ハムスターのケージにトイレは必要?
結論から申し上げますと、ハムスターのケージにはトイレが「必要」になります。
その理由について、掘り下げていきたいと思います。
◆ハムスターはトイレを覚える生き物?
ペットにトイレのしつけをするのは難しそうなイメージがあります。
しかし、ハムスターの場合は特別なトイレトレーニングの必要性は殆どありません。
ハムスターは自分の巣穴の中で、「トイレだと認識している場所」以外ではおしっこをしない習性があります。
これは自分自身におしっこの匂いがついてしまうと天敵に狙われやすくなる、おしっこをしている間に隙ができやすくなるという被捕食動物の本能ゆえであるといわれています。
そのため、ケージ外でのお散歩中やトイレ以外の場所ではおしっこをしません。
しかし、便はトイレ以外のケージ内でもする場合があります。
リラックスできる物陰や巣箱の中など、ある程度決まっている場所でする習性があります。
基本的にはトイレを配置すればそこで自然と排泄してくれる子が多いです。
中には、どうしてもトイレを覚えてくれない子もいるのでその場合はしつけが必要になります。
ハムスターが床材の上でおしっこをしたら、その一部をトイレの中に置き匂いをしみこませてください。
自分の匂いをたどって排泄する場所を探すので、次にトイレの中でしてくれる可能性が高まります。
種類によってもトイレを覚えるかどうかに差があります。
ゴールデンハムスター、ジャンガリアンハムスターは比較的覚えやすいです。
ロボロフスキーのような小型のハムスターは覚えにくい傾向があるといわれています。
ハムスターのトイレの置き方
次にハムスターのトイレの置き場所や中に入れるものについてご紹介します。
◆場所
ほとんどのハムスターはケージの隅でトイレをする傾向があるため、トイレはケージの隅に置きましょう。
ハムスター用のトイレは隅に置くことを想定とした形状のものが多く販売されています。
巣箱と対角線上に置くのが最良と言われています。
しかし巣箱とトイレの距離があまりにも離れていると、トイレにたどり着く前におしっこをしてしまう場合があります。
ケージを選ぶ際に、巣箱とトイレの距離も考慮することをおすすめします。
またハムスターは本能的に1か所をトイレとするため、トイレの位置を移動させた場合に元の場所で排泄をし続けてしまうことがあります。
元の場所におしっこの匂いが残っており場所が変わったことに気づいていないことが原因とされています。
トイレの場所は頻繁に移動させないことをおすすめします。
移動させる場合には、元の場所の匂いを完全に消すように心がけてください。
しかしハムスターは鼻が良いので、トイレのみの匂いを消すことは難しいです。
ケージを丸ごと洗ってしまうのが得策といえます。
◆トイレには何をいれる?
ハムスターのトイレの中にはトイレ材を入れてください。
トイレ材はハムスター用として販売されている安心素材のものを使用するようにしましょう。
・トイレ砂
砂には固まるタイプと固まらないタイプがあります。
固まるタイプはおしっこをした場所がわかりやすいので掃除がしやすいというメリットがありますが、誤食をする恐れや手足に付着して不潔になるというデメリットがあります。
固まらないタイプは固まるタイプのデメリットに挙げたような心配がないという安全性がメリットですが、おしっこをした場所がわかりにくいので、一部を取り除くのではなくトイレ砂を全部交換する必要があります。
ですが、固まるタイプよりも消臭力が高く掃除の頻度が少なくてすむ商品も多いです。
・ペーパー
紙砂と呼ばれている商品が多いです。
良質な紙を固めて作られており、吸収力と消臭に優れています。
燃えるゴミとして処分できる点がポイントです。
トイレットペーパーは溶けやすくハムスターが口に含んでしまった際に病気の原因にもなるので、使用しないでください。
トイレの掃除の頻度と方法
次にハムスターのトイレ掃除の頻度と方法についてご紹介します。
頻度については季節によって異なります。
夏場は湿度が高く、トイレの匂いなどが悪化しやすいため毎日こまめに掃除をしてください。
