1.犬にいちごを与えても良い?
1-1.いちごに含まれる主な成分
1-2.犬にいちごを与える時のメリット
2.いちごの与え方
2-1.生で与える
2-2.小さく切る
2-3.与えても良いいちごの量
4.おすすめのいちご入りオヤツ2選
4-1.First いちご入りボーロ 80g
4-2.うれしいおやつ デンタルケア デンタルガム ソフト 桜スティック いちごミルク味 15本
犬にいちごを与えても良い?
そのまま食べるのはもちろん、ケーキのトッピングやジャムなどの加工品としても、人間社会では引っ張りだこの食べ物であるいちご。
犬も基本的には、いちごを食べても大丈夫だと考えられます。
いちごは美容・健康にとっても良い食べ物としても知名度が高いですが、人間はもちろん犬にとっても、良い効果をもたらしてくれる様々な栄養素が含まれているのです。
ただし、与える量や与え方にはやはり注意が必要です。それに関しては後述しますので、しっかりチェックしてみてくださいね。
まずは、いちごにどんな成分が含まれているのか解説していきましょう。
◆いちごに含まれる主な成分
◎ビタミンC
ビタミンCは健康な犬であれば、体内で生成することができる栄養素です。このため、必ずしも摂取しなければいけないものではありません。
しかし、ビタミンCには抗酸化作用があるため、激しい運動・加齢などによる酸化ストレスに有効だと考えられています。加えて、コラーゲンの生成にも大きく関わっているので、皮膚・関節の健康にも効果的だとされているのです。個体によっては、積極的に摂取することで健康維持に繋がるでしょう。
◎食物繊維
いちごには食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境を整える効果があります。特に水溶性食物繊維のペクチンには、腸内の食物の移動を遅くして便を整える働きがあるのです。
便秘気味のワンちゃんには、嬉しい作用が期待できるでしょう。ただし摂取しすぎると、逆に下痢などを起こす可能性があるので注意も必要です。
◎アントシアニン
ブルーベリーにも含まれる色素成分であり、アントシアニン。抗酸化作用をもっており、犬の目の健康維持をサポートしてくれる働きをもっています。
◆犬にいちごを与える時のメリット
上記の通り、犬にとっても魅力的な栄養素をもつ果物であるいちご。実際に愛犬に与えることで、どのようなメリットが得られるのかを詳しく紹介していきましょう。
●ペクチンによる整腸作用
前述した通りいちごには、水溶性食物繊維であるペクチンが含まれています。
このペクチンには、水分を含んでゲル状になり、お腹の中をゆっくり移動する特徴があるのです。さらに、コレステロールを吸着し便として排泄したり、腸の粘膜を再生する働きをももっています。
犬は食物繊維の消化が苦手ですが、ペクチンは犬の腸内細菌と相性がよいそうです。摂取量への配慮は必要ですが、腸内環境を整える効果は期待できるでしょう。
●ポリフェノールによる抗酸化作用
いちごにはビタミンCの他にも、抗酸化物質であるポリフェノールが豊富に含まれています。そのため、活性酸素の働きを抑制することが期待できるのです。前述したアントシアニンが、これにあたります。
アントシアニンはビタミンCと相性が良い栄養素で、相乗効果によって高い抗酸化作用を発揮することが明確となっています。愛犬に対しても、老化・酸化を予防する効果をもたらしてくれるでしょう。
●豊富なビタミンC
ビタミンCが豊富な果物として、みかんを連想される方も多いでしょう。しかし実はいちごには、みかんの約2倍ものビタミンCが含まれているのです。
前述したように犬は体内でビタミンCを生成できるのですが、全ての犬が必要量を合成できるわけではありません。食事などで体外からビタミンCを補う必要がある、ともいわれています。
ストレスや激しい運動でビタミンCが減ってしまうこともありますので、そんな時におやつとして与えるのがおすすめの果物だといえるでしょう。
●歯周病予防で長寿効果
犬の長生きに欠かせないことの一つが、歯周病の予防です。年齢を重ねるごとに、犬は歯周病にかかりやすくなるのです。
犬の歯周病は歯や歯茎のみの疾患に留まらず、歯周病菌が心臓病・腎臓病など全身疾患の原因になるともいわれているため、決して軽視してよい病気ではありません。
実は2013年に、犬の歯周病予防薬がいちごから作られました。免疫機能をもタンパク質「インターフェロン」を作り出す遺伝子を犬から抽出し、いちごに組み込んで、そのいちご果肉から作られた薬が犬の歯肉炎の炎症を軽減するそうです。
このように犬の歯周病治療にいちごが役立っているという事実や、抗酸化作用で老化予防に効果的であるということからも、いちごが長生きに関わっている可能性があると考えられるでしょう。
いちごの与え方
犬に与えることで様々なメリットをもたらしてくれるいちごですが、与え方にはいくつか注意点があります。
正しい方法で与えることで、より良い効果を得られるように配慮しましょう。
◆生で与える
いちごに含まれるビタミンCは体内で優れた抗酸化作用を発揮するのですが、水に溶けやすく、熱で壊れやすい栄養素です。
ビタミンCの摂取を目的とする場合は、新鮮なものを生で与える方法がおすすめなのです。
尚、ヘタを取った部分から流れ出る性質がビタミンCにはあります。流出を最小限に抑えるためには、手早く水洗いしてからヘタを取り除く、という手順を徹底しましょう。
◆小さく切る
いちごは、ヘタを取り除いてから、食べやすい大きさにカットして与えるようにしましょう。
いちごのヘタは消化に悪いため、必ず取り除くことを忘れないでください。
また、小粒サイズのいちごでも、丸飲みすると喉に詰まらせてしまう危険性があります。できるだけ小さくカットすることをおすすめします。
特に超小型犬や子犬の場合は、すりつぶしてピューレ状にするなどしてから与えるとよいでしょう。
◆与えても良いいちごの量
与え方に加えて、与える量にも注意が必要です。特にカロリーや食物繊維の含有量には注意が必要となります。
いちごのカロリーは100gあたり34kcalであり、水溶性食物繊維は0.5g含まれています。これらを元に、犬種サイズ別の1日あたりの許容量を紹介していきましょう。
ただし個体差はありますので、あくまでも目安として、愛犬の様子をみながら与えるようにしましょう。
◎小型犬(体重10kg以下)…1粒程度
◎中型犬(体重25kg未満)…2粒程度
◎大型犬(体重25kg以上)…体重によって異なるが、3粒からが許容量
※1粒=30g程の中サイズくらいのいちごを指しています。
いちごの加工品は与えても良いの?
