1.ハムスターにヨーグルトを与えても大丈夫?
2.ハムスターにヨーグルトを与えるメリット
3.ハムスターにヨーグルトを与えるリスク
4.ハムスターに与えるヨーグルトの選び方
5.ヨーグルトの与え方
6.まとめ
ハムスターにヨーグルトを与えても大丈夫?
・タンパク質 3.6g
・カルシウム 120mg
※ヨーグルト100gあたり
ヨーグルトに成分にハムスターにとって有害なものは含まれていません。
与えたら危険という食べ物ではないといえます。
ヨーグルトはカルシウム、タンパク質が豊富で、手軽に栄養を摂取できる優れた食べ物です。
原料は生乳。この生乳に乳酸菌やビフィズス菌などを混ぜて発酵させたものヨーグルトです。
ハムスターは乳糖をうまく消化できません。
人間でも乳糖が身体に合わないひとがいるように、ハムスターも乳糖をうまく消化できない個体が多いのが現実です。
乳糖を消化しづらい状態を乳糖不耐症といい、ハムスターも乳糖不耐症であるといわれています。そのため人間用の牛乳はハムスターに絶対に与えてはいけないのです。
ヨーグルトにも牛乳が含まれているのでハムスターにヨーグルトはダメと思うかもしれませんが、牛乳がヨーグルトになるまでの過程で、さまざまな菌が乳糖をある程度分解してくれます。
そして、ヨーグルトに含まれている乳酸菌は体内に入った際に乳糖の分解の手助けをしてくれるため、乳糖不耐症であるハムスターでもヨーグルトは大丈夫なのです。人間も同じです。
ハムスターにヨーグルトを与えるメリット
ハムスターにヨーグルトを与えるメリットの一つに、腸内環境が良くなることが挙げられます。
ヨーグルトには乳酸菌が豊富ですよね。この乳酸菌がハムスターのお腹の調子を整えてくれる大きな役割があります。
乳酸菌は体内に入ると、腸内で悪玉菌の繁殖を抑えてくれます。悪玉菌が減ることで善玉菌が増え、腸内細菌が整い、便通の改善も期待できるのです。
ヨーグルトに中にある乳酸菌の力がハムスターのお腹に良い影響を与えるといえます。
ヨーグルトで免疫力を上げよう!とよく聞きますね。
ヨーグルトを食べるとなぜ免疫力が向上するのか。それは、ヨーグルトに含まれる乳酸菌の力で腸内環境が整うことが一番の理由です。ヨーグルトを食べ、腸内の細菌バランスが整うと、免疫細胞がより活動的になり、身体全体の免疫機能が上がるといわれています。
免疫細胞の約7割が腸内にいるといわれているくらい、腸内環境と健康は密接に関わっているのです。
そのため、ヨーグルトを食べお腹の健康を維持出来ていると、身体全体の免疫力がつくというメリットもあります。
ヨーグルトには、乳酸菌のほかにタンパク質、カルシウム、ビタミンが豊富です。栄養豊富なヨーグルトを食べることで1度にいくつもの栄養を摂取できる非常に優秀なおやつといえます。
ヨーグルトは牛乳よりもタンパク質、カルシウム、ビタミンAが多いことをご存知でしょうか。ハムスターの主食だけでは足りない栄養をヨーグルトで補うことができるメリットも、ヨーグルトをハムスターに与える理由になります。
ハムスターにヨーグルトを与えるリスク
ハムスターにヨーグルトを与えるメリットもあればもちろんリスクもあることを知っておきましょう。
ヨーグルトは栄養が豊富な故に、小さな身体のハムスターにとっては摂取しすぎるとかえって身体の健康を損ねることがあります。
ヨーグルトに含まれるカルシウムは、過剰に摂取すると、カルシウム過多となり、尿路結石のリスクが高まります。
ヨーグルト100gあたり、120mgのカルシウムが含まれています。ハムスターはもともと尿路結石が出来やすいと言われていますので注意しましょう。
もしもハムスターに尿路結石ができてしまった場合は命に直結することではありませんが、薬や手術で治療することになります。治療は小さな身体にかかる負担が大きいですので、できれば避けたいですよね。
尿路結石だけでなく、ハムスターはアレルギー反応を起こしやすい生き物でもあります。
ヨーグルトにも反応することがありますので、初めて与える時、慣れた頃、いつでもヨーグルトを食べさせる際はハムスターの様子をよく観察しましょう。
ハムスターのヨーグルトによるアレルギー症状としては、
・嘔吐
・脱毛
などが代表的です。
ヨーグルトによるアレルギー反応なのか、他の要因なのか等の判断を的確にするためにも、ヨーグルトを与えた後は気をつけて見ておくことが大事です。
もしもヨーグルトを与えた後にハムスターの様子にいつもと違った様子がみられたら自己判断はせず、すぐに獣医さんに診てもらいましょう。受診の際は、食べたヨーグルト、時間、量を伝えられる準備をして行ってください。
ヨーグルトには水分も多く含まれています。与え過ぎると消化不良を起こす恐れがあります。
ハムスターの中でもゴールデンハムスターは、寒さに弱く、室温が低いと身体が冷え下痢をしやすい傾向にあります。ゴールデンハムスターにヨーグルトを与える際はごく少量か、身体が冷えすぎない程度にしましょう。
比較的寒さに強いといわれているジャンガリアンハムスターやロボロフスキーハムスター、キャンベルハムスターのほうがヨーグルトによる消化不良は起こしづらいといえます。
ですが、種類に関係なく、ハムスターは消化不良によって下痢が数日続いてしまうと、身体が小さい分、衰弱するのも早いです。
