愛犬に薬を上手に飲ませるコツや注意点は?投薬補助に使えるおやつを紹介

2022.06.13

愛犬に薬を上手に飲ませるコツや注意点は?投薬補助に使えるおやつを紹介

愛犬との長い生活の中では、動物病院にお世話になることも少なくありません。予防接種での通院はもちろんですが、怪我や病気が原因で薬が処方されることもありますよね。愛犬が薬を飲むのが苦手な子で、毎回頭を抱える飼い主さんも多いでしょう。今回はそんな飼い主さん必見の、薬の飲ませ方について、コツや注意点、おすすめアイテムを紹介していきます!「正しい一工夫」で、愛犬のお薬嫌いを解決しましょう。

【掲載:2020.11.07  更新:2022.06.13】

犬の飲み薬の形状

薬

犬にも個々に性格があり、好き嫌い、得手不得手があります。飼い主さんの中にも、薬を飲ませるのに苦労する人がいれば、そんな苦労はしたことがない!という方もいるでしょう。
しかしいずれの場合も、薬が必要という事実だけで気分は少し沈んでしまいますよね。日常生活の中に「投薬」の時間が増えることが、愛犬にとっても飼い主さんにとってもストレスとなってしまうケースもあるでしょう。
両者が嫌な気持ちを抱えることなく、お薬の時間をスムーズにこなせることが理想ですよね。
そのためにも、上手な飲ませ方を覚えておくことが大切です。薬には様々な形状があり、その形状によって飲ませ方に施せる工夫が変わってきます。まずはどんな形状があるのかをみていきましょう。

◆錠剤

薬剤を圧縮して、固めたものを錠剤といいます。薬の苦みを隠すために、糖でコーティングされているタイプや、体内で段階的に溶けるように工夫されているものもあります。
1錠の真ん中に線が入っていて、半分に割れやすくなっている錠剤もあり、愛犬のサイズ(体重)や症状の程度によって、飼い主さんが半分に割って与えるように獣医師に指示される場合もありますね。

◆粉薬

散剤・顆粒剤とも呼ばれる粉薬。字の通り、薬が粉状・粒状にされているものです。飲みやすく、量の調整がしやすいというメリットがあります。特に、体重の軽い犬への処方や、複数の薬を調剤する際に使われています。

◆液体

精製水などに薬の成分を溶かして作られたもので、液剤・シロップ剤とも呼ばれます。効き目が最も早いのが、この剤形だそうです。シロップ剤には甘味がついていることが多く、そのまま飲ませることも難しくありません。犬が嫌がりにくい、というメリットがあります。

◆カプセル

ゼラチンの容器(カプセルに)、粉剤・液剤などをいれたものがカプセルの薬です。溶け出す時間の調整が必要な場合に用いられます。人間用としてもお馴染みの形状なのでイメージが付きやすいと思いますが、カプセルは飲み込む際に口内や喉に貼り付いてしまいますよね。愛犬に飲ませる際には、カプセルのゼラチンが食道の粘膜に付着しないよう注意が必要です。服薬後は、必ず水を飲ませてくださいね。


犬に薬を飲ませるときの注意点

愛犬が薬を飲むのを嫌がるとはいえ、無理やり愛犬の口の中に薬を押し込む飲ませ方をするのは危険です。
また、カプセルタイプの場合には、飲ませやすくするためにカプセルを開けて中に入っている薬を取り出すのもNGです。
誤った薬の飲ませ方には危険が潜んでいます。愛犬に薬の飲ませる際の注意点をしっかり、覚えておきましょう。

◆誤嚥

食道から胃へ入るはずのものが、器官や肺へ入ってしまうことを誤嚥といいます。
犬に誤嚥が起こると、咳やくしゃみを繰り返すなどの症状がみられたり、肺炎・呼吸困難を発症するなどの恐ろしい結果を招く場合があります。特にシニア犬などで、吐き出す力が弱くなっている個体には注意が必要でしょう。

