1.ハムスターのうんちの量は?
1-1.うんちは毎日する?
1-2.うんちの平均回数・量
2.便秘の兆候、目安
2-1.ハムスターの便秘の兆候
2-2.ハムスターの便秘の目安
3.本当に便秘なのか?
3-1.うんちが隠れていないか
3-2.オスの睾丸(こうがん)だった
4.ハムスターの便秘原因と対処法
4-1.水分不足
4-2.食物繊維不足
4-3.運動不足
4-4.毛・異物詰まり
4-5.体質・ストレス
4-6.病気
ハムスターのうんちの量は?
普段よりハムスターのうんちの量が減少すると便秘が心配になりますよね。そもそも、ハムスターは1日にどれぐらいのうんちをするのでしょうか。
◆うんちは毎日する?
ハムスターのうんちは毎日出ます。人間と違い、ハムスターはおしっこよりもうんちの回数が多いです。ケージを掃除する時に、コロコロしたうんちが毎日出ているか必ず確認しましょう。
ハムスターはウサギと同様に食糞することがありますが、出したすべてのうんちを食べるわけではありません。うんちの量が極端に少ない、見当たらない場合は便秘などの可能性があります。
◆うんちの平均回数・量
ハムスターの排便はこまめで、1回で1個の時もあれば数個の時もあります。ハムスターが1日にするうんちの量は、平均50〜100個なので便秘の時はすぐ気付くと思います。
ちなみに体格の大きいゴールデンハムスターと、小さいジャンガリアンハムスターやロボロフスキーハムスターなどを比べるとうんちの大きさは倍ぐらい違います。
便秘の兆候、目安
ハムスターが便秘かも?と心配になった時に参考にしてみて下さい。
◆ハムスターの便秘の兆候
ハムスターの便秘の兆候として飼い主さんが気付くのが「うんちの量が少ない」「太ってきた」「お腹が張っている」「寝てばかりいる」「食欲不振」といった異変です。
うんちが排出されずにお腹に溜まっている状態なので、太って見えたりお腹が張っていたりして体重が増加します。また、便秘で苦しいため活動的に動けず寝て過ごすことが増え、食欲も無くなります。
◆ハムスターの便秘の目安
「うんちの量が少ない」「普段よりうんちが小さい」「お腹が張っている」などの異変があれば便秘を疑って良いでしょう。また、水分不足が原因の便秘中のうんちは乾燥しているため、排便して時間が経っていなくても表面が白っぽいです。
ハムスターは体調不良を隠す動物です。飼い主さんが少しでも普段と様子が違うと感じたら、すぐに動物病院へ行きましょう。
本当に便秘なのか?
便秘を疑っていたけど心配いらなかったケースもあります。ハムスターの様子と合わせて確認してみましょう。
◆うんちが隠れていないか
ハムスターはトイレや決まった場所でおしっこはしますが、うんちはいろいろな場所にするのでトイレにうんちが無いことがほとんどです。
床材の下の方に埋まっていたり、小屋の中に隠してあるエサに紛れていたり…ということがあります。ケージ内のどこかにうんちが隠れていないか、しっかり確認しましょう。
◆オスの睾丸(こうがん)だった
「成長するにつれてハムスターの下腹部が張ってきた…便秘かも?」と心配して、慌てて病院へ行ったら実は睾丸だった!というケースもまれにあります。
特にゴールデンハムスターの睾丸は、後ろから見た時お尻からはみ出すほど大きく存在感があるので、何か病気じゃないかと心配になる飼い主さんが多いです。
ハムスターの便秘原因と対処法
ハムスターが便秘になるのには、様々な原因があります。便秘の原因と併せて、対処法について解説していきます。
◆水分不足
人間も同じですが、ハムスターも水分不足が原因でうんちが固くなり腸内で詰まって、便秘になることがあります。
【対処法】
いつも新鮮な飲水を用意してあげることと、ペレットやシード類だけでなく、野菜などをバランス良く与えましょう。
ブロッコリー・小松菜・チンゲン菜・水菜は水分量も栄養もあります。にんじんは水分量が少なめですがビタミンAが豊富なため普段から与えて良い野菜です。
キャベツ・きゅうり・レタスなどは水分量がありますが、ビタミンAやカルシウムが少なく栄養が偏るため、ハムスターにあげるときは少量にしましょう。
◆食物繊維不足
こちらも人間と同じく、食物繊維の不足はハムスターの便秘の原因です。食物繊維はうんちを柔らかくし、腸内環境を整えてくれる役割があります。
【対処法】
最近のハムスター用ペレットには、バランス良く栄養が配合されているので、普段からハムスター用ペレットと野菜を1:1のバランスで与えましょう。
