1.チェリーバルブってどんな魚?
1-1.チェリーバルブの特徴
1-2.チェリーバルブの気性
1-3.チェリーバルブの役割
1-4.チェリーバルブの寿命・病気
チェリーバルブってどんな魚?
チェリーバルブは、コイ目の魚であり小型の熱帯魚です。
他の魚との混泳も併せやすく、赤いきれいな体色が人気です。
細かくチェリーバルブの特徴について見ていきましょう。
◆チェリーバルブの特徴
チェリーバルブの最大の特徴は、その赤い身体です。名前の通りオスはさくらんぼのように艶やかな赤色、メスは黄色っぽい体色をしています。
小さいうちは茶色から黄色っぽい色で目立たない熱帯魚ですが、成長に伴い美しい赤色になっていきます。
この色合いは飼育方法や成長具合、繁殖期で変化します。長く育てるほど良い色になっていきますので、育て甲斐のある熱帯魚です。
コイの仲間にしては珍しく、成長しても5センチ前後にしか成長しないため、賃貸などの限られたスペースでも飼育しやすい魚です。
丈夫で、水合わせなども簡単にできるためアクアリウムの入門魚として、初心者にもおすすめになります。
スリランカ原産のチェリーバルブの適温は22℃〜26℃前後になるので、温度管理は必須になります。
寿命は3~5年前後です。
◆チェリーバルブの気性
チェリーバルブの気性は、そこまで荒くないので同じサイズの魚との混泳も可能性です。
オス同士は小競り合いを見せますが、他種を執拗に追い掛け回すような真似はあまりしませんが、複数のチェリーバルブを入れる場合には、水槽に水草や流木などの避難場所を複数箇所作るようにしましょう。
同種同士は、ストレスが溜まり早死や水槽から飛び出すなどの事故につながる可能性もあります。
チェリーバルブ単体の水槽を作るというよりは、さまざまな種類の魚と混泳を楽しむのに向いています。
また、チェリーバルブにとってエビなどの甲殻類はエサになります。
レッドビーシュリンプなど小型のエビは、捕食されてしまう可能性もあるため混泳は避けましょう。
◆チェリーバルブの役割
チェリーバルブは雑食性でなんでもよく食べます。
そのため、突如発生した巻き貝であるスネールを食べるためのお掃除要員として活躍してくれます。
スネールを除去したいと考えている方は導入を検討してみるのも良いでしょう。
しかし、チェリーバルブは雑食性のためレイアウトにいれた柔らかめの水草を食べてしまう可能性もあります。
スネールだけでなく、他の物も食べてしまうこともあるため、バランスを考えて導入しましょう。
◆チェリーバルブの寿命・病気
チェリーバルブの平均的な寿命は3~5年前後になります。
チェリーバルブは、初心者にも飼育は容易であり、丈夫な品種ですが水質が悪化すると白点病になりやすい傾向にあります。
白点病とは、白点虫という寄生虫が異常繁殖することによりおこる代表的な魚の病気です。
白点が体に現れることからその病名が付いています。
白点虫は常在しており、普段は悪さをしないのですが、水質の悪化や急激な温度変化などによりチェリーバルブの免疫力が下がると異常繁殖して身体に悪影響を与えます。
主な症状として、身体に白点が現れる、食欲不振、ぐったりする、底でじっとしている、呼吸困難などがあります。
放っておくと、エラや内部に白点虫が入り込んでしまい、呼吸困難や衰弱死してしまいます。
対策として、水温を1、2℃あげる(28~30℃くらいまで)、薬浴、水換えなどが挙げられます。
白点病は他の魚にも感染するため、1匹が白点病になった際には隔離することが望ましいです。
チェリーバルブの値段
チェリーバルブの魅力として、安価で購入しやすいという点が挙げられます。
チェリーバルブは、100円〜150円前後で購入可能です。
ショップによっては複数匹で500円前後などまとめて販売していることもあります。
チェリーバルブはポピュラーな品種でもあるため、近くのペットショップやホームセンターで購入できるのがうれしいです。
チェリーバルブの飼い方
チェリーバルブの基本的な飼育について、ご紹介していきます。
チェリーバルブをお迎えしたいと考えている方は参考にしてください。
◆用意するもの
チェリーバルブの飼育には基本的には、アクアリウムで用意するアイテムで問題ありません。
細かくアイテムを見ていきましょう。
水槽
水槽の大きさは混泳させる魚の種類や数に合わせて選ぶ必要がありますが、30センチ前後あればゆったりとチェリーバルブを飼育することが可能です。
