犬に玄米を与えても良い?栄養素や与え方・注意点も解説

2024.05.04

犬に玄米を与えても良い?栄養素や与え方・注意点も解説

犬に玄米を与えることは、適切な量と方法で行えば彼らの健康に良い影響を与えることができます。玄米は栄養価が高く、食物繊維やビタミン、ミネラルを豊富に含んでいますが、消化しにくいため注意が必要です。この記事では、犬に玄米を与える際の正しい与え方、栄養素や注意すべき点について詳しく解説します。

犬に玄米を与えても良い?

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犬に玄米を与えることは可能です。玄米には食物繊維やミネラル、ビタミンなどの栄養素が豊富に含まれており、犬の健康をサポートする効果が期待できます。
しかし、玄米は消化に悪い食材なので、与え方には注意が必要です。
特に、犬は肉を消化することは得意ですが、穀物や食物繊維を消化するのは得意ではありません。そのため、適量を守って与えることが大切です。

◆玄米に含まれる栄養素

玄米には、さまざまな栄養素が含まれており、健康に多くの利点をもたらします。具体的には、以下の栄養素が豊富です。

ビタミンB群

特にナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB1、パントテン酸が多く含まれています。これらは疲労回復や集中力の向上に役立ちます。

ミネラル

モリブデン、マンガン、銅、マグネシウム、リン、亜鉛、鉄分などが含まれており、骨を強くし、生活習慣病の予防に効果があります。

食物繊維

特に不溶性食物繊維が豊富で、便秘解消や有害物質のデトックスに効果的です。

◆期待できる効果

玄米を食べることで期待できる健康効果は以下のようなものがあります。

消化器系の健康 玄米に含まれる食物繊維は、便秘の解消や腸内環境の改善に役立ちます。
心血管系の健康 玄米に含まれるマグネシウムやポリフェノールなどの成分が、高血圧の予防や心臓病のリスクを低減する効果があるとされています。
血糖値の安定 玄米は低GI食品であり、血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。これにより、糖尿病の予防や管理に有効です。
体重管理 玄米は満腹感を与えるため、過食を防ぎ、ダイエットにも役立ちます。
抗酸化作用 玄米に含まれるビタミンEやセレンなどの抗酸化成分が、細胞の老化を防ぎ、アンチエイジング効果が期待できます。


白米より玄米の方が良い?

犬に白米と玄米のどちらを与えるかは、犬の健康状態や消化器系の強さによって異なります。
一般的に、白米は消化が良く、犬の胃腸に負担が少ないため、下痢をしやすい犬や消化器疾患を抱えている犬には白米が推奨されます。
一方で、玄米は食物繊維が豊富で栄養価が高く、特にお腹が弱くない犬には玄米が良いとされています。

玄米のメリットとしては、以下の点が挙げられます。

◎食物繊維が豊富:腸の蠕動を促し、便の排泄を助ける
◎栄養価が高い:ビタミンやミネラルを多く含む
◎血糖値の上昇が穏やか:白米に比べて血糖値が上がりにくい

白米と玄米の両方のメリットを持つ「ロウカット玄米」や「発芽玄米」もあり、これらは犬にとってさらにメリットがあるとされています。
ただし、犬に玄米を初めて与える場合は、少量から始めて犬の反応を見ながら徐々に量を増やすことが重要です。


玄米の与え方

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犬に玄米を与える際には、以下の手順と注意点を守ることが大切です。

◆柔らかめに炊く

玄米は硬いので、消化しやすくするためには十分な水に浸してから炊く必要があります。
多めの水でじっくりと柔らかく炊きます。犬が消化しやすいように、お粥のような柔らかさにすることが推奨されています。
炊きたての熱い玄米は火傷の原因になるので、冷ましてから犬に与えてください。

◆お粥orすり潰したものにする

炊いた玄米をフードプロセッサーでペースト状にしてから与えると、さらに消化しやすくなります。

◆適量を守る

犬の体重や健康状態に合わせて与える量を調節します。一般的には、手作りごはんを与える場合、「肉:野菜:穀物=1:1:1」の割合で与えることが推奨されています。


玄米を与えると便秘になる?

犬に玄米を与える際、気になるのが“便秘”の問題です。一般的に、玄米は食物繊維が豊富で消化を助け、腸内環境を整える効果があります。しかし、中には玄米を摂取しても便秘になる犬もいます。

玄米は通常は便秘解消に役立つとされていますが、犬は穀物の消化が得意ではないため、玄米を食べ過ぎると消化が追い付かず、便秘や下痢の原因になることがあります。

特に、胃腸が弱い犬や高齢の犬には、玄米は消化しにくいため、与える場合はお粥にするなどして消化を助ける工夫が必要です。
また、犬に玄米を初めて与える場合は少量から始め、犬の反応を観察することが大切です。万が一、便秘やその他の消化器症状が見られた場合は、与えるのを中止し、獣医師に相談してください。


玄米茶や玄米フレークなど与えても大丈夫なの?

