1.ネオンテトラとは?
6.ネオンテトラと他の魚の混泳について
6-1.性格が温和で小型の魚がオススメ
6-2.共生できるタンクメイトは?
6-3.気性の荒い熱帯魚との混泳はNG
6-4.中型魚との混泳は避ける
【掲載:2020.10.28 更新:2022.06.10】
ネオンテトラとは?
ネオンテトラは熱帯魚の一種であり、カラシン目カラシン科に分類されている小型魚です。
1936年にアマゾン川流域で発見された小型熱帯魚です。品種改良を繰り返し、水道水でも飼える身近な生き物になりました。
見た目の特徴はメタリックブルーに輝く綺麗な体色と赤いラインです。
小型カラシンの仲間には、見た目が似ているカージナルテトラや鼻先が赤いのが特徴のラミーノーズがいます。
成長しても体長3cm~4cm前後にしか成長しない身体の小さな熱帯魚で、小さな水槽でも飼育できる点からアクアリウムの初心者にも人気の種類の熱帯魚です。
古くから観賞魚として人気の高いネオンテトラはテトラ種の代表格でもあり、群泳させることがおすすめの魚です。
性格も穏やか・温和で混泳させやすく、熱帯魚で人気のあるグッピーなどとの混泳がおすすめです。
カージナルテトラとは見た目がそっくりで混同されることも多いですが、カージナルテトラの方がやや大型であり赤いラインが広範囲に及ぶことから区別されます。
ネオンテトラは飼育しやすい?
ネオンテトラは小型なことから排泄物も少なく、水質の維持にもそこまで困ることはありませんので初心者向けの飼育しやすい生体です。
週に1度、最低でも10日に1度、水槽の3分の1を水換えするようにしましょう。
ネオンテトラの飼育は、水1リットルに対して1匹程度が目安です。(30cmの小型水槽であればネオンテトラ10〜15匹ほどが適切です。)
また、仲間と一緒に群れて泳ぐ修正のあるネオンテトラは、複数で飼育してあげるのが良いでしょう。
一つ注意したいのは、ネオンテトラは丈夫な熱帯魚ですが、身体が小さいため水質が少しでも変化すると影響を受けやすい面があります。
夏の暑さや急な温度変化には弱いため、エアコンのある部屋に水槽を用意しましょう。
特に水温が高温になると水槽の中のネオンテトラが全滅してしまう危険もあるため、水温の管理は特に念入りに行います。
ネオンテトラは水草を食べないので、水草水槽とも相性がよいです。隠れ家には葉の細かい水草を好みます。
アクアリウムで水草をメインとした水槽を立ち上げたい方にもネオンテトラはオススメです。
水草のレイアウトを邪魔せず熱帯魚飼育を楽しむことができます。
寿命は3年前後です。群れで泳ぐ姿が美しい種類ですので、定期的に新しい子をお迎えして足してあげることが望ましいです。
ネオンテトラの飼育環境
ネオンテトラの飼育には、以下のグッズを用意してあげましょう。
- 水槽(30cm前後〜)
- 砂利、ソイル
- 上部フィルターなど
- ライト
- エサ
- 網
- トンネルなどの隠れ家
- 水温計
- ヒーター
- カルキ抜き、バクテリアなど
- 必要であれば水草
ネオンテトラは小型魚種であり、小さな水槽でも飼育可能ですが、温度管理が必須であるため、最低でも30cm前後のサイズがある水槽を用意しましょう。
ネオンテトラの適正水温は23℃~28℃です。25℃~26℃に保つのが理想的です。
夏場や冬場は水温が変化しやすいので、サーモスタットを使用し、一定の温度を保ってあげましょう。
また、ph7.0以下(弱酸性)の水質を維持しましょう。
砂利は汚れを吸収して水質を安定させる効果もあるため、敷いてあげるのが望ましいです。
フィルターはどのような形のものでも問題ありませんが、上部フィルターか掛けるタイプのものが使いやすくおすすめです。
ネオンテトラは強い水流に弱いためエアレーションは必須ではありません。
もしエアレーションを入れるのであれば激しくない、弱いものを水槽の隅に設置しましょう。
激しい水流はストレスの原因にもなり、突然死のリスクが高くなります。
エサは熱帯魚用のものを使用すれば問題ありませんが、小粒のものか顆粒タイプを用意します。
ネオンテトラの口は非常に小さいため、細かい粒の餌やフレーク状のエサが最適です。
フレークタイプのエサは与えすぎると水質悪化の原因にもなるため、少なめに与えるようにします。
エサの与えすぎも食べ残しに繋がり、水質汚染やネオンテトラの突然死の原因になるため、ネオンテトラの様子を見ながら少なめに餌を与えましょう。
混泳している魚にとられてしまいエサが食べられていない様子の際には、群れている中心にエサを落としてあげるようにします。
ネオンテトラは繁殖しやすい?
ネオンテトラの繁殖は難易度が高く、なかなか卵を見つけにくいので自宅で繁殖させることは難しい魚です。
オスメスの区別がつきにくいことと寿命が3年前後のため、繁殖期が分かりづらいという特徴があります。
ネオンテトラを繁殖させたい場合には、水温を15度前後に低くした後25度前後に戻す作業が必要です。
しかし、水温の上げ下げはネオンテトラの身体に負担がかかり死んでしまうリスクも上がるため繁殖が難しいと言えます。
運良く卵を産んだとしても親自ら卵を食べてしまうことがほとんどですので、なかなか稚魚を孵化させることが難しくなります。
ネオンテトラはペットショップで安価で購入できるため、繁殖に強いこだわりのない場合はペットショップで新しい子をお迎えする方が経済的にもやさしいといえます。
ネオンテトラのかかりやすい病気は?
