1.フェレットの食性は?
1-1.完全肉食
1-2.野菜を与えたら危険?
2.フェレットフードについて
2-1.フェレットフードの原材料
2-2.フェレットフードの選び方
3.フェレットにドッグフードやキャットフードを与えても大丈夫?
フェレットの食性は?
フェレットはその容姿からもわかるように、イタチを改良してペットにするためにつくられた品種です。
イタチ科イタチ属の小型哺乳類ですが、その食性は猫とよく似ていると言われています。
◆完全肉食
イタチがネズミなどの小動物を狩って暮らしているように、フェレットも完全肉食の動物です。
そのため、フェレットの消化器官(小腸や大腸など)は動物性タンパク質を消化するのに特化しており、とても短いという特徴があります。
食性の似ている猫の大腸が30cm程度であるのに対し、フェレットの大腸は10cm程度と3分の1の長さです。
その特徴的な消化器官のおかげでフェレットの消化スピードは非常に早く、餌を食べてから3時間程度で排出まで完了してしまいます。
◆野菜を与えたら危険?
フェレットの健康を考えると野菜も与えた方がいいのでは…と考えてしまいますが、フェレットに野菜そのものを与えるのは危険です。
先にも述べたように、フェレットの短い消化気管は動物性タンパク質の消化に特化しているので、食物繊維が豊富に含まれる野菜は消化しきれません。
また、野菜だけではなくりんごや梨のような繊維質の果物も危険です。
消化不良を起こして体調を壊してしまいますので、野菜をそのまま与えることは控えてください。
フェレットフードについて
それではフェレットにとって理想的な餌はどのようなものなのでしょうか。
フェレットフードを購入する上で確認しておきたいことを解説します。
◆フェレットフードの原材料
まず確認したいのは、フェレットフードの原材料です。
肉食のフェレットには鶏肉などのお肉が主に使われており、健康にも良い餌を与えてあげたいですよね。
しかし、フェレットフードの中にはとうもろこしや小麦といった穀物を多く含むものや、消化に負担のかかる添加物が多く使用されているものもあるのです。
原材料を確認する上で重要なポイントは以下の4点です。
動物性タンパク質、動物性脂肪が多い
不必要な穀物や炭水化物がなるべく少ない
ビタミンやミネラルなどがバランス良く配合されている
合成保存料、抗菌剤、抗酸化剤など不必要な添加物を使用していない
一般的に、原材料の表示は含有量の多いものから記載されています。
必ず原材料を確認して、フェレットにとって良いフードを購入しましょう。
◆フェレットフードの選び方
フェレットフードの選び方は以下の3ステップのみで完了です。
- ①気になるフェレットフードのパッケージの裏面を見る
- ②原材料と成分表を確認し、比較する
- ③おうちのフェレットに最適な方を選ぶ
②の成分表とは、その餌の中に栄養素がどれくらいの割合で含まれているのかを表すものです。
次に示す「フェレットにとって理想的な成分表のバランス」を参考にして比較してください。
脂質 20%程度
繊維質 5%以下
良質なタンパク質は鶏肉などのお肉だけでなく、魚介類や乳製品でも摂取することができます。
フェレットは意外と偏食で、原材料がお肉だけではあまり食べてくれない子や、急に飽きて食べなくなる子もいます。
そんな場合は魚が主成分の餌や、チーズなどの乳製品を豊富に含んだ餌などを与えてみましょう。
飽きないように、日頃から数種類のフェレットフードを混ぜて与えるのもおすすめです。
フェレットにドッグフードやキャットフードを与えても大丈夫?
結論から言うと、フェレットにはキャットフードなら与えても問題はありません。
犬は雑食性のためドッグフードには様々な原材料が使われており、フェレットに与えると消化不良を起こしてしまう場合があります。
それに対して、猫とフェレットは同じ肉食のため、フェレットにキャットフードを与えることができるのです。
しかし、専用フードはその動物に必要な栄養を考えて作られたものなので、フェレットにキャットフードを餌として与え続けるのはおすすめしません。
フェレットフードを買い忘れた時や売り切れていた時などの仕方のない場合に、あくまで代用品としてキャットフードを使用しましょう。
フェレットのご飯の回数は?
