ベタとは?
ベタは、スズキ目 キノボリウオ亜目オスフロネムス科ゴクラクギョ亜科ベタ属に分類されるの淡水魚であり、タイのメコン川流域が原産の魚です。
野生種は水田や大きな水溜りなど至るところに生息しており、主に動物性プランクトンやボウフラなどを食べる肉食よりの食性をしています。
ベタの特徴や大きさについて紹介します。
◆見た目の特徴
ベタの最大の特徴は身体の半分以上をしめる立派で豪華な尾びれや背びれであり、色合いも赤や青など原色のハッキリとした色味が特徴です。
成長しても3センチ前後にしか成長しないベタは、小型の淡水魚であり他の魚にはない「ラビリンス器官」という独特の器官を有しています。
このラビリンス器官は、空気呼吸もできるので少ない水量でも生命を維持することができます。
そのため見た目の美しさからもインテリアとして好む方も多く、小さなグラスや瓶容器などにいれて販売されていることもあります。
実際には、跳ねる性質があるため蓋なしで飼育するには不向きであり熱帯魚の仲間であるベタはヒーターでの温度管理が推奨される魚です。
◆原産国・生息地
タイのメコン川流域が原産の魚ですが、野生は小川や水田、洪水でできた大きめな水溜りなど身近な場所に生息しています。
現在はさまざまな美しい種類のベタが改良されて誕生しています。
東南アジアを中心に繁殖されており、繁殖された個体が日本にも流通しています。
◆寿命
ベタの寿命は3年前後であり、大切に飼育すれば5年前後生きる例もあります。
基本的には単独飼育する魚ですのでまた、エサ量や温度管理に注意して大切に育てれば、長い間一緒に過ごすことができますよ。
ベタは飼いやすい?
ベタはポイントさえ押さえれば、少ない水量でも飼育可能ですので初心者にもおすすめです。
ベタはカラフルな色味が印象的な魚ですが、それはオス特有のことになります。
メスは灰色がかった地味な色味をしており、ヒレも短いです。
オスは「闘魚」とも言われていることから非常に縄張り意識が強く、非常に気性の荒い魚です。
そのため、単一での飼育が基本になります。
ネオンテトラやグッピーなどの混泳なども不可能ではありませんが、ヒレが他の魚から突っつかれてしまい傷ついて衰弱死してしまう可能性やベタが喧嘩してしまうことがありますので、ベタ単体で飼育しましょう。
別々の容器に入れたベタ同士を隣り合わせると、威嚇からヒレを全体的に広げて「フレアリング」と呼ばれる行動をすることも有名です。
ベタの愛好家やコンテストなどでは、このフレアリングをワザとさせて美しさを競いますが、ベタが興奮状態になり強いストレスを感じますので、家庭で飼育する場合には距離を保って飼育しましょう。
また、ベタは跳ねる性質があるので必ず蓋つきの水槽を用意して飼育してくださいね。
ベタの値段
ベタは安価な種類のノーマルであれば、300円前後で購入可能です。
改良中に手間がかかる近年人気の錦鯉のような見た目の鯉ベタなどは5000円〜1万円前後と価格に開きがあります。
さまざまな種類が存在するベタですが、ポピュラーなノーマル、ダブルテール、クラウンテールなどの種類であれば300円〜3000円前後でペットショップなどで購入可能です。
欲しいベタの色味や種類がある場合には、ネット検索などをしてから、計画的にお迎えするようにしましょう。
ベタの飼育環境
ベタを購入する前に必要なグッズを揃えて水を作ってからお迎えすると、なじみやすく長生きしてくれます。
ベタの飼育に基本的に必要なグッズや飼育環境を紹介します。
必要なな用品は以下のものがあると便利です。
- ・水槽(30センチ前後)
- ・ろ過フィルター
- ・温度計
- ・ヒーター
- ・カルキ抜き
- ・ベタ用エサ
- ・砂利
- ・照明器具
水槽は小型のできれば、ガラス製のものが耐久性があるためおすすめです。
基本的には、ベタ専用の水槽のため小型のもので十分です。
