【アクア事業部監修】ピンポンパールの飼い方は?特徴を紹介

2021.06.07

【アクア事業部監修】ピンポンパールの飼い方は?特徴を紹介

金魚は身近なペットであり、賃貸などの限られたスペースでも飼育できるため初めてペットを飼育する方にもおすすめです。 そんな金魚の中でもピンポンパールという品種をご存知でしょうか? その名の通りピンポン玉のように丸い身体が特徴の金魚です。 ピンポンパールの飼育方法や特徴について紹介します。


ピンポンパールとは?

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ピンポンパールは中国産の金魚で、胴が短い提灯型の身体が特徴の金魚です。

昭和30年代に中国から日本に輸入され、そのコロコロとした愛らしいフォルムが人気を博し、ペットとして浸透していきました。

詳しい作出経緯は不明ですが、品種名である「珍珠鱗(ちんしゅりん)」は真珠を刺す言葉であり、鱗の形が半月真珠をはめ込んだ形に似ていることからこの名前がつきました。

和名である、ピンポンパールはその名の通りピンポン球のような丸い身体で、鱗の1枚1枚が真珠の輝きに酷似しているためつけられました。
鱗の形状からパール、パールスケールとも呼ばれておりその言葉とピンポン球をくっつけてピンポンパールになりました。


ピンポンパールの特徴

その最大の特徴は丸い球体の体と白く真珠のように隆起した美しい鱗です。
泳ぐ宝石とも言われており、その美しい見た目から愛好家も多く、品評会などで人気な奥の深い品種です。

和金や琉金に比べると小柄であり、成長すると15センチ前後にになります。
女性にも人気の品種です。


ピンポンパールの種類

ピンポンパールは赤白の個体(更紗)が一般的です。
他にはキャリコと言う赤白黒色の三色まだら模様もいます。

目が出ている出目キャリコなどもおり、珍品種として人気があります。


ピンポンパールの寿命・病気

ピンポンパールは大切に飼育すれば、7年から10年前後生きます。
しかし、その特殊な身体から水流や水質の変化に弱く、他の品種に比べると病気にかかりやすい面があります。

そのため、短命傾向にあり上手に育てて天寿を全うしてもらうためには、飼育経験が必要になります。
温度変化にも敏感なため水温計やヒーターは必須です。

ピンポンパールは独特の鱗をしているため、鱗に傷ができるとそこから感染症や、まつかさ病などになりやすい品種です。
ピンポンパールがなりやすい病気を3つ紹介します。

①まつかさ病

まつかさ病はエロモナス菌が原因で起こる病気です。松ぼっくりのように身体全体が膨れ上がり、鱗が徐々に剥がれてきてしまう病気です。

一度発症すると、進行のスピードが速く見た目の痛々しさや目に見えて衰弱していく様子から、飼育者に恐れられている病になります。
特にピンポンパールは鱗に独特な膨らみがあることから、まつかさ病に気づいた時には重篤な状態になっていることもあります。

症状のあるピンポンパールは隔離して、他の金魚に感染させないようにしましょう。
また、症状のあるピンポンパールをそのまま水槽内に入れておくと、他の金魚に攻撃されてしまい、さらに弱ってしまう可能性があります。
隔離して様子を見ましょう。

まつかさ病を見逃さないためにも、日頃からピンポンパールの様子を観察して少しの異常も見逃さないようにしましょう。
餌の食べが悪い、泳ぎに力がないなどの変化がある場合には、早めに対処しましょう。

②白点病

水質の悪化や急激な温度変化により、ピンポンパールの免疫力が低下するとウオノカイセンチュウという寄生虫が異常繁殖してしまい白点病を発症します。

このウオノカイセンチュウは金魚や水辺の生き物には大抵ついている寄生虫です。
普段は悪さをしませんが金魚の免疫力が下がると、魚の表皮に入り込み患部が白色になります。
白点病は食欲不振や衰弱などの症状が見られます。

主な治療法は水温を上げ、食塩による塩浴、専用の薬を使用した薬浴などで治療を行います。
放置しておくと数日で衰弱死してしまう危険があるため、ピンポンパールに普段と違う様子が見られた場合にはすぐに対応することが望ましいです。
白点病は他の金魚にも感染しやすいため、水槽全体を薬浴するようにします。

③転覆病

ピンポンパールのように胴が短いタイプの金魚がかかりやすい病気です。
餌の食べすぎなどが原因でお腹にガスが溜まり、ひっくり返って泳げなくなる病気です。

最近の研究では、金魚の脊椎の中の平衡感覚に関係する神経異常が原因と考えられているようです。
一概にはエサの食べ過ぎだけが原因ではないですが、ほとんどの場合には消化不良によるガスの発生が原因のため、絶食により胃腸内をリセットしてあげることで回復します。

