1.そもそもフェレットとは?イタチの仲間って本当?
2.マーシャルフェレットの特徴
2-1.ほっそりした体型
2-2.毛色もたくさん
2-3.アメリカ「マーシャル社」によるフェレット
2-4.入れ墨&マイクロチップが特徴
2-5.ほとんど噛み癖がない、穏やか系の性格
2-6.社交的な子が多い
2-7.臭いが少なめ
2-8.平均寿命は6~8年ほど
3.マーシャルフェレットの飼い方のポイント
3-1.フェレット用のエサを与える
3-2.食事タイムを定めない
3-3.フェレット用のケージを準備
3-4.しつけをしておく
3-5.ワクチン接種をしよう
3-6.部屋の温度に注意しよう
3-7.被毛のお手入れも必要
3-8.トイレやケージなどの掃除
3-9.消臭剤はフェレット専用のものを
【掲載:2020.11.28 更新:2022.08.25】
そもそもフェレットとは?イタチの仲間って本当?
フェレットは「イタチ科イタチ属」という分類にあり、大きく分けるとイタチの仲間となってしまいます。
かわいらしいフェレットがイタチの仲間だと聞くと、ちょっとびっくりしますよね。
イタチと言えば、野生に暮らす動物として知られています。
ネズミや昆虫などをエサとして生き延びる必要があるため、見た目はかわいらしい雰囲気がありますが、性格はワイルドです。
フェレットは、ヨーロッパではかなり古い時代からペットとして飼われていた過去があります。
野生のイタチが基礎にはなっているものの、人間と暮らせるように慣らされている動物です。
胴が長い小動物という共通点があり、大きいくくりで「イタチの仲間」と言われているフェレットですが、性質や性格、食事、寿命などは野生のイタチとはまったく異なります。
マーシャルフェレットの特徴
マーシャルフェレットは、いくつかある「フェレット」のうちのひとつです。
日本では、代表的なフェレットです。
マーシャルフェレットがどんな動物か、あらゆる面から特徴をお伝えしていきます。
◆ほっそりした体型
マーシャルフェレットは、オスが30~35センチほど、メスが25~30センチほどで、細長い体型をしています。
しっぽも合わせると、かなり長い体と言えるでしょう
体重は軽めで、オス・メスともに0.8~1.5キロほどが平均です。
ただ、どんな動物にも言えることですが、オスの方が大きめに育つ傾向にあります。
◆毛色もたくさん
マーシャルフェレットの毛色は、バリエーションがたくさんあります。
ポピュラーなセーブルをはじめ、ブラック、シナモン、シルバー、チョコレート、パンダ、ブレイズ、シルバーミット、アルビノなどさまざまです。
色の濃淡や模様の入り方などで、印象が変わります。
どんな毛色を選ぶのかも、楽しみのひとつになりそうですね。
◆アメリカ「マーシャル社」によるフェレット
マーシャルフェレットは、アメリカのニューヨーク州に存在するフェレットを専門に繁殖する「マーシャル社」のファーム(繁殖場)で生まれています。
アメリカで飼われているフェレットの多くがこのマーシャル社で誕生しているのだとか。
フェレットを繁殖する長い歴史があることから、温度や衛生面、食事などが徹底されており、優れたフェレットがたくさん生まれています。
マーシャルフェレットの名前の由来は、「マーシャル社で誕生したフェレット」です。
◆入れ墨&マイクロチップが特徴
マーシャルフェレットには、耳に2つの点が入れ墨として入っています。
これは、マーシャル社のブランドとして彫られているもので、「マーシャルフェレット」の見分け方のひとつとなっています。
また、マイクロチップが埋め込まれているのもマーシャルフェレットの特徴です。
マイクロチップと言えば、家から出て迷子になってしまったときに、愛するペットと飼い主さんを照合できるシステム。
ペットとして迎えた後には、飼い主さん情報を登録すれば、フェレットがいなくなったときの「もしも」に備えておくことができます。
◆ほとんど噛み癖がない、穏やか系の性格
マーシャル社のファームは歴史が古く、フェレットの繁殖と生育のためにスタッフが尽力しています。
生まれたフェレットはお母さんや兄弟達と触れ合いながら穏やかに過ごすことができます。
