コロンとしたフォルムが可愛い!ジュウシマツの特徴・性格・飼い方

2024.03.08

コロンとしたフォルムが可愛い!ジュウシマツの特徴・性格・飼い方

ペットショップでは多くの小鳥が販売されています。ジュウシマツはペットショップで販売されている小鳥の中でも体が丈夫で、上手に飼育すれば、長く一緒に暮らすことが出来ますよ。この記事では、ジュウシマツの飼育方法について、ご説明します。

【掲載:2021.02.10  更新:2024.03.08】


ジュウシマツとは

ジュウシマツ

ジュウシマツ(十姉妹)はスズメ目カエデチョウ科に属する小鳥です。

実はペットとしての歴史が長く、江戸時代から飼い鳥として親しまれていたと言われています。
東南アジアに生息する「コシジロキンパラ」を輸入し、飼育目的のために品種改良し誕生したのが現在のジュウシマツなので、基本的には野生のジュウシマツは存在しません。

それではそんなジュウシマツについて詳しく見ていきましょう。

◆見た目

白や茶色、グレーがかっているもの、模様が入っているものなど、様々な色のジュウシマツが存在します。
また、色だけでなく羽毛にも特徴があり、頭頂部が逆立った羽毛をしているものを梵天、胸の羽毛が逆立っているものを千代田、頭部と首と胸の羽毛が逆立っているものを大納言と呼び、羽毛の生え方によって見た目を区別することもあります。

◆原産国・生息地

ジュウシマツは日本で品種改良され生まれた鳥ですが、元になったと言われているコシジロキンパラは東南アジアに生息しています。
ジュウシマツの詳しい起源はハッキリとはしていませんが、日本が輸入を行ったのは中国南部からと言われています。

◆特徴・性格

ジュウシマツの性格は穏やかで、子育て上手です。
そのため、繁殖を考えている方にとっても、飼育がしやすい品種と言えます。

ジュウシマツは漢字で書くと「十姉妹」と書きますが、その由来は「個体同士のケンカも少なく、暮らしている姿」から名付けられたと言われています。
通常、ペットの多頭飼いは難しく感じるかもしれませんが、ジュウシマツに関しては群れでいることを好むので、飼い主が留守にしがちな環境の場合は、多頭飼いの方をおすすめします。

◆寿命

ジュウシマツの寿命は、平均5~8年とされていますが、長生きになると10年を超えることもあります。そのため、10年は飼育するつもりでペットとして迎えてあげるようにしてください。ジュウシマツは成鳥になるのが速いため、生後3か月を過ぎると、ほぼ成鳥と同じ状態になります。卵からふ化した場合も、あっという間に大人の鳥と飼育環境が変わらなくなるので、早めに準備しておくと良いですね。

◆ほかのインコとの違いについて

ジュウシマツは、他のインコと違いとても臆病な性格をしています。そのため、飼い主の手に乗る「手乗り」を覚えさせるのは、雛からの飼育でない難しいです。手乗りを覚えないこともないですが、その愛らしい姿から、観賞用として親しまれてきたのがジュウシマツです。また、ジュウシマツはオスでもさえずり方も静かで、インコのような大きな鳴き方は滅多にしません。

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◆ジュウシマツをお迎えするには

ジュウシマツはペットショップなどの専門店でお迎えすることができます。

ジュウシマツの平均個体価格は、2,000~3,000円です。
羽毛の色や形が珍しいものは、8,000円前後で販売されていることもあります。


ジュウシマツの飼育環境

手乗りジュウシマツ

ジュウシマツは、群れで暮らすことを好むので、初めから2羽以上から飼育を始めても問題ありません。その際は、少し大きめのケージを購入するようにしてあげましょう。ケージ以外の飼育に必要な物は、2羽以上でも同じです。

◆必要な基本のグッズ一覧

ジュウシマツを飼育する上で、最低限必要になる基本的なグッズを紹介します。

  • 飼育ケージ…ケージの底には新聞紙を引き、常に清潔を保てるようにしましょう。
  • 止まり木…ケージの手前と奥に、高さの違うものを2つ付けると、ジュウシマツの動きがとりやすくなります。
  • つぼ巣…ワラを編んでつぼのような形にした巣です。ジュウシマツは夜はつぼ巣で休みます。
  • おもちゃ…ケージにブランコのように動く止まり木のようなものを設置しておくと、気分転換をて遊びます。
  • 青菜入れ・ボレー粉入れ…止まり木の近くに設置し、餌を食べやすいようにしましょう。
  • 水入れ…ケージから外れることが無いよう、留め具のついた物を選びましょう。
  • 水浴び用の容器…水浴びが出来るように水を入れておきましょう。糞が入りやすい場所は避けましょう。
  • ◆温度設定