あまり頻繁に掃除をしすぎてもハムスターにストレスを与えてしまいます。
冬場は2日に1回程度で問題ないです。
トイレ掃除の方法ですが、基本的にはトイレ砂の交換を行います。
汚れている部分や固まっている部分を除去してください。
トイレの場所を忘れないためにも、少しだけおしっこをした部分の砂を残しましょう。
掃除は毎日同じ時間帯に行うことをおすすめします。
ハムスターは夜行性なため、活動時間内の夜に交換するとよいでしょう。
またトイレを掃除するタイミングで床材の汚れも確認することをおすすめします。
ハムスターは湿気を嫌うので、床材が濡れている場合は除去しましょう。
便については、おしっこと異なり匂いがなく食糞行動も行っているため神経質になって除去をする必要はありません。
トイレ材や床材を交換する際に、ついでに掃除をする程度で大丈夫です。
巣箱やハウスでトイレをしてしまうときの対処法
ハムスターがトイレとは別の場所で排泄をしてしまう場合には、まずはおしっこのついた床材などを綺麗に取り除きましょう。
別の場所から排泄物の匂いを消します。
そしておしっこがついた床材の一部をトイレの中に入れることで、匂い付けをします。
匂いをたどってトイレに行くハムスターの習性を活かしてトイレに誘導してあげましょう。
繰り返し誘導を行っても、トイレと別の場所で排泄をしてしまう場合もあります。
どうしても改善しない場合は、その場所にトイレを移動するという選択肢もあります。
ハムスターの状態を見つつ、飼い主さんは臨機応変に対応しましょう。
また巣箱が十分に広い場合に巣箱の中で排泄をしてしまう場合があります。
これはハムスターが巣箱の中でトイレ、寝床とエリアを区切っていることが原因です。
ハムスターの身体の大きさを考慮しつつ、巣箱の大きさを調整するのがよいでしょう。
ハムスターがトイレ砂を食べてしまう
ハムスターは砂浴びをすることが好きなので、トイレ砂を積極的に使います。
またハムスターには興味があるものをかじる習性もあります。
そのため、中にはトイレ砂を食べてしまう子がいます。
そもそも、どうして美味しくなさそうなトイレ砂を食べてしまうのでしょうか?
好奇心旺盛な性格の子はトイレ砂に興味をもってかじっているうちに誤食してしまうことがあります。
環境の変化によるストレスを感じた際に、トイレ砂を食べてしまう場合があります。
また鉱物で作られているトイレ砂を使用している場合には、ミネラル分の補給のためにトイレ砂を食べてしまうことがあります。
ハムスターがトイレ砂を食べてしまうことで、胃の中に溜まってしまう恐れがあります。
食べた砂が便と一緒に身体の外に排出されれば大きな問題はないのですが、食べた量や砂の種類によってはそうはいきません。
トイレ砂が腸に詰まってしまうと「腸閉塞」という病気を引き起こします。
この病気になってしまうと手術のできない身体の小さな個体は治療ができなくなってしまう可能性があります。
どのような対処法があるのでしょうか?
まずはミネラル分が不足していないか?餌の栄養バランスを見直してみましょう。
ハムスターがトイレ砂を頻繁に食べている様子なら、食べにくい固まらないタイプの砂に変えてみましょう。
先ほどお伝えしたように、口に含んでも安心な素材を使っているトイレ砂に変えるのもおすすめです。
そしてストレスを与えないように、注意をしながら接してあげてください。
まとめ
ハムスターのトイレに関してご紹介してきましたが、いかがでしたか。
ハムスターはトイレを覚えるのか?そもそもケージにトイレを置く必要があるのか?と疑問に思っている方の参考になれば嬉しいです。
トイレを清潔に保つことや適切な場所に配置することはとても大切なことです。
ハムスターのストレスにならないように、快適なトイレ空間を作ってあげましょう。
現在お家でハムスターと暮らしている方は、こちらの記事を参考にハムスターと快適な生活を是非送ってくだされば幸いです。
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