ボタンインコって?
ボタンインコはオウム目インコ科の鳥類です。全長10~15cmで小型の愛らしいインコでパートナーへの愛情が大きいため、英語ではLovebirdと呼ばれています。カラフルな羽が魅力的で、アフリカ原産のインコです。
「ラブバード」と呼ばれる通り「深い愛情を持つ鳥」という意味で、ペアになるといつも2羽で仲良く寄り添いあう姿を見ることができます。
1羽で飼育するとあなたのことをパートナーと認識し、べたべたされることも多いかも?
◆特徴
名前に「ボタン」が付いているからには理由があるはずですよね!
ボタンインコの一番の特徴が名前の由来となっている目の周りを囲った白色のアイリングです。ボタンの名前の由来は目にありました。
◆鳴き声
ボタンインコは「ピリリリ、ピピピピ」と高い声で鳴きます。機嫌が良いときは「ブゥ、グゥ」、機嫌が悪いときは「グエッ、ギャギャ」と鳴くこともあります。
中には自分の名前や口笛、多少おしゃべりする個体もいますよ!
愛情をもってお話ししていればもしかしたら名前読んでくれるかもしれませんね。
◆性格
冒頭でも書きましたが「ラブバード」と呼ばれる愛情深いインコです。1羽単体で買うと飼い主さんにたくさん甘えてくれます。
一方で独占欲がとても強く、ヤキモチを焼きワガママな面も持ち合わせています。
飼い主さんのコミュニケーションが不足すると、「大声で鳴く」「家具や電気コードをかじる」などの問題行動を起こすこともあるため注意が必要です。
嫉妬する相手は、人間や動物以外にもスマートフォンやテレビ、本やパソコン様々です。
昨今スマートフォンを手放せない人が多くなっていますよね。ボタンインコに噛まれて痛い思いをするかもです!
ボタンインコのパートナーに選ばれたらちゃんとかまってあげることも大切です。
◆種類
ボタンインコには種類があり、それぞれ全く違う色でどれも美しいです。
ルリコシボタンインコ
ルリコシボタンインコは体色美しい瑠璃(ルリ)色をしているためこの名前がつきました。 正面から見た顔は「オレンジ」で首周りは「イエロー」です。腹部は「ライムグリーン」で羽は「グリーン」というカラフルな明るい鳥です。
色だけではなく性格も明るく、コロコロ転がって飼い主さんの気を引くなど活発で遊び好きな性格です。
キエリクロボタンインコ
名前の通りキエリクロボタンインコは、首にかけて「イエロー」、頭部が「ブラック」な羽色をしています。
性格は自由気ままな性格ですが、飼い主以外には人見知りをするかもしれません。
ブルーボタンインコ
頭部が「ブラック」で首の周りと腹部は「ホワイト」です。翼は「ブルー」です。
通常よりも濃い青色を持っている個体は「コバルトブルーボタンインコ」と呼ばれ非常に人気があります。
ほかにも、青みがかったホワイトの「シロボタンインコ」、オレンジとのライムグリーンの「ヤマブキボタンインコ」など種類が多いです。
どの色もきれいですよね。自分の好きな色を選べるのも魅力的です。
◆寿命
ボタンインコの寿命は、約10~15年程で寿命を迎えてしまう個体が多いようです。
神経質でストレスをためやすい性格なため、育て方が寿命をのばすカギです。
適した環境で育てられたボタンインコは、20年以上元気だったこともあるみたいです。
ボタンインコの販売価格
ボタンインコの一般的な値段は8,000~20,000円程度です。
個体によって値段には振れ幅があります。珍しい個体だと50,000円することもあるみたいです。
◆販売場所
ボタンインコは、鳥類を取り扱っているペットショップ、ホームセンターで販売されています。
販売店の様子もしっかり観察した方が良いです。不衛生な環境で飼育されている場合は病気のリスクが考えられます。ストレスがたまった状態で育っていると荒っぽい性格になってしまう可能性もあります。
お迎え時期は、暖かい春頃がおすすめです。ボタンインコは寒さに弱く、温度管理が大変です。
◆選ぶ際の注意点
インコを飼う際には健康なインコを選びましょう。
脚を引きずっていないか、羽が折れていないかなど観察しましょう。
また、下痢をしていないか、目がパッチリ開いているかも確認すると良いでしょう。
ボタンインコの飼い方
知れば知るほど愛おしく思えてくるボタンインコ。
そんなボタンインコをお迎えする前に、えさや必要な飼育用品と注意点を確認しておくことは大切です。飼い方や飼った際の注意点をご紹介します!
ボタンインコの飼育に必要なグッズを紹介いたします。
◆ケージ
ゲージには、角型・丸型・アーチ形・ハウス型といろいろあります。ストレスを与えないようにするには、十分に運動ができる大きめの角型ケージが最適です。
また、さびにくい素材のものやフンきりの交換がしやすいなどケージにも多くの種類があるので置く場所などもよく考えて購入しましょう。
◆餌
ボタンインコはセキセイインコに比べて体は一回り大きく、噛む力も強いため多少固い餌でも食べることができます。
えさの量は、回数よりも体重で管理することがポイントです!
