【ドッグトレーナー監修】チワワやポメラニアンはよく吠える犬種?!その理由や対処法は?

2023.12.30

【ドッグトレーナー監修】チワワやポメラニアンはよく吠える犬種?!その理由や対処法は?

ペットとして常に高い人気を誇っている、チワワとポメラニアン。どちらもとても愛らしい小型犬ですが、「よく吠える」という印象をもたれている犬種でもあります。それでは、なぜチワワとポメラニアンはよく吠えるといわれているのでしょうか?今回は、その理由に注目していきましょう。吠える場合の対処法についても触れていきますので、愛犬が該当犬種で悩んでいる飼い主さんは是非参考にしてみてください。

【目次】
1.チワワやポメラニアンがよく吠える理由
 1-1.【チワワ・ポメラニアン】警戒心が強い
 1-2.【チワワ】臆病で自分を大きく見せたいため
 1-3.【チワワ】気が強く要求を通そうとするため
 1-4.【ポメラニアン】好奇心旺盛なのに臆病なため
 1-5.【ポメラニアン】鳴き声が甲高いため

2.チワワやポメラニアンが吠えるのをやめさせる方法
 2-1.子犬の頃から社会性を学ばせる
 2-2.主従関係信頼関係をしっかりと築く
 2-3.しつけ方を変えてみる
 2-4.ドッグトレーナーに相談する

3.吠えることを悪化させてしまう原因
 3-1.甘やかして育てている
 3-2.ストレスが多い生活

4.チワワやポメラニアンがまったく吠えない場合

5.その他よく吠えると言われる犬種

6.まとめ

チワワやポメラニアンがよく吠える理由

チワワとポメラニアン

人間と同じように犬にも個性があり、好みや性格は個体によってそれぞれです。
しかし、実際に吠えやすい性質をもつ犬種というのは存在します。狩猟犬や牧畜犬、番犬として活躍してきた歴史が関係することもあれば、元々の性格から吠えやすい傾向にある種類も中にはいるのです。
そんな中で今回焦点を当てるチワワやポメラニアンは、なぜ、よく吠えるというイメージが強い犬種として挙げられるのでしょうか。

まずは、考えられる原因について解説していきましょう。

◆【チワワ・ポメラニアン】警戒心が強い

チワワもポメラニアンも、警戒心が強いといった一面を持っています。
個体差はあるものの、臆病な性格の子が多いことから、見知らぬ人や他の犬に「近づくな」という意味で吠える場合が多々あるのです。
相手に対して不安・恐怖を感じる時に、相手を遠ざけたいという気持ちから吠えてしまうというわけですね。
例えば、突然の来客やインターホン、チャイムの音などに敏感に反応して、激しく吠えるケースがありますが、これは自分のテリトリーに侵入しようとする相手への威嚇の意味であったり、恐怖を感じた結果起こしてしまう行動だといえるのです。

◆【チワワ】臆病で自分を大きく見せたいため

小さな体が特徴的なチワワは、この身体の小ささが原因で無駄吠えをしやすいとも考えられています。
とにかく体が小さいことから、少しでも自分を大きく見せるために吠えるのではないかともいわれているのです。
臆病でありながらも、飼い主さんへの忠誠心が強く、勇敢な性格をしているからこそ、家族を守ろうとして吠えてしまうのかもしれませんね。

◆【チワワ】気が強く要求を通そうとするため

チワワには、気が強く、甘えん坊な性格を持つ子も少なくありません。子犬の頃から甘やかして育ててしまうと、わがままな成犬となってしまうことも。
そうなると優しい飼い主さんに対して、あらゆる面で要求吠えをするようになります。
散歩に行きたい、おやつが欲しい、お腹が減った、遊んでほしい、など、自分の要求を通そうと吠えるようになってしまうというわけです。

◆【ポメラニアン】好奇心旺盛なのに臆病なため

ポメラニアンは天真爛漫で好奇心旺盛な性格をしていますが、その反面、神経質で臆病な一面も併せ持っています。
このため、興味を示して近づいていくが、怖くなって威嚇のために吠える、という一連の行動を何度も目にする可能性が高いのです。
こういった性格から、どうしても吠えやすい犬種として名前が挙がってしまいます。

◆【ポメラニアン】鳴き声が甲高いため

個体差はありますが、ポメラニアンの鳴き声は甲高い場合が多いです。他の犬のワンワンという声に対して、ポメラニアンはキャンキャンと聞こえる、とイメージすると分かりやすいかもしれませんね。
人によってはこの甲高い声が耳障りだと感じ、吠える回数が少なくても強い印象が残ってしまうのでしょう。