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◆水に混ぜない

犬に薬を飲ませる

薬の飲ませ方として、他の食べ物などに混ぜて与える方法があります。上手に飲ませるコツとしても効果的な方法ですが、水に混ぜるのはやめましょう。
特にシロップ剤などの場合、水と一緒に飲んでくれれば簡単!と思ってしまいがちですが、水に混ぜてしまうとどれだけ薬を服用できたかが分からなくなります。
どのような形状の薬であっても、その症状に合わせて獣医師が指示した効果的な量が処方されています。
用法・用量はしっかり守らなくてはいけません。
ただしカプセルの項目でも触れたように、薬の形状によっては、口内・食道に貼り付くケースがあります。特に錠剤・カプセル剤の場合には、服用後に必ず水を飲ませてくださいね。
薬が食道に貼り付いてしまうことで、食道炎を引き起こす可能性もあるので注意しましょう。

◆食べ合わせ

人間の投薬と同様、犬の場合にも、薬と食べ物の相性には注意が必要です。薬との相性に限らず、病気によっては与えてはいけない食べ物や栄養素もありますよね。事前に、獣医師としっかり相談することが大切です。
愛犬が薬を単体で飲むことができない場合は、何と混ぜて与えても良いかを必ず確認し、薬の飲ませ方についても併せて相談してみましょう。


犬に薬を飲ませるときに使ってはいけないもの

犬への薬の上手な飲ませ方として、様々な方法がネット上の記事でも紹介されています。食品や犬用おやつ、ドッグフードを利用する方法は多いですが、中には薬を飲ませる際に使ってはいけない食べ物もあるので注意が必要です。
薬を飲ませる際に利用されるケースの多い食べ物の中で、注意が必要な物を抜粋して紹介します。しっかりチェックして、参考にしてくださいね。

◆練乳

練乳

人間の食生活の中でもお馴染みの練乳。苺やかき氷にかけたり、お菓子の材料などにも使用されていますよね。飼い主さんの中にも、好物だ!という方がいるのではないでしょうか。
人間が食べても、甘いと感じるこの練乳。やはり犬にとっては、良い物ではないのです。

練乳は、牛乳に砂糖を加えて凝縮させたものです。粘り気のある液状のもので、一般的に加糖タイプのものをコンデンスミルク、無糖タイプのものをエバミルクと呼びます。そして、練乳はこの加藤タイプのものにあたります。
犬は味覚をほとんど感じない動物だといわれていますが、甘味を感じることができると考えられており、嗅覚が優れています。練乳・コンデンスミルクなどが入った甘い食べ物には、敏感に反応するでしょう。
このため、練乳は犬にとって嗜好性の高いものとなります。
食事の食いつきが悪かったり、薬嫌いの子へ薬を飲ませるためには、この嗜好性が大きな味方となってくれるでしょう。

しかし、練乳は犬にとってやはり甘すぎる食材なのです。犬にとっても糖分は必要な成分ではありますが、練乳を与えすぎると含まれる多くの糖分によって過剰摂取を招くでしょう。肥満・糖尿病のリスクを高める原因となり得ますので、充分注意が必要です。
そして更に、練乳が犬にとって好ましくない食材である理由がもう一つあります。それは、牛乳が使用されているという点です。
犬は牛乳に含まれる乳糖を分解することができない体質をしており、これを乳糖不耐症といいます。
このため牛乳を摂取することで、嘔吐・下痢などの症状を発症する場合があるのです。
練乳が作られる工程では、乳糖の除去処理は基本的に行われていません。練乳にはそのまま牛乳の乳糖が入っているということになりますよね。
これらの理由から、犬に練乳を与えることが様々なリスクに繋がるというわけです。
嗜好性が高いために愛犬は喜びますし、薬の飲ませ方としても手軽に試せる方法でもあります。しかし、健康被害に繋がるという点を考えると、他の方法や違う食材などを使用することがすすめられます。

