1.ベランダで犬のトイレをさせてもいいのか
1-1.集合住宅では基本的にNG
1-2.一軒家では自己判断による
2.犬のトイレの設置場所
2-3.リビング
2-4.犬専用部屋
2-5.ケージ内
2-6.洗面所
2-7.その他の室内
2-8.庭
ベランダで犬のトイレをさせてもいいのか
犬の飼育方法は家庭によって多少なりとも差があります。それは飼い主さん自身の考え方であったり、住んでいる環境にも左右されますよね。
いずれにしろ犬のトイレスペースは、ほとんどの場合必要不可欠なものだといえます。
自宅が一軒家であったり集合住宅である場合や、室内に十分なスペースがあるかどうかによって、悩まされる問題の一つだともいえるでしょう。
散歩中など屋外でしかオシッコをしない子も中にはいますが、室内にトイレを設置している家庭が一般的には多いです。その中で、ベランダをトイレスペースとして使用している家庭もあるのです。
それでは、ベランダで愛犬に排泄をさせることに問題はないのでしょうか?詳しく探っていきましょう。
◆集合住宅では基本的にNG
マンションなどの集合住宅の場合、利用規約を確認する必要があります。
ただしペット可のマンションとはいえ、ベランダでトイレをさせることを禁止している所もあるでしょう。中には明確には禁じていないマンションもありますが、念のため管理会社への確認をした方がよいかもしれません。
ただ、外でトイレをすることに慣れ、室内で排泄することが難しくなってしまった子も中にいます。こういった場合、台風や悪天候で外に出られない日が続くと、周囲への迷惑が気になりつつもベランダでトイレをさせてしまう、というケースもあるようです。
愛犬に排泄を我慢させる状態が続くと、泌尿器系の病気を誘発する原因ともなり危険です。とはいえベランダでトイレをさせることが、薦められる行為とはいえません。臭いの問題や周囲の人間に不快感を与えることが懸念されます。やはり愛犬が排泄行為を、部屋の中のトイレスペースでできるようにしつけておくことが一番だといえるでしょう。
その過程として、屋外からベランダでできるように、そしてその後室内のトイレでできるようにと、トレーニングをする方もいますよね。その際は、排泄物やトイレトレー・シートを放置せずすぐに片付けるよう配慮し、周囲への迷惑に十分注意してください。
また、排泄に関して愛犬の体に心配な状態(頻尿・多尿など)がみられるようであれば、一度動物病院の先生に相談してみてください。
◆一軒家では自己判断による
住居が一軒家でベランダが自宅敷地内の場合、ベランダでトイレをさせることが飼い主さんの自己判断に委ねられます。
しかし、近隣住民への迷惑が懸念される点は、集合住宅の場合と同様、注意する必要があるでしょう。
自宅だからと言って排泄物を適切に処理していなければ、衛生面においてもよくありませんし、臭い問題などからご近所トラブルにも繋がる恐れがあります。
隣人との距離感や居住環境にもよりますが、ベランダにトイレスペースを設置するのであれば、排泄物を放置せずに適切な処理方法がとれる状況や、周囲からの目を遮断できるような空間を作るなどの工夫が必要となるでしょう。臭いに限らず、排泄物が視界に入ることですら不快に思う方もいます。その点の配慮にも注意しなくてはいけませんね。
犬のトイレの設置場所
家庭によって住環境は様々です。そのため、ペットのトイレを設置出来る場所も限られてくるでしょう。
このような限られた選択肢の中でも、愛犬にとって良い環境となるトイレスペースを作る必要があるのです。何らかの問題を抱える環境にトイレを設置してしまうと、粗相に繋がったり、愛犬の心身に無理をさせることとなってしまいます。結局自分が困ることになるので、飼い主さんはしっかりとトイレスペースの環境作りをしましょう。
それでは、一般的にペットのトイレスペースとして利用されることが多い場所を紹介していきますので、参考にしてみてください。
◆リビング
リビングにトイレを設置することによるメリットは、何といっても飼い主さんの目が届きやすい所にあるでしょう。
愛犬の排泄に気付けやすく、すぐにペットシートを交換することが可能です。健康状態を反映する排泄物を、家族のみんなでチェックすることができるというのも利点の一つですね。
ただし場所によっては、来客の目に入る、食事中にニオイが気になるという欠点も挙げられます。
一時的に人の目が避けられるデッドスペースや収納スペースがある場合は、そこを利用するとよいでしょう。ニオイに関しては防臭加工アイテムを使用しつつ、換気・ニオイ対策をしっかり行うよう配慮してください。
◆犬専用部屋
自宅の部屋数に余裕がある場合、その内一室を愛犬専用の部屋として使っている家庭もあるでしょう。
この部屋のみにトイレを設置しているケースでは、リビングと反対に人目に付きにくいという利点はありますが、愛犬の排泄に気付くにくいというデメリットが考えられます。こまめにトイレの状態を確認することが求められるでしょう。
また、この専用部屋への出入りを愛犬が自由に行えない状態(普段は別の室内で過ごしているなど)であれば、定期的または尿意・便意を催した様子を察知した場合に、その都度、部屋まで連れて行かなくてはいけません。
◆ケージ内
犬用ケージも、現代では様々な形状・機能を持つものが販売されていますよね。
