犬同士のコミュニケーション方法!仲良くなるためには?

2021.10.06

犬同士のコミュニケーション方法!仲良くなるためには?

言葉を持たない犬は、行動などで感情を伝えてくれます。人間同様、犬同士にもコミュニケーションをとる方法があるのです。今回は犬のコミュニケーションについて着目していきましょう。どんな行動や方法でコミュニケーションを取っているのかを理解すれば、愛犬の気持ちがもっと分かるようになるでしょう!犬同士が仲良くなる方法にも触れますので、ぜひチェックしてみてください。

犬同士のコミュニケーションの取り方

ラブラドールレトリバーの子犬

犬は人間の様に言葉を話せませんが、ボディランゲージなどを使ってコミュニケーションを取っています。
ほとんどの犬が相手の仕草から感情を読み取って、会話を成立させているのです。
また、お互いのお尻のにおいを嗅ぎ合うこともコミュニケーション方法の一つですね。これは人間でいうと、あいさつや名刺交換のような役割を果たす行動だといえるでしょう。
このように、犬同士は言葉以外の様々な手段を使って、相手のことを理解します。
しかし、中には人間は好きだけど他の犬が苦手…という子も少なくありません。これは子犬の頃の経験不足で充分な社会性が見に付いていなかったことが原因として多いといわれますが、犬同士にも人間同様、相手との相性が存在するのです。
飼い主さん同士が愛犬と他の犬とを仲良くさせたい!と思っていても、相性や性格が合わずにケンカに発展したり仲良くできない場合もある、ということをしっかり理解しておく必要がありますね。
愛犬にとって相手がコミュニケーションの取りやすい相手であるかどうかを、見極めることが大切なのです。それを判断するためにも、まずは犬同士のコミュニケーションの取り方についてしっかり覚えておきましょう。

◆仕草

コミュニケーションをとるための仕草として代表的なものに、尻尾の動きがあります。犬の尻尾は感情のバロメーターであり、尻尾の動きから愛犬が今どう思っているかを判断することができます。
ただし、「尻尾を振っている=ポジティブな感情」であるとは限りません。一般的に広まっている「尻尾を振っているから喜んでいる」という考えには少々誤りがあります。
確かに、喜び・嬉しさ・親愛の情を示すために犬は尻尾を振るのですが、リラックスしている場合は尻尾の先端が下がりユラユラと振っている状態であり、目一杯喜んでいる時はグルングルンと尻尾が振られます。しかし、普段よりも高く尻尾を上げている時は要注意です。警戒・威嚇の意味が含まれている場合があるのです。
尻尾を振っているから攻撃的な意思はない!と判断すると、犬同士の喧嘩が始まるケースもあるので注意してくださいね。

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◆声

犬が吠えることはマイナスの感情ととらえられがちですが、吠えるという行為の全てが攻撃の意味合いをもつわけではありません。
高いトーンで弾むような鳴き声の場合は、嬉しさや喜びが表現されています。この時、犬の表情をみると分かりやすいかもしれません。目が輝いており、口元が緩んでいることが多いでしょう。
反対に低いトーンだったり、野太い鳴き声の場合は、緊張・警戒・警告などを表現しています。身体全体に緊張が走っており、耳もピンと立っていることが多いので確認してみてください。低いうなり声の時は、正に臨戦態勢です。
このように声や身体の状態からも感情を読み取ることができるので、愛犬の様子をしっかりチェックしましょう。

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◆ニオイ

犬同士の代表的なコミュニケーション方法の一つに、おしりの匂いを嗅ぐ行為が挙げられますよね。
犬の肛門に肛門腺という器官があり、そこから出る分泌液には様々な情報が含まれているのです。性別・年齢・強さなどが瞬時に分かるそうですよ。このため、おしりの匂いを嗅いで相手のことをリサーチしているというわけです。
この行為は犬にとっての必須スキルともいわれ、人間でいうと挨拶をすることは基本だという点にあたります。
社会性をもたせるためにも、自分からおしりを嗅ぐこと、子犬の頃から嗅がれることを嫌がらないようにしておくことが重要でしょう。
もちろん犬同士の相性が良くない場合もありますが、初対面の犬とも穏やかに上手におしりの匂いを嗅ぎあえる状態であれば、他の犬との大きなトラブルが起きる可能性は低くなるでしょう。

