【獣医師監修】愛犬が自分の足を噛む!?その理由と対策について

2024.01.14

【獣医師監修】愛犬が自分の足を噛む!?その理由と対策について

皆さんは愛犬が自分の足を嚙んでいる所を見たことかありますか? もし、「よく噛所む所を見る!」「いつも噛んでいる!」という飼い主さんは注意が必要です! 今回は犬が自分の足を嚙む理由とそのチェック項目、対策方法についてお伝えします。

犬が足を噛んでいるけど大丈夫なの?

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犬が手足を噛んだり、舐めたりするのは何故でしょうか?
人間は手足を自分で噛む事はありませんが、手足に何らかの違和感や痛み・痒みなどがあると、その部分を掻いたり触ったりしますよね?
実は、犬も同じような理由で手足を噛んだり舐めたりしています。
「じゃあ、心配いらないね!」と思った飼い主さん、ちょっと待って下さい・・・
そこには、「心配する必要がないケース」と「そうではないケース(受診の必要あり)」があります!!
今回は犬が足を噛む理由とその対策方法についてお話していきたいと思います。


犬が足を噛む理由

犬が足を噛む理由はいくつかあります。
考えられるケースをいくつか紹介しますので、愛犬の行動と照らし合わせてみて下さい。

◆暇つぶし

退屈すると犬は手足を舐めたり噛んだりします。要は暇つぶしです。
留守番中やケージの中に入れられた時など、愛犬が「暇だなぁ~」と感じている時に見られる事が多いです。

◆ストレス

愛犬が何らかのストレスを感じている時に手足を舐めたり噛んだりします。
新しい犬が来た時や飼い主さんに叱られた時、工事や雷・花火など大きな音が続く時など…愛犬にとってイライラするような出来事が連続して起き、我慢を強いられている時によく見られます。

◆怪我

手足に痛みやしびれなどを感じられると噛んだり舐めたりします。

●肉球トラブル
散歩中、肉球に小枝や釘などが刺さっているケースや肉球のひび割れにより痛みを感じている。

●爪のトラブル
爪の切りすぎ、爪が折れるのなどのトラブルで痛みを感じている。

●骨折や打撲、捻挫
ソファーやベッドなどの高い所から飛び降り、骨折や捻挫をしているケース。飼い主が誤って足を踏んでしまうトラブルなど。その他にも散歩中に排水溝に足を挟んで怪我をするケースもあります。

◆かゆみ

手足や指の間に痒みを感じて噛んだり舐めたりします。

●アレルギー
アレルギーがあり手足や体に痒みを感じている。

●肉球トラブル
乾燥によりひび割れがあると初期症状は痒みを感じ事がある。

●皮膚炎
指間や肉球部分は感染を起こしやすく、炎症が起きて痒みを感じている。

●寄生虫
ノミ、ダニ、蚊などの寄生虫により痒みを感じている。

◆しびれ

神経を損傷するよう病気やケガで手足にしびれや麻痺が起こり、違和感を感じて舐めたり、噛んだりします。

●椎間板ヘルニア
ダックスフンドやコーギーなどによくみられる病気です。脊髄の損傷で手足にしびれや麻痺を起こします。

●血栓閉塞症
手足の血管に血栓がつまり、麻痺を起こします。心臓病の犬は要注意です。

以上のように犬が手足を嚙んだり舐めたりする理由は沢山あります。
暇つぶしで一時的に手足を噛んだり舐めたりしているのであれば、気にする必要はありませんが、ケガや病気で手足を気にしているケースも多くあります。
「またやってる…」と放置するのではなく、様々な可能性を考えてみましょう。
病気の早期発見に繋がるかもしれません!!


犬が自分の足を噛むと良くない?

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上記でお話した通り、犬はストレスや暇つぶしで自分の足を噛む事があります。
一時的であればあまり気にする必要はありません。
しかし、長時間にわたり頻繁に見られるようなら注意が必要です!!
指間や肉球部分は細菌が繁殖しやすく、嚙んだり舐めたりしているうちに炎症が起きます。
次第に炎症は悪化して、脱毛や腫れが見られるようになります。
また、細菌感染により膿や、炎症が悪化して痛みから足を引きずる、挙上等が見られるようになってしまいます。
初めはストレスや暇つぶしで噛んでいただけなのに、行動がエスカレートすると自傷行為になってしまいます。
長時間、頻繫に見られるようであれば辞めさせなくてはいけません!


犬が足を噛む時は動物病院に連れて行った方が良い?

一時的に噛んでいるだけなら、様子を見ても良いと思います。
しかし、長時間・頻繁に嚙んでいる様子が見られる時は一度獣医師に相談してみると良いでしょう。
その際に獣医師に伝えるべき症状をまとめておくと、スムーズに伝わります。
注意すべきポイントをまとめましたので参考にして下さい。

チェック項目
◎いつも足が濡れている
(被毛がカピカピになっていて、舐めた後が常に見られる場合も注意です。)
◎被毛の変色(唾液により被毛が変色します)
◎脱毛
◎肉球や指間の炎症
◎患部の腫れ・痛み
◎爪が折れていないか
◎歩行の様子(引きずりや挙上の有無)
◎肉球の色や冷たさ(他の足に比べて色白く、冷たい場合は要注意!)

