アカヒレとは?
アカヒレはコイ科に属する淡水魚です。
赤い尾ヒレが特徴であり、魚が泳ぐと赤く光るヒレがとても美しいです。
中国の白雲山が原産とされており、英語名はそこからつけられましたが、野生種は絶滅したとされています。
現在はベトナム北部での生息が確認されています。
日本では「コッピー」の愛称で販売されていたこともあり、観賞魚としての需要は高いです。
観賞魚用に繁殖された個体が、多く流通しています。
アカヒレの特徴
成長しても3〜4cm前後にしか成長しない小型な熱帯魚なので、賃貸などの限られたスペースでも飼育できる点が魅力です。
最大の特徴は名前にもある鮮やかな赤いヒレで、泳ぐ際に反射してキラキラひかる様は見応えがあります。
メダカや金魚と同様に丈夫であり、水槽立ち上げのパイロットフィッシュとして導入されることもあります。
幼体は黒っぽい身体をしていますが、成長とともにグレー寄りの体色に変化していきます。
アカヒレの種類
アカヒレには観賞用に品種改良された種類もいます。
見た目が鮮やかなので、水槽の中でも見栄えがします。
アカヒレの種類について紹介します。
・ゴールデンアカヒレ
通常のアカヒレはグレーの身体をしていますが、こちらのアカヒレは黄色みがかった体色に赤いヒレのコントラストがとても美しい、鑑賞向きなアカヒレです。
成長すると4センチ前後に成長して、低温にも適応する丈夫な種類です。
通常のアカヒレ同様に飼育は容易です。
・ロングフィンアカヒレ
アカヒレの尾ヒレが長く伸びたタイプで、ゆらゆらと揺れる尾ヒレが美しいアカヒレです。
アカヒレの中で最も鑑賞向きであり、他の熱帯魚に引けを取らない美しい見た目が人気です。
通常種と比べて、尾びれと背びれが扇型に広がっているのが特徴です。
アカヒレの寿命・病気
アカヒレの寿命は3年前後ですが、5年以上生きる個体もいます。
いずれの種類も丈夫で水質の変化にも強いため、初心者にも飼育しやすいです。
アカヒレは丈夫ですが、季節の変わり目などは白点病などの病気にかかりやすくなります。
特に水槽の立ち上げ時は、移動のストレスなどからアカヒレも抵抗力が弱るため病気や突然死のリスクも高くなります。
白点病は魚に常在する白点虫が免疫力の低下により、異常繁殖することにより起こる病気です。
白点病になると体に白い点が現れることからその名前がつきました。
症状が進行すると、食欲不振やぐったりして動かない、呼吸困難、神経症状などが見られます。
放っておくと衰弱死してしまうため、薬浴などで治療を行う必要があります。
白点病は感染力の高い病気のため、気づいた時には同じ水槽のお魚にもうつってしまう可能性もあります。
水質が悪化しないように定期的に水換えをすることが、大切になります。
アカヒレの値段
アカヒレはポピュラーな熱帯魚であり、ホームセンターなどでも販売されています。
安価で購入できる点もアカヒレの魅力であり、200円前後で購入可能です。
品種改良されたゴールデンアカヒレやロングフィンアカヒレなどは少し高くなる傾向にあり、ゴールデンアカヒレは200円〜、ロングフィンアカヒレは500円前後で購入できます。
ロングフィンアカヒレなどはペットショップによっては取り扱いがないところもあるため、購入できるかリサーチしてお迎えしましょう。
アカヒレの飼育方法
アカヒレは導入しやすく、丈夫な点と見た目も美しいため初心者におすすめの魚です。
アカヒレの基本的な飼育について紹介します。
アカヒレをお迎えしたいと考えている方は参考にしてください。
◆用意するもの
アカヒレの飼育には以下のグッズがあると便利です。
・ろ過装置
・アカヒレの餌
・砂底
・ヒーター、クーラー
・水槽の蓋
・照明器具
水槽はアカヒレが3匹以内であれば、小型の水槽でも飼育可能です。
他の魚と混泳を楽しみたい場合や流木などを入れてレイアウトしたいときには60センチ以上の水槽サイズがおすすめになります。
