1.ランチュウとは?
1-1.見た目の特徴
1-2.原産国・生息地
1-3.特徴・性格
1-4.寿命
4.ランチュウ飼育の注意点
4-1.温度設定
4-2.ストレス
5.ランチュウの飼い方
5-1.ご飯について
5-2.トイレについて
5-3.臭いについて
5-4.かかりやすい病気について
ランチュウとは?
ランチュウは背ビレがなく、ずんぐりとした身体と頭部の肉瘤が特徴的な金魚です。
金魚の飼育難易度としては難しい分類に入り、大きく育てるためには計画的に飼育環境を整えてあげたい品種です。
◆見た目の特徴
最大の特徴は背ビレがないという点と全体的に丸みのあるずんぐりとした身体つきです。
成長するにつれ、頭頂部から顔部分にかけて肉瘤が盛り上がって形成されます。
この肉瘤をきれいに保つためにはコツが必要であり、傷つきやすいため水槽に追突しないような保護対策が必要です。
尾は三尾、四尾、さくら尾が標準です。どの尾も小ぶりであまり大きく成長しません。
色は赤、更紗を基本として様々な体色が存在しています。
成長すると20センチ前後に成長して、全体的に丸く重量感のある体型になります。
肉瘤が発達するとライオンの頭に見えることから、英名ではライオンヘッドゴールドフィッシュという名前がつけられています。
◆原産国・生息地
元々は中国から流通してきた金魚が原種ですが、品種改良を行いランチュウとして定着したのは、日本です。
江戸時代後期の金魚に関する書物には卵虫(ランチュウ)という記述があり、本格的に改良が始まったのは明治時代以降になります。
和金を基本として品種改良たれたランチュウは品評会の文化が発展するとともに、いくつかの系列に分けられました。
現在でも、協会系、宇野系と呼ばれる系列のランチュウがあり、それぞれ愛好家に愛されています。
◆特徴・性格
ランチュウは丸みのある身体からゆっくりと泳ぐタイプの金魚です。
コメットや和金などのフナ尾の金魚と比べると動きがゆったりとしており、おおらかな性格をしています。
他の魚に対して攻撃性もほとんどなく、混泳させても問題ありません。
しかし、ランチュウは肉瘤や丸みのある身体が傷つきやすく、衝突を避けるために単独での飼育がおすすめです。
その優雅さが魅力の一つですが、水流が苦手なためエアレーションは弱めに設定しないとストレスを感じます。
◆寿命
大切に育てれば他の金魚同様10年〜15年前後生きます。
ランチュウの幼少期は水質変化に弱い繊細な一面があるため、身体がある程度の大きさに育つ前に亡くなるケースもあります。
10センチ以上の大きさになると、生存率もグッとあがり長生きしやすくなりますよ。
ランチュウの値段
ランチュウの値段はその個体により違いますが、成長するのが難しい点や繊細な点から成長した個体は他の金魚よりも高額です。
ペットショップで販売されているランチュウは700円前後で購入できます。
また、品評会などで賞をとった経歴のある血筋のランチュウなどは、高額になり数万円することもあります。
体が大きくなると、より高額になりますので予算に合ったランチュウを探してくださいね。
ランチュウの飼育環境(必要なグッズ)
ランチュウの飼育には、以下のグッズが必要です。
ランチュウをお迎えしたいと考えている方は参考にしてくださいね。
- 水槽
- ろ過フィルター
- 金魚の餌
- カルキ抜き
- 温度計
- ヒーター
- 水草
- 場合によっては砂利など
ランチュウを飼う楽しみの一つとして、側面からの鑑賞ではなく上からその姿を鑑賞するというのがあります。
ランチュウは背ビレがないため、上から鑑賞したときに丸みのある身体つきとゆらゆら揺れる短い尾の形を楽しむことができます。
そんなランチュウの姿をよく観察するためには、桶タイプの水槽容器もおすすめですが、初心者の方はガラス水槽が無難です。
水槽以外の用品に関しては、普通に金魚を飼育する時に必要なものと変わりませんが、ランチュウを複数飼育する場合には十分なスペースのある大きい水槽で飼育しましょう。
ランチュウは、水草との相性も良く水草の間に入り休憩場所として使用することがあります。上から見た時に水草とのコントラストが美しいですよ。
水草は定期的に新しいものに交換するようにしましょう。
また、砂利などの底材ですがランチュウは身体が傷つきやすく繊細な金魚です。