チワワやポメラニアンが吠えるのをやめさせる方法

ポメラニアン

犬にとって「吠える」という行動は、自分の感情・主張を伝えるためのコミュニケーションツールの一つだといえます。飼い主さんにとっては無駄吠えだと感じる場合でも、ワンちゃんにとっては意味のない行動ではなのです。
しかし、人間と共に生活をする上で、マナーやルールを守ることは重要となりますよね。
愛犬が吠えることで、周囲に迷惑をかけ、ご近所トラブルに発展することも珍しくありません。

無駄吠えを改善するためには、どのような対策をとればよいのか。いくつかその方法を紹介していきましょう。

◆子犬の頃から社会性を学ばせる

子犬には社会化期という大切な時期があり、この頃にあらゆる経験を積むことでその後のしつけが飛躍的に楽になるといわれています。
この時期の子犬には警戒心・恐怖心が芽生えておらず、好奇心が強いという特徴があるのですが、社会化期に十分な経験を積んでいない子犬は、警戒心や恐怖心の強い成犬になることが多いのです。
犬の社会化期は生まれてから6ヶ月頃までで、特に重要なのが3ヶ月までの期間です。生後3ヶ月を経過すると、脳が成犬とほぼ同じ状態まで成長します。それ以降は、好奇心よりも警戒心・恐怖心を感じやすくなるのです。
こういった理由から、生後6ヶ月までの内に他の犬や家族以
外の人間と触れ合う時間を設け、社会性を学ばせることが必要となるわけです。

◆信頼関係をしっかりと築く

犬は元々群れで暮らしていた動物で、そこには常にリーダーの存在がありました。そういった環境下で生きて生きた犬にとって、信頼できるリーダーのいる環境は安心できる場所となります。
犬種ごとに特性がそれぞれ違ってはいても、愛犬と飼い主さんの間には信頼関係がなくてはならないのです。
飼い主さんが愛情を伝えつつも毅然とした態度をとり、適切な信頼関係を築くことでしつけもスムーズに進みますし、毎日の生活において愛犬の安全を守ることにも繋がります。
改めて、愛犬との関係性を見つめ直してみましょう。

◆しつけ方を変えてみる

チワワやポメラニアンに限ったことではありませんが、しつけ方法が不適切であるために無駄吠えが改善されない場合もあります。
正しい叱り方と褒め方をすることが、重要なポイントとなるのです。
愛犬が吠えていない時、落ち着いて静かに座っている時などには、大げさなほどしっかり褒めてあげてください。これは、吠えるよりも穏やかに飼い主さんの横にいる方が良いのだ、ということを理解させるためです。
そして叱り方ですが、大きな声で叱る行為はNGだということを常に頭においておきましょう。

大声で叱ることは、愛犬との信頼関係を損なったり、飼い主さんに不信感を抱かせる原因ともなりえます。興奮して、吠える行動が酷くなるケースも考えられるでしょう。もちろん、叩くなどの体罰も決してしてはいけませんよ。
さらに叱る場合は、タイミングにも注意が必要です。無駄吠えをした時に「コラッ」などと声を掛けると、自分に注目してくれたと勘違いしてしまうのです。これを繰り返すと、注目して欲しい時に吠えるようになってしまいます。

特にポメラニアンの場合、言葉よりもリアクションに反応する傾向があるようです。このため、必死に怒れば怒るほど注目されていると勘違いしますし、吠えている最中に抱きかかえて制止しようとするのも逆効果となります。おやつで気を反らすといった対応も、吠える=おやつがもらえる、と認識されてしまうので厳禁ですよ
吠えたからといって叱りつけるのではなく冷静な態度を保ち、褒める時は感情的に目一杯褒めてあげる、といったメリハリをつけることが大切です。

◆ドッグトレーナーに相談する

無駄吠えに関する対策については、即効性が期待できる可能性は低いです。まずは、なぜ吠えているのか、その原因を判断し適切な解決策を試していかなくてはいけません。
対策方法をとっても効果がなかった場合は、プロのトレーナに相談するのも一つの方法でしょう。
いずれも簡単なことではないので、根気が必要です。飼い主さんが一人で悩み続けるよりも、ドッグトレーナーにしつけをお願いしたり、相談してアドバイスをもらうことをおすすめします。


吠えることを悪化させてしまう原因

愛犬の無駄吠えが多い場合、その行動を悪化させる原因が他にある可能性も考えられます。
飼い主さんの飼育方法や、愛犬との関わり方に間違いはないか思い返してみましょう。
特に以下の二つのポイントが、無駄吠えを助長させる原因として挙げられます。しっかりチェックしていきましょう。

