1.ウサギの平均寿命は何歳?
1-1.野生の場合
1-2.ペットの場合
3.ウサギの種類によって寿命の差はある?
3-1.ネザーランドドワーフ
3-2.ホーランドロップ
3-3.アメリカンファジーロップ
3-4.ライオンラビット
3-5.ドワーフホト
4.ウサギがかかりやすい病気
4-1.毛球症
4-2.不正咬合
4-3.スナッフル
4-4.斜頸
4-5.子宮疾患
【掲載:2021.04.16 更新:2021.12.30】
ウサギの平均寿命は何歳?
実は、ウサギの平均寿命は「野生のウサギ」と「ペットのウサギ」で大きく異なります。それぞれの平均寿命について見ていきましょう。
◆野生の場合
一般的に野生のウサギの平均寿命は1~2年程度だと言われています。おそらく、皆さんが想像している以上に短いはずです。
というのも、野生のウサギは、常に天敵から追いかけられる被捕食動物のため、24時間強いストレスにさらされているからです。食料においても、自分で確保しなければなりません。厳しい環境で生きているため、ストレスが多く、寿命が短くなりやすいのです。
また野生のウサギの多くは、寿命が来る前に捕食されてしまいます。高齢になると逃げる力が衰え、簡単に天敵に捕獲されてしまうのです。これも寿命が短い理由の一つでしょう。さらに、ペットのウサギとは違い、ケガや病気を起こしても治療を受けることはできません。骨折や感染症などに一度でもかかってしまうと致命的となります。
◆ペットの場合
では、ペットのウサギの平均寿命はどのくらいなのでしょうか。一般的にペットの場合は7~8年程度だと言われています。最近では飼育環境が改善されたり、エサの品質が向上したことから、10年以上生きるウサギも珍しくなくなりました。
野生のウサギとは異なり、毎日安全な場所で暮らしていることや病気になると治療を受けられることが、寿命が長い大きな理由と言えるでしょう。
ちなみに、ペットのウサギの年齢を人間に換算すると下記の表の通りになります。
ウサギ | 人間 |
---|---|
1ヶ月 | 2歳 |
3ヶ月 | 7歳 |
6ヶ月 | 13歳 |
1歳 | 20歳 |
3歳 | 34歳 |
5歳 | 46歳 |
7歳 | 58歳 |
10歳 | 76歳 |
15歳 | 100歳 |
ウサギの寿命のギネス記録は何歳?
世界ギネスレコードによると、世界で最も長生きしたウサギの年齢は18歳10ヶ月です。オーストラリアに暮らしていたフロプシーちゃんと言われています。人間の年齢でいうと、およそ130歳です。かなり長く生きていたことがわかります。
ウサギの種類によって寿命の差はある?
一般的に平均寿命が7~8年程だと言われるウサギですが、種類によって寿命には差があります。種類ごとに見ていきましょう。
◆ネザーランドドワーフ
ネザーランドドワーフは、オランダで品種改良されたウサギで、小さくて丸い顔と短い耳が特徴です。人懐っこい性格ということもあり、ペットのウサギとしては最も人気の品種になります。
そんなネザーランドドワーフの平均寿命は5~7年程です。ストレスに敏感なため、他の品種に比べると”やや短い”ようにも感じます。できるだけストレスを溜めさせない環境を作ることが「長寿の秘訣」です。
◆ホーランドロップ
ホーランドロップは、ネザーランドドワーフに匹敵するほどの人気を誇る、垂れ耳が特徴のウサギです。耳の付け根から頭のてっぺんにかけて「クラウン」と呼ばれるフワフワの毛が付いているのも大きな特徴の一つです。
ホーランドロップの平均寿命は7~10年程だと言われています。10年以上生きる子も少なくないため、一般のウサギに比べ、比較的寿命の長い品種と言えるでしょう。
◆アメリカンファジーロップ
日本では「アメファジ」という愛称で呼ばれ、ペットとしても人気の高い「アメリカンファジーロップ」。好奇心旺盛で自己主張が強い品種と言われています。
そんなアメリカンファジーロップの平均寿命は6~8年程です。長毛種ということもあり、皮膚病には注意する必要があります。
◆ライオンラビット
ライオンのたてがみのような長い毛と短い耳が魅力的な「ライオンラビット」。アメリカでは人気が高いものの、日本国内ではやや珍しい品種として知られています。
ライオンラビットの平均寿命は5~10年程です。他の品種に比べ、老化が始まる年齢が早いと言われていますが、適切な環境下で飼育をすれば、長く生きることも決して珍しいことではありません。
◆ドワーフホト
ドワーフホトは、真っ白で小柄な体と黒いアイラインが特徴的なウサギです。好奇心旺盛で感受性が強いと言われています。