砂利などで身体を傷つけないように底材を使用する場合には、角のない丸みのあるものを使いましょう。
ランチュウ飼育の注意点
ランチュウの飼育の注意点を紹介します。
ランチュウは他の品種に比べると、繊細でちょっとした変化でも命に関わる可能性があります。
状態良く飼育するためにも、参考にしてくださいね。
◆温度設定
ランチュウは温度変化にも敏感です。水質を安定させるためにも水温管理は重要です。
適温は18℃〜25℃前後になります。
冬場は活動量も減り、水温も下がりやすくなるためヒーターを使用して水温が下がりすぎないようにしましょう。
ヒーターを使用しない場合は餌の量を冬場は少なくして、ランチュウが消化不良にならないように気をつけましょう。
◆ストレス
ランチュウは上品な金魚で、ゆったりとした動きが優美です。
そんなランチュウは、大きな音や強すぎる光などの外部の刺激には弱い生き物です。
ペットは環境の変化に多少なりとも、ストレスを感じるものですが、ランチュウは少し環境が変わっただけでも体調不良になることがあります。
ランチュウがストレスを感じないように、お迎えする前の準備は念入りに行うことが大切です。
特に、初日の水合わせは慎重に行いましょう。
移動によりストレスを感じて疲れた状態なので、特にお迎えしてから2、3日は注意深く様子を見てランチュウがゆっくりと休める環境を作ります。
初日に餌は与えないようにして、胃腸や身体を休めることがポイントです。
ランチュウの飼い方
ランチュウの基本的な飼い方について紹介します。
ランチュウをお迎えする前の参考にしてくださいね。
◆ご飯について
ご飯は1日2回朝と夕に与えましょう。
餌は金魚用のものであれば、どんなタイプでも問題ありませんが、ランチュウの口に入る大きさのものを選びましょう。
ランチュウは口が少し小さめですので、小粒の餌を用意します。
浮く餌よりも沈む餌がおすすめです。
また、餌を与え過ぎてしまうと消化不良や転覆病の原因にもなるため与え過ぎないように注意します。
餌は数分で食べ切れる量を与えるようにして、食べ残しはできるだけ回収しましょう。
食べ残しがそのまま水中に残っていると水質悪化の原因になります。
ろ過フィルターもこまめに掃除するようにして水質が悪化しないようにします。
◆トイレについて
ランチュウは丸みを帯びた身体をしており、排泄する際にお腹にフンが詰まることがあります。
フンが定期的にでているか、お腹が異常に膨らんでいないかなどをチェックしましょう。
水槽の底にトイレのゴミが溜まりやすいので、定期的に掃除するようにします。
また、排泄により水槽内の硝酸塩濃度が高くなるので水質が変化しないように定期的に新しい水と交換します。
◆臭いについて
定期的に水換えをしていれば、ランチュウの水槽の臭いが気になるということはほとんどありません。
臭いが出ているということは、水質が悪化しておりランチュウの身体にも悪影響を及ぼしているサインです。
水換えをして、水質を安定させましょう。
さらに梅雨時や夏場など水温が上がりやすい時期になると水草が腐敗しやすく、苔も生えやすくなります。
苔が繁殖すると、水槽内から独特の臭いがすることがあるため水温が上がらないように冷却ファンなどを取り入れて、水が腐敗しないようにします。
水草は定期的に新しいものと交換して、新鮮なものを水槽内に入れておきましょう。
◆かかりやすい病気について
ランチュウは胴が短いため、消化不良による転覆病になりやすいので注意が必要です。
転覆病はその名の通り、うまく泳げずにひっくり返ってしまう状態です。
転覆病の原因は水温変化や消化不良などさまざまですが、まずは水質を安定させて餌を抜いて消化器官を休めましょう。
体内にガスが溜まることでも転覆病になるため、食欲はあるか腹部が異常に膨らんでいないかなどをチェックします。
最近の研究では金魚の脊椎の中の平衡感覚に関係する神経異常が原因と考えられているようです。
まとめ
ランチュウの特徴について紹介しました。
ランチュウは丸いフォルムが可愛らしく、優美な見た目が魅力的な飽きのない金魚です。
お迎えする時はしっかりと準備を行い、水を完成させた上で水合わせを丁寧に行うことがポイントです。
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