犬に玄米茶を飲ませることはお勧めできません。玄米茶に含まれるカフェインは犬にとって有害な成分であり、カフェイン中毒を引き起こす可能性があります。
犬がカフェインを摂取すると、以下のような症状が現れることがあります。

●興奮や不安
●震え
●心拍数の増加
●嘔吐

これらの症状は、犬にとって非常に危険であり、重篤な場合には命に関わることもあります。そのため、犬には玄米茶を含むカフェインが含まれる飲料や食品を与えないようにしてください。
玄米部分のみの「炒り玄米」であれば与えることは可能ですが、水分が少なく食感が硬くなるため少量のみにとどめ、水分補給を意識して与えてあげると良いでしょう。

また、玄米フレークは玄米を粉末にしたもので、消化が良く犬の手作りごはんにも利用することができます。
玄米茶とは異なりカフェインを含まないため、犬に与えても安全です。しかし、玄米フレークも消化に悪い食材なので、与え方には注意が必要です。

★適量を守る
犬の体重や健康状態に合わせて、適切な量を与える
★水分を加える
玄米フレークは乾燥しているため、水分を加えて柔らかくする
★徐々に導入する
犬の食事に玄米フレークを初めて加える場合は、少量から始めて、徐々に量を増やす
★犬の反応を観察する
玄米フレークを与え始めたら、犬の反応を注意深く観察する。下痢や嘔吐などの消化不良の兆候が見られた場合は、与えるのを中止し、獣医師に相談する


犬に玄米を与える際の注意点

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犬に玄米を与える際には、以下の注意点を守ることが重要です。

犬によっては玄米アレルギーを持っている場合があるので、初めて与える際は特に注意が必要です。
下痢や嘔吐、皮膚のかゆみ、元気がない、目の充血などの症状が見られた場合は、すぐに与えるのを中止し、獣医師に相談してください。

また、腎臓病を持つ犬に玄米を与えることは一般的に推奨されていません。腎臓病の犬は、特定の栄養素の摂取を制限する必要があるためです。
玄米にはカリウムやリンが多く含まれており、これらは腎臓病の進行を早める可能性があるため、制限されている方は控えるのが良いでしょう。

腎臓病の犬には、以下の栄養素を含む食材の摂取を調整することが重要です。

●タンパク質
腎臓で代謝され、尿素として排泄されるが、腎機能が低下している犬では尿素の排泄が困難になる
●リン
リン含有量を抑えた食事を与えることで、腎臓病の進行が緩やかになり、生存率が上昇するとされている
●ナトリウム
腎臓病が進行すると腎臓のナトリウム排出能力が低下するため、ナトリウムを摂取しすぎると血圧上昇などを引き起こす可能性がある

これらの栄養素を含む食材を適切に管理するためには、獣医師の指導のもとで腎臓病療法食を活用することが一般的です。
手作り食を提供する場合は、獣医師と相談し、犬の健康状態に合わせた食事計画を立てることが重要です。

犬の腎臓病に関する食事療法については、専門家のアドバイスを受けることを強くお勧めします。犬の健康状態や腎臓病の進行度によって、最適な食事内容が異なるため、個々の犬に合った食事管理が必要です。


まとめ

玄米の効果と注意点を知ることで、愛犬の健康に役立つことが分かりました。玄米には豊富な栄養素が含まれており、特に食物繊維やビタミンB群が豊富です。
犬が玄米を摂取することで、消化器官の働きが改善されるだけでなく、コレステロール値の低下や血糖値のコントロールにも効果があります。さらに、玄米に含まれる食物繊維は便通を改善し、犬の健康をサポートします。
犬に玄米を与える際には、量を適切に調整し、消化器官に負担をかけないように注意することが重要です。また、犬が玄米を消化しやすくするために、柔らかく炊いたりお粥状にすり潰したりといったことも大切です。
犬玄米を与える際には、犬の体重や年齢に合わせた適切な量を計算し、無理なく与えるようにしましょう。玄米は栄養価が高い食材ですが、過剰摂取は逆効果になることもあるため、適度なバランスを保つことが重要です。
犬に適切な量と方法で玄米を与えることで、犬の健康をサポートし、より元気で健康的な生活を送らせることができるでしょう。



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