【獣医師監修】猫の剥がれた爪に血が付いてる!そのまま放置しても大丈夫なの?

2020.09.21

【獣医師監修】猫の剥がれた爪に血が付いてる!そのまま放置しても大丈夫なの?

普段生活している家の中で、ペットである猫の落とし物と言えば「剥がれた爪」を思い浮かべる飼い主さんは多いことでしょう。 剥がれた爪のかけらは、比較的目にすることが多いので、そこまで気にかけていない飼い主さんもいらっしゃるかと思いますが、その爪に血が付着していたら、どうでしょうか? 剥がれた爪を見つけた場合は、そのままにしておいても大丈夫なのか、万が一怪我をしたときの対処法などをご案内していきます。

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猫の爪は剥がれたままでいいのか

部屋の中に猫の剥がれた爪が転がっていると、いつものことだと思って、とくに気にされない方も多いことかと思います。

ですが、もし猫自身は爪が剥がれることによって、痛みを感じている場合や、出血をしている場合はどうでしょうか。

猫は怪我や病気をしても、言葉で飼い主さんに痛みを訴えることはできませんし、なによりとても我慢強い動物としても知られていますよね。

そのまま放置してしまえば、患部からばい菌が入って炎症を起こしてしまうかもしれませんし、出血が多ければ部屋のあちこちに血がついてしまうことになります。

放置しても何も良いことはないですし、辛い思いをさせないためにも、剥がれた爪を見つけた際には、すぐに愛猫の様子を確認するようにしましょう。

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猫の爪の構造

猫と一緒に暮らしていると、剥がれた爪を目にする機会が多くありますが、私たちは爪が伸びたら爪切りを使って爪を短くしますが、猫はどうでしょうか。

猫自身はもちろん「爪を切りたい」といった感情は持っていませんし、猫の鋭利な爪を切る必要があると思っているのは、人間のエゴのような気もしますよね。

ですが猫の爪と人間の爪の構造は異なり、伸び続ける人間の爪とは違って、猫の爪はポロッと取れる仕組みとなっています。

◆猫の爪の本数

人間は両手足合わせて指が20本あり、爪の数も同じです。

しかし、猫は前足の指が10本、後ろ足が8本あるので、人間よりも指と爪の数が少なくなります。

また、カマのような形をした猫の爪は「鉤爪(かぎづめ)」と呼び、根元から爪先にかけて強く湾曲しています。

◆猫の爪は層構造

猫の爪がよく剥がれ落ちているように、猫の爪は特殊な構造をしています。

玉ねぎのように何層も重なっており、猫が爪とぎをすることによって、外側の古い層が剥がれ落ちていく仕組みとなっています。

内側には神経と血管が通っていますので、この部分を軸にして、新しい層ができるのですが、新しい層は外側の層を押すように成長しているので、外の古い層は剥がれやすくなるのです。

◆出し入れが自由な爪

このように特殊な構造をしている猫の爪ですが、犬とは違って自由に出し入れができるのも特徴の一つですよね。

普段は靭帯の引っ張りにより指の間に爪はしまわれていますが、爪を出すときは筋力を利用し、腱を上に引っ張ることによって、爪が外に出てきます。

この特殊な能力を使って、猫は獲物を捕まえたり、木に登ったりすることができるのです。


老猫は巻き爪になりやすい?

健康な成猫であれば、自ら爪をとぎ、古い層を剥ぎ落とすことが可能ですが、爪の角質の水分が減少するので、爪が剥がれにくくなります。

それにプラスして老猫は筋力が弱っていくので、爪が出しっぱなしの状態になってしまうことがよくあるそうです。

そのまま何の処置もせず放置してしまえば、爪はどんどん伸びていき、巻き爪となってしまいます。

猫が巻き爪になってしまうと、その特殊な爪の構造から、自身の肉球に刺さり、怪我をする危険性が高いので、老猫の爪のケアはこまめにしてあげるようにしましょう。

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猫の爪が剥がれる理由

剥がれた猫の爪を見てみると、猫の爪そのままの形で剥がれていることが分かりますが、普通に生活をしている中で、どのようなタイミングで剥がれているのか気になりますよね。

猫の爪が剥がれる理由は、以下の通りです。

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◆爪を噛んでいる

剥がれた爪が落ちている場合、猫自身が噛んで剥がしていることが多いです。

猫は起きている多くの時間をグルーミングに費やしますが、その際に爪のお手入れも欠かせません。

猫の爪は常に再生していきますので、古くなって押し上げられた爪は、猫にとって煩わしさを感じているのかもしれませんよね。

そのようなことからも猫は爪を噛みますので、爪が剥がれて落ちていても問題がないことがほとんどです。

◆爪とぎをしている

爪とぎをすることによって、爪が剥がれることがあります。

猫は野生で暮らしていたときからの本能で爪をとぎますので、タイミングよく爪が剥がれることがよくあります。

ほかにもクロス製の家具や絨毯などにも、爪が引っ掛かれば剥がれることがありますので、一度でも上手に爪とぎができてしまえば、何度も繰り返す可能性が高いので、注意が必要です。

いつでも愛猫が快適に爪とぎができるように、よくとげる爪とぎを用意しておくようにしましょう。


もしも猫の爪から出血している場合

基本的には猫の爪は剥がれるものなので、そこまで心配は要りませんが、剥がれた猫の爪に、もしも血が付着している場合はどうでしょうか?

