ハムスターの肥満の基準は?太る原因や太らせてはいけない理由、ダイエット方法を紹介

2021.09.08

ハムスターの肥満の基準は?太る原因や太らせてはいけない理由、ダイエット方法を紹介

飼っているハムスターが肥満になっていないか心配な方、太ってしまった場合にどうやってダイエットさせればよいか知りたい方へ向けた、飼育ノウハウのまとめです。肥満の原因と解消方法だけでなく、ハムスターの生態や種類ごとの適正体重、太りやすい種類にも言及し、具体的なイメージを持ってもらえる内容となっています。


「飼っているハムスターが、最近太りすぎているような気がする」
「かわいいのでついヒマワリの種をあげてしまうけれど、肥満体型にならないか心配」

こんな経験はありませんか?
大切な家族であるハムスターの健康管理は、飼い主さんの責任です。肥満は他の病気の原因となることもあります。できるだけ長く一緒にいられるように、適切な飼育環境を整えてあげましょう。

ここでは、ハムスターの肥満の原因や適正体重、ダイエット方法について解説していきます。


ハムスターの肥満の原因

ハムスターの肥満

ハムスターの肥満の原因は、大きく分けて三つあります。

◆食べ過ぎ

まず分かりやすいのがこちら。ハムスターは自分でエサの量をある程度コントロールしますが、何らかの要因で食べ過ぎてしまうことがあります。

ハムスターの祖先はもともと、エサの少ない砂漠地帯に住んでいました。見つけた食べ物を貯蓄する生態は、野生時代の名残です。背中まで広がる頬袋にたくさんのエサを詰め込んで巣箱に持ち帰る姿はとても可愛らしいですが、だからといって大量に与えていいわけではありません。

特に、近年はヒマワリの種だけでなく、チーズやミルワームといった脂肪分を多く含む嗜好品が充実しています。
ペレットタイプのエサよりもハムスターの気を引きやすいのですが、あげすぎは体重増加につながり危険です。また、偏食の原因にもなり、通常のエサを食べなくなってしまうこともあるので、嗜好品は2~3日に一度、おやつとして少量与える程度にしましょう。

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◆ストレス

食べ過ぎの原因となるのはストレスです。人間にも過食症という病気がありますが、生活環境が原因で食べ過ぎて肥満体になってしまうことがあります。

後ほど詳しく挙げますが、ハムスターは大きな音や明るい光が苦手です。人間より聴覚が優れており、かつ夜行性なので暗い場所を好みます。また、温度変化の少ない土の中で生活していたため、極度な高温や低温も苦手です。

なるべく、もとの生態に近い環境を再現してあげましょう。

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◆運動不足

ストレス要因のところでも紹介しましたが、野生のハムスターはエサを求めて広い砂漠を長距離にわたって移動します。飼育下で数kmのケージを用意することはできませんから、代わりに運動不足解消のための回し車を必ず置いてください。

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ときおり、ケージから出してあげても良いでしょう。その場合は、狭い隙間に落ちたりコンセントをかじったりしないよう、必ず目の届くところで散歩させるようにしてください。


ハムスターの肥満の基準

 

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ハムスターの肥満は何グラムからなのでしょうか?見た目と数値で適正体重を管理しましょう。

見た目の特徴は、下記4点が共通する大まかな判断材料となります。

  • 足がお腹に埋まっている
  • ひっくり返ったとき、自力で起き上がれない
  • お腹周りの毛がはげている
  • 毛並みが悪い

お腹が出ていることによって、地面に引きずられてお腹周りの毛がはげることがあります。また、毛づくろいがうまくできなくなると、毛並みが整えられず見た目が悪くなります。

適正体重については種類や性別でも差があるため、ここでは多く飼われている「ジャンガリアンハムスター」「ゴールデンハムスター」「ロボロフスキーハムスター」の三種類について紹介します。一般的には適正体重の約1.5倍以上からが肥満とされています。

◆ジャンガリアンハムスター

比較的小柄でおとなしく、飼いやすい代表種です。ただし、個体によっては神経質な子もいるため、体重の増減はストレスチェックの重要項目です。

適正体重
オス:35~45g
メス:30~40g

肥満体重
オス:50g以上
メス:45g以上

◆ゴールデンハムスター

体が大きいため、穏やかでフレンドリーな個体が多い種類です。体格にごまかされて肥満体型を見過ごしやすい種類なので、定期的な体重測定をおすすめします。

適正体重
オス:85~130g
メス:95~150g

肥満体重
オス:140g以上
メス:160g以上

◆ロボロフスキーハムスター

ハムスターのなかで最も小柄な種類です。なわばり意識の強いハムスターにしては珍しく多頭飼いに向いていますが、臆病で人慣れしにくい種類でもあります。ストレスに弱い個体が多いので、体重管理は必須です。

適正体重
オス:15~40g(オスのほうがわずかに重い)
メス:15~40g

肥満体重
オス:40g以上
メス:40g以上

これらはあくまで参考値です。個体ごとの適正体重は獣医さんと相談のうえ、飼い主さんの責任で判断してください。

◆太りやすいハムスターの種類はある?

