【アクア事業部監修】ウーパールーパーの特徴は?値段や飼い方の基本も紹介!

2022.08.10

【アクア事業部監修】ウーパールーパーの特徴は?値段や飼い方の基本も紹介!

ウーパールーパーをご存知でしょうか? 1985年頃にテレビCMに登場したことで話題になり、日本で珍獣ブームを巻き起こしました。 「流行したのは昔の話。」 ではなく、今でもウーパールーパーはペットとして人気を誇っています。 今回は、ウーパールーパーを飼育する魅力や、飼育方法などをご紹介いたします! 知らなかった方も、知っている方も飼いたくなってしまうかもしれません!

【掲載:2020.10.10  更新:2022.08.10】


ウーパールーパーとは

ウーパールーパー

そもそもウーパールーパーとは、どのような生物なのかご紹介していきます。

「ウーパールーパー」とはニックネームのようなもので、日本だけこのように呼んでいます。
本当の名前は「メキシコサンショウウオ」と言います。他にも「アホロートル」や「メキシコサラマンダー」という呼び方も一般的です。

ウーパールーパーはその名の通りメキシコ原産の両生類で、サンショウウオの仲間です。
ピンクっぽい体のイメージが強いですが、野生のウーパールーパーは黒いことはご存知でしょうか?

日本でブームとなっていた頃は、メキシコの生息域には多数の個体が生息していたが、2010年代半ばから、周辺の都市化に伴い数が激減し、絶滅の危惧に瀕しています。
現在、野生のウーパールーパーはワシントン条約によって保護されており、海外への輸出が禁止されていますが、日本で流通しているものは全て国内での繁殖個体です。

◆ウーパールーパーの特徴

ウーパールーパーを見たことはあるけど、どのような生態なのか分からない方が多いのではないでしょうか。
ここでは、ウーパールーパーの生態についてご紹介します。

・大きさ

10cm~25cm。
オスの方が大きく成長します。

・呼吸

顔の左右にあるヒラヒラが気になったことはありませんか?
ウーパールーパーはあのヒラヒラした突起物で呼吸をしています。
突起物は「外鰓」と言い、「がいさい」と読みます。
外鰓はエラの働きをしていて、魚類に見られるエラは「内鰓」と呼ばれています。

・幼形成熟

ウーパールーパーは生物学的に幼形成熟をする両生類として知られています。
一般的にサンショウウオの仲間は、外側にエラを持つ幼体として生まれ、成長するとともにエラが消え肺呼吸をする成体になります。
一方、ウーパールーパーは成体になってもエラが消えず、幼体の姿のまま生殖可能になります。

・再生

ウーパールーパーには驚異的な再生能力があります。
手足を食べられても再生することができ、脳にダメージをおっても元に戻るとされています。
また、臓器までも再生してしまうので驚きです。
傷口から菌が入ってしまうと良くないですが、キレイな水質で餌もしっかり食べていれば復活可能です。

◆ウーパールーパーの生態

ウーパールーパーはどのような環境で育ち、何を主食にしてきたのでしょうか。

・環境

メキシコにあるソチミルコ湖は標高約2200mで、最も暑い時期で最高26℃、最低10℃。寒い時期には最低5℃までに下がり、比較的年中ひんやりした気候です。

・行動

夜行性で、昼は岩の隙間や倒木の下に隠れて生活し、夜に活動をします。

・食性

肉食中心の雑食性で、主に水中にいる小魚や虫、甲殻類などを食べて生活をしています。
活発に動き回って捕食するのではなく、環境に溶け込んで待ち伏せし、目の前を通った獲物を一口で飲み込みます。

・寿命

平均寿命は10~15年。野生だと5~8年です。

◆ウーパールーパーの種類

ピンク色っぽい白のイメージが強いですが、ウーパールーパーにも種類があります。
ここではウーパールーパーの種類をご紹介します。

「リューシスティック」

ウーパールーパーの中では1番ポピュラーな種類です。
体は白く、エラはピンクで目が黒い種類です。
ペットショップでよく見かけますね!
この種類がたくさん出回っていますが、実は突然変異したものを固定化した種類です。

「アルビノ」

黒い色素が抜けたアルビノ種です。
体が白く、目は白または赤いのが特徴です。
また、通常の個体よりも視力が弱いのも特徴です。

「マーブル」

マーブル柄は緑や茶色をベースに黒のまだら模様で迷彩柄のような姿をしているのが特徴です。
よく見る白い個体よりも野生味が強い印象で、愛好家や一味違ったウーパールーパーを飼育したいという方に好まれる種類です。

マーブルと言っても色の組み合わせによってさまざまな体色が存在します。
迷彩柄のようなカラーが最も一般的ですが、黒に近い黒豹のようなもの、グレーやブラウンなど様々です。
また、成長に伴って柄が変化していくのも魅力です。

「ゴールデン」

黄色い体が特徴の種類です。
マーブル系の種類がアルビノ化したもので、美しい柄が入っていることが多く、とても人気です。
しかし、こちらも視力が弱い種類です。

※アルビノは視力が弱いため、餌と間違えて共食いしてしまう危険性があります!