ネオンテトラがかかりやすい病気として挙げられるのが白点病です。
白点病とは白点虫という寄生虫が異常繁殖することにより、その名の通り白い点々状に身体が変化することからその病名がついた病気です。
水槽などの閉鎖空間では起きやすい病気であり、熱帯魚や金魚にはよくある病気です。
主な原因は水質の悪化や水温の上がり下がりが激しいことです。ネオンテトラの免疫が下がることにより異常繁殖します。
放っておくと白点虫が身体の内部にまで寄生してしまい、呼吸困難や衰弱などの症状を引き起こして死に至ります。
特にネオンテトラは身体が小さいため水質の変化などに敏感であり、1匹が白点病にかかると他の個体にも一気に感染するため早めの対策が必要になります。
白点病は、早期発見と早期治療が回復のカギです。
主な治療方法はペットショップなどで販売されている白点病用の薬剤を使用した薬浴になります。
白点病の薬剤はいくつか種類があり、比較的安価で入手できます。
白点病に感染した個体を隔離して薬浴させることも有効ですが、水槽全体を薬浴させるのがおすすめです。
白点病は一気に広まるため、水槽全体を薬浴することで素早く対処することができます。
また、水質の悪化が原因の場合にはpHの値を測り水槽内の水を3分の1程度交換して水質を安定させてから薬浴するようにします。
薬浴は1週間に1回、ネオンテトラの状態を観察しながら濃度を徐々に薄めて繰り返し行うことが理想的です。
一つ注意したいのは、薬浴中は新しい個体を足すことはやめましょう。
新しい個体が入ることで水質に微妙な変化が生まれると白点病が再発したり、新しい個体に負担がかかりすぐ死んでしまうという事態にもなりかねません。
白点病などで数が減少してしまった際には、水質が安定して状態が落ち着いてからお迎えすることにしましょう。
最低でも薬浴から3週間前後おくことが大切になります。
ネオンテトラと他の魚の混泳について
ネオンテトラは見た目が鮮やかで美しく、体が丈夫、更には性質が温和なため、様々な水槽に取り入れたくなる熱帯魚です。
しかしほかの魚と混泳させるには様々な注意点があります。
相性のいい種類だとしても、他の魚と混泳させる際には、ネオンテトラが避難できるように水草やトンネルなどの隠れ家を用意しましょう。
◆性格が温和で小型の魚がオススメ
ネオンテトラは穏やかで大人しい性格をしており喧嘩に弱いこと、泳ぐのが得意ではないことから、気性が荒い魚や泳ぐのが早い魚との混泳は不向きです。そういった種類と混泳させると、水槽のすみっこに隠れてしまい、ストレスで短命になりがちです。
穏やかで、互いに干渉せず過ごせる種類が最適なので、メダカやプラティ、グッピー、水面に生息するコリドラスなどが混泳相手としてオススメです。
◆共生できるタンクメイトは?
タンクメイトとはメインの種類と一緒の水槽で飼うことができる水棲生物のことを指します。食べ残した餌や、水槽のガラス面や装飾品についたコケ取りをしてくれる役目を担います。
ネオンテトラのタンクメイトとしては、小さめのヤマトヌマエビなどのエビ類やオトシンクルスがおすすめです。水槽掃除係として大活躍してくれますよ。
◆気性の荒い熱帯魚との混泳はNG
身体が小さく温厚なネオンテトラは、気性の荒い魚に攻撃されてしまう危険もあります。スマトラやベタなど縄張り意識が強く攻撃性のある魚種と一緒にするのは避けましょう。
同じカラシン仲間のブルーテトラもテリトリー意識が強いため、同サイズのネオンテトラを追いまわすことがあります。
◆中型魚との混泳は避ける
金魚やディスカス、エンゼルフィッシュなどとの混泳は、水槽がさらに華やかになるため挑戦したい方も多くいらっしゃるかと思います。
しかし、そのような中型魚との混泳をさせると、ネオンテトラが餌の代わりに食べられてしまう可能性があるため避けましょう。
ネオンテトラの飼育に関するまとめ
ネオンテトラの飼育のポイントや特徴について紹介しました。
ネオンテトラは青みがかった身体が美しく、まさにネオンライトのような見栄えのする熱帯魚です。
熱帯魚の中でもポピュラーな種類のため、ホームセンターなどでも季節を問わず、比較的安価で購入可能です。
成長しても3センチ前後にしかならないため、賃貸などの限られたスペースでも飼育できます。アクアリウム初心者にも最適ですよ。
複数で群れて泳ぐことを好む魚ですので、複数匹で飼育してあげることが望ましいです。
さらには他の熱帯魚と混泳させやすいという点もネオンテトラの魅力になります。
グッピーやミッキーマウスプラティーといったカラフルな熱帯魚とも相性が良くまるで宝石箱のような水槽を作り出すことができるのが魅力的です。
グッピーやカージナルテトラと言った小型の熱帯魚と相性が良いので、自分好みの水槽を作ることが可能です。
強い水流には弱いためエアレーションはつけずに上部フィルターから落ちる水などを利用して水槽に酸素を取り込ませるようにします。
アクアリウムの参考になれば、幸いです。
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