「睡眠=元気の源!!」犬の睡眠時間はどのくらい?
犬は人間と比較すると寝ている時間が長いような気がしますよね。
いったいどのくらいの時間眠っているのでしょうか。
◆年齢によって睡眠時間が変わる
人間と同様、犬たちも世代ごとに睡眠時間が変わります。
– 成犬 –
まずは成犬の睡眠時間ですが、12~15時間くらいの睡眠が平均的な数値と言われています。
一日の半分くらいは睡眠の時間に充てることになりますが、犬たちの世界ではごくごく普通のことです。
– 子犬 –
次に幼少期と言われる子犬。
成長段階ですので長めの睡眠時間が必要になります。
「やんちゃ」という言葉がぴったりの子犬たちは、とにかく好奇心が旺盛であらゆるものに興味を示して活動的なので、エネルギーの消費量は多めです。
つまりエネルギッシュに活動すると疲れ、その「疲れた分」を取り戻すために長い睡眠時間が必要ということになります。
だいたい18~19時間眠るのが理想的です。
– シニア犬 –
そして、シニア期に突入した犬たちも子犬と同じくらいで18~19時間ほど眠ります。
老犬になると、体力が衰えるのでちょっとの運動でも疲れてしまいます。
疲労をためたままのストレス状態は不健康のもと。
疲れを取るために長めの睡眠になるのです。
◆睡眠時間は長いけれど熟睡しない犬たち
人間と比較すると2倍以上もの長い時間眠っている犬たちですが、実はあまり熟睡できていません。
人間は「ぐっすり眠っている熟睡モードのノンレム睡眠」、「体は眠っているのに実は浅い眠りのレム睡眠」を90分間隔で交互に繰り返しています。
しかし、犬たちはこのサイクルパターンがさらに短く小刻みになり、浅い眠りの「レム睡眠」の方が多いのだとか…!
つまり、睡眠時間として長く眠っていても全体の約2割しか「熟睡モード」になっていないのです。
そのため、寝ている愛犬に声をかけるとすぐに目を開けたり、大きな音でびくっと目を覚ます犬がいたりするのは当然のことなのですね。
犬は、狩りをして暮らしていた野生時代には、寝ている間でも外敵から身を守り、いつも臨戦状態でした。
熟睡モードで眠っていては、敵にすぐにやられてしまいますよね。
そんな野生時代に培った習性が身についているので、なかなか熟睡ができないのです。
睡眠時間をたっぷり取り、少しでも熟睡時間を多くしてあげるようにしましょう。
代表的な寝相で心理が分かるかも…!?
犬の寝ている姿を観察していると、「可愛いな~」と思えるような一般的な姿から、「そんな寝方で大丈夫?」とびっくりする恰好をしていることもあります。
なかには、思わずスマホのカメラで撮影したくなるくらい面白い寝相をしていることも…。
可愛いバージョン、そしてコミカルなバージョンとバラエティに富んでいる犬の寝相ですが、よくある代表的なものから分かる心理について探ってみましょう。
◆犬の寝相の定番…「うつぶせ寝」
うつぶせで眠る犬の姿はふだんからよく見る光景で、まさに「犬の寝相の定番」とも言えるスタイルです。
フセの状態に近い「うつぶせ寝」は、すぐに起き上がることができる体勢です。
お腹をぴったり地面につけているのは、毛の薄いお腹の体温が逃ないようにしているのだとか。
眠るときに、体温が下がるのを本能的に防いでいるのですね。
また、うつぶせ寝相のときには、犬たちは顎を地面につけていますがこれにもちょっとした意味があるようです。
実は、地面から顎に伝わる感覚で敵が来るのをキャッチするのだそうです。
寝ているときでも敵から身を守る術が本能的にしみついているのですね。
うつぶせ寝をしているときには、基本的にちょっとした警戒心を持っています。
そのため、名前を呼ばれたり、物音が聞こえたりすると目を開けるなど、結構敏感に反応します。
睡眠中でありながらも、すぐに動けるようにスタンバイ中の寝相なのです。
大好きな飼い主さんから呼ばれたら「すぐに行きます」という忠誠心の表れとも言えるかもしれませんね。
◆うつぶせ寝の進化版…?!「スーパーマン寝」
うつぶせ寝を進化させたように、足をピーンと張った状態で眠ることもあります。
上から見ると、空を飛んでいるスーパーマンっぽく見えてコミカルな寝相です。
このときは、少しリラックスしている状態のようです。
ただ、リラックスしながらもやはり「起きたらすぐに動きたい」という心理が隠されているようです。
スーパーマン寝相の場合は、「エネルギッシュに遊びたい」というヤンチャな心理もあります。
◆おへそ丸見え「あおむけ寝」
犬があおむけで眠るときには、お腹とおへそが丸見え。
犬がぽっこりしたお腹を上に向け、無防備状態で寝ているのを見ると、なんとも言えないくらいの癒しを感じる人も多いのではないでしょうか。
このおへそ丸見え状態のことは、おへそが天に向かって見えていることから「へそ天」と言われることもあります。
寝相がへそ天状態のとき、犬のリラックス度はMAXに達し、愛する飼い主さん家族のそばで安心しきっています。
「敵が来るのではないか?」なんて怯える気持ちはひとつもない状態です。
愛犬が幸せを感じているのだと思うと、その姿を見ているこちらまで幸せになりそうな寝相ですね。
◆かなり器用な寝相…!「足を曲げたり上げたりして寝る」
あおむけ寝のなかでも、珍しい寝相を見かけることもあります。
前足を曲げているのに後足を上げている、あるいは前足も後足も全部上に上げているような…、そんな器用な恰好を見たことがありませんか。
足を上げて眠るコミカルなポーズに、飼い主さんは釘付けになるかもしれませんね。
実は、この寝相のときにはリラックスモードが最高潮で、この上ない幸せ感に浸っているときなのです。
ちょっと面白い寝相ですが、愛犬の幸せサインであると知ると嬉しいものですね。