ジュースやジャムなど、いちごが使われている加工食品もたくさん販売されていますよね。犬にとっていちごは基本的に与えても問題のない果物ですが、加工食品に関しては与えるのを避けた方がよいでしょう。
いちごに限らず加工食品の多くは、人間用に味付けされて作られたものです。
特にいちごの加工品には、砂糖が沢山使用されている場合がありますよね。また、牛乳・生クリームが含まれる加工食品を食べると、下痢などの症状が起こしてしまうかもしれません。
さらに、チョコレートやキシリトールなどといった、犬にとって中毒を引き起こす可能性のある成分も、いちごの加工品にはよく含まれます。
ペットの健康被害を避けるためにも、加工食品を与えることは可能な限り控えましょう。
また、盗み食いや誤飲などにも注意し、食品の管理・保管に関しては飼い主さんが責任をもっておこなってくださいね。愛犬の届く所に食べ物を放置しないよう気を付けてください。
おすすめのいちご入りオヤツ2選
ペット用おやつには、いちごが含まれている商品がたくさんあります。おすすめのいちご入りおやつをいくつか紹介していきますので、参考にしてみてください。
◆First いちご入りボーロ 80g
ビタミンとミネラルが豊富に含まれている、レギュラーサイズのいちご入りボーロです。安心感のある国産品なのが嬉しいですね。
◆うれしいおやつ デンタルケア デンタルガム ソフト 桜スティック いちごミルク味 15本
ワンちゃんの健康を考えて作られた、いちごミルク味のデンタルガムです。良く噛むことで歯の汚れを落としながら、美味しく楽しむことができます。
いちごを使ったレシピ
市販のおやつもたくさんありますが、愛犬のためにいちごを使ったおやつを作りたい!という飼い主さんもいるでしょう。ペット用のイチゴ入りおすすめレシピを紹介していきますので、興味のある方はぜひ手作りに挑戦してみてください。
他にもネット上には様々ないちごを使ったレシピ記事がありますので、色んな情報を集めてみるのもおすすめす。
【材料】
・くず粉 20.0g
・いちご 1/2パック
・豆乳 300.0cc
① イチゴを細かくつぶし、くず粉を少量の水で溶いておきます。
② 鍋の中に、豆乳と溶いた葛を入れて火にかけます。この時、泡立て器でかき混ぜながら温めてください。すると、ある瞬間にドロッとします。
③ 葛練り状態になったら火からおろして、つぶしたイチゴを加えます。そして一気に泡だて器で混ぜましょう。
④ 火傷しない程度に冷ましたら完成です。
【材料】
・いちご 250g
・レモン果汁 小さじ2
① 容器にする瓶を、煮沸消毒しておきましょう。
② いちごのヘタを取ります。
③ 鍋に、いちごとレモン果汁を入れて、弱火にかけます。
④ スプーンで混ぜたり、いちごを好みのサイズになるようにつぶしながら煮ましょう。
⑤ 1/3程度の量になったら、火を止めます。
⑥ 瓶に移して粗熱が取れたら、冷蔵庫で保存しましょう。
※飼い主さんが食べる時は、はちみつや砂糖を加えて味を調節してください。
ペット同伴できるいちご狩り
◆山梨フルーツ中島農園いちご狩り中島フィールズ🍓 (山梨県)
住所 | 山梨県山梨市南2905 |
電話番号 | 090-4674-2721 |
営業時間 | 9:00~16:00 |
料金 | 一般(小学生以上)1200~2200円 子供(3歳から未就学児)800~1200円 |
開園期間 | 12月下旬~5月中旬 |
URL | https://fruitsnakajima-fields.com/ |
愛犬と同伴大歓迎である山梨フルーツ中島農園。
イチゴ狩りハウス入園30分です。
ワンちゃんには衛生管理のため、お尻の隠れるオムツの着用をしないと入れないそうです。
電話で予約のみの受付となっています。
現在は、ネットでの予約も可能です。
◆こまざわフルーツファーム🍓(山梨県)
住所 | 山梨県笛吹市石和町東油川290-1 |
電話番号 | 055-261-7715 |
営業時間 | 10:00~最終予約15:00 定休日木曜日 |
料金 | 小学生以上1200~2000円、園児600~1300円 |
開園期間 | 1月上旬~5月上旬 |
URL | http://www.komazawafarm.com/ |
こまざわフルーツファームでは、いちご狩り1時間食べ放題です。
犬用カート使用で一緒にいちご狩りを楽しむことができます。
近くに広々としたドッグランがあり、いちご狩りを楽しんだ後に遊べることもできます。
