1.野生のハムスターの環境
2.ハムスターに砂浴びが必要な理由
2-1.①異性に対して身だしなみを整えるためです。
2-2.②ダニから身を守るためです。
2-3.③外敵から身を守るためです。
2-4.④体温を保ちながら体を綺麗にするためです。
2-5.⑤ストレスを発散するためです。
3.ハムスターが砂浴びをしない理由
3-1.①体が汚れていないためです。
3-2.②他の方法でストレスを発散しているためです。
3-3.③砂浴びをしない種類のハムスターであるためです。
4.ハムスターの砂浴びのやり方
4-1.床材を変える
4-2.砂浴びの砂や容器を変える
4-3.砂浴び場とトイレを混同させない
野生のハムスターの環境
野生のハムスターは地下に巣穴を作って生活をしています。
トンネル状の巣穴の中に食料貯蔵庫、トイレ、寝床等の部屋を区別して用意しています。
また野生のハムスターは砂漠、岩場のような砂が多く気温の高い環境で暮らしていることが多いです。
毛が水に濡れてしまうとなかなか乾きにくく、体温を奪われてしまう恐れがあります。
最悪、死に至るケースもあります。
そのため、野生環境でも水を浴びるといった行動はとりません。
しかし、きれい好きな動物でもあるため頻繁に自分で身だしなみを整えます。
身だしなみを整える方法として、毛づくろいや砂浴びが挙げられます。
このことからも、ハムスターは本能的に砂浴びを行う習慣があるといえます。
ハムスターに砂浴びが必要な理由
ハムスターはどうして砂浴びをするのでしょうか。
砂浴びが必要な理由としては5点挙げられます。
①異性に対して身だしなみを整えるためです。
オスのハムスターは発情期になると砂浴びをする回数が増える傾向があると言われています。
特に、メスと一緒に多頭飼いをしている場合に見られやすい行為です。
砂浴びをせず清潔感がないオスに対するメスの好感度は低く、繁殖が失敗するケースがあるとも言われています。
②ダニから身を守るためです。
ハムスターは全身の被毛が長く、毛や皮膚にダニが付着する場合があります。
ダニが大量に発生することで、体に痒みを感じてしまいます。
それを防ぐために、定期的に砂浴びを行うことで体からダニを落とす必要があります。
③外敵から身を守るためです。
ハムスターは独特のにおいを発する動物です。
野生の環境下ではにおいが原因で天敵に狙われやすくなってしまいます。
そのため、防御本能としてにおいを消すために砂浴びを行います。
ペットとしての飼育環境では外敵がいないことに慣れて、砂浴びをしないようになる場合があります。
④体温を保ちながら体を綺麗にするためです。
体を綺麗にするためには砂浴びよりも水浴びの方が効率がよいイメージがあります。
しかし、ハムスターは自分の体温を高める能力が高くありません。
そのため、水浴びをすることで一度体温が低下してしまうと弱ってしまい、最悪死に至る場合もあります。
もしもハムスターの汚れが気になる場合は、濡らして固く絞った布で汚れている部分だけを優しく拭き取ってあげましょう。
⑤ストレスを発散するためです。
ハムスターが頻繁に砂浴びを行う場合はストレスがたまっており、それを発散するためである可能性があります。
砂浴び以外でもストレスを発散できるように、ケージ内に遊具を設置してあげましょう。
ハムスターが砂浴びをしない理由
冒頭でもお伝えした通り、ハムスターには砂浴びをする習慣があります。
砂浴びの環境が用意されていれば自然に砂浴びを行うことが多いです。
しかし、砂浴びを行わないハムスターもいます。どうしてでしょうか。
原因としては次の3点が挙げられます。
①体が汚れていないためです。
砂浴びの目的には先ほどご紹介した通り、体を綺麗にするためでもあります。
体が汚れていたり、痒みを感じている場合には砂浴びを行いますが、逆の場合には砂浴びを行いません。
この理由で砂浴びを行わない場合は特に対処をする必要はありません。
体に汚れが見られる場合にも砂浴びを行っていない様子があれば、別の原因である可能性が高いです。
②他の方法でストレスを発散しているためです。
先ほどご紹介した通り、砂浴びの目的にはストレス発散が含まれています。
ハムスターは飼い主さんと遊んだり、遊具で遊ぶことでストレスを発散します。
それにより砂浴びでストレスを発散する必要がなくなり、砂浴びを行わない場合があります。
