犬にスポーツドリンクを与えても大丈夫?熱中症の応急処置として有効

2022.06.29

犬にスポーツドリンクを与えても大丈夫?熱中症の応急処置として有効

暑い夏にポカリスエットなどの人間用のスポーツドリンクを愛犬に与えたい。という飼い主さんもいるかと思います。この記事では、犬へのスポーツドリンクの与え方や、与えるタイミング、スポーツドリンクを与えてはいけない犬に加え、熱中症や脱水症状になったときの対処法まで解説していきます。

【目次】
1.犬にスポーツドリンクを与えてもいいのか
 1-1.犬に与えるスポーツドリンクの適量とは?
 1-2.犬にスポーツドリンクを飲ませる時の適切な与え方

2.犬に与える前に知っておきたいスポーツドリンクの栄養成分とは

3.犬にスポーツドリンクを与える上で注意すべき点は?
 3-1.犬にスポーツドリンクを与える上での注意点①内容物
 3-2.犬にスポーツドリンクを与える上での注意点②無理に与えない
 3-3.犬にスポーツドリンクを与える上での注意点③腎不全の犬には与えない

4.犬にスポーツドリンクを与えるタイミング
 4-1.脱水症状の場合
 4-2.熱中症の症状が見られる場合
 4-3.低血糖症の場合

5.犬が熱中症になったときの症状と対処法は?
 5-1.犬が熱中症になったときの症状
 5-2.犬が熱中症になった場合の対処法

6.ペット用のスポーツドリンクも販売されている

7.まとめ

犬にスポーツドリンクを与えてもいいのか

スポーツドリンク

結論からいうと、犬にスポーツドリンクを与えることは問題ありません。
しかし、量や与え方に注意する必要がありますので、以下で詳しく解説していきます。

◆犬に与えるスポーツドリンクの適量とは?

犬にスポーツドリンクを与えることに問題はありませんが、常用するのは避けましょう。
犬が熱中症や脱水症状になったとき等の緊急時に留めておき、また緊急時にも与えすぎには注意する必要があります。
犬が体調を崩している場合には動物病院に連絡をして、与える量など獣医師から指示を受けるのが望ましいです。

犬が1日に必要とする水分量は以下の計算式で算出できます。
 
犬に必要な1日の水分量(ml) = 体重(kg)×0.75乗×132(ml)
参考:環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」
  
上記計算式で算出された体重ごとの目安水分量は以下です。

    体重  目安水分量 
    2kg   190ml
    5kg   370ml
    10kg   630ml
    20kg  1060ml
    30kg  1440ml

◆犬にスポーツドリンクを飲ませる時の適切な与え方

熱中症や脱水症状になってしまった犬に人間用のスポーツドリンクを与える場合、水で2~3倍に薄めてから与えるようにしましょう。
液体タイプよりも粉末タイプのほうが、濃度調節がしやすいためおすすめです。
また、冷たい水で薄めてしまうと犬が下痢になってしまう可能性もあるため、常温の水で薄めると良いでしょう。
人間用のスポーツドリンクには糖分や塩分が多く含まれているため、与えすぎには注意する必要があります。


犬に与える前に知っておきたいスポーツドリンクの栄養成分とは?

人間用のスポーツドリンク(100mlあたり)のカロリーや主な栄養成分は以下の通りです。


・カロリー  ・・・21kcal
・水分    ・・・94.7g
・ナトリウム ・・・31mg
・カリウム  ・・・26mg
・炭水化物  ・・・5.1g
・ビタミンB6 ・・・0.12mg
・食塩相当量 ・・・0.1g

参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

この他にも、カルシウムやマグネシウム、ナイアシン等の成分も一定含まれています。
中には、香料や調味料が含まれているスポーツドリンクもあります。

ナトリウムやカリウム等の電解質を含むスポーツドリンクは、アメリカンケンネルクラブでも犬が脱水症状になった時の対処法として、獣医師に確認のもと犬に与えることを推奨しています。


犬にスポーツドリンクを与える上で注意すべき点は?

様々なスポーツドリンク

◆犬にスポーツドリンクを与える上での注意点①内容物

人間用のスポーツドリンクを犬に与える場合は、スポーツドリンクに含まれている糖分や塩分、ナトリウム・カリウム等のミネラルの過剰摂取に注意しなければなりません。
人間にとっては問題ない量でも、犬にとってはそれぞれの成分が多いことを念頭に入れておきましょう。
これらの栄養成分を摂り過ぎることによって、肥満や糖尿病、高血圧や心疾患、心不全、尿結石などの病気になるリスクがあります。

◆犬にスポーツドリンクを与える上での注意点②無理に与えない

人間用のスポーツドリンクの中には、犬にとっては酸味が強く好まれない味のものもあります。
無理に飲ませてしまうと、嘔吐してしまう犬もいます。
熱中症の症状等が出ていたとしても、無理やり飲ませることはやめましょう。
  