予約方法は、ネット予約、お電話での予約となります。
◆まるしん(丸進)農園🍓(静岡県)
住所 | 静岡市駿河区安居(あご)55 |
電話番号 | 054-237-5649 |
営業時間 | 土日・祝日9:00~16:00※事前にご予約頂ければ平日も営業いたします。 |
料金 | 大人1200~2000円、幼児600円~1000円 |
開園期間 | 1月中旬~3月下旬 |
品種 | あきひめ |
URL | http://www.chabashira.co.jp/~marusin/index.html |
いちご狩り30分食べ放題です。
ワンちゃんと一緒に楽しむことが出来ます。
電話とfaxでの予約となります。
◆相葉苺園🍓(千葉県)
住所 | 千葉県山武市湯坂344 |
電話番号 | 090-8046-0015 |
営業時間 | 10:00~18:00 |
料金 | 小学生以上2500~2700円、6歳~4歳(未就学児)1700円、 3歳以下700円、ペット(1頭)1000円 |
開園期間 | 1月中旬~5月下旬 |
品種 | 紅ほっぺ、とちおとめなど20品種以上 |
URL | https://aiba-15.com/ |
相葉苺園では、いちご狩り60分食べ放題です。約10種類以上食べ比べが出来ます。
愛犬と苺狩りを楽しみたいというご要望にお応えし、ペット同伴苺狩り専用ハウスができたんだそうです。
ペットのハウス内の入園は、ペットカートかキャリーが必要です。
じゃらんネットでの予約となっています。
当日予約なしでペット同伴はできないので、ご注意ください。
犬にいちごを与える時の注意点
与える方法や与える量の他にも、いちごを与える上で注意すべきことがあります。以下の内容をしっかり確認して、上手に食事に取り入れてみてください。
◎キシリトールに注意!
前述したように、キシリトールは犬にとって中毒を起こす原因となりえます。実はいちごには、天然のキシリトールが100gあたり362mg含まれているのです。
そもそもキシリトールとは、炭水化物に含まれる糖アルコールの一種であり、生のいちごの場合100gあたり炭水化物量8.5g、乾燥いちごの場合、炭水化物量は82.8gとのデータがあります。
乾燥いちごからは、生のいちごの約10倍の炭水化物量が測定されていますよね。いちごはスイカのように約90%が水分であることから、乾燥重量での結果、約9~10倍が生いちごでの含有量となり、生のいちご100gのキシリトール含有量は3.6~4mgということになります。
このように、いちごには微量とはいえキシリトールが含まれているということを覚えておきましょう。
◎アレルギーに注意!
人間同様、犬も食べ物によってアレルギー反応を起こす場合があります。
初めていちごを愛犬に与える場合は、必ず少量を与えてから様子をみることを徹底してください。
アレルギー症状の多くは、消化器症状や身体の痒み、下痢や嘔吐などです。なんらかの異常を感じた場合は、早めに動物病院を受診して獣医師に相談しましょう。
ちなみに、いちごと同じバラ科のフルーツや、シラカバなどカバノキ科の花粉などに対してアレルギーを持っている子の場合は、いちごにもアレルギー反応を起こす可能性が高いです。心配であれば、与えない方がよいでしょう。
まとめ
犬にとっても、健康効果が期待できる成分を豊富にもついちご。飼い主さんと愛犬が、一緒にその味覚を楽しめる果物だといえます。
しかし、与える量や与え方には注意が必要です。いちごに限ったことではありませんが、美味しそうに食べるからといって与えすぎてはダメですよ。
基本的に犬は、総合栄養食のドッグフードを与えていれば、栄養バランスの取れた食事を摂ることができます。いちごを与える場合も、おやつやトッピングという感覚で与え、不足・低下している栄養素を補う存在として役立てましょう。
なお愛犬が、肥満や血糖値の問題、持病などで通院している場合は、与える前に獣医師に相談してみると安心です。いちごを食べた後に体調を崩した時も、一旦病院を受診してくださいね。ペット保険に加入している方は、保険に該当する症状かも確認しておきましょう。
美味しく手軽にビタミンCがとれるいちごは、4~5月が旬の果物です。この時期は特に栄養価も高いので、家族みんなで季節のフルーツを楽しんでみてください。
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