ウサギに牧草を食べさせる意味は?牧草の種類や特徴を徹底解説!

2021.05.18

ウサギに牧草を食べさせる意味は?牧草の種類や特徴を徹底解説!

ウサギの主食として欠かせないのが「牧草」です。そんなウサギの牧草には様々な種類があり、種類によって栄養素や嗜好性が異なります。そこで本記事では「ウサギ×牧草」をテーマに、ウサギに牧草を食べさせる意味や牧草の種類・特徴について詳しく解説します。飼っているウサギが健康な体で毎日を過ごせるよう、ポイントをしっかりと押さえていきましょう。

ウサギに牧草を食べさせる意味

ウサギ 牧草

ウサギが牧草をたくさん食べることには意味があります。ここでは3つの視点で解説していきます。

◆歯の伸びすぎを防ぐ

ウサギの歯は人間とは違い一生伸び続けます。放っておくと、「不正咬合」という噛み合わせの異常が起こり、十分に食事を行うことができなくなります。

一方、牧草を食べることで歯は自然と削られていき、伸びすぎを防ぐことが可能です。歯を短く健康な状態で保つには、毎日のように牧草を食べ続けることが重要になります。

柔らかい牧草やペレットのみを与え続けていると、ウサギが十分に歯を削ることができなくなるので注意しましょう。

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◆おなかの調子を整える

ウサギの健康な生活には、おなかの調子が大きく影響すると言われています。牧草はおなかの調子を健全な状態に保つうえで、非常に重要な役割を担っているのです。

牧草に含まれる繊維質は栄養素になるだけではなく、腸を刺激して動きを促進する役割があります。仮にウサギが自身の被毛やダンボールなどの異物を飲み込んでしまっても、繊維質とそれらが絡み合い、ウンチと一緒に排出されるのです。牧草を食べることで、ウサギにとって危険な病気の一つでもある「毛球症」を予防することもできます。

また、牧草は低タンパクな食べ物です。食べ過ぎても太ることはないので、ウサギのおなかの調子を整えるには最高の食べ物と言えます。

◆ストレスが軽減される

歯をしっかりと使って食べ物を食べることで、ストレスを軽減させることが可能です。また、牧草の香りはウサギの精神状態を落ち着かせる効果があります。

ウサギはストレスに弱い生き物です。できるだけストレスを抱え込まなくて済むよう、牧草をたっぷり与えてあげましょう。

このようにウサギが牧草を食べるのには様々な意味があります。健康に暮らしていくためには欠かせない食べ物なので、飼っているウサギの年齢や健康状態に合わせて最適な牧草を選んであげましょう。

牧草を与える量や種類については下記で詳しく解説しているため、気になる方はぜひご覧ください。


1日に与えるべき牧草の量はどのくらい?

ウサギに与える食事は牧草に加え、ペレットや野菜・おやつなどがありますよね。「どれくらいの配分で与えたら良いのか分からない」という方も多いでしょう。

ウサギに与える牧草の量は、1日の食事量の75%以上が理想的だと言われています。この数値よりも牧草の比率が低くなると、過剰にカロリーを摂取している可能性があるため、食生活を見直した方が良いでしょう。

ただし、75%以上と言っても具体的にどのくらいの量か分かりにくいという方も多いはずです。

そんな方は、牧草を食べ放題にしておくのがオススメです。いつでも食べられる状態にしておけば、ウサギが好きなタイミングで必要な量を食べてくれます。牧草は低タンパクな食べ物のため、肥満の心配もいりません。

うさぎは新鮮な食べ物を好む傾向があるので、一度に大量の牧草を与えるのではなく、減ったら追加してあげるのがベストです。衛生面を考慮し、1日に1回は牧草を入れ替えてあげましょう。

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牧草にはどんな種類がある?

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ウサギの牧草は大きく4つの種類に分類されます。種類によって栄養素や嗜好性が異なるため、飼っているウサギの好みや成長速度に合わせて選ぶことが重要です。それぞれの牧草について特徴を見ていきましょう。

◆チモシー

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チモシーはイネ科の牧草になります。イネ科の牧草は硬くてカロリーが低く、繊維質が豊富です。そのため、腸の活性化や歯の伸びすぎの防止に重要な役割を担ってくれます。

チモシーはそんなイネ科の牧草の中で最もメジャーな「牧草」として知られ、様々な場所で販売されています。ペットショップやホームセンターなどで簡単に入手でき、値段もリーズナブルです。

チモシーは生後7ヶ月以降の大人のウサギに与えるのが良いと言われています。大人になるにつれて、少しずつ慣らしていくのが良いでしょう。

ちなみに「チモシー」と一言でいっても、産地は様々です。「アメリカ産」や「カナダ産」などがあり、長さや香りが異なります。詳しく知りたい方は、購入時にペットショップのスタッフさんに聞いてみるのがオススメです。