③砂浴びをしない種類のハムスターであるためです。
実はハムスターの中には、砂浴びを行う習慣がない種類が存在します。
ゴールデンハムスター、ロボロフスキーハムスターは砂浴びをしません。
砂浴びの習慣がないハムスターをお家にお迎えする場合は、砂浴びの環境を設置しなくても大丈夫です。
ハムスターの砂浴びのやり方
ハムスターに砂浴びをさせるためにはどうしたらよいのでしょうか。
準備は簡単です。
一般的にはケージ内に砂浴び場を用意することでハムスターが自ら砂浴びを行ってくれます。
砂浴び用の砂とは必須であり様々な商品が販売されています。
見た目がよく似ているトイレ砂と間違って購入しないようにしましょう。
体の小さなハムスターには粒子が細かい砂が特におすすめです。
また、熱処理が施されている砂であれば、砂浴びをしてもほこりが立ちにくくお手入れがしやすいです。
脱臭効果のある砂浴び用の砂も販売されています。
砂浴びの容器はハムスターの体の大きさに合わせて用意をしましょう。
ハムスターが自力で出入りできるサイズならば、コーヒーカップなどでも代用可能です。
入り口以外が覆われているタイプならば、激しく砂浴びをしても周りに砂が飛び散りにくくお手入れしやすいです。
噛み癖のあるハムスターの場合は、ガラスのような硬い素材の容器はあまりおすすめできません。
砂浴び場を用意しても砂浴びをなかなか行わないようであれば、以下の方法を試しましょう。
◆床材を変える
ハムスターは床材の種類の違いによってストレスを感じ、砂浴びを行わない原因となります。
そのため、床材を変えることで砂浴びを行うようになる可能性があります。
床材にはウッドチップや牧草など様々な種類があり、ペットショップや通販で購入可能です。
砂浴びを行うようになるまでいくつか試してみるとよいでしょう。
◆砂浴びの砂や容器を変える
砂浴び用の砂や、砂を入れている容器が気に入らずに砂浴びを行わない場合があります。
なかなか砂浴びを行わない場合はそれらを変えてみることをおすすめします。
また、ハムスターは自分のにおいがついているものに対して、警戒心が低くなる傾向があります。
砂浴びの容器にハムスター自身のにおいをつけることも効果的です。
◆砂浴び場とトイレを混同させない
ケージ内に砂浴び場とトイレを近くに設置してしまうと、ハムスターは混同して使用してしまうことが多いです。
トイレで砂浴びをしたり、砂浴び場でトイレをしたりするリスクがあります。
そのため、排泄物のにおいがハムスターの体についてしまう恐れがあります。
砂浴び場とトイレを混同して使用することが習慣づいてしまうと、しつけ直すことが難しいです。
そのような様子が見られる場合は早めに、設置場所を変更する等の対応をするようにしましょう。
ハムスターが砂浴びを行わない場合も強要させないよう注意してください。
無理やり砂浴びをさせることでストレスを感じてしまう恐れがあります。
ハムスターの砂浴びは何か月頃から行う?
ハムスターは生後何か月頃から砂浴びを行わせてよいのでしょうか。
先ほどもお伝えした通り、ハムスターにとってトイレと砂浴び場は混同をしやすいものです。
トイレを完全に認識したあとに砂浴び場を設置するのがよいでしょう。
生後2,3か月頃なら色々なことに興味を持ち好奇心旺盛にチャレンジをするので、1つの目安としてください。
ハムスターの砂浴びの頻度
ハムスターの砂浴びの頻度はどのくらいがよいのでしょうか。
個体やその時のハムスターの体調にもよりますが、毎日行うことをおすすめします。
砂浴び場とトイレを混同して使用してしまっているハムスターの場合は、1日2時間など時間を決めて砂浴びをさせましょう。
砂浴びを行う時間のみケージ内に砂浴び場を設置し、砂浴び時間が終了したらケージから取り出し砂の交換等を行いましょう。
まとめ
今回はハムスターの砂浴びの必要性や方法、頻度についてご紹介してきましたが、いかがでしたか。
ハムスターが砂浴びをする目的は何なのか?砂浴びをしない場合の原因は何か?疑問に思っている方の参考になれば幸いです。
ハムスターにとって、砂浴びが行いやすい良い環境を作ってあげるようにしましょう。
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