アカヒレは飼育しやすいです魚ではありますが、水槽のサイズが小さすぎると水がすぐに汚れやすくなり頻繁に水換えをする必要があります。
そのため、ある程度の水質が維持できるように水槽のサイズは大きめのものを選びましょう。
アカヒレは食欲旺盛で、選り好みしないで餌を食べてくれるので熱帯魚用の餌などの人工餌で問題ありません。
数分で食べ切れる量を1日1〜2回アカヒレの数に合わせて与えましょう。
ろ過装置は水槽の大きさに合わせて変化するかと思いますが、アカヒレは激しい水流が苦手なため強すぎるエアレーションや水流が発生するろ過装置は避けましょう。
砂底や照明器具はレイアウトに応じて導入するのがおすすめです。
アカヒレの身体は照明の光を反射してキラキラと輝く様が美しく、魅力の一つでもあります。
また、水槽内に数種類の魚を混泳させる場合には、隠れ家となる流木やオブジェを設置してあげると良いでしょう。
パワーバランスも取りやすく、アカヒレが身体を休ませたり避難所として活用することもできます。
流木はウィロースモスなどの苔や水草を巻きつけるける土台にもなるため、レイアウトの幅が広がります。
◆餌
なんでも選り好みしないで食べてくれると紹介しましたが、アカヒレの餌は口のサイズに合わせて選びます。
極小粒の餌を選ぶようにして、アカヒレが食べやすいように気をつけて餌をチョイスしましょう。
人工餌でもよく食べるアカヒレはフレークタイプの餌も可能です。
しかし、フレークタイプの餌は散らばりやすいため食べ残しはその都度面倒でも取り除くようにしましょう。
人工餌のみでアカヒレの餌は十分です。
与えすぎると消化不良を起こしてしまい、突然死や水が汚れる原因になるため少なめを意識して与えるようにしましょう。
◆最適な水温
アカヒレは丈夫で、水温が変化してもある程度ならば耐えることができます。適温は26℃前後になります。
アカヒレは低温にも耐性があるため、15℃前後でしたら生きていくことができます。
しかし、あまり水温が変化すると体に負担がかかるため、ヒーターを導入して冬場でも温度が下がらないようにするのが理想的です。
夏場は30℃以上になると死んでしまうため、あまり高温になりすぎないようにします。
水温が高くなると水が腐敗し、水質を悪化させてしまうため注意します。
白点病などの病気になって薬浴をする時や、消化を促進させたい時などは水温を適温から2℃前後高めにすると良いです。
◆混泳できる?
アカヒレはサイズもそこまで大きくないので、同サイズのグッピーやネオンテトラなどとの混泳を楽しむことができます。
エンゼルフィッシュやグラミー系などの縄張り意識が強かったり、大きく成長したりする魚との混泳は、攻撃されたり捕食される可能性があるため避けましょう。
アカヒレは群れで泳ぐことを好む魚ですので、同種同士やアカヒレの品種違い同士での混泳もおすすめです。
ロングフィンタイプのアカヒレは、ヒレを他の魚に傷つけられてそこから感染症を起こしてしまう可能性があるため、混泳には注意しましょう。
水槽全体のバランスを見ながら混泳するようにして、入れる数により水槽の大きさを広めにします。
水槽は魚たちが動き回れるように広めのものを購入すると、混泳させやすくなります。
まとめ
アカヒレについて特徴や飼い方を紹介しました。
アカヒレは一時期コッピーと呼ばれて瓶詰めにされて売られていたこともあり、一度は見たことがあるのではないでしょうか?
丈夫なアカヒレは、初心者にも飼育しやすく水槽立ち上げのパイロットフィッシュにも適しています。
アクアリウムの色々な場面で活躍する魚ですので、導入を検討している方はこちらの記事を参考にしてください。
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