◆アンモナイトに似ている「丸まり寝」
「くるりん」という表現がぴったりな丸まった状態の寝相をしていると、まるでアンモナイトのようにも見えます。「ワンモナイト」と呼ばれることもあります。
この寝相も「うつぶせ寝」と同様、犬たちのなかではよく見られるスタイルです。
このような寝方をするときの心理は、2つあります。
まず、ひとつめは「寒い」と感じて丸まって寝ていること。
体を丸めると体の面積が小さくなり空気に触れずに済むため、体の体温が下がりにくくなります。
丸まった寝相のときには、寒さを感じていて、自分なりに暖まりたいのかもしれません。
また「緊張感」から丸まっていることもあります。
体を丸めることで、犬は自分の弱い場所であるお腹を守っています。
何かに警戒して寝ているときには、この寝相をすることもあるようです。
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◆横を向いて眠る「横向き寝」
体を横に向けて寝ている姿もよく見かける寝相です。
4本の足を横にして眠るのは、犬たちにとってかなり楽な姿勢です。
犬が楽な姿勢で寝るときは、リラックス状態の表れ。
気持ちを開放して安心しきっているときの寝相です。
穏やかな気分でかなりの熟睡モードなので、横向き寝相のときには、声をかけても目を開かないこともあります。
横向きでぐっすり眠っていたら、そっと見守ってあげましょう。
また、お腹を横にして、体温を下げようとしていることもあります。
横を向いて寝ているときに、呼吸が早くなっているようなら暑いのかもしれません。
部屋の温度を見直し、愛犬の体調が悪くないかも確認してみるといいでしょう。
番外編!!この寝方はどんな気持ち?
次にお話しするのは、寝相というよりも眠るときの独特のパターンについてです。
人間と一緒、または何かと一緒に寝たりするときの心理についても紹介します。
◆飼い主さんにぴったり添い寝
「眠るときには一緒に添い寝するのが定番」という飼い主さんも多いかもしれませんね。
また、飼い主さんが座っているときに顎を膝に乗せてきたり、ぴったり密着して眠る姿を見ることがあります。
愛犬が飼い主さんに添い寝するのは「あなたを信頼しています」という表れです。
自分の体を密着させて添い寝する行動が見られたら、安心感が高まっているときです。
しかし、飼い主さんとの信頼性が築けていないときには、いくら一緒に添い寝しようとしても拒否されることあるでしょう。
また、寒くて暖まりたいときに、飼い主さんに寄り添ってくることがあります。
そもそも犬たちは野生時代には、仲間同士で添い寝するのが基本でした。
自然の厳しい寒さは、添い寝することで解消できました。
お互いに寄り添って寝ることでお互いを守り合ったりしていたのです。
このような野生の名残から、信頼している飼い主さんとなら「ぴったり添い寝したい」という心理が働くのです。
愛犬がリラックスしているときなので、思う存分添い寝させてあげましょうね。
◆おもちゃや毛布、タオルと一緒に眠る
ワンちゃんは、自分のニオイがついているものに安心感を抱きます。
お気に入りのおもちゃや毛布などと一緒に眠るのは、「安心して眠りたい」という気持ちの表れなのです。
迎えたばかりの子犬時代には、母親と離れた寂しさからなかなか眠ってくれないこともあります。
そんなときに母親のニオイがついたおもちゃや毛布を寝床にいれてあげると落ち着くことがありますよね。
成長してもニオイで安心することは多く、おもちゃや毛布などお気に入りグッズを活用して安眠に結び付けてあげてもいいかもしれませんね。
犬の睡眠不足は健康の大敵!!
言葉を話せない犬たちは、日常生活でストレスを溜めがちと言われています。
散歩に連れて行ったり、一緒に遊んであげたりと、飼い主さんはストレス発散のためにたくさんの工夫をこらしていることでしょう。
しかし、犬たちはいろんなストレスを抱えて生きています。
「お腹が減ったな」「留守番がイヤだな」「病院に行って疲れたな」など…。
これらのストレスを軽減させるには「良質な睡眠」がとても大事です。
犬は人間と比べると睡眠時間が長いとはいえ、浅い眠りの時間が多く含まれています。
そのため、年齢に合せた睡眠時間を確保してあげることが大事です。
また、リラックスして寝せるには犬が安心して眠れる環境を作ることも必要です。
愛犬がスヤスヤ眠っているなら、声をかけたりなど安眠の邪魔になることは控えましょうね。
そして、できるだけ家族と一緒のライフスタイルで毎日を過ごさせるのも良質な睡眠のためには実践したいことです。
家族が寝静まった夜には、静かな環境でぐっすり犬を休ませてあげるようにしましょう。
睡眠時間を夜中メインにするように、日中は散歩や活動の時間にするように配慮したいものです。
睡眠不足からストレスが溜まりやすくなり、病気の原因にも繋がることがあるので注意してあげてくださいね。
まとめ
「リラックスしている」「警戒している」など、寝相によって犬の心理が分かるのも面白いことですよね。
犬の寝相のバリエーションは多いので、上記で紹介したもの以外にも不思議な姿を見ることもあるかもしれません。
可愛らしいので、ついつい構ってあげたくなりますが、犬の睡眠はとても大事なものです。
寝相が可愛らしいからと、声をかけたり起こそうとしたりするのはNG。
「うちの愛犬、今はリラックスしているのね」といった具合に、寝相から愛犬の気持ちを理解してみましょう。
愛犬が幸せな眠りについているときには、そっと見守ってあげてくださいね。
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