◆マヨネーズ

マヨネーズ

各家庭に常備されている食品の一つともいえるマヨネーズ。こちらも人間社会ではお馴染みの食品ですよね。
近年では、このマヨネーズにも様々な種類が販売されており、オーガニック素材を厳選して使用しているものや、カロリーを抑えた減塩(無塩)マヨネーズなどといった、健康に配慮された商品を見掛けることも多いでしょう。
マヨネーズの原材料は、主に卵や食用油(オリーブオイルなど)、レモンやリンゴ酢などの酢です。それにマスタードや塩コショウなどがくわえられています。
調味料を取り除いて考えると、原材料に犬が食べてはいけない物が入っているわけではありませんよね。
しかし、マヨネーズも犬にとっては注意すべき食品だと考えられます。その理由は、マヨネーズに一番多く含まれる材料が食用オイルであり、カロリーがとても高い調味料にあたるためです。

栄養素としては、脂質・タンパク質・ナトリウム・ビタミンE・ビタミンK、などが含まれていますが、一般的なマヨネーズのカロリーは大さじ1杯で約100カロリーにもなります。
犬に与える食材としては、やはりハイカロリーですよね。
食事への食いつきが悪い子や、痩せすぎている子にとってはカロリーアップを助ける効果が期待できますが、肥満傾向の個体にはやはりこれだけの脂質を与えることは回避すべきでしょう。
また、愛犬が卵アレルギーをもっている場合にも注意が必要です。前述したように、マヨネーズの原材料には卵が含まれています。皮膚のかゆみや下痢などの症状が見られる場合は、獣医さんに相談してください。


薬を飲ませるのにおすすめのおやつ3選

愛犬に薬を飲ませる際の飲ませ方として、食材やおやつを利用するのがコツの一つです。
食材を利用するする場合は、それが犬にとって害のないものかをしっかり確認する必要がありますよね。毎回それを考えるのが大変だという飼い主さんは、市販の犬用おやつを利用してみましょう。
現代では、投薬用に製造された犬用おやつも販売されています。おすすめの商品を三つ紹介しますので、是非、参考にしてみてください。

◆動物病院専用 犬用 投薬用ちゅ~る とりささみ 乳酸菌1000億個

動物病院専用 犬用 投薬用ちゅ~る とりささみ 乳酸菌1000億個
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投薬用に製造された、粘度3倍のちゅーるです。乳酸菌(フェカリス菌)が1000憶個も配合されているので、お腹にも優しいですよ。ちゅーるタイプなので、1本1本が個包装されています。お出かけの際の持ち運びにも重宝するでしょう。とりささみ味なので嗜好性も抜群で、スムーズな薬の飲ませ方ができるでしょう。

◆Medi Ball メディボール For Dog

Medi Ball メディボール For Dog
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獣医師と共同開発された、薬を包み込めるタイプの投薬補助おやつです。手でつぶせる柔らかさになっており、中に薬を包むことができます。チーズやソーセージタイプのおやつに忍ばせても、薬だけ出してしまう愛犬にお困りの飼い主さん必見のアイテムです!ささみベースなので食いつきも抜群ですよ。薬の形状に限らず、上手な飲ませ方ができますね。

◆錠剤ドロッパー

錠剤ドロッパー
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色々な錠剤に使え、液体の栄養剤なども与えやすいグッズになります。

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国産鶏ササミの旨みをギュギュッと詰め込んだ、ぷりぷりジューシーなソーセージです。

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犬の薬の飲ませ方に関するまとめ

愛犬の健康維持や治療のために投薬が欠かせない場合、できれば飼い主さんと愛犬の両者が苦しむことなく、その時間を終えたいですよね。
愛犬の好みや性格を考えながらしっかり観察し、愛犬にとっての上手な飲ませ方を探ってみてください。
スムーズに薬を飲ませるために、愛犬の好物を利用したい!と考える飼い主さんも多いでしょう。しかし、事前にその好物を使って薬を飲ませても良いかは、必ず獣医師に確認をとってくださいね。
紹介した投薬補助おやつも、とても便利ですよ!
色々な方法にチャレンジし、ストレスを感じない、感じさせない薬の飲ませ方を目指しましょう。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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