ある程度育ってからの輸出となるため、親と過ごせる時間が長めと言えるでしょう。
それが、温和な性格に繋がっているのかもしれませんね。
また、フェレットの赤ちゃん達は、ファームのスタッフによって、食事面などのお世話をされています。
赤ちゃん期から人間にも慣れていて、穏やかな性格に育つようです。
そのため、マーシャルフェレットの多くは噛み癖がほとんどなく、初めてフェレットを飼う人でも育てやすいと言われています。
◆社交的な子が多い
生まれてから人間と接する機会が多いので、社交的な子がほとんどです。
仲間がいても嫌がることはなく、複数を同時に飼育するのもできます。
◆臭いが少なめ
イタチ科に分類されている動物は、お尻の付近に「臭腺」と言われる部分が存在しています。
野生で暮らしているイタチ類は、相手への攻撃のひとつとして臭腺から強い臭いを放ちます。
縄張りを主張する意味もあります。
そのため、「フェレットも臭いが強いのでは?」とイメージしている人もいるかもしれません。
しかし、マーシャルフェレットをはじめ、ペットとして飼育されているフェレットたちは、販売される前に臭腺を取り除く手術が行われています。
ペットとして飼ったときに、臭いに悩まされることもあまりないでしょう。
◆平均寿命は6~8年ほど
日本で飼育されているフェレットの多くは、だいたい6~8年ほどの寿命と言われています。
ただ、10年以上生きたという子もいますし、逆に平均寿命に届かずに命を落としてしまう子もいます。
寿命は、食事や運動、住環境などが大きく影響しています。
・良質な食べ物を食べさせる
・適度な運動をさせる
・清潔な環境で育てる
・ストレスを与えないようにコミュニケーションをとる
など、フェレットが健康的に幸せに長生きできるように心配りをしましょう。
また、健康面で頼りになるのは獣医師の存在です。
フェレットを見てくれる動物病院をリサーチし、親身になってくれるかかりつけ医を見つけてくださいね。
マーシャルフェレットの飼い方のポイント
フェレットを初めて飼うなら穏やかなマーシャルフェレットがおすすめですが、犬や猫とは違った点が多々あります。
特徴や性格だけでなく、飼い方のポイントをおさえておきましょう。
◆フェレット用のエサを与える
最近は、ペットとして人気があるので、フェレット用のエサの種類もたくさんあります。
マーシャルフェレットには、必ず「フェレット用」のエサを与えましょう。
肉食のフェレットに合わせて、肉を原料としているものが多く安心です。
もぐもぐパクパクと食事をするマーシャルフェレットはかわいいため、食べ物をせがまれると、ついつい人間の食べ物を与えてしまうかもしれません。
しかし、人間の食べ物を与えるのはNGです。
塩分やカロリー過多の原因になるばかりか、消化されずに内臓の病気になってしまうリスクもあります。
◆食事タイムを定めない
フェレットは自分のタイミングでエサを食べます。
「少し食べて、お腹が減ったら食べる」「ちょっとの量を1日に何度も食べる」という食べ方をします。
フェレットのタイミングで食事をしてもらうため、いつでも食べられるようにしておくといいでしょう。
ただ、食べかけのものを放置しているとエサが傷むことがあります。
残っているエサに継ぎ足していくと衛生面が心配なので、新鮮なものを食べられるように次の日まで持ち越さないなどの注意も必要です。
朝、昼、夜というように、エサの減り方などをチェックしておき、その子にあったエサの与え方を工夫しましょう。
◆フェレット用のケージを準備
フェレットは人懐こい性格で、人間との共存もしやすい動物です。
ただ、部屋のなかで自由にさせてしまうと、細長い体をしていることから、ちょっとした隙間にも軽々と入り込んでケガをするかもしれません。
狭い穴にもぐる習性から、いつの間にか姿が見えないというケースもあります。
できるだけケージのなかで飼うといいでしょう。
楽しく遊べるように、広いケージにハンモックなどを吊るしてあげることもいいですね。
フェレット用にデザインされたものを選んでくださいね。