水温を少し上げて餌の消化を促すのも効果的です。
軽度であれば3日〜1週間ほどで回復しますが、転覆病が進行してしまい衰弱しているとそのままなくなってしまうこともあるため、早めに対処しましょう。


ピンポンパールの値段

ピンポンパールはその独特の身体つきから他の金魚に比べると繁殖が難しく、高値で販売されています。
ペットショップなどでは、1000円〜3000円前後で販売されています。

サイズが大きくなると希少価値も高くなりますので、一万円前後で販売されるケースもあります。


ピンポンパールの飼育方法

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ピンポンパールの基本的な飼育方法を紹介します。
手軽に飼育を始められるのが、金魚の魅力でもありますがピンポンパールは飼育環境を整えて水質を安定させてからお迎えしないと、すぐに弱ってしまいます。

基盤をきちんと整えてから、お迎えすることが大切です。
水槽の水はカルキ抜きし、生体を入れない状態で1週間から2週間ろ過装置を起動して水を循環させます。
魚を入れる3日前にバクテリアを入れます。
水に適度に酸素が入ることにより、バクテリアがろ過フィルターに定着して水質が安定します。

◆水槽

ピンポンパールは金魚の中でも小さい品種のため数匹であれば、金魚鉢や小型水槽での飼育で問題ありません。
ピンポンパール3匹以内でしたら30センチの水槽で十分でしょう。

またピンポンパールは強い水流やエアレーションに弱く、ストレスを感じます。
外掛け式のコンパクトな消音のろ過フィルターを準備しましょう。

エアレーションはピンポンパールが水槽内で過ごしやすいようにするために必要ですが、水の流れが強すぎるとピンポンパールがストレスを抱えたりする原因になります。
ろ過装置の水流により発生するエアレーションでも問題はないです。

◆餌

金魚用の小粒のエサを用意しましょう。
ピンポンパールは口が小さいため、極小粒のエサを用意します。
また、フレーク状の餌もピンポンパールが食べやすいためおすすめです。

ピンポンパールは身体が小さく、エサを食べすぎてしまうと消化不良によりガスが溜まり体調を崩す可能性があります。
そのため、少なめを意識して1日2回、朝夕数分で食べ切れる量を与えるようにしましょう。

また、エサの残りをそのままにしておくと水が汚れて水質が悪化する原因にもなるので、残ったエサはできるだけ取り除くようにしましょう。

◆最適な水温

ピンポンパールの適温は他の金魚と同じく25℃前後になります。
水質は弱酸性〜中性を保つようにします。
最低でも2週間に1度は、水槽の3分の1の水を新しいものに交換します。

日本の気候にも対応しやすいピンポンパールですが、低温になると冬眠してしまいそのまま目を覚さずに亡くなってしまう可能性があります。

冬場はヒーターで水温を下げないようにして、一定の温度を保つようにしましょう。
ピンポンパールを長生きさせるコツはなるべく一年中同じ水温で飼育することです。

ピンポンパールを長生きさせるコツはなるべく一年中同じ水温で飼育することです。

水温はこまめにチェックするようにして、エアコンの効いた部屋で管理するのがベストです。

◆混泳できる?

ピンポンパールはピンポンパール同士で混泳させるのが、良いでしょう。
他の品種と一緒に混泳させると、攻撃されたりぶつかった衝撃で鱗が傷ついてしまう可能性があります。

特に和金やコメットなどのフナ尾の金魚は活動量も多く、気性も荒いためピンポンパールとの混泳は避けるようにします。

出目金や琉金などの胴が短いゆったり泳ぐタイプの金魚との混泳も可能ですが、身体のサイズに違いが出てくるとピンポンパールが圧倒されてしまい、十分にエサを食べることができなくなるケースもあります。

他の品種と混泳させる場合には、サイズを合わせて様子を見ながら慎重に混泳させましょう。

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まとめ

ピンポンパールの特徴や飼い方について紹介しました。
ピンポンパールは見た目も可愛らしく大人気の金魚ですが、少し飼育難度が上がります。
飼育環境を整えてからお迎えしましょう。

水温の管理をしっかりとすれば、長生きしてくれますよ。

※こちらの記事は、ひごペットフレンドリー アクア事業部監修のもと掲載しております※
●記事監修
higopet  ひごペットフレンドリー アクア事業部

1974年に開業し西日本に36店舗を展開する総合ペットショップチェーンです。専門性にこだわった品揃え、サービスはもちろん、多くのお客様に「ペットとの素敵な生活」を営まれ、充実した日々を過ごしていただけるようにスタッフ一同がペットのアフターケアまでをお手伝いさせていただいています。
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