しかし、よくペットショップでディスプレイされているような、グラスや瓶容器などベタが生きることは可能ですが、快適な飼育環境とはいえないためちゃんとした水槽を用意してあげましょう。
さらにベタは温度管理が必要な魚です。
大変丈夫なため、カルキ抜きをすれば水道水をそのまま使用しても問題ありませをんが、弱酸性の水質を好みます。
水温は25度前後、ph7.0前後に設定するのがおすすめです。
冬場はヒーターを入れて水温が下がりすぎないようにしましょう。
砂利と照明器具は無くても問題ありませんが華やかな水槽になりますので、入れてあげるのも良いでしょう。
一つ注意したいのは、砂利により長いヒレが傷ついてそこから感染症になってしまう危険もあります。
砂利は低めに薄く敷くようにしましょう。
また、ベタは水流に弱い魚のためエアレーションは入れないようにします。
ろ過装置の水流も激しいタイプのものは避けて、消音のものを選ぶようにします。
ベタの飼い方
ベタの飼育のポイントを紹介します。
丈夫な魚ですので、水はカルキ抜きしたものを足し水してあげれば良いでしょう。
水換えをする際には、水量の3分の一前後新しいのに取り替えるようにして全量交換しないようにしてくださいね。
水質ががらりと変わってしまうと、ベタの身体の負担になり突然死の原因にもなります。
◆ご飯について
ベタの口は大変小さいので、小型の熱帯魚向けのエサかベタ用の小粒のものを準備します。
あまり与えすぎると消化不良を起こして体調不良の原因になるため、1日3粒〜4粒程度が目安になります。
また、冬季の気温が低くなる時期はベタの活動量が減るため1日おきでも良いでしょう。
ベタがほとんど動かなくなって心配になる飼い主さんもいるかもしれませんが、魚類は冬場は活動が低下するため自然な行動です。
しかし明らかに元気がない、身体に白点など傷がある、水槽の上にぷかぷかういてしまうという場合には、病気や体調不良の可能性があるため薬浴や水換えをして様子を見ます。
食塩水を少し入れて、塩水浴させることも殺菌効果があります。
あまり濃度が濃すぎると逆効果になるため、ペットショップの店員さんや熱帯魚に明るい専門家に相談するのが良いでしょう。
◆水槽の環境維持について
上記でも紹介したように、水槽は蓋付きのガラス製のものがおすすめです。
ベタは長いヒレがうつくしく、特徴の魚ですがヒレが傷つきやすくそこから感染症を起こして死に繋がる危険があります。
流木や飾りなでヒレが引っかかる可能性がある装飾は水槽内に入れないようにしましょう。
また、水温は25度前後が理想的ですが、18度前後までは耐えることが可能です。
水質は弱酸性〜中性の間を維持するのが良いでしょう。
水換えの頻度はそこまで多くなくても問題ありませんが、最低でも10日に1回は3分の1の水量は交換するようにします。
ベタは少ない水量や用品でも飼育できる初心者にもおすすめの観賞魚ですが、ヒーターでの温度管理が大切な魚になります。
ヒーターはベタが火傷しないようにカバー付きの小型のタイプを選ぶと良いでしょう。
ヒーターは熱帯魚用の26度前後に設定できるものがベストです。
まとめ
様々な色味があり、自分好みの種類を見つけることができる観賞魚、ベタについて紹介しました。
ベタは闘魚という珍しい性質のある魚であり、ベタ特有の面白味を実感しながら飼うことができるので様々な楽しみ方ができる魅力度と満足度の高い魚です。
必要なグッズさえ用意できれば、部屋の片隅でも飼育を開始することができますのでアクアリウムの入門編としてもおすすめですよ。
一つ注意したいのは、ベタの水槽をレイアウトする際にはヒレが引っかからないように設計することが大切です。
水草などを入れる場合には、葉が柔らかいものを選ぶようにします。
できるだけシンプルな作りの水槽のレイアウトにして、照明やベタ自身の色味で綺麗さを楽しむのがおすすめです。
ベタに興味のある方の参考になれば、嬉しいです。
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