◆犬にスポーツドリンクを与える上での注意点③腎不全の犬には与えない

腎不全を患っている犬に、スポーツドリンクを与えることは危険です。
なぜなら、先述の通りスポーツドリンクの成分には糖分や塩分が含まれており、上手く機能できていない腎臓にさらに負荷をかけてしまうことになるからです。
   
腎不全の場合の主な症状の1つに、水を頻繁に飲むようになることが挙げられます。
犬にこのような症状が見られるときに、脱水症状と判断してスポーツドリンクを与えるのは慎重になる必要があります。
犬の様子が気になるようであれば、獣医師に一度相談することをおすすめします。

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犬にスポーツドリンクを与えるタイミング

犬にスポーツドリンクを与えること自体に問題はありませんが、日常的に与えるのは避けたほうよいでしょう。
 では、どのような時に犬に与えると良いのか以下で紹介していきます。

◆脱水症状の場合

既に触れた通り、スポーツドリンクには電解質が含まれています。
脱水時に電解質を含むスポーツドリンクを飲むことで体に大きな負担をかけずに効率よく水分が吸収されます。

そのため、脱水症状になったときにスポーツドリンクを与えることは効果的といえるでしょう。
 

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◆熱中症の症状が見られる場合

犬に熱中症の症状が見られた場合、応急処置としてスポーツドリンクを与えるとよいでしょう。
熱中症の症状や対処法については後ほど詳しく解説していきますが、脱水症状の場合と同じくスポーツドリンクに含まれる電解質が効果的といえます。

◆低血糖症の場合

低血糖症の症状が出ている場合も、スポーツドリンクを与えることで症状が改善されるケースがあります。
低血糖症とは、血中の糖分濃度が著しく低下してしまう病気です。
以下のような症状が確認されます。
  
・ぐったりした様子
・体の後半身(下半身)が麻痺する
・けいれん発作を起こす

重度になると命に関わることもある病気です。
低血糖症の治療としては、一般的には糖分を摂取することがあげられます。
スポーツドリンクには糖分が含まれているため、与えることで低血糖症の症状が改善する可能性もあります。
ただし、低血糖症と疑われる症状が見られた場合、自己判断するのではなく、必ず獣医師に相談のうえ判断をあおいで対処するようにしてください。

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犬が熱中症になったときの症状と対処法は?

◆犬が熱中症になったときの症状

犬が熱中症になった場合の主な症状としては、以下が挙げられます。

・通常よりも速いパンティング(「ハアハア」という激しい口呼吸)
・苦しそうによだれを垂らす
・ふらついたり、倒れたりする
・ぐったりしていて元気がない
・耳を触るといつもより熱い

また重度になってくると、次のような症状も出てきます。

・嘔吐
・下痢
・目や口腔粘膜の充血
・吐血や血尿・血便
・皮膚や舌が青紫色になるチアノーゼ症状
・呼びかけに反応しない(失神)

上記症状が見られると、最悪の場合、命に関わることもあります。

◆犬が熱中症になった場合の対処法

熱中症が疑われる症状が犬に見られた場合、動物病院に連れて行くよりも前にできるだけ早い対処が必要となります。

涼しい場所に移動させ、体を冷やしてあげましょう。
犬の体に水をかけてあげたり、冷水で濡らしたタオルを犬の頭や脇の下、または鼠径(そけい)部などにかけてあげたりすると良いでしょう。
また、水を飲める様子であれば水分補給としてスポーツドリンクを常温の水で2~3倍に薄めて飲ませてあげましょう。
  
応急処置が済んだら、自己判断はせずに動物病院に事前に連絡をしましょう。
受診が必要であれば、犬の体温を下げてあげることを意識しながら動物病院に連れていきましょう。
事前に連絡をしておくことで、病院でも熱中症に対する準備ができるため早い処置を受けることもできます。

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ペット用のスポーツドリンクも販売されている

ペットスエット 2L
購入

現在は犬用のスポーツドリンクも販売されています。
人間用のスポーツドリンクを犬に与えても問題はないものの、人間用は犬にとっては濃度が高めです。
犬用のスポーツドリンクは薄める必要はなく、犬にそのまま与えることができます。
また、ドリンクタイプだけでなくゼリータイプもあるため、犬が好むタイプを選ぶことができます。
いずれも頻繁に与えるのは避けたほうがよいですが、脱水症状や熱中症になったときに備えて犬用のスポーツドリンクを用意しておくほうが安心でしょう。


まとめ

犬に人間用のスポーツドリンクを与えることに問題はありませんが、緊急時にとどめておきましょう。また、犬と人間では必要な栄養分量なども異なるため、基本的には人間用のものではなく、犬用につくられたものを与えるほうが安心です。スポーツドリンクも犬用のものがあるので、それを暑い夏に向けて用意しておくことをおすすめします。



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