ハムスターに消化不良の兆候が見られたら、受診を遅らせず、獣医さんに連れて行きましょう。
ハムスターに与えるヨーグルトの選び方
ハムスターに与えるヨーグルトは無糖のヨーグルトがおすすめです。
加糖タイプは、ハムスターの肥満リスクを高めますし、糖分の摂りすぎになってしまいます。
ハムスターに与える物はヨーグルトに限らずですが、加工されていない素材そのものを与えましょう。
そして人間用の無糖ヨーグルトを与える際は、ヨーグルトの水分を抜いた、水切りヨーグルトにしてから与えてください。水切りにすることで水分が減り、消化不良のリスクを減らすことができます。
市販のヨーグルトを水切りヨーグルトにするのはとても簡単ですのでぜひチャレンジしてみましょう。
<用意するもの>
・キッチンペーパー
・ザル
・ボール
・ラップ
ザルとボールを重ね、ザルにキッチンペーパーを敷きます。そこにヨーグルトを投入してラップをかけ、冷蔵庫に2時間程度入れてください。
ヨーグルトから出た水分とヨーグルトの状態を見て、クリームチーズのような状態にヨーグルトがなっていたら水切りヨーグルトの完成です。
ヨーグルトからでる水分は、乳清といわれるホエーです。このホエーにも栄養がぎっしり詰まっています。ホエーもハムスターに与えたいところですが、水分の摂りすぎになる恐れがあるので、ハムスターに与えるのは水切りしたヨーグルトにし、ホエーは飼い主が飲むことをおすすめします。
より安全に、安心してヨーグルトを与えるなら、ハムスター専用に販売されているヨーグルトを選びましょう。
乳酸菌配合、手から与えられるヨーグルト風味のササミピューレです。 |
メーカー | マルカン | 原産国 | 中国 | 代謝エネルギー | 41kcal |
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ヨーグルトではありませんが、ヨーグルト風味で乳酸菌もきちんと配合されているハムスター用のおやつです。
タンパク質を含めた栄養が身体に優しく、効率よく摂取出来るように、消化吸収が良いヨーグルトと大豆ペプチドを配合した栄養補助食品です。シマリスやモモンガ、ハムスター等、タンパク質を必要とする小動物の栄養補給をサポートします。 |
メーカー | 三晃商会 | 原産国 | 日本 | 材質・成分・素材など | 液糖、大豆ペプチド、ゲル化剤、ヨーグルトパウダー、トレハロース、クエン酸、香料 |
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ヨーグルトパウダーを使っている栄養補給に最適なおやつです。
消化吸収もよく、効率よく乳酸菌等を摂取できます。
ゼリータイプなので、ハムスターも食べやすい食感になっています。
小さなハムスターのおなかをサポートします。普段のごはんや飲み水に混ぜて与えてください。 便利な液体タイプでカロリー、糖質ともに0なので、与えやすいです。 |
メーカー | コジマ | 原産国 | 日本 | 材質・成分・素材など | 乳酸菌生成エキス(大豆発酵抽出物)、乳酸、甘味料(ネオテーム) |
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乳酸菌を効率よくハムスターに与えたい方はこの商品はおすすめです。
普段の飲み水に混ぜるだけで、乳酸菌を手軽に与えられます。
ヨーグルトの与え方
ハムスターにヨーグルトを与える際は、少量で十分です。
量のイメージは、スプーンや割り箸の先に少しつけた程度です。
ハムスターはヨーグルトを好む傾向にありますので、与えれば与えただけ食べてしまいます。
もちろん個体差がありますので、まったくヨーグルトを好まないハムスターもいます。ヨーグルトを好まないハムスターに無理に与えるのはやめましょう。
ハムスターにとってヨーグルトは絶対に食べなければいけないものではないので、与える頻度は月に2~3回。多くても週に1回で十分です。
1度に与える量は、先ほど記載したようにスプーンや割り箸の先にちょこっとつけた程度です。耳かき1杯あればハムスターには足ります。1
ハムスターにヨーグルトを与えた後はしばらく様子を観察しましょう。
上記でも記載したように、ヨーグルトによる消化不良やアレルギー反応が起きてしまうことが怖いですので、下痢や嘔吐をしていないか。おしっこはいつも通り出ているか。
こまめに観察してあげましょう。
ヨーグルトをもう何度も食べているから大丈夫ということはありません。1回1回健康チェックは欠かさずにしてください。
ハムスターの主食はペレットです。ヨーグルトは特別なおやつとして、与える間隔を空けて、少量のみを与えましょう。
まとめ
ヨーグルトは、ハムスターにとっても優秀なおやつとお分かりいただけたでしょうか。ヨーグルトは栄養価が高い分、与えすぎるとかえってハムスターの身体に悪影響になることもあるので量や頻度には気をつけましょう。ハムスターには耳かき1杯程度のヨーグルトで十分です。そして多くても週1回ほどで栄養を補給することができます。ハムスターにヨーグルトを与える際はメリットとリスクを十分に考慮した上で与えてくださいね。