気にせず過ごしていればワンちゃんの方から近寄ってきて「デレ」を見せてくれるはずです。
◆抱っこをするともぞもぞとする
愛犬と一番密着できる抱っこはとても幸せな気持ちになりますが、腕の中でもぞもぞしていると「居心地が悪いのかな?」「もう降りたいのかな?」と心配になってしまいますよね。でもこの行動、実はワンちゃんが抱っこをより良いものにするためのもの。
体重のかけ方や足の位置などを微調整して、抱っこしやすいようにと言わば「協力」してくれているのです。
ツンデレと飼い主に興味がない(嫌い)の違い
ここまでは、飼い主さんのことが好きなのにツンとした態度に見えてしまう犬の行動をご紹介しましたが、飼い主さんのことが嫌いなパターンも悲しいことに存在します。
基本的に犬は好きな人に対して「無視」「ストレス反応」「触られるのをいやがる」といった行動をとりません。
・呼んでもこちらを見ないどころか耳も動かさない、無反応
・スキンシップをとるとあくび、鼻をなめる、体を掻いたりブルブルする
・触ろうとすると避ける
こういった反応を見せるときは、飼い主さんに対してネガティブな感情を持っている、あるいは信頼関係が築けていない可能性があります。
ツンデレといわれやすい犬種
◆柴犬
古くから番犬として親しまれてきた柴犬は、飼い主さん以外の人にはなかなか心を開いてくれないという印象が根強いですよね。
犬は数多くの犬種の中でも最もオオカミに近いDNAを持っていることもあり、野性味を残した自立心が強い個体も多いのです。
だからこそ、信頼して心を許した相手にはデレデレな姿を見せてくれるという小悪魔的なギャップがたまらない犬種ともいえます。
◆チワワ
警戒心が強く、マイペースな個体が多いチワワ。小さな体をプルプルと震わせる愛くるしい姿とは裏腹に、意外にもしっかりした性格をしています。
嫌なことには「嫌!」としっかり意思表示しますが、ポジティブな感情も同じくらいはっきりと態度にしてくれます。
気まぐれに甘えてきては飼い主さんにべったり…なんていうツンデレっぷりを見せてくれる犬種です。
◆ペキニーズ
愛玩犬としての歴史が深いペキニーズは、頑固で人見知りな一面があります。
ユニークな見た目をしていますが、打ち解けるまではそっけない態度をとることも。
「猫のような犬」と表現されることもあるほど人間に依存しない個体が多いので、かまいすぎると嫌われてしまうかもしれません。
興味がないように見えても実は飼い主さんのことが大好き。つかず離れずの距離感で見守っていたいタイプの犬種です。
まとめ
今回はツンデレな犬について解説しました。
ワンちゃんの性格は十人十色、それぞれ個性豊かな愛情表現の仕方を持っていますが、根底にある「飼い主さん大好き!」の気持ちはみんな同じです。
そっけなくされてもそれが愛情表現だと理解できれば、より一層愛おしくなってしまいますよね。
ワンちゃんの不器用な愛情に気づくことで信頼関係を深め、ラブラブな毎日を送ってください。
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