また、チェリーバルブ同士で喧嘩しないように流木や水草を配置して隠れ家を作るためにワンサイズ大きな水槽を選ぶとレイアウトしやすいですよ。
プラスチック製の水槽よりは、丈夫で耐久性のあるガラス製の水槽の方が安心です。
水温計、ヒーター
熱帯魚であるチェリーバルブは、温度管理が欠かせません。
水温計とヒーターは必ず導入して、温度管理しながら飼育するようにします。
適温は22~26℃前後になり、20℃以下になると動かなくなってしまうため、ヒーターを使用して温度変化が激しくならないようにしましょう。
餌
チェリーバルブの餌は熱帯魚用の餌で問題ありません。
雑食性のため赤虫やミジンコなどなんでもよく食べます。
与えすぎは水質の悪化にもつながりますので、食べ残しはその都度取り除くようにしましょう。
フィルター
フィルターは水質の悪化を防ぐために必要不可欠です。
水槽のサイズに合わせたフィルターを用意しましょう。
フィルターのマットは定期的に交換するようにしましょう。
カルキ抜き
水槽の立ち上げや水換えにカルキ抜きは必要です。
アクアリウムの立ち上げの際に一つ用意しておくと良いでしょう。
底砂
水槽のレイアウトによって、用意する底砂は変わってきますが、底砂を敷くことにより水が汚れるスピードを遅くすることができます。
底砂に汚れが吸着するため、定期的に掃除するようにします。
水草
チェリーバルブと水草の相性は良く、水草レイアウトに赤い身体のチェリーバルブはよく映えます。
前述した通り、水草をおやつ代わりに食べてしまう可能性もあるため、初めから葉の固い水草を入れるか、水草の植栽直後には入れないようにしましょう。
◆水質
チェリーバルブの適切な水質は、pH6.0〜8.0の間になります。
定期的に水質チェックを行い、適正なpHか調べるようにしましょう。
少なくても10日に一回は水換えを行うようにして、水質が悪化しないようにします。
◆水合わせ
アクアリウムにおいて魚を導入するときには水合わせが重要になります。
水合わせは、購入してきた袋ごと用意した水槽に浮かべます。
30分前後浮かべておき、袋の中の水の水温と水槽の水温を合わせたら、袋の水を3分の1捨てて、袋の中に水槽の水を入れます。
そのまま30分から1時間おいておき、同じ手順を2〜3回繰り返します。
水槽の水の割合が多くなったら水槽に離しましょう。
最初の水合わせは魚がびっくりしないように丁寧に行うことが大切です。
水槽に移すときには、魚だけ網ですくい入れます。
購入時の袋の水ごと入れてしまうと、水質悪化の原因になるので、魚のみ水槽に移すようにします。
◆混泳
チェリーバルブはオス同士以外ではそこまで攻撃的にならずに、混泳を楽しむことができます。
同じ小型の熱帯魚であるネオンテトラやカージナルテトラ、グッピーやプラティーなど相性が良いのでおすすめです。
エンゼルフィッシュなどの身体が大きな魚には、攻撃されてしまう可能性があるため、水槽で飼育する熱帯魚のサイズは揃えるのがおすすめです。
肉食性の魚との混泳は、捕食される可能性が高いため避けましょう。
さらには、エビなどの甲殻類はチェリーバルブが捕食してしまう可能性がありますので注意が必要です。
◆繁殖できる
チェリーバルブは水草の多い環境ですと、自然繁殖が可能な品種です。
チェリーバルブのメスは体色が薄く、オスメスの区別がつきやすいので、初心者でも繁殖に挑戦しやすいです。
ウィロースモスなど生い茂るタイプの水草をレイアウトしてあげると、自然に卵を産み付ける可能性が高くなりますよ。
卵の孵化は1週間程度であり、稚魚は食べられてしまう可能性があるので、別の容器に移しましょう。
チェリーバルブを飼う際の注意点
チェリーバルブは難しい品種ではないので、アクアリウムに取り入れやすい魚です。
オス同士は喧嘩しやすいという点だけ押さえておき、混泳の相性を考えて計画的に増やすと良いでしょう。
温度管理は必須なので、ヒーターや温度計は必ず設置します。
まとめ
赤い体色の美しいチェリーバルブの特徴についてご紹介しました。
チェリーバルブはとても丈夫で見映えもする熱帯魚なのでおすすめですよ。
アクアリウムの参考になれば、幸いです。
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