◆甘やかして育てている

前述したように、子犬の頃から愛犬を甘やかしてしまうと、要求吠えをするようになる可能性が高まります。
構ってほしい、おやつが欲しいなど、愛犬の要求に普段から応えすぎていると、吠えたら希望が叶うと学習してしまうのです。

愛犬に対して何も反応しないのは飼い主さんとしても心苦しいとは思いますが、要求吠えをしている間は無視し、目を合わせないようにするのが一番効果的です。
このトレーニングを繰り返して吠えても意味がないと学習できれば、要求吠えの回数も徐々に減っていくでしょう。
ご飯のタイミングで吠える場合は、与える時間を不規則にするなどして改善を試みてください。

◆ストレスが多い生活

運動不足・コミュニケーション不足が原因で愛犬がストレスを感じ、ストレス発散を目的として吠えてしまうことがあります。この場合、生活環境の見直しが必要となるでしょう。
毎日の運動量が足りない、仕事で留守番をさせることが多い、愛犬と触れ合う時間がとれていない、などストレスを感じさせている要因がないか思い返してみてください。そして、できるだけ毎日散歩へ行く、遊ぶ時間を作るなどして、ストレスを発散させるよう心掛けましょう。

屋外で様々な匂いを嗅いだり、人間や他の犬とコミュニケーションを取るなどすれば、愛犬もリフレッシュすることができます。
犬種や年齢、運動が大好きで活発な性格をしているかなどによって必要な運動量には違いがありますので、愛犬の様子を見ながら適切な量の運動をさせることも重要なポイントとなりますね。


チワワやポメラニアンがまったく吠えない場合

ポメラニアンとチワワ
  
愛犬がチワワやポメラニアンなのに全然吠えない場合、反対に不安を感じる飼い主さんもいるでしょう。
先に述べたように犬にも個性があるため、チワワやポメラニアンであっても吠えない子が中にはいます。ほとんどの場合、元々もつ性格が原因だといえるでしょう。
ただし、病気などが原因で吠えないケースも可能性としては考えられるため注意は必要です。他に気になる様子や症状がみられないかよく観察し、心配であれば一度獣医師に相談してみるとよいでしょう。


その他よく吠えると言われる犬種

チワワやポメラニアンの他にも、よく吠えるといわれる犬種はいます。該当する代表的な犬種をいくつか紹介していきましょう。

  • ボーダーコリー
  • シェパード
  • ダックスフンド
  • ビーグル
  • ヨークシャテリア
  • 柴犬
  • 秋田犬
  • ウェルシュコーギー
  • ミニチュアシュナウザー

もちろん個体差がありますので、上記犬種が必ず吠えやすいというわけではありません。
ただ、犬種によっては人間に吠えるようしつけられた過去があるのです。例えば、牧畜犬は吠えることで牛や羊の群れをコントロールしてきましたし、狩猟犬は吠えて敵や獲物を追い詰めることで活躍していました。
吠えやすい可能性がある犬種として理解しておき、防音シートや防音カーテンなどで環境を整えておくとよいかもしれませんね。
ちなみに、あまり吠えない犬種としてランキングにあがってくるワンちゃんには、フレンチブルドッグ・トイプードル・シーズーなどがいます。


まとめ

チワワやポメラニアンをこれから迎えたいと考えている方は、吠えやすい可能性があることを念頭におき、飼育前に環境整備などに力をいれておくとよいでしょう。
飼い主さんの心構えはもちろん、子犬の頃から徹底したしつけを行うことも大切ですね。

個性があるので、全てのチワワ・ポメラニアンに無駄吠えが多いというわけではありません。あくまでもその可能性があるということを、忘れないようにしてください。
無駄吠えの改善は中々難しいため根気が必要です。対策法をまずは試してみて、それでも難しいようであればプロに相談しましょう。
愛犬と飼い主さんの両者が幸福な毎日を送れるように、しつけを怠らず、最適な環境下で暮らしていけるよう尽力してみてくださいね。

※こちらの記事は、ドッグトレーナー監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  ペットの専門店コジマ ドッグトレーナー

ペットの専門店コジマではワンちゃんのしつけでお困りの方に、年齢や状況でコースが選べるマナー教室をご用意しています。経験豊富な講師が飼い主様のお悩みを解決します。

講師をつとめる藤平奈大之は、犬のテーマパークにてドッグパフォーマーとして活躍。他にも出張トレーナーや動物の専門学校の講師、テレビやラジオなどの活動も経験し、現在はペットの専門店コジマ ドッグトレーナーとして「飼い主さまとワンちゃんとのライフスタイルや性格、能力に合わせたトレーニング方法」をスタイルに活動中!

https://pets-kojima.com/manner/

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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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