先にも述べたように、フェレットの餌の消化から排出にかかる時間は3時間程度ととても早いです。
人間は30時間程度、犬は15〜30時間と言われているので、その早さは驚異的です。
すぐに排出されてしまうため、フェレットは他の動物よりもこまめに食事をする必要があります。
大まかな計算にはなりますが24時間を3時間で割って、フェレットは1日に8回前後食事をすると考えられています。
犬や猫なら人間が食事をする朝や夜のタイミングなどで1日2、3回餌を与えるのが一般的です。
しかしフェレットの場合は1日に8回も餌を与えに行くことは難しいので、常に餌を切らさないように置いておいてあげることが大切です。
食べる量は自分で調節してくれるので、食べ過ぎの心配はありません。
また、フェレットは夜行性のため、寝る前に必ず餌入れを確認して、夜間でも食事できるように準備しましょう。
特に夜はある程度まとまった量をしっかり用意することを心がけてくださいね。
フェレットにおすすめのおやつを解説
フェレットにはフェレットフードをきちんと与えていれば、おやつを与える必要性は特にありません。
しかし、コミュニケーションの一環として取り入れたいと言う飼い主さんも多いでしょう。
そこで、フェレットにあげるのにおすすめのおやつを2つご紹介します。
◆フェレットバイト
フェレット専用の高カロリーの栄養補完食です。オメガ6&3脂肪酸にタウリン・11種類のビタミン類・6種類のミネラル類が含まれており、フェレットの美しさと健康を保ちます。食事に混ぜたり、少量ずつ直接口に運んで与えます。
フェレットバイトは、ペースト状の栄養補助食品です。
食欲不振のときや毛並みが悪いときなどにおやつとして与えるのが最適です。
フェレットバイトは種類がとても豊富です。
オメガ脂肪酸やタウリン、ミネラルなどを含み丈夫な体を作ることに特化したものもあれば、青パパイヤ配合で飲み込んでしまった毛玉の排出を促すようなものや数種類のビタミンを含み毛並みを整える効果があるものなどもあります。
メーカーによって含まれる成分が異なるので、期待できる効果をよく確認して購入しましょう。
◆ジャーキー
フレッシュなチキンとビーフを使用したおやつ。食べやすい角切りタイプの、ソフトジャーキー。
・チキンの生地とビーフの生地で霜降り肉のような美しい層を描いています。
・香り豊かなチーズを配合。風味もアップし、フェレット好みの味わいが実現!
・やわらかめの食感のジャーキーを小さくカットしていますので、幅広い年齢に与えることができます。
・天然消臭成分を配合。排泄臭などの、気になるニオイを抑えます。
ジャーキーは肉食のフェレットにぴったりなおやつです。
フェレット用のジャーキーは犬用のものとは異なり、柔らかい食感の「ソフトジャーキー」が主流です。
そのため、フェレットが食べにくそうな場合は手で小さくちぎってから与えることもできます。
ジャーキーの種類は大きく2つに分かれます。
一つは、原材料がお肉のみのジャーキーです。
お肉は鶏ささみや牛肉が使われることが多く、それらをミックスしたものもあります。
そしてもう一つが、原材料にお肉とは別にピーナッツバターやチーズなどが含まれているジャーキーです。
お肉の層の間にチーズ等の層が挟まれた形のものが多く、見た目が可愛らしいのが特徴です。
繰り返しになりますが、フェレットにとっておやつは必ずしも必要なものではありません。
栄養価の高い魅力的なおやつであってもパッケージに書かれている適量を守り、あげすぎないようにしてください。
ちなみに、フェレットにおやつを与えるのは永久歯が生えそろう生後4〜5ヶ月ごろからをおすすめします。
初めは規定よりも少ない量で与えるなど、フェレットの様子を見ながらおやつデビューしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。この記事では、フェレットが何を食べるのかについて徹底解説しました。
フェレットは可愛らしい見た目にも関わらず完全肉食の食性を持っており、とてもギャップのある生き物です。
また、1日の食事の回数や餌の消化・排出の速さに驚いた方も多かったのではないでしょうか。
1日に何度も食事をするフェレットだからこそ、良質な食べ物を与えてあげたいですよね。
ぜひ、この記事を参考にして、大切なフェレットの健康ライフを餌やおやつの見直しから始めてみてください!
– おすすめ記事 –
・フェレットは一人暮らしでも飼える?ポイントを紹介 |
・フェレットはトイレを覚えるの?トイレに必要な用品と粗相の対処法 |
・フェレットの寿命はどのくらい?長く一緒に暮らす秘訣を紹介! |
・フェレットの散歩のポイントは?注意点を紹介 |