「ブラック」

流通量は多くないですが、野生のウーパールーパー本来の色をした種類です。
幼少期は青く見えることがあるため「ブルー」という名前で販売されることがありますが、成長とともに青みは抜けていきます。

◆ウーパールーパーの名前の由来

「ウーパールーパー」が正式名称ではなく、「アホロートル」や「メキシコサンショウウオ」が本当の名前だということは、既にご紹介しましたが、「アホロートル」という名前には由来があります。

「アホロートル」はアステカ神話に登場する神の名前でもあり、古代アステカ語で“水に遊ぶもの” “水の妖精” “水の犬” “水の双生児”という意味があります。
ウーパールーパーの姿にピッタリですね!

その後「メキシコサマランダー」という名前が与えられましたが、あまり定着しなかったようです。
「ウーパールーパー」という名前は日本だけ通じる呼び名ですが、現在は海外でも定着しつつあります。


ウーパールーパーの値段

野生のウーパールーパーは絶滅危惧種になっておりワシントン条約により、外国への輸出入が禁止されています。
そのため、入手が困難で高価というイメージがあると思いますが、比較的安価で迎え入れることができます。

熱帯魚や爬虫類を取り扱っているペットショップで入手することが可能で、大きさにもよりますが、1000~3000円で販売されています。
小さいものだと1000円以下で販売されていることもあり、レアな色だと2000~5000円が相場となっています。
ウーパールーパー専用の餌も出回り、以前より飼育も簡単になりました。


ウーパールーパーの飼育方法

ウーパールーパーは日本で最も多く流通している両生類です。
熱帯魚を扱っているほとんどのお店で取り扱いがあるのではないでしょうか。
比較的小さい容器で飼育が可能で、鳴き声も出さず、匂いもほとんどないウーパールーパーは、新たな都市型ペットであるといえます。
ここでは、ウーパールーパーの飼育方法をご紹介します。

◆餌はなに?どれくらいあげればいいの?

・餌は?

ウーパールーパーは肉食中心の雑食性です。
野生下では小魚や虫、甲殻類を食べていますが、飼育下ではイトミミズや赤虫、体のサイズに合った沈下性の人工飼料を与えても大丈夫です。
最近では、ウーパールーパー専用飼料が売られています。

ウーパールーパーが最も好む餌は「冷凍の赤虫」です。
ウーパールーパーにとっては定番と言っても過言ではありません。

しかし、虫ということに加えて冷凍庫に保管しなくてはいけないので、少し手の出しづらい餌でもあります。

そんな方には「人工飼料」がオススメです。
魚類に与える餌のような見た目なので、冷凍の赤虫と比べて飼い主さんにとっては手が出しやすいのではないでしょうか。
しかし、嗜好性が悪く小さいウーパールーパーは興味を示さない場合があります。

また、人工飼料の与えすぎは「ぷかぷか病」に繋がるリスクがあります。
人工飼料に多く含まれているでんぷんなどの穀物類が、腸内で発酵してしまうことによって、体がぷかぷか浮いてしまう病気です。

なので、与えすぎると臓器等を圧迫してしまう危険性があるので、腹八分くらいがちょうど良いでしょう。

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・頻度は?

1日1回、なるべく毎日あげましょう。
大きくなると成長にエネルギーを使わなくなるため、1週間に数回程度でも大丈夫ですが、毎日与えた方がエラの調子などはよくなるので、大人になってからも1日1回が望ましいです。

また、赤虫の場合は食べられるだけ与えて大丈夫です。
赤虫は嗜好性だけでなく、栄養価もかなり高いので、人工飼料よりも成長スピードが変わってきます。

◆餌の与え方

冷凍の赤虫の場合、使う分だけ取り出して少し水に浮かせます。
しばらく経つとほぐれてくるので、ウーパールーパーの口元に持っていってあげると簡単に食べてくれます。

餌を与える際に必ず行ってほしいことがあります。
ウーパールーパーが食べきられなかった餌残りを「必ず取り除く」ことを徹底してください。
餌はスポイトや熱帯魚用のネットがあれば簡単に取り除けます。

1時間経過しても食べなかった餌は、そのまま置いておいても食べません。
放置すると水質の悪化や、水槽の汚れの原因になります。

※与えすぎないこと、残したら取り除くことを徹底して、キレイな状態を保ちましょう!

