1.ハムスターに煮干しを与えてもいい?
1-1.与えてもOK
1-2.ハムスターに与えてもいい量
1-3.与える頻度に注意
2.煮干しの栄養について
2-1.栄養
2-2.カロリー
2-3.水分量
2-4.塩分量
3.ハムスターに煮干しを与えるときの注意点
3-1.小動物用のものを与える
3-2.残した骨は捨てる
3-3.傷んだものを与えない
【掲載:2021.11.21 更新:2023.10.02】
ハムスターに煮干しを与えてもいい?
ハムスターのご飯といえば、ペレットというイメージは多くの方が持っているでしょう。
しかし、意外にもハムスターは雑食性であるため、私たちが想像する以上に色々な食べ物を食べてくれます。
基本的な食事がペレットとなるハムスターにとって、おやつなどの新しい食べ物は日常に変化をもたらしてくれる為、とても良い刺激になります。
本来海の近くに住むことはないハムスターですが、そんなハムスターに煮干しは与えても良いのでしょうか。
◆与えてもOK
煮干しにハムスターにとって有害な成分は含まれていませんので、ハムスターに煮干しを与えても大丈夫です。
むしろ、ハムスターがよく口にするペレットや野菜からでは摂取できない栄養素が含まれているため、おすすめです。
実際にハムスター用の煮干しのおやつも良く販売されています。
ペレットや野菜からでは摂取できない栄養素の代表は、動物性タンパク質です。
動物性たんぱく質は文字どおり、動物の肉や内臓などに含まれるタンパク質であり、カラダの成長には欠かせません。
特に妊娠前後のハムスターは動物性タンパク質が不足しがちです。
妊娠前後のハムスターに意識して与えると、出産時の体力作りや出産後の回復に役立ちます。
◆ハムスターに与えてもいい量
ハムスターへ煮干しを与えていい量は、ハムスター用の小さなものを1日1~2匹です。
それ以上与えると塩分やカルシウム、カロリーの取り過ぎにつながるため、おすすめできません。
普段の食事にも当てはまりますが、カロリーの取り過ぎは肥満につながります。
コロコロと太ったハムスターは確かに愛らしい姿になるので、非常に癒されます。
しかし、人間と同じように肥満はあらゆる病気のもとになります。
ただでさえ、寿命に短いハムスターなので肥満には注意しましょう。
市販されている小動物用の煮干しの場合には、パッケージ裏に与えていい量が記載されている場合があります。
メーカーが推奨する量は必ず参考にしましょう。
◆与える頻度に注意
煮干しはあくまでおやつとして与え、頻度は週に1回程度がおすすめです。
ポイントはおやつとして与えることであり、ハムスターの主食はあくまでペレットです。
特に市販されているペレットは栄養バランスが考慮されているため、基本的にはペレットで栄養が補えます。
煮干しはハムスターとのコミュニケーションに役立つおやつとして、与えましょう。
煮干しの栄養について
この章ではにぼしの栄養について紹介します。
ハムスターは私たちが考える以上に、グルメな生き物です。
同じ食べ物ばかり与えていると、食べてくれないということもあります。
そんなときに変化球として、煮干しを与えると日々の食事のアクセントになるはずです。
栄養バランスを考慮した食事にするためにも、煮干しに含まれる栄養を紹介します。
◆栄養
煮干しの原料はカタクチイワシという魚です。栄養価は非常に豊富です。
特にたんぱく質は70%前後との豊富に含まれています。
人間にとっても魚は健康的な食事として注目されています。
同じようにハムスターにとっても魚は、栄養価の豊富な食事となりえます。
煮干しからは例えば、以下のような栄養価を多く摂取することができます。
- カルシウム・・・歯や骨の成長を助ける
- 動物性たんぱく質・・・筋肉を作る
- ビタミンD・・・カルシウムの吸収を促す
- ビタミンB12・・・貧血を予防する
- DHA&EPA・・・青魚に含まれている栄養素で、血液をサラサラにする
◆カロリー
粗食のようなイメージのある煮干しですが、カロリーは私たちが考えている以上に高い食べ物です。
人が食べる用の煮干し100gでは300キロカロリーもあります。
チョココロネ・カマンベールチーズ100gと同じカロリーです。
いかにもカロリーの高そうな食べ物と同じカロリーということで、煮干しのカロリーが高いのは理解いただけたはずです。
あくまで人間用の値なので参考値となりますが、ハムスターにとってもカロリーが高いのは同様でしょう。
◆水分量
ハムスターに食事を与える際の注意点として有名なのは水分量でしょう。
下痢はハムスターにとって致命傷となるので、水分の多い食べ物は危険です。
煮干しに関しては水分量が10%前後と低く、安全に与えられる食べ物といえます。
◆塩分量
ハムスターが食べる用の煮干しは減塩や塩分の無添加処理が行われています。
しかし、ハムスターにとってはまだまだ塩分量が多い食べ物です。
