1.犬の歯磨きが重要な理由
1-1.犬は歯周病になりやすい
2.歯磨きが苦手な愛犬にはデンタルケアできるおもちゃがおすすめ
2-1.楽しく歯磨きできる
2-2.歯磨きおもちゃの効果
2-3.ブラッシングと併用するのが理想
3.犬の歯磨きおもちゃの選び方
3-1.素材は安全なものを
3-2.愛犬の体格に合わせて
3-3.おもちゃの形状
3-4.耐久性
4.犬の歯磨きおもちゃおすすめ6選
4-1.デンタルボーン
4-2.ペティオ かんでるCORN ツイスト チキン風味
4-3.デンタルアニマル
4-4.コットンボーループ
4-5.毎日ハミガキコットン
4-6.デンタトーイ ブラシ/リング
4-7.ペットキッス ワンちゃんの歯みがきおもちゃ 超小型犬用/小型犬用
犬の歯磨きが重要な理由
◆犬は歯周病になりやすい
人間の唾液がpH=6.8~7の中性~弱酸性であるのに対して、犬の唾液はpH=8~8.5のアルカリ性です。
この違いから、犬は虫歯になりにくいと言われていますが、一方、歯垢が歯石になるまでの期間が人間では約25日間であるのに対して、犬では約3日間と大きな差があります。
一旦歯石がつくと、その上に歯垢が溜まりやすくなり、さらに歯石になるという悪循環で、どんどん歯石がついていきます。
歯周病の原因は歯垢の中の細菌で、歯石が溜まると歯肉炎が起こり、さらに進むと歯周病になります。
3歳以上の飼い犬の80%以上が口腔内に病気やトラブルを抱えていて、その90%以上が歯石を原因としていると言われています。
さらに、歯周病は、口腔内の環境の悪化だけではなく、進行すると内蔵など他の病気にもつながります。
つまり、犬の歯磨きは全身の健康のためにも重要なのです。
歯磨きが苦手な愛犬にはデンタルケアできるおもちゃがおすすめ
子犬の頃から歯磨きの習慣をつけられれば一番良いのですが、犬は口の周りを触られるのはあまり好きではありません。
犬の歯磨きに苦戦をしている飼い主さんは、少なくないでしょう。
歯磨きが苦手な愛犬には、デンタルケアもできるおもちゃを活用するのも一つの方法です。
◆楽しく歯磨きできる
犬用の歯磨きおもちゃの利点は、犬自身が噛んで遊ぶことで歯磨き効果が得られることです。
楽しんで噛んでいるうちに、おもちゃで歯垢が掻きとられていき、歯石がつきにくくなります。
また、歯や歯茎を強くする効果があるおもちゃもあります。
◆歯磨きおもちゃの効果
一つ目は、前項のとおり、歯垢を掻きとる効果です。
二つ目は、噛むことで唾液の分泌を促す効果です。
唾液が多ければ、食べかすなどの汚れを流して、口腔内環境を良くすると言われています。
三つめは、口臭防止効果です。
最近の歯磨きおもちゃには、口臭を防ぐ成分が含まれているものも多いです。
四つ目は、歯茎をマッサージして強くする効果です。
◆ブラッシングと併用するのが理想
歯磨きおもちゃでも歯垢をある程度取り除くことができますが、歯周ポケットに入り込んだ歯垢を取り除くことはできません。
歯ブラシでブラッシングをすれば、歯周ポケットの歯垢まで取ることができるので、歯磨きおもちゃとブラッシングの併用がベストです。
おもちゃである程度歯垢が取れていれば、苦手なブラッシングの時間を短くすることができます。
犬が嫌がらないよう、最初は短い時間からでも構わないので、ぜひブラッシングにもチャレンジしてみてください。
犬の歯磨きおもちゃの選び方
歯磨きおもちゃも、様々な種類の商品が市販されています。
その中から、愛犬に合ったおもちゃを選ぶポイントをご紹介します。
◆素材は安全なものを
★ラバー製・ナイロン製
少量であれば、体内に入ってもうんちと一緒に排出されるので、問題ありません。
噛むことで、歯がこすれて、表面の歯垢を取り除く効果が期待できます。
噛む力の強い子におすすめの素材です。
★木製
噛むと木の繊維がほぐれてきて、歯の汚れを落としてくれます。
適度な弾力があり、歯茎を強くする効果も期待できます。
割れたり、ささくれ立ったりすると、刺さって口の中を傷つけるので、ささくれ立ちにくい種類のものがよいでしょう。
落ちている木の枝を齧るのが好きな子もいますが、細菌が付着している可能性があるので、おもちゃとして与えないようにしましょう。
★天然素材
天然コットンやヘチマで作られているおもちゃも、おすすめです。
ヘチマの繊維は歯の汚れをしっかりと取ってくれますし、飲み込んでも安全です。
天然コットンも、少量であれば、うんちと一緒に排出されます。
◆愛犬の体格に合わせて
体格に合わない歯磨きおもちゃを与えても、十分な効果を期待できません。
体格の大きな子に小さなおもちゃを与えると、丸呑みする可能性があり、危険です。
小さな子に大型犬用のおもちゃを与えても、噛みづらく歯磨き効果が得られないでしょう。
また、子犬用、成犬用、シニア用など、硬さが異なる製品もあるので、愛犬に合ったものを選んでください。
◆おもちゃの形状
ロープ型や骨型、ぬいぐるみなど、歯磨きおもちゃにもいろいろなタイプ・形状があります。
愛犬が好みそうな形状のものを選んであげましょう。
また、飽きてしまうこともあるので、異なるタイプのものをいくつか用意しておくとよいでしょう。
◆耐久性
頑丈で耐久性があるものを選びましょう。