飼い主さんの目の届く範囲で、ときどきはケージの外へ出し、一緒に遊んであげると喜びます。
ただ、注意しなければならない点も。
噛み癖が少ないとは言え、好奇心から何かを噛んでしまうこともあります。
落ちているボタンやたばこの吸い殻、輪ゴムなどを誤飲しないように常に気にかけておきましょう。
誤飲して消化器官に詰まらせると、外科手術をしなければならないこともあります。
また、テレビやゲーム機器などのコード類を噛むと、感電してしまうかもしれません。
コード類はまとめてカバーをかけたり、フェレットが触れないような対策をしてくださいね。
◆しつけをしておく
人懐こく遊びに夢中になりやすいところがあるマーシャルフェレット。
やんちゃ過ぎてケガをしたり、ワガママになって噛み癖が出てきたりというケースもあります。
噛み癖については、マーシャルフェレットにとっては甘えや遊びのつもりかもしれません。
しかし、エスカレートして誰かにケガをさせるほどの噛み癖になっては大変。
ふだんから、コミュニケーションをとり、マーシャルフェレットが問題行動を起こさないように、しつけておきましょう。
基本的には、ケージ内をマーシャルフェレットのメインの生活スペースとし、遊びやコミュニケーションのときにお部屋で過ごしてもらうという飼い方がおすすめです。
◆ワクチン接種をしよう
母親から受け継いだ免疫がなくなると、フェレットは病気にかかりやすくなります。
ジステンバー感染を防ぐ混合ワクチン、フィラリア予防、ノミダニ予防など、病気の予防接種が必要です。
それぞれ、接種回数や時期が異なるので、説明を受けながら動物病院で受けておきましょう。
◆部屋の温度に注意しよう
マーシャルフェレットは、暑さにはあまり強くありません。
エアコンを使って快適な温度管理をしましょう。
部屋のなかで過ごしたとしても、暑い夏にエアコンを使っていない室内は熱中症のリスクがあります。
湿度が高いときも体調を崩しやすいので、高温多湿に注意しながら温度管理をしてくださいね。
◆被毛のお手入れも必要
穏やかな性格のため、リードをつけて散歩に行けるマーシャルフェレットもいます。
しかし、草むらに行けば、砂埃や土などの汚れ、ダニや虫などが体についてしまいます。
被毛を清潔にして臭いを防ぐためにも、ブラッシングやシャンプーを定期的に行ってくださいね。
◆トイレやケージなどの掃除
臭腺が取り除かれているので、お尻から強烈な臭いが発生することはありません。
しかし、どんな動物でも言えることですが、管理状態が悪いと臭い問題は避けられません。
糞尿をいつまでも部屋においておくと、臭いが次第にきつくなっていきます。
トイレの掃除はこまめに行いましょう。
ケージにも臭いはつきますので、抜け毛や皮脂汚れなどを拭くようにすることが大事です。
マーシャルフェレットが使っているタオルや毛布についた皮脂が臭いの原因になっていることもあります。
定期的に洗濯や交換をして、快適な環境で育ててあげましょう。
◆消臭剤はフェレット専用のものを
臭いが気になるときの対策のひとつとして、消臭スプレーがあります。
しかし、市販されている人間用の消臭スプレーは臭いで一時的にごまかすタイプのことも多いです。
鼻が敏感なマーシャルフェレットにはストレスを感じさせてしまいます。
臭いの原因に直接作用する天然成分由来のフェレットに適した専用の消臭剤を準備してあげましょう。
まとめ
小さな体をしているマーシャルフェレットは、日本の住宅事情でも飼いやすい小動物と言われています。
穏やかで噛み癖もほとんどなく、甘えてくる姿もかわいらしいです。
ただ、「生きている動物を飼う」ので、飼い主さんが気をつけてあげなければいけないこともたくさんあります。
フェレットの特徴や性格に合った飼い方を頭にいれ、大切に育ててあげたいものですね。
– おすすめ記事 –
・インコに日光浴は必要?メリットや頻度、行う際の注意点など紹介 |
・ハリネズミをお風呂に入れたい!注意点とお風呂の効果について紹介 |
・癒しの手触り!ミニレッキスの特徴・必要な飼育グッズ・飼い方 |
・【コリコリ】うさぎが歯ぎしりをする理由は?歯に悪影響はない?【ギリギリ】 |