イソギンチャクはどんな生き物?不思議な生態と気になる飼育方法

2022.01.15

イソギンチャクはどんな生き物?不思議な生態と気になる飼育方法

海水の中でゆらゆら揺れるイソギンチャク。カラフルで不思議な姿は私たちを楽しませてくれます。そんなイソギンチャクはいったいどんな生き物なのでしょうか?また家で飼育できるのでしょうか。イソギンチャクの気になる特徴や飼い方について紹介します。

イソギンチャクってどんな生き物?

イソギンチャク

イソギンチャクとは、刺胞動物門花虫綱六放サンゴ亜綱イソギンチャク目に属する生き物であり、柔らかい無脊椎動物であり、口の回りに毒のある触手を持つ生き物です。

岩などに張り付いて漂う姿がよく見られるイソギンチャクは海藻と間違えやすいですが、イソギンチャクは動物であり、多くは円筒状の形をしています。

上部分を口盤と呼び、中央に口のあるイソギンチャクは、口盤の周りに多数の触手を有しています。
触手の形は通常円錐型ですが、種類によっては複数の枝を持つものなど形状が異なる場合があります。

イソギンチャクの下の面は足盤と呼ばれ 足盤を岩などに吸着させて定着します。
意外なことにイソギンチャクはこの足盤を使い時速数センチ進むことができ、移動して生活しています。

イソギンチャクの足盤は筋肉質であり、移動できる点は、六放サンゴ類の中でもあまり見られない特徴です。

イソギンチャクは通常雌雄異体であり、体外受精により繁殖、楕円形で繊毛を持ったプラヌラ幼生となり、これが定着して成体になります。

中にはプラヌラ幼生を親の体内で育てるものもあり、繁殖の仕方は種類により違いがあります。
また、無性生殖を行うものも多く、分裂や出芽をするものもいるため、飼育下でイソギンチャクを繁殖させることは難しいです。


イソギンチャクの生態

イソギンチャクは触手が主な部分であり、口盤の周りに放射状に並んでいます。

外敵などに触れると触手を縮め、強く刺激すれば口盤をも縮めるなどの動きがみられ、頭がすぼまった形になり、時間が経つとまた触手を伸ばし始める動きをします。

触手の形で変わっているものもおり、口盤が波打っていたりすると、見かけは随分変わった形になり見た目も派手になります。

触手に枝があるような特異な形のものは、サンゴ礁に見られるもので、環境の違いにより生物多様性の表れとして環境に馴染んだ形をしていることが多いです。

触手は重要な器官であり、触手が餌に触れて、餌が毒で麻痺してから、口に運んで丸のみにさします。

イソギンチャクの餌の食べ方は独特であり、胃腔に取り込まれ、消化液で分解され、吸収されます。
未消化物(糞など)は再び口から吐き出され、排出されますよ。

触手には刺胞と呼ばれる小さな袋状の器官に存在して、刺胞には長い針が入っており、何かに触れるとその針が打ち出され毒により弱らせます。

大部分のイソギンチャクの毒は、人間には影響を与えない程度の微弱なものですが、種類によっては毒性が強いものもいるため、注意が必要です。


イソギンチャクの飼育方法

イソギンチャクの基本的な飼育方法について、紹介します。
イソギンチャクの飼育にはコツが必要であり、海水魚の飼育経験がある方におすすめです。

◆水質

水質の変化には意外と耐性のある丈夫な品種が多いです。
飼育は基本的には、オーバーフロー水槽で行い、硝酸塩の備蓄に注意します。

水質の悪化に敏感であり、悪化するとすぐに体調を崩して死んでしまう危険があります。
ろ過装置は高性能の上部フィルター、スキマーを使用して水槽内に汚れが残らないようにします。

イソギンチャクにとって、アンモニアや硝酸塩は有害な物質になり、ろ過装置でこれらの成分を除去できないとすぐに、亡くなる可能性もあります。
水質のチェックはこまめに行うようにして、水換えもこまめに行いましょう。

◆ヒーター、ポンプ等

イソギンチャクの品種により適温は異なりますが、イソギンチャクは熱さを感じないのかヒーターの上に乗り熱で死んでしまうことがあります。
ヒーターは水温を保つために必要ですが、イソギンチャクがヒーターに乗らないようにブロックなどで周りを固めてイソギンチャクがヒーターに侵入しないようにしましょう。