すぐに壊れてしまうものは、かけらや中綿を誤飲する危険性が高いので注意しましょう。
犬の歯磨きおもちゃおすすめ7選
◆デンタルボーン
ハーツ社のデンタルボーンは、超小型犬用から大型犬用まで揃っている定番の歯磨きおもちゃです。
噛む力の弱い子のためのソフトタイプもあります。
獣医師との共同開発で生まれたおもちゃで、骨型の形状は犬が持ってガジガジしやすい形です。
外側は丈夫なナイロン素材、デコボコの中央部分はウレタン素材で、耐久性があります。
嗜好性の高いベーコンの香りがついているので、愛犬も喜んでカミカミしてくれるでしょう。
◆ペティオ かんでるCORN ツイスト チキン風味
主原料がトウモロコシなので、小さいかけらを飲み込んでも無害です。
うんちと一緒に自然に排出されるので、安心して与えられます。
わんちゃんが大好きなチキン風味で、食いつきもばっちりです。
骨型の形状と表面のくぼみで持ちやすくなっているので、しっかり噛むことができます。
超小型犬用から大型犬用までサイズが揃っているので、愛犬に合わせて選べます。
◆デンタルアニマル
うさぎ、こぐま、かえるなど、8種類の動物モチーフがかわいい歯磨きおもちゃです。
胴体の編んだ部分をカミカミすることで、デンタルケアができます。
コットンロープに比べて柔らかな噛み心地で、噛む力の弱い小型犬でも楽しくカミカミできます。
ぬいぐるみ好きの愛犬にもおすすめです。
◆コットンボール
コットン100%なので、安心して与えられる歯磨きおもちゃです。
ボールにロープがついている形状で、遠くに投げたり引っ張りっこをしたりと、愛犬とコミュニケーションをとるのにもおすすめです。
くわえて遊んでいるうちに歯茎が強くなる効果が、噛むことでコットンの繊維が歯の隙間の汚れを除去する効果が期待できます。
幼犬の歯の映え代わりの時期にもおすすめのおもちゃです。
◆毎日ハミガキコットン
スティックとループの2種類があります。
コットン100%の糸を編み込んでいるので、くわえやすくしっかり噛むことができるおもちゃです。
縒りの強いロープおもちゃと異なり、歯が根元まで食い込むので、汚れをよく落とすことができます。
引っ張りっこ遊びもできるので、コミュニケーションを取りながらデンタルケアができます。
◆デンタトーイ ブラシ
ガシガシ噛めるナイロンと、弾力のある合成ガムという2つの異なる硬さの素材を使用していて、飽きずに噛むことができます。
歯と歯茎を強化して、歯磨きをするように歯垢を落とすことができます。
青リンゴとピーチの香りがついているので、果物好きの愛犬にピッタリです。
噛む力が強い子はすぐにボロボロにしてしまうという口コミが多いので、いくつかストックしておくといいかもしれません。
◆ペットキッス ワンちゃんの歯みがきおもちゃ 超小型犬用/小型犬用
噛むことで汚れを落とし、遊びながら歯みがきできるおもちゃです。ライオン製品独自の表面のたくさんの小さな突起が、遊びながら噛んで歯の汚れを落とします。長く噛んでも歯や歯ぐきにやさしい柔らかゴム素材なので小型犬なども安心してカミカミできます。おもちゃの中に大好きなおやつを入れて遊べるので飽きにくいのも嬉しいポイント。
犬用歯磨きおもちゃを手作りしよう
歯磨き効果が期待できるおもちゃを、手作りしてあげるのもよいでしょう。
愛犬の体格や口の大きさに合わせて、作ってあげてみてください。
◆あみぐるみ
犬用おもちゃではありませんが、アクリル毛糸やコットンの糸を編んで作るあみぐるみは、噛むことで歯磨き効果が期待できます。
あみぐるみの作り方については、詳細に解説している本や動画がたくさんあるので参考にしてみてください。
準備するものは、次のとおりです。
・アクリル毛糸またはコットンの糸
・中に詰める綿
・かぎ針
・鳴き笛(愛犬の好みで)
◆Tシャツ・トレーナーで作るロープトイ
着なくなったTシャツやトレーナーで、ロープ状の歯磨きおもちゃを作ってみましょう。
Tシャツまたはトレーナーを縦方向に、幅1~2cmにカットしたものを2枚、幅3~6cmにカットしたものを6~9枚作ります。
幅3~6cmにカットしたものを束ねて、片側を1~2cmにカットしたもので結びます。
束ねたものを3等分して、それぞれをねじります。
ねじったものを三つ編みにして、端を1~2cmにカットしたもので、ほどけないように結んで出来上がりです。
太さや編み加減は、愛犬の口の大きさに合わせて調整してください。
まとめ
犬は、あまり虫歯にはなりませんが、約3日で歯垢が歯石になるため、デンタルケアを怠ると歯周病になりやすいです。
歯周病は、歯が抜けるなどの口腔内のトラブルだけではなく、内臓などに悪影響を及ぼすこともあります。
犬の歯磨きは全身の健康のためにも重要ですが、口の周りを触られることが好きではない子は多く、歯磨きに苦戦をしている飼い主さんが少なくありません。
歯ブラシでのブラッシングと併せて、歯磨きおもちゃを活用して、愛犬の歯の健康を守ってあげましょう。
歯磨き用おもちゃを与える際には、与えっ放しにはせず、飼い主さんが見ているところで遊ばせるようにしてください。
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