    日本でペット用に品種改良を重ねられた鳥なので、成鳥では20〜25℃程度あれば、特に温度管理は必要がありません。

    しかし人間が暖房がないと辛いと感じる温度の場合は、ケージにヒーターを付けることをおすすめします。
    雛がいる場合は、温度管理が非常に大切です。雛は体も小さく羽毛も生えそろっていないため、体温が奪われやすいです。常に30℃弱を保てるように気を付けてくださいね。


    ジュウシマツの飼い方

    ジュウシマツ

    飼育のしやすいジュウシマツですが、病気を防いで長生きしてもらうためにも、毎日のお世話は欠かせません。ジュウシマツのお世話の方法についてご紹介します。

    ◆ご飯について

    ジュウシマツは、専用の餌を販売していることが多いので、栄養バランスを考えて専用の物を中心に与えるようにします。ブロッコリーや小松菜などの青菜や、カルシウムの補給剤であるボレー粉も与えると良いです。
    同じ野菜でも大根の葉やホウレンソウ、ネギ類は与えないように気を付けてください。人間の食べるお菓子のかけらやパンくずも消化不良を起こすことがあるので、与えないでください。
    餌は1日1回、朝の決まった時間に1日分をまとめて与えます。ボレー粉は与えすぎないよう、週に1回程度を目安にしてください。

    ◆トイレについて

    ジュウシマツは、止まり木に止まって糞をすることがほとんどです。そのため、青菜入れ・ボレー粉入れや水浴び用の容器が、止まり木の下にならないように配置してください。
    ケージの中には新聞紙を敷き詰めて、糞で汚れている場合はすぐに交換をしてください。

    ◆日光浴について

    ジュウシマツが水浴びをした後は、羽毛の清潔が保てるようにしてください。日光浴は、ジュウシマツが好んでするだけでなく、体についた寄生虫を駆除する働きもあります。
    外が寒い季節は、ケージを外に出すのではなく、日の当たる場所に設置して日光浴をすると良いでしょう。反対に、夏は温度が高すぎないように、日向と日蔭があるようにケージを置くようにしてください。

    ◆鳴き声について

    ジュウシマツは、オスとメスの見た目の違いはほとんどありません。オスもメスも、若いうちは低い声で鳴くことが多いです。しかし、オスは生後3か月を過ぎると成鳥になり、高い声で鳴き、交尾のためにメスを引き付けようとします。オスもメスも、他の鳥に比べると体も小さいため、鳴き声は大きくはありません。

    ◆多頭飼いについて

    ジュウシマツと同じように飼育しやすい鳥として、ブンチョウが挙げられますが、ブンチョウは相性が悪いとケンカをすることがあるため、必ず1羽から飼育するようにします。一方でジュウシマツは、群れを作って生活することを好むので、初めから多頭飼いが可能です。飼い主が家にあまり居なかったり、別室で飼育するような場合は、多頭飼いをおすすめします。しかし、多頭飼いでオスメス関係なく個体同士の絆が深まると、飼い主への愛着が薄れることもあるので、注意しながら飼育してください。

    ◆ケージの掃除について

    青菜入れ・ボレー粉入れや水浴び用の容器は、毎日必ず水洗いをしましょう。また、ケージに敷いている新聞紙も、糞やこぼれた餌がすぐに溜まります。毎日の交換を忘れないようにしてください。
    ケージ本体も水浴びの水や糞が付いているので、2週間に1回は、拭き掃除をしてください。

    ◆かかりやすい病気について

    飼育のしやすいジュウシマツですが、やはり飼育している中で、トラブルを抱えることもあります。ジュウシマツがかかりやすい病気のうちの3つをご説明します。少しでも異変がある際には動物病院に相談しましょう。

    • ①そのう炎…鳥が食べたものを保管する器官で、炎症が起きている場合のことを言います。食欲不振や嘔吐などがみられることが多い病気です。
    • ②卵詰まり…産卵期のメスに症状が見られます。ストレスやカルシウム不足が原因だと考えられています。
    • ③トリコモナス症…トリコモナス原虫による感染によって引き起こされます。無症状の場合もありますが、食欲不振や、舌をしきりに動かすなどの症状がみられることがあります。

    まとめ

    ジュウシマツは、日本で飼育鳥として改良を重ねられているので、ペットとして飼育がしやすい鳥です。
    寿命も5~8年と小柄な体ながら長生きしてくれるので、長い間愛らしい姿を見せてくれますよ。

    ペットショップでは、様々な色や模様の個体が販売されているので、自分のパートナーとなる鳥と出会えるといいですね。



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