普段とは違うと少しでも感じれば、そのまま放置してしまうのは危険な気もしますよね。

爪が剥がれて出血を伴っている場合には焦らず、落ち着いて原因の追究をすることが大切です。

◆出血の原因

まずは出血の原因を探ることから、始めなくてはいけません。

本当に愛猫から出血しているのか、痛みを伴っている様子はあるのか、指はどんな状態なのかを判断し、できる限りの応急処置をする必要があるからです。

出血しているということは、付け根から折れている証拠となりますので、剥がれ落ちるべき爪と一緒に、新しく生えてきた爪も一緒に剥がれた可能性が高いです。

クロスを使った家具や絨毯などで引っ掻けたことにより、爪が剥がれてしまったのであれば、再度引っ掛からないように、引っ掛かった箇所の補修をしなくてはいけません。

一本でもこのような状態の爪があるのなら、他の爪も同じような場所に引っ掛かってしまう可能性がありますので、早急の対処が必要と言えるでしょう。

◆自宅でできる応急処置

爪が剥がれた箇所からの出血が少なく、猫の手に触れても怒ったり暴れたりしないようであれば、傷口を水で洗い、清潔な布などで優しく止血をしてあげてください。

暴れるようであれば、バスタオルなどで愛猫を包み、落ち着ける状況を作ってから、応急処置を行うのもおすすめです。

傷口には消毒液が有効ではありますが、人間用の消毒液を猫には絶対に使用しないようにしましょう。

傷口が沁みて痛みを感じてしまえば、余計に暴れてしまうこともあるので、飼い主さんが怪我をしてしまうこともあるので危険です。

◆動物病院へ行く基準

飼い主さんが家でできる処置をしたあと、出血が止まって手足を普通に動かすことができ、食欲もあるようであればそのまま経過観察でかまいません。

しかし出血が止まらなかったり、手足を引きずって歩いたりするようであれば、動物病院で診察してもらうようにしましょう。

病院に連れて行く際も出血が止まらないようであれば、清潔な手拭や包帯などを傷口に巻いて固定してあげてください。

その際にきつく巻いてしまうと猫が嫌がってしまうので、様子を見ながら力加減をするようにしましょう。

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爪とぎと爪切りの違いと必要性

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猫の爪が剥がれることは自然現象ではありますが、出血を伴うことはほぼ稀ですので、普段から愛猫の爪のケアをしておくことが大切となります。

猫は自分で爪をとぎ、古い爪が剥がれ落ちるからといってそのままにしておくと、爪を引っ掛けて怪我をしてしまう危険性や、巻き爪になってしまうことも否めません。

愛猫に辛い思いをさせないためにも、しっかりと爪をとぐことのできる爪とぎを設置し、定期的に飼い主さんが爪切りをする必要があると言えるでしょう。

猫の爪とぎは古くなった外側の爪を剥がす目的以外にも、ストレス発散やマーキングの意味も込められています。

猫が穏やかに毎日を過ごすためにも、爪とぎは必要アイテムであるとも言えますよね。

ですが爪とぎだけでは、鋭利な状態を維持するだけですので、色々な場所に引っ掛からないようにするためにも、爪切りをして短く切りそろえてあげるようにしましょう。

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まとめ

猫は本能的に爪を鋭くしますが、あくまで野生で生活してきた時代の名残なので、完全室内飼いの家猫であれば、爪が鋭利である必要はありませんよね。

爪が鋭いままだと、家の中でも色々な場所に爪が引っ掛かり、怪我をして痛い思いをさせてしまうことになってしまいます。

爪にはしっかりと神経も通っているので、私たちが深爪したときのような痛みを猫に味合わせることになってしまうので、普段から爪のケアをしてあげることが重要とも言えるでしょう。

猫の爪の構造上、爪が剥がれることは特別なことではありませんが、剥がれた爪に血が付着している場合や、指から出血している場合などは、緊急性を要することも多いので、しっかりと見極めてあげることも大切です。

愛猫に痛い思いをさせないためにも、普段から爪のケアを心掛け、万が一出血を伴っている場合は、記事内でご紹介した応急処置の方法を試し、病院に連れていくかの判断をしてあげてくださいね。

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  コジマ動物病院 獣医師

ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に14医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。

動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。
https://pets-kojima.com/hospital/

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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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