そんなドワーフホトの平均寿命は7~8年程です。ただし、個体によってかなり差があります。最近では10年以上生きる「ドワーフホト」も数多く見受けられます。
ウサギがかかりやすい病気
ご紹介している通り、ウサギの平均寿命は7~8年程です。人間と比較すると、決して長い訳ではありません。そこで、ここからは「ウサギがかかりやすい病気」についてご紹介します。病気の特徴をしっかりと把握しておきましょう。
◆毛球症
毛球症とは、被毛を飲み込んでしまうことで、胃腸の動きが悪くなり「糞が小さい」「つながった糞が出る」「食欲低下」などの症状を引き起こす病気です。
毛球症になると、お腹が痛そうにうずくまったり、歯ぎしりをすることが多くなります。鎮痛剤の投与や点滴などを行って、回復を試みるのが一般的です。またブラッシングをした際には、ウサギが被毛を飲み込まないように注意することが大切になります。
◆不正咬合
不正咬合とは、歯がおかしな方向に伸び続けてしまう病気です。柔らかい食べ物のみを食べていたり、必要以上にケージをかじったりすることが原因と言われています。
不正咬合になると、「食欲の低下」「鼻水が出る」「涙が多い」などの症状が現れます。ケージをかじることが多いウサギには、「かじり木」を与えてあげるのが効果的です。また、普段から牧草を多く食べさせてあげると良いでしょう。
◆スナッフル
スナッフルとは、細菌やウイルスの感染などによる慢性鼻炎を指します。主な原因はパスツレラ菌の感染です。
スナッフルになると、鼻水やくしゃみなどの症状が現れます。また症状が悪化すると、「肺炎」や「呼吸困難」を引き起こすこともあるので、早めの治療が求められます。温度や湿度管理は徹底して行い、清潔な環境下で飼育することが重要です。
◆斜頸
斜頸とは、首が斜めに傾いている状態です。原虫が脳に寄生したり、細菌感染によって内耳炎になることで発症します。
斜頸になると寝たきりになり、十分に運動や食事ができなくなるため、衰弱してしまうケースも少なくありません。抗生物質やステロイド剤・駆虫薬などを投与して治療を進めるのが一般的です。
◆子宮疾患
子宮疾患は4歳以上のメスに多く、ウサギの中では発症リスクの高い病気の一つです。明確な原因は明らかになっていませんが、ホルモンバランスの変化が一番大きいと言われています。
子宮疾患にかかると、「血尿」や「お腹が膨れる」などの症状が現れます。若くて健康なうちに「避妊手術」を行うのが一番の予防です。
ウサギを長生きさせる方法
ここからは「ウサギを長生きさせる方法」について3つご紹介します。
◆食事の量を管理する
ウサギの食事の基本は牧草です。牧草に含まれている繊維質は消化管の動きをサポートしてくれます。牧草は様々な種類があるため、飼っているウサギの好みに合わせて与えてあげると良いです。また、副食としてペレットを与える際には量に注意しましょう。
ペレットを与える量に関しては、下記をご参考にしてください。
- 幼年期(生後4か月まで)⇒体重の5%
- 青年期(生後4カ月~3歳頃)⇒体重の3〜5%
- 壮年期(3歳頃~)⇒体重の1〜2%
◆定期的に運動させる
一日中ケージの中で過ごしていると運動不足になり、肥満になりやすくなります。ウサギのストレスも次第に溜まっていくでしょう。そのため、定期的にケージの外へ出し、運動をさせてあげることが大切です。
走ったり、ジャンプしたりすることでストレスを解消することもできますし、足腰を鍛えることも可能です。週に3~4回、一日30分程度でも良いので一緒に遊んであげましょう。
◆健康状態を確認する
ウサギは犬や猫とは違い、病気を隠したがります。そのため、飼い主が気づかないうちに病気が進行してしまうケースは少なくありません。
一般的にウサギの老化は5歳頃から始まると言われています。できるだけ早期に発見できるよう、定期的に健康状態を確認しておくことが大切です。また、いざという時のためにウサギの診察を行ってくれる動物病院を事前に調べておくと良いでしょう。
まとめ
本記事では、「ウサギ×寿命」をテーマに、「種類別での寿命」や「ウサギを長生きさせる方法」について解説しました。
ペットのウサギの平均寿命は7~8年程です。人間に比べ短く、5歳頃から老化が始まると言われています。「毛球症」「不正咬合」「スナッフル」はウサギがかかりやすい病気なので、十分注意しましょう。
またウサギを長生きさせるためには、食事の量を管理したり、定期的に運動をさせたりすることが大切です。何か異変があれば、できるだけ早く動物病院を受診するようにしましょう。
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