できれば、カバー付きのヒーターを使用してヒーターとイソギンチャクの間に距離を保てるレイアウトにします。

ポンプの中にイソギンチャクが吸い込まれてしまう可能性がらあるため、ポンプにもカバーをつけるなどイソギンチャクが傷つかないように対策をします。
ポンプの吸い込み口は小さくても、イソギンチャクが吸い込まれてしまうこともあるため、必ずライブロックなどを使用して保護するようにします。

健康なイソギンチャクであれば、吸い込み口に吸い込まれても、自分で再生することができるため、傷ついてしまった時にはビタミン剤などを使用して様子を見ましょう。

◆水槽レイアウト

イソギンチャクか安全に生活するために立ち上げ時の水槽のレイアウトが重要になります。
イソギンチャク飼育の場合には、しっかりと光が当たるように照明をつけて、イソギンチャクが定着できる場所を作ってあげましょう。

イソギンチャクの種類により、岩に定着するか砂地に定着するかは異なりますが、飼育したいイソギンチャクが定着しやすい環境を整えましょう。
基本的にはオーバーフロー水槽で飼育します。

イソギンチャクは、定着場所を自分で決めるためお気に入りの場所が決まるまで移動し続けます。
注意したいのは、イソギンチャクを複数飼育する場合には移動中にイソギンチャク同士が触れてしまうと、毒性の弱いイソギンチャクが死んでしまうためある程度イソギンチャクが定着しやすいように場所を設定します。

◆エサ

イソギンチャクの給餌は絶対に必要なわけではありません。
餌を食べずに長期間生きているイソギンチャクもいます。

与えられるようなら動物性たんぱく質が含まれた、無脊椎動物用のフードを与えるのも良いでしょう。
無脊椎動物用フードを与えてもイソギンチャクが食べない場合もあるため、様子を見ながら給餌を調節します。

給餌が必要な目安として、触手の伸縮が弱い、あまり動かない色味が悪いなどの様子が見られる場合にはエビの剥き身やアサリの剥き身などを細かく刻んで与えても良いでしょう。
ただし、食べない餌をそのまま放置しておくと、水が汚れてしまいイソギンチャクが死んでしまう可能性もあります。
水は常にきれいに保つようにしてください。


飼育しやすいイソギンチャクの種類

イソギンチャク

イソギンチャクの飼育でおすすめの種類を紹介します。
イソギンチャクをお迎えしたいと考えている方は参考にしてください。

◆サンゴイソギンチャク

LEDライトでも飼育可能な初心者にもおすすめな種類です。
たくさんのフサのような形が特徴的であり、クマノミとの共生も相性が良く見栄えもあります。

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元気な個体は分裂して数を増やす様子も観察することができますよ。
長期飼育を目指すので有れば、メタルハライドランプ(通称:メタハラ)を用意すると良いでしょう。

◆タマイタダキイソギンチャク

蛍光灯やLEDでも飼育できるイソギンチャクであり、色のバリエーションが豊富なのが魅力です。
カラーはグリーン、レッド、ホワイトなどがあります。

中でもレッドの個体は光を反射して水槽内でまるで花が咲いたように見える豪華さがあります。
定着場所を決めるまでは、移動が多く珊瑚とぶつかると珊瑚が死んでしまう可能性があるため、珊瑚と共生する水槽の飼育には向きません。

◆ハタゴイソギンチャク

イソギンチャク飼育の最高峰とも言われており、見た目の美しさとクマノミと共生できる相性の良さから人気が高い品種です。

最高峰と言われるだけあり、飼育難易度は高く経験者向きのイソギンチャクになります。
購入時に弱っていると、長く飼育することが難しくなるため、購入時に元気な個体を見極めることがポイントになります。


イソギンチャクの飼育で注意すること

イソギンチャク飼育は敷居が高いように感じますが、オーバーフロー水槽を基本にして、準備をしっかりすれば飼育もスムーズにしやすいです。

また、イソギンチャクの毒性は人にはあまり影響ないと言われていますが、種類によっては皮膚の弱い人がふれると、かぶれてしまう場合があるので注意しましょう。
イソギンチャクは購入時に弱っていると、すぐに死んでしまい長期的な飼育が難しくなります。

丈夫で健康な個体をチョイスするようにしましょう。


まとめ

イソギンチャクの飼育方法について特徴などを紹介しました。
イソギンチャクの飼育はコツを掴めば、挑戦しやすく見栄えもするので、素敵な水槽になります。
イソギンチャク飼育の参考になれば、幸いです。



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