週に1回、1-2匹程度に留めましょう。
ハムスターに煮干しを与えるときの注意点
この章ではハムスターに煮干しを与えるときの注意点を3つ紹介します。
ハムスターに与える煮干しは、どんな種類の煮干しでもいいわけではありません。
また与えた後にも注意するポイントがあります。
◆小動物用のものを与える
ハムスターに煮干しを与えるときの注意点その1は、小動物用の煮干しを与えることです。
煮干しには私たちが食生活で使用する物や犬など大型動物用の煮干しなど、実に多くの種類があります。
ハムスターへ煮干しを与える際には必ず小動物用の煮干しを与えましょう。
なぜ小動物用の煮干しでなければ、ならないのかというと塩分量に答えがあります。
小動物用の煮干しは小動物に合わせて、必ず減塩や塩分の無添加処理が行われています。
人が食べる煮干しや大型動物用の煮干しでは塩分が多すぎるため、ハムスターなど小さな動物にとっては大変有害です。
サイズの小さい小動物たちは、塩分に対する許容量や塩分を分解する能力が人や大型動物と比べ物にならないほど低いです。
私たち人間でも大人と子どもでは、1日に接種してよい塩分量は異なりますよね。
人間でも大きな差があるのに、ハムスターなどの小動物に人間用の煮干しを与えては大きなダメージになるのはいうまでもありませんよね。
◆残した骨は捨てる
ハムスターに煮干しを与えるときの注意点その2は、残した骨は捨てることです。
残した骨を捨てた方がよい理由は大きく分けて2つあります。
1つ目は清潔な衛生環境を維持するためです。
ハムスターは皆さんもご存知のとおり、頬袋に食べ物を詰め込む習慣があります。
ペレットや野菜、そして今回の煮干しも例外ではありません。
あまりイメージはありませんが、ハムスターは頬袋に詰める際に食べ物は意外とだ液で濡れています。
だ液で濡れた食べ物は傷みやすくなるため、見つけたら捨てた方がよいでしょう。
傷んだ煮干しの骨を食べて、体調を崩しては元も子もありません。
2つ目は安全への配慮です。
ケージ内での生活をメインとするハムスターは、ケージ内を活発に動き回ります。
ケージ内を走り回ることはもちろん、ケージ内を登っていくハムスターもいるでしょう。
活発に動き回るケージ内に鋭い針があったら、どうでしょうか。
当然、刺さる危険性があるので危ないですよね。
ハムスターが残した煮干しの骨は、この鋭い針の代わりになってしまいます。
私たちには柔らかそうにみえても、ハムスターにとっては鋭い針になりえるのです。
ハムスターが誤ってケガをしないように、残した骨は撤去しましょう。
◆傷んだものを与えない
ハムスターに煮干しを与えるときの注意点その3は、傷んだものは与えないことです。
生の野菜などを与えるときと同様に、傷んでいる煮干しは決してあげないようにしましょう。
ハムスターは繊細な生き物でありながら、決して弱みは見せない動物です。
傷んだ煮干しを与えて、下痢になってしまった場合、ハムスターにとっては致命傷になりかねません。
特にハムスターは弱っているのを隠すのが上手な生き物です。
気づいたときには大変な状態になっているということもありえます。
人間にとっては1回の下痢でも、体内にある水分が多くないハムスターにとっては、1回の下痢でも命に関わります。
少しでも煮干しが傷んでいるなと感じた場合には、ハムスターに与えないようにしてください。
◆食べきるまで見る
ハムスターは習性として、食べ物を隠すことがあります。
巣の中やケージの隅を掘ると、食べ物が出てくることがあるはずです。ハムスターが食料に困らないように、食べ物を隠しているのです。
このような習性で、おやつとして与えた煮干しも隠す可能性があります。
そのため、ハムスターに煮干しを与えたら食べきるまで見届けるのが安心です。
目を離したすきに隠したようならばすぐに探して必ず回収しましょう。
隠した煮干しを食べたのを知らずに新しい煮干しを食べさせることになればカロリーや塩分オーバーになってしまいます。
まとめ
今回はハムスターに煮干しを与えてよいかを解説しました。
ハムスターに煮干しを与えても、問題ありません。
週に1回、1-2匹程度をおやつとして与えれば十分でしょう。
煮干しはペレットや野菜といった普段の食事からでは補えない栄養を摂取することができます。
例えば、以下のような栄養価が豊富です。
- カルシウム
- 動物性たんぱく質
- ビタミンB/D
- DHA
またハムスターに煮干しを与える際の注意点は以下の3つとなります。
①小動物用の煮干しを与える
②残した小骨は必ず捨てる
③傷んだ煮干しは与えない
正しい量でハムスターに煮干しを与えれば、ハムスターの健康面にプラスとなるのは間違いありません。
健康で元気なハムスターでいてもらうためにも、この記事を参考に煮干しを与えてみてはどうでしょうか。
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