◆アルファルファ

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アルファルファはマメ科の代表的な牧草です。「ルーサン」と呼ばれることもあります。イネ科の牧草とは正反対の特徴を持っており、柔らかくてカロリーが高く、繊維質が少ない牧草です。栄養価が高いために、成長期のウサギに適しています。

一方で嗜好性が高く、カルシウムの量も多いため、大人のウサギに与え続けていると「尿石症」といった病気になる可能性があります。大人になってからは、チモシーをメインにして、おやつ程度にアルファルファを与えるのが良いでしょう。

ペットショップによっては「アルファルファ」を販売していない所もあるため、購入を検討する際は事前に取り扱っているお店を調べておくのがオススメです。

◆オーツヘイ

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オーツヘイは繊維質が豊富で低タンパクなイネ科の牧草です。他の牧草よりもカロリーが低いので、ダイエット中のウサギに最適だと言われています。

一方で、穂の部分は栄養価が高いため与え方には注意しなければなりません。チモシーと混ぜて与えるのが良いでしょう。

◆イタリアンライグラス

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イタリアンライグラスは、チモシーやオーツヘイと同じイネ科の牧草です。カルシウムが少なく、香りが強いのが特徴になります。嗜好性が高いため、おやつとして与えるのが効果的です。チモシーに少量を混ぜて与えるのも良いでしょう。

一方で、牧草の中では値段がやや高めです。購入時には、値段もしっかりと確認しましょう。


1番刈り、2番刈り、3番刈りはどう違う?

牧草は刈り取られた時期によって呼び方が変わります。牧草の持つ特徴も異なるので、詳しく見ていきましょう。

◆1番刈り

春から初夏にかけて最初に刈り取られた牧草を「1番刈り」と呼びます。1番刈りの牧草は茎が太くて固く、豊富な栄養素と繊維質を含んでいるのが特徴です。不正咬合の予防にも効果的です。日本で販売されている牧草の多くは1番刈りになります。

◆2番刈り

2番刈りは、夏の終わりから秋にかけて刈り取られた牧草です。1番刈りの牧草に比べて柔らかく、食べやすいのが特徴になります。1番刈りが苦手なウサギであれば、こちらを試してみるのが良いでしょう。

◆3番刈り

冬の初めに刈り取られた牧草を「3番刈り」と呼びます。栄養素や繊維質は他の牧草に比べ劣りますが、噛む力が衰えた高齢のウサギには最適でしょう。2番刈りの牧草と混ぜて与えても良いかもしれません。


シングルプレス、ダブルプレスはどう違う?

ウサギの牧草について調べていると、「シングルプレス」や「ダブルプレス」という言葉を目にすることも多いはずです。ここでは、その2つの違いについて解説します。

牧草は効率よく運搬するために、出荷前に圧縮されることが多いです。「シングルプレス」や「ダブルプレス」とは、この圧縮の強弱を表しており、圧縮の仕方によって牧草の状態が変わってきます。

◆シングルプレス

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シングルプレスは緩やかな圧縮でまとめられた牧草です。葉や茎がほとんど潰れておらず、自然に近い状態で保たれています。固くて長い牧草を好むウサギにはオススメです。

◆ダブルプレス

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ダブルプレスの方が圧縮率は高いため、葉や茎が潰れて柔らかくなります。そのため、シングルプレスに比べ食べやすく、成長期や高齢期・病気を患っているウサギにオススメの牧草です。固い牧草が苦手なウサギの場合も、こちらのダブルプレスを与えてあげると良いでしょう。

他にも「ソフトプレス」という種類の牧草が存在します。こちらは、シングルプレスとダブルプレスの半分くらいの圧縮でまとめられた牧草です。

このように特徴が異なるため、飼っているウサギの好みに合った牧草を選んであげましょう。


まとめ

いかがだったでしょうか。本記事では「ウサギ×牧草」をテーマに、ウサギに牧草を食べさせる意味や牧草の種類・特徴について解説しました。

ウサギが牧草を食べるのには様々な意味があります。健康な体を保ち続けるためには欠かせない食べ物なので、飼っているウサギに合った牧草を購入してあげましょう。牧草はいつでも食べられる状態にしておくのが最適です。

また牧草の種類は大きく分けて4種類があり、種類によって栄養素や嗜好性が異なります。成長期のウサギにはマメ科のアルファルファを与え、大人になるにつれてイネ科のチモシーに変えていくのがオススメです。

ウサギが長生きできるかどうかは、牧草によって決まるといっても過言ではありません。ウサギが毎日安心して食べられる牧草を選んであげましょう。



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