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犬同士を仲良くさせる手順

ロットワイラー

前述したように犬同士にも相性はあります。相性の悪い犬同士を無理に仲良くさせようとすることは避けるべきですが、初対面の犬同士が仲良くなれるように飼い主さんがフォローすることは可能です。
そのポイントとおすすめの方法を紹介しますので、参考にしてみてください。

◆初対面の犬同士を仲良くさせる3つのポイント

①まずは距離を保とう

始めに、仲良くさせたい犬同士が直接接触できない程度の距離を保って立ちましょう。これは距離を保つことで、お互いを観察させるためです。
リードは少し緩めて持っておいてください。飼い主さんの傍を愛犬がウロウロしたり、地面に寝転がったりできるくらいの長さが良いですね。

②コミュニケーションを取らせてみよう

初対面の相手に少し慣れてきたように感じたら、犬同士でコミュニケーションを取らせてみます。この時、愛犬のボディランゲージを観察することが重要です。
・地面を嗅ぎまわる
・寝転がる
・おすわりをして飼い主を見る

このように相手の犬を無視した行動がみられた場合は、攻撃などの意思がないことを相手にアピールしている状態だといえるでしょう。人間からすると興味を持っていないように見えるこの行動からも、犬同士は「会話」をしているのです。
お互いに争う姿勢がないことを確かめることができれば、不安材料が減り安心できる心理状態になっていくでしょう。

③接触させてみよう

お互いに落ち着いた状態になってきたら、ゆっくり近付けてみます。犬同士がお尻のにおいを嗅ぎあったら、静かに見守りましょう。
なかなかこの挨拶を始めない場合は、飼い主さん同士がリラックスした状態で会話をしてみるのがおすすめです。犬は飼い主さんの感情を敏感に感じ取るので、飼い主さん自身が相手と楽しそうに会話をすることで愛犬も次第にリラックスしていく場合があります。お互いにリラックスした状態になれれば、接触を始める可能性があるでしょう。


犬同士が喧嘩してしまう場合

子犬

犬は元々群れで暮らす動物であったため、基本的に社会性はあります。しかし、理由があれば流血沙汰となる喧嘩をすることも珍しくないのです。
ドッグランや愛犬同伴でのアクティビティの際などで愛犬がノーリードとなるシチュエーションはもちろん、散歩中に他の犬と出合い頭に鉢合わせとなる場合など、他の犬との触れ合いには細心の注意が必要となるでしょう。
犬同士の喧嘩は愛犬と飼い主さんの両者にとっても大きなストレスとなりますし、何より怪我の原因となります。上手に回避するためにも、犬同士の喧嘩の原因や対処法を覚えておきましょう。

◆原因

喧嘩の原因・きっかけとなる事柄は様々ですが、主な原因としては以下の内容が挙げられます。

    ◎おもちゃやおやつなどを巡る取り合いや争い
    ◎飼い主さんや居場所などに対する独占欲による、近付く犬への追い払い
    ◎お互いの相性が悪いことで、同じ空間にいることを不快と感じている
    ◎多頭飼いの場合、新たに迎え入れた子犬との暮らしの中で生まれる先住犬の嫉妬心

相手に対して大きなダメージを与えられる犬歯を備えている犬。犬同士の喧嘩は、取り消しの付かない事態を引き起こす可能性のあるものなのです。犬同士の喧嘩で負った怪我やショックによって、死亡してしまうという最悪のケースも存在します。
じゃれ合いの遊びか、喧嘩なのかを見分けるのが難しい場合もあるでしょう。しかし、犬同士の喧嘩はすぐに止めなくてはいけません。
基本的にじゃれ合っている時は、ゴロゴロと地面を転がったり、興奮していても歯茎をみせるほど牙を剥きだしたりはしません。喧嘩の場合は明らかに激しい様子がみられ、歯茎が見えるほどに牙を剥きだしています。犬種にもよりますが、背中の被毛が逆立つ個体もいるでしょう。
降参する態度としては、尻尾を股の間に挟んで仰向けになる行動がみられますが、同程度の力の持ち主の場合、地面に転がることはなく相手に対して激しい勢いで乗りかかろうとし合います。