以上のように症状をチェック項目のようにして記載しておくと良いでしょう!
また、チェック項目の様な症状が見られなくても、噛み続けていたり、頻繁に噛んでいる場合は病院へ連れて行きましょう!何か病気が隠れている可能性もあります!
※足先は犬にとって触られたくないデリケートな部分です。普段から飼い主さんが触れるようにトレーニングしましょう。しかし、極度に嫌がる場合は痛みで拒否している場合もあるので無理しないでよいです。わかる部分だけチェック項目に記載して獣医師に相談しましょう。


犬が自分の足を噛む時の対策

どの様な理由であれ、犬が自分の足を嚙み続ける事はよくありません。
では、どの様に対策すればよいのでしょうか…??
「犬が足を嚙む理由」の所でお話した通り、犬は様々な理由で自分の足を嚙みます。
犬が自分の足を噛む理由として、「心的要因」と「身体的要因」があります。
「心的要因」とは、ストレスや暇つぶしなどの理由で自分の足を嚙む事。
「身体的要因」とは、アレルギーや怪我、手足に麻痺を起こすような疾患などの理由で自分の足を嚙む事です。
皆さんの愛犬はどの様な理由で足を嚙んでいますか?
まずは、愛犬が足を嚙んでいる理由を考え、そこから対策方法を考えていきましょう!!

★対策方法
◎心的要因
退屈やストレスが原因であれば、その原因を軽減する工夫をしましょう!

例えば、留守中愛犬が暇つぶしで噛んでいる場合、コングや知育玩具を使って退屈を凌いであげましょう。
また、不安で噛んでいる場合は愛犬の好きなタオルや玩具をケージ内に入れてあげる工夫をすると不安を軽減できる場合もあります。
その他には、運動不足や飼い主さんとのコミュニケーション不足が原因になる事も多いです。
普段の散歩をしっかりと行い、室内でも玩具で遊んであげるなど愛犬との時間を取りましょう。
あまり運動量を必要としない犬種でも単調で何もしない日常は暇であり、ストレスになります。
室内でもトレーニングを交えた遊びなどを利用して、愛犬とのコミュニケーションをしっかり取りましょう!

◎身体的要因
原因となっている疾患を見つけ、その疾患の治療または症状の軽減を行いましょう!

身体的要因の場合、まずは必ず獣医師と相談をしましょう!!
アレルギーが原因であれば、そのアレルゲンを除去する対策が必要です。
皮膚炎が起きていれば、痒みや炎症を抑えるお薬が必要の場合があります。
また、自傷行為が酷い場合は炎症等が治まるまでエリザベスカラーを使って、噛み防止対策をします。

乾燥で肉球や皮膚に異常がある場合は、犬用の肉球クリームをこまめに塗りましょう。
また、保湿効果の高いシャンプーを使用して皮膚の乾燥を防ぎましょう。
※散歩後、愛犬の足を洗う飼い主さんは多いと思います。
その場合、洗った後はしっかりと乾燥させましょう。濡れたままだと細菌が繁殖して指間炎を起こしやすくなります。できれば、ドライヤーを使って乾かしてあげると尚良いです!
その他には、散歩中の創傷や火傷防止に靴下や靴を履くのもオススメです。(嫌がる場合は無理しないで!)


まとめ

犬が自分の足を嚙む理由は様々あります。
それが心的要因なのか身体的要因なのか…?
どちらにしても、症状が進行してしまえばその治療が長引いてしまいます。
「また噛んでる…」と放置するのではなく、「なんで噛んでるんだろう?」と考えて下さい。
その原因を突き止められるのは飼い主さんである皆さんです。
どうしても理由が分からない時は獣医師に相談してみましょう。アレルギーや隠れた疾患が見つかるかもしれません。
酷い分離不安で自傷行為を辞められない犬もいます。飼い主さんで対処できない場合はトレーナーに相談するのも良いでしょう。決して叩いたり、酷く怒鳴り散らす様な叱り方はしないで下さい。愛犬との信頼関係が崩れてしまいます。
犬も人間の子供と似ています。犬にも個性があり、癖や性格もそれぞれです。同じ犬種でも性格が全く違うのも当然です。真面目な飼い主さんに多いケースですが、治療やトレーニングが進まないと焦ってイライラしてしまいます。そのイライラは愛犬にも伝わって、治療やトレーニングが愛犬にとって嫌な時間になってしまいます。これでは悪循環ですね。
「なんで治らないんだろう…」と焦る気持ちも分かりますが、愛犬のペースで焦らずゆっくり直していきましょう!
上手くいっても、いかなくても飼い主さんが愛犬と向き合って一生懸命になった時間は絶対に伝わっていますよ!

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  コジマ動物病院 獣医師

ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に16医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。

動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。
https://pets-kojima.com/hospital/

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