毎日食べる量は、ボタンインコの体重の10%が目安といわれています。
ボタンインコの主食は、シードと呼ばれる穀物類やペレットと呼ばれる乾燥栄養食が良いといわれています。
シードは炭水化物が多い種子と、脂肪が多い種子があります。2つを混ぜたミックスシードは味のバリエーションがあり、鳥は喜んで食べてくれます。
しかし、好きな種子だけを選んで食べて栄養が偏ることがあるので注意が必要です。
シードと比べると高価になりますが、ペレットは栄養満点でおすすめです。
ペレットとは人工飼料のことで、必要な栄養素を粒状に固めたものです。シードでは不足しがちな栄養素も補うことができ、栄養バランスがとれています。また、消化が良いので胃腸にも優しいです。
◆餌入れ、水入れ
数日まとめて餌を入れっぱなしにしておくことは厳禁です。食べ放題で肥満の原因にもなりますし、ほこりが溜まってしまいます。
ボタンインコはあまり水分を取りません。なので、水が余っていることが多いと思いますが、古い水は病気の原因になることがあります。
水は毎日交換が必要です。夏場は特に1日2~3回水を交換すると良いでしょう!
◆止まり木
止まり木、正確には「留まり木」ということで、小鳥は1日の大半は止まり木の上で過ごしています。ゲージについてくることが多いですが、ボタンインコの足の大きさもそれぞれなので小鳥に合う止まり木を選ぶ必要があります。
小鳥が止まっているときに爪が浮いたら、細すぎるということになります。
ちょうど良い太さは、前と後ろの詰めの間隔が、止まり木の円周の3分の1となっている状態がジャストです!
サボテンパーチ、シェイプパーチ、セメントパーチなど種類も豊富なので、それぞれの小鳥にあった止まり木を選んであげると喜んでもらえますよ。
◆ヒーター
ボタンインコは本来温暖な地域に住んでいるため、日本では少し寒いです。
ボタンインコに適切な温度は約26-28℃
特に冬場はヒーター等の暖房器具を利用して加温が必須です。
◆水浴び容器
夏の水浴びって気持ちいいですよね!
ボタンインコも水浴びしてリラックスします。水浴びは体を清潔に保つために必要な行為ですが、それだけではなく遊びとして普段抱えているストレスを発散しリラックス効果もあります。
ボタンインコは水浴びをする習慣があるため週に1回を目安に定期的に行いましょう。
水浴びに慣れていないボタンインコには、ミストタイプのスプレーを使ってあげましょう。
水浴び後はタオルでやさしく拭いてあげましょう。
ボタンインコを飼う際の注意点
ボタンインコの習性や特徴、性格をもとに飼う際の注意点をまとめてみます。
◆ケージの掃除
ボタンインコはトイレを覚えることができません。
1日の大半を過ごすケージが汚れていたらストレスも感じますよね。
ゲージを設置する前に、新聞紙や敷き紙を引いてボタンインコのフンを受けられるようにしましょう。
病気の予防のためにも敷き紙は毎日交換しましょう。
◆噛む力に気を付けよう
ボタンインコは噛む力が強く、噛まれると流血することも少なくないです。噛み癖を付けないようにしつけをする、ついてしまってもトレーニングにより改善することができるのでトレーナーや獣医師などに相談してみることをおすすめします。
ボタンインコの噛む癖は環境の変化や、嫌なことをされた、愛情表現などの理由で現れます。
鳥の気持ちを理解する努力をして、根気よく時間をかけて教えていけば、改善されるかもしれません。
◆放鳥時間の確保
1日の大半をケースの中で過ごす小鳥にとって、放鳥は大切な運動、ストレス発散の機会です。ボタンインコには1時間程放鳥の時間を確保しましょう。
放鳥には3つのメリットがあります。
運動不足解消
ゲージの中では運動ができません。しかし、毎日えさを与えられているため肥満になってしまいます。室内などの空間ですが放鳥することによって、飛ぶことや移動できるので、運動量を確保することができます。
ストレス発散
普段ゲージの中にいることでストレスが溜まります。
人間も家の中にいるばかりではストレスが溜まりますよね。
広いところで自由に飛び回れることは多くのストレスを発散できるでしょう。
飼い主さんとのスキンシップ
飼い主と小鳥が触れ合える貴重な時間です。たくさんかまってあげましょう。
放鳥にも注意が必要です。扉や窓が開いていないか、鳥にとって危険なものが周りにないかしっかり確認してから放鳥しましょう!
◆日光浴
ボタンインコは日光浴をすることで「ビタミンD3」を生成します。
「ビタミンD3」には摂取したカルシウムの吸収を手助けてしてくれる効果があります。
日光浴をしないとカルシウムをうまく摂取できずにカルシウム欠乏症を起こしてしまう可能性があります。
日光浴の目安は毎日30分ほどさせましょう。
外にゲージを置く際には出入口のロックを確認しましょう。また、野生の動物が現れる可能性がとても危険ですので常に目に入る場所で行いましょう。
部屋の中でも直接日光が届くところでしたら問題ありません。窓越しの時に窓を閉めていると紫外線をカットして日光浴の意味がなくなってしまうので注意しましょう。
注意点としては、暑い夏場では熱中症の恐れがありますので暑がっていないか様子を見て、最初から暑がっていたら無理しない方がいいです。
◆複数飼うときの注意点
ボタンインコをペアで飼うとカップル同士仲良くなるので、飼い主さんには甘えなくなります。また、ペアで飼っても相性が合わないと喧嘩してしまう可能性があるので相性のチェックが必要です。
ボタンインコは神経質な個体が多いです。
ストレスから自分の羽をむしってしまう「毛引症」を発症することもあります。完治がむずかしい病気なので、ストレスを与えないような環境づくりを心がけましょう。
ボタンインコに関するまとめ
最も愛情が深く、嫉妬心が高いかわいいボタンインコ。パートナーとして認められたら毎日が楽しく癒されそうですね!
一方で神経質でストレスを感じやすいため、飼育環境はとても大切です。
飼育する際は、放鳥・日光浴・餌やり・そして何よりちゃんと愛情を注いであげてください。
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