ブロッコリーは食物繊維が多いです。レタスやきゅうりも食物繊維が豊富で水分量も多いですが、下痢を引き起こす可能性があるため、ハムスターに与える時はごく少量で毎日与えないようにしましょう。
◆運動不足
運動不足もハムスターの便秘の原因です。ハムスターは野生化では1日に9~21kmも走っており、見た目によらず運動量が多いです。
【対処法】
回し車の設置や、危険の無い部屋で見守りながら散歩をさせてあげるなどして、運動不足を解消してあげましょう。外での散歩は危険がいっぱいなので絶対にしないで下さい。
ハムスターが便秘で動くのがつらそうな場合は無理に運動させず、体力が回復してからにしましょう。
◆毛・異物詰まり
長毛種ハムスターの場合、毛づくろいをした際に誤って抜けた毛を飲み込んでしまう子もいます。また、ハムスターは頬袋に何でも詰めて運ぶのでその際に消化しにくいものや、消化できないものを飲み込んでしまうのも便秘の原因です。
ハムスターは腸が狭いため異物が詰まりやすく、最悪の場合腸閉塞で死んでしまうこともあります。
【対処法】
長毛種のハムスターは嫌がらない範囲で、たまにブラッシングしてあげましょう。
固まる砂・綿・ティッシュやキッチンペーパーなどを使わないようにしましょう。床材はウッドチップなどを使用すると、万が一飲み込んでしまった場合でも消化できるので安心です。
◆体質・ストレス
ハムスターも個体差があり、体質で便秘になりやすい子もいます。そのほか飼ってきたばかり、ケージを引っ越したなどの環境の変化によるストレスで、一時的に便秘気味になるケースもあります。
【対処法】
体質の場合は特に日頃からバランスの良い食事を与えましょう。ハムスターのストレスの原因を取り除いてあげることも大切です。しかし、環境の変化が原因の場合は数日そっとしておくことで、便秘が解消されたりもします。
◆病気
病気が原因で便秘になっている可能性もあります。腸閉塞、消化器疾患、腫瘍性疾患や、細菌・ウイルスの感染により排便が困難な状態になっているかもしれません。
【対処法】
元気がない状態は、ハムスターにとって深刻な状況のときがほとんどです。すぐに動物病院で診てもらいましょう。治療法は薬で済む場合もあれば、手術が必要な場合もあります。
ハムスターの便秘対策
大切なハムスターが便秘にならないように、普段から対策しておきましょう。
重要なのは「バランスの良い食事」です。人間と同じですね。ハムスター用のエサとして売られているものは大きく分けて「シードがメインでペレットが少し混ざっているもの」と「ペレットのみ」の2種類。
おすすめしたいのが「ペレットのみ」を中心に、副食として野菜を与えることです。ペレットは味気なく思えるかもしれませんが、ハムスターの健康を考えられて必要な栄養がバランス良く配合されています。野菜の種類を変えることで食事の味気なさは解消されますよ。
「シードがメインでペレットが少し混ざっているもの」は一見バランスが良さそうですが、ひまわりの種などハムスターが好きなものばかり食べてペレットを食べず栄養が偏ります。シード類はおやつとして少量を与えるようにしましょう。
特にハムスターが大好きなひまわりの種や麻の実は脂肪分が多く、肥満の原因になるためおやつとして一日数粒にしておきましょう。肥満になると体を動かしにくくなり、運動不足になって便秘の原因になります。
便秘だけでなく肥満は体にとって悪いことだらけ。ハムスターの健康のために体重管理は必須と言えるでしょう。
オリーブオイルをあげる時は要注意!
ハムスターの便秘について検索していると「オリーブオイルが便秘に良い」といった情報も出てきます。オリーブオイルはお尻に塗るのではなく、ハムスターに飲ませる方法です。
しかし注意したいのがオリーブオイルの種類と量です。オリーブオイルなら何でも良いわけではなく、純度100%のオリーブオイルを与えて下さい。キッチンにあるような調理用オリーブオイルは与えるのはダメです。
ハムスターに与える時の量はごく少量で1、2滴程度。与えすぎると下痢になります。ハムスターの下痢は命に関わります。動物病院へ行けるならオリーブオイルを試すよりも、診察してもらう方が確実です。
まとめ
ハムスターが便秘にならないように、日頃からバランスの良い食事と適度な運動をさせてあげましょう。
自然界では体調不良が外敵に分かってしまうと捕食されるため、ハムスターは不調を隠しがちな動物です。便秘以外でも、いち早くハムスターの異変に気付いてあげるために健康観察は毎日しましょう。少しでも「おかしいな?」と感じたら動物病院へ行きましょう。
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