ハムスターはもともと太りやすい生き物ですが、なかでも注意が必要な種類があります。

イエロープディングという、ジャンガリアンの中でも黄色い毛を持つ種類は、遺伝的に他のハムスターよりも太りやすいと言われています。

可愛らしい色と穏やかな性格を兼ね備えているため人気ですが、食事の管理にはとりわけ気を遣ってあげましょう。ハムスターは、一度太るとなかなか元に戻りません。


ハムスターを太らせてはいけない理由

肥満が万病のもとであるのは、人間もハムスターも変わりません。

高血圧や心疾患、脂肪肝などの内臓系の病気だけでなく、体の重さで骨折したり、ケージ内で起き上がれなくなったりと、外傷や事故につながるおそれがあります。

また、先ほども少し触れましたが、ハムスターは毛づくろいによって皮膚や体毛の清潔を保つ生き物です。肥満によって体がつかえて手が届かなくなると、見た目が悪くなるばかりか感染症の危険も高まります。

仮に肥満が原因でこのような病気にかかってしまった場合、薬や治療費などがかかるだけではなく、大切なハムスターの寿命を縮めてしまうのです。飼ったからには、その子が寿命を全うできるように健康を管理してあげてください。


ハムスターのダイエット方法

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最後に、太ってしまった場合のダイエット方法について見ていきましょう。

◆食事制限

基本的に、ハムスターにおやつは必要ありません。栄養バランスが考えられたペレットタイプのエサが多く出ているため、そちらをあげるようにしてください。
通常のペレットで太ってしまった場合は、ダイエットペレットに変更するのも有効です。

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粗食に強い彼らに高タンパク・高脂肪なフードを与え続けると、肥満はもちろん、将来的に色々な病気を誘発する原因となります。本品は、ハムスターの食性を考え、健康的な生活が維持できるように、低カロリーで消化吸収のよい良質な穀類をベースに作られたハムスター専用フードです。

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体重の10%以下を目安に与えるようにしましょう。なお、急激に量を減らすとかえってストレスになってしまうので、調整する場合は徐々に行ってください。

◆運動量を増やす

ちょこまかと機敏に動き回る姿は愛嬌がありますね。ハムスターは、その小さな体からは想像できないほどの運動量を必要とします。

回し車はケージ内に必須のアイテムですが、他にもハムスターボールなど、ケージ外での活動を見守りやすい商品があります。

いずれにせよ、体格に見合ったサイズを選ぶようにしてください。小さすぎると上手く走れず、大きすぎても空気穴に足が挟まって骨折してしまいます。大きさの目安は、ジャンガリアンなら14cm、ゴールデンなら18cm、ロボロフスキーなら12cmです。

安全に使えば、隙間に入りこむことも電気コードをかじることもないので、とても便利です。

◆ストレス要因の除去

見極めが難しいところですが、何がその子のストレスになっているかは飼い主さんしか気づけません。
考えられるストレス要因としては、下記が挙げられます。

  • 構いすぎ
  • 照明が明るすぎる
  • ケージ内に身を隠す場所がない、ケージのサイズが体に合っていない
  • 騒音(掃除機などの生活音)
  • 暑すぎる、寒すぎる(20~26度くらいが適温)
  • 不衛生または過度に衛生的な環境
  • 睡眠不足(ハムスターは夜行性)
  • 運動不足(一晩で数km~数十kmを移動)

これらはほんの一例です。彼らは人間と違い、言葉で訴えることも自力で状況を改善することもできません。個体ごとによく観察したうえで、ハムスターにとって快適な環境になるように調整してあげましょう。


まとめ

以上、ハムスターの肥満の原因や適正体重、ダイエット方法についてまとめました。

  • 肥満の原因:食べ過ぎ・ストレス・運動不足
  • 肥満体重:適正体重の約1.5倍(個体差あり)
  • イエロープディングは太りやすい
  • ハムスターの肥満は病気の危険が高まる
  • ダイエット方法:食事制限・運動させる・ストレス軽減

運動不足やストレスに起因する過食は、人間と同じですね。食事に配慮し、しっかり運動させ、ハムスターにとって生活しやすい環境にしてあげることが何より長生きの秘訣です。

ハムスターもきっと、飼い主さんと過ごす時間を楽しいと思っているはずです。正しく飼って、ぜひ思い出をたくさん作ってくださいね。



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