◆対処法

犬同士の喧嘩はすぐに止める必要があります。しかし喧嘩が始まってしまうと、犬同士は高い興奮状態にあるため、不用意に制止に入ることで飼い主さんが噛み付かれてしまう危険性もあるのです。
特にノーリードの犬同士の喧嘩には注意しなくてはなりません。興奮しているため、普段きちんと飼い主さんの言う事を聞いてくれる愛犬にも、その声が届かない可能性があります。
犬に咬まれないように安全に喧嘩を止めるためには、犬の気を逸らすことが大切です。
例えばドッグランであれば、水飲み用のアイテムやバケツに入れた水を、喧嘩中の犬にかけるという方法があります。これは散歩中などでも応用できますね。
他には大きな音を出す、掃除用具(ホウキなど)やお散歩バッグなどを犬と犬の間に入れるなどして、犬の気を逸らす方法が挙げられます。
時間としてはスピーディーに、相手の犬から注意を逸らさせるように対処することが求められるでしょう。
近くに道具などがない場合は飼い主さんが間に入ることになるかとは思いますが、その際には、犬に咬まれないように最大限注意しなくてはいけません。
犬同士が取っ組み合っている状態から引き離す場合は最初から抱っこするのではなく、まずは後頭部下から首周囲の皮を掴むようにしてください。この方法であれば犬も痛みを感じませんし、人間にとっても犬の歯が届かない部位となります。引き離そうと背後から愛犬を抱こうとすると、振り返った愛犬が反射的に噛んでしまう可能性が高いので気を付けましょう。
ただし愛犬、もしくは相手の犬が咬み付いてしまっている場合は、タイミングを見計らうことも重要となります。既に噛み付いている状態で無理に引き離そうとすると、傷が広がったり深くなってしまう恐れがあるのです。
飼い主さんも驚きと心配で慌ててしまう状況ではありますが、落ち着いて対処しなければいけません。
まずは何より喧嘩する状況を避けるように行動することが第一です。他の犬がたくさんいるドッグランなどでは、争いの火種となる可能性があるおもちゃやおやつをできるだけ出さない方がよいかもしれませんね。
犬もそれぞれ性格が違います。なぜか他の犬と喧嘩しがちで、どんな対処法でも解決できない場合は、ドッグトレーナーやしつけ教室などでプロに相談するのも一つの手です。
もしも怪我に発展した場合は、すぐに動物病院を受診して獣医師に診てもらってくださいね。

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犬を飼っていると、さまざまな場所にお出かけするかと思いますが、ドッグランなどでは他の犬とのトラブルに気をつけなければなりません。 特に幼少期から社会科がきちんとできていない状態ですと、他の犬が視界に入っただけで、激しく吠えたてそこから喧嘩に発展してしまう危険もあります。 犬同士が喧嘩するのは理由がいくつかありますが、飼い主さんが仲裁しようとして無理に手を出してしまうと、興奮状態の犬に噛まれてしまう可能性もあり大変危険です。 本記事では、適切な犬の喧嘩の仲裁の仕方と喧嘩する理由について紹介します。

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まとめ

犬のコミュニケーション方法を理解すると、行動の意味や愛犬の気持ちがより感じ取れるようになります。
もちろん個性があるので一概にはいえませんが、ボディランゲージの基本的な意味を覚えておき、愛犬の感情が分かるようにしておきたいですね。
愛犬が他の犬と仲良く遊んでいる姿は、飼い主としては微笑ましく嬉しい光景です。犬の相性に関しては様々なネット記事で解説されていますので、たくさんの情報を集めてみるのも友達を作るための大きな一歩となります。ただし、無理にお互いを近付けさせることは避けましょう。しっかり手順を踏み、様子をみながら判断してくださいね。
愛犬のことを普段から観察して性格を把握することで、見極める目を育てることも飼い主さんとして大事な務めだといえます。日々、愛犬と一緒に成長し合いながら暮らしていけると良いですね。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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