◆水槽掃除

餌を放置すると、水槽の汚れや水質の悪化につながるとご紹介しました。
当然放置していなくても水槽は汚れ、水質も悪化します。

水槽のお掃除はどれくらいの頻度でどのように行えばいいのかをご紹介します。

・頻度

ウーパールーパーはきれい好きなので、最低でも1~2週間に1回は掃除をしてあげましょう。水温が上がる夏場は水が傷みやすいので1週間に2回程度の水替えがベストです。
水槽の水がきれいに見えても、水槽の中はウーパールーパーの尿や餌の残りで汚いです!
ウーパールーパーは非常に丈夫ですが、水槽内の環境が悪いと、ストレスを抱えて病気になってしまうこともあります。

・掃除方法

ウーパールーパーのフンは大きく、水槽内の微生物等でも分解が難しいため、見つけたら取り除きましょう。

①まず水槽内の水をポンプなどで半分ほど抜き、水槽内のものを外に出します。
②水槽のガラスを優しく拭きます。コケなどは生えにくいので、優しく拭くだけで大丈夫です。フィルターやエアポンプの掃除も忘れずにしましょう。
③水槽のガラスを拭くと水が汚れるのでホースで吸い取って水を入れ替えます。
④その後カルキ抜きした水を水槽に入れ、フィルターやエアポンプを戻して終了です。

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・カルキ抜き

カルキ抜きとは、水道水に含まれる塩素が生物に悪影響を及ぼすため、中和剤などを加えて塩素を除去することを言います。
中和剤を使わなくても、水道水を1日程放置や沸騰させることで、塩素を蒸発させて除去することができます。

掃除する際に、ネットなどでウーパールーパーを別の場所へ移動させて行うと比較的速やかに掃除ができます。
移した先の水は水槽の水を使うと、ウーパールーパーにストレスを与えません。
※移動先の水温にも気を付けましょう!

水槽が小さければ小さいほど汚れ、ウーパールーパーが大きければ大きいほど汚れるスピードは早いので、
1~2週間に1回はあくまで目安です。

◆病気はあるの?

ウーパールーパーがかかる病気はあまりピンと来ない方も多いと思います。
ウーパールーパーにもかかりやすい病気があるのでご紹介します。

・水カビ病

体の傷口に真菌が感染することで発症します。

症状:白っぽい綿のような菌糸の塊が皮膚の表面に付着します。
原因:主に、水槽内の水質悪化と免疫力の低下によるものです。
初期症状であれば、水の交換をこまめに行い、ピンセットで菌糸を取り除いてあげることで症状は改善されます。

水カビ病は水質の管理をしていれば、感染リスクがほとんどない病気ですので、水槽内の掃除と水の入れ替えは徹底しましょう。

・ぷかぷか病

体内にガスが溜まり、水面に浮いたままの状態になってしまう病気です。

症状:体の右側を上にしていたら腸内に、左側を上にしていたら胃の中にガスが溜まっている可能性があります。
また、お腹側が完全に上を向いている場合は大変危険な状態ですので、動物病院に連れて行きましょう。

原因:人工飼料を多く与えると、でんぷんが発酵しガスが溜まりやすくなりなることで発症します。赤虫などをバランスよく食べさせると予防できます。

・共食い

病気ではありませんが、ウーパールーパーを多頭飼いしている場合に多く見られます。
ウーパールーパーは視力が良くなく、他のウーパールーパーを餌だと思って食べてしまうことがあります。特にアルビノは通常のウーパールーパーよりも視力が弱いので注意が必要です。

ウーパールーパーが病気やケガをしたら動物病院で診てもらえるので、「何かおかしいな」と感じたらすぐに診てもらいましょう。


まとめ

ここまでウーパールーパーについてご紹介してきました。
何とも愛くるしい見た目の反面、再生能力があるなど強くて不思議な生き物です。

餌や掃除の頻度も大変ではなく、金魚と同じ感覚で飼育することができます。
「水の妖精」との癒しの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか!

※こちらの記事は、ひごペットフレンドリー アクア事業部監修のもと掲載しております※
●記事監修
higopet  ひごペットフレンドリー アクア事業部

1974年に開業し西日本に36店舗を展開する総合ペットショップチェーンです。専門性にこだわった品揃え、サービスはもちろん、多くのお客様に「ペットとの素敵な生活」を営まれ、充実した日々を過ごしていただけるようにスタッフ一同がペットのアフターケアまでをお手伝いさせていただいています。
http://www.higopet.com/

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