このケージ内にトイレを設置する場合は、ベッドや布団などを置けるスペースと、トイレスペースが区切られたタイプのものを購入することがすすめられます。
仕切りがあることで、トイレとベッドスペースとの区切りを愛犬が認識しやすいですし、トイレトレーニングにも役立つでしょう。
◆洗面所
洗面所にペットのトイレスペースを設置する家庭も多いです。一番のメリットは、水場が近く掃除がしやすいという所にあるでしょう。尿の飛び散りや糞のこびり付きなどに、すぐに対応することができますよね。衛生的な環境を保持することが可能です。お風呂場に設置する場合は、防水シートなどを利用せずに、トレーやシーツを置くだけでもトイレスペースが完成します。
ただし、これは洗面所・脱衣所・お風呂場に十分なスペースがある場合にのみ可能となります。また、リビングなどの近くであれば問題ないかもしれませんが、普段飼い主さんが居る部屋から遠い場合はこまめなチェックが必要なので、やや面倒となってしまう可能性があるでしょう。
◆その他の室内
普段生活する室内ではなく、廊下にトイレスペースを設置することもできます。これも死角となってしまう場合が多いので、こまめにチェックすることがすすめられるでしょう。
多頭飼いで十分なトイレスペースが必要だったり、男の子のマーキング対策をしたい場合は、間取りにもよりますが、廊下のコーナースペースを活用するのがおすすめです。防水シートやボックス型のトイレアイテムを利用することで、尿の飛び散り防止にも対応できるようになるでしょう。
◆庭
ただし周囲の人間への迷惑にならないように、排泄物を適切にこまめに処理することを常に心がけましょう。
また、庭であればある程度自由にトイレを設置することがで自宅に庭がある場合は、庭にトイレスペースを作ることが可能です。きますが、悪天候の場合は利用できなくなるケースがあるということも頭に入れておきましょう。
更に、愛犬が勝手に庭へと出ていける状況は少ないと思いますので、様子をみて定期的にトイレに連れていくことも重要ですね。
やはり、庭に加えて室内にもトイレスペースを設置しておくのが一番良いかもしれません。
ベランダで犬のトイレの作り方
ベランダに愛犬のトイレスペースを作る場合、やはりベランダの形状や広さによっても作り方やトイレ設置方法は変わってきます。トイレトレーを置くだけの方法もありますし、ベランダ全体を快適なトイレ空間としてDIYしている方もいるでしょう。
今回はトイレを設置することに焦点を当てて、ペットシートを敷く場合と人工芝を敷く場合について紹介していきましょう。
◆ペットシートを敷く
室内にトイレを設置するように、ベランダにトイレトレーを置き、ペットシートを随時交換する方法が衛生面においては一番良い方法だといえるでしょう。
ただし、ニオイ問題などを防止するために排泄後にすぐにシートを取り換えたり、トイレの掃除を行うことが鉄則です。マンションなどの集合住宅の場合は、規則に従うことが前提ですよ。この場合、ベランダをトイレとして利用することは避けるべきでしょう。
二階以上のベランダを利用する場合に絶対に注意しなければいけないのは、柵などからの落下を防ぐことです。完全にふさがれた状態でベランダの枠が設計されていなければ、愛犬が階下へ落下してしまう恐れも考えられるでしょう。また、枠の高さにも注意してください。愛犬が飛び越えられない高さであるかも、事前にきちんと確認してくださいね。
◆人工芝を敷く
トイレトレーではなく、人工芝を敷き詰めてペット用のトイレとして利用する方法もあります。屋外でしか排泄が出来ない子には、室内排泄トレーニングのステップアップとしても効果があるでしょう。
人工芝にも様々な種類があります。プラスチック上でタイルの様に組み合わせができるタイプであれば、排泄した部分のみを取り外して洗うことが可能です。本物の芝生の質感を求めたい場合は、リアルな芝生を模したタイプのものを敷くと良いでしょう。裏面に滑り止め加工が成された人工芝も販売されていますので、求める機能に適したものを探してみましょう。
◆トイレを作る際の注意点
ベランダにトイレスペースを作る場合は、前述してきたように周囲への迷惑を考え、ニオイ対策などを施す必要があります。
日本国内では、居住地によって狭小住宅が立ち並ぶ地域もありますし、近隣住居との距離が十分にある地域もあるでしょう。居住環境に応じて適切な対策がとれるよう配慮してくださいね。
まとめ
愛犬のトイレスペースの場所は、住環境や室内の広さなど、家庭によって適切な設置場所が異なります。
ベランダもトイレスペースとして考えられる選択肢のうちの一つだといえるでしょう。しかし、集合住宅や近隣住民への迷惑が考えられる場合は、十分注意が必要です。
また、愛犬にとってトイレスペースが快適なものと感じられない場合、排尿・排泄を我慢することで粗相の原因となる可能性もあります。動物は話をすることができません。元気な時間を一緒に過ごすためにも、飼い主さんが愛犬の様子をしっかり観察して、心情を読み取る必要があるのです。
さらに、様々な場所やアイテムを試すなどして、愛犬自身やライフスタイルに合った、快適なトイレスペース作りを目指してみてくださいね。
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