1.犬の顔周りのチェックポイント
1-1.目
1-2.鼻
1-3.口
1-4.耳
2.犬の体のチェックポイント
2-1.からだ全体
2-2.お尻周り
2-3.爪
3.犬の動作のチェックポイント
3-1.呼吸
3-2.その他の動作
犬の顔周りのチェックポイント
愛犬の顔の周りの健康チェックをすると、目や鼻などそれぞれの場所の異常が見つかるだけでなく、全身の不調のサインが見られることもあります。私たちが貧血などの際に顔色が悪くなることと一緒ですね。顔周りの健康チェックは慣れてしまえば、日々のスキンシップの中で簡単に行えるものばかりなので、日常的に行っていきましょう。
◆目
目の異常は治療が遅れるとその後の視力に影響する怖いものもあります。また、軽度の異常でも愛犬自身が不快感からこすりつけたり、掻いてしまったりして、傷が入ってしまう場合もあります。
日頃から目の健康チェックをしておくことで、異常が起こった時にすぐに気づいて対応することができます。
また、日常的に目の健康チェックに慣れさせておくことで、いざ治療が必要になった時に、点眼や拭き取りをスムーズに行えます。しつけの一環として、おやつなどでご褒美を与えながら、楽しく取り組むことをおすすめします。
以下の点に注意して愛犬の目の健康チェックをしてみましょう。
◆鼻
犬の鼻の中は、外からは見えませんが、外部から鼻全体が腫れていないかチェックするとともに、鼻汁や血液など分泌物がないかという点にも注意しましょう。
若い犬ではアレルギーや感染症などでくしゃみや鼻汁が出ることが多いです。一方、高齢犬になると、鼻腔内の腫瘍で顔が腫れてきたり、歯根の化膿で鼻汁が出たりすることが増えてきます。
特に以下の点に気をつけて日頃から愛犬の健康チェックをしておきましょう。
◆口
口の中は意識して見ないと見落としてしまいます。しかし、歯周病など歯や歯茎の問題に加えて、「できもの」ができてしまうこともあります。
また、呼吸器や循環器の問題で、体中に血液や酸素がちゃんと行き渡っていないと、口の中の粘膜の色や舌の色の変化として表れることがあります。
口の中の問題で犬が不快感を覚えている場合は、口の周りを触られることを嫌がるようになります。元々、口へのスキンシップが苦手な犬だと、さらに口への触れ合いを嫌がるようになるので、問題の起こっていないうちから、健康チェックを通じて口を触られることに慣れておくことをおすすめします。
理想的には毎日歯磨きを行い、その際に一緒に以下の点を健康チェックができると良いです。
◆耳
犬は外耳炎をとても起こしやすい生き物です。軽度の外耳炎から、中耳炎へと発展する場合も多いので、耳に異常が見られた場合は早めに処置して完治させておきたいものです。また、高齢になると耳の機能自体が衰えて音が認知できなくなることもあります。
定期的にトリミングに出している犬は、トリマーさんが耳や皮膚の健康チェックしてくれることが多いですが、ご自宅で洗われている場合は特に注意して健康チェックをするようにしましょう。
具体的には以下の様子に気をつけて健康チェックをすると良いです。
顔周りは日常的に一番よく見る部分なので、異常が出てきた時に気づきやすい場所ではありますが、白目や耳の中、口の中など、意識して健康チェックをしないと見落としてしまうこともあります。日頃の生活の中で健康チェックを意識して触れ合うだけでかなり違うので、できるところから取り入れてみてください。
犬の体のチェックポイント
からだ全体の健康チェックで気をつける点は、肥満や痩せすぎなどの体型に関する点と、皮膚炎や「できもの」がないかといった点です。また、お尻や爪など体の中でも特定の場所に起こりやすい異常もありますので、注意して健康チェックをしておきましょう。
◆からだ全体
からだ全体に関する健康チェックで、気をつけておくポイントは以下のようなものです。
◆お尻周り
お尻周りの健康チェックをしておくことは、健康上の理由に加えて、衛生面からもおすすめされます。
◆爪
健康チェックを行う場合は、爪も意識して見ておきましょう。爪が伸びすぎていると、カーペットに引っかかって折れてしまうことがあります。また、歩く時に地面に当たり、傷がつきやすくなります。
トリミングに出さない犬は特に注意しましょう。
犬の動作のチェックポイント
◆呼吸
犬の健康チェックを行う際、呼吸の状態も重要なチェックポイントです。呼吸の状態は、肺や喉の異常により変化します。呼吸器の異常は命に関わるものもあるので特に注意して健康チェックを行うことが必要です。
健康な犬の呼吸数は、小型犬では1分間に20~30回、大型犬は10~15回です。大型犬の方がゆっくり呼吸をします。
健康チェックにおいて呼吸の異常が見られる場合は早めに動物病院を受診しましょう。また、異常が認められた場合はスマートフォンなどで動画を撮影しておくと、獣医師への説明がスムーズに行える上に、後日症状が良くなっているのか比較がしやすくなるのでおすすめです。
◆その他の動作
その他にも日頃と違う動作が見られた場合に病気のサインであることがあります。犬の動作から健康チェックを行う場合に特に気を付けたいものをいかに挙げます。
この他にも、愛犬の健康チェックを行う上で、いつもと違う様子が見られれば病気のサインである場合もあるので、獣医師に相談すると良いでしょう。
犬の排泄物のチェックポイント
◆排便
犬は基本的に毎日便をします。色、形、硬さ、回数など、いつもと違う様子が見られれば胃腸に問題が生じているサインです。
以下に特に排便からわかる健康チェックのポイントを挙げます。
便に異常が生じて、動物病院を受診する際には、便をビニール袋に入れて持参すると、獣医師に説明しやすいですし、検便を行うこともできます。その際は、なるべく排便から時間が経過していないものにしましょう。
◆排尿
腎臓や膀胱といった泌尿器の病気は尿の異常として表れることが多いので、日頃から尿の様子に気を付けて健康チェックをしておくことはとても大切です。
過去に膀胱炎や尿石症になったことがある犬は再発しやすいので特に注意しましょう。
まとめ
今回は自宅でできる犬の健康チェックについて解説しました。
日頃から気にして生活していくことで、いつもと違う変化が見られた時にすぐ気づくことができます。
これまで解説したご自宅で行える犬の健康チェックに、特別な道具や時間が必要なものはありませんので、日々の触れ合いの中で意識して行ってみてください。
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