1.同じモモンガ!?「フクロモモンガ」と「アメリカモモンガ」の違う点とは?
1-1.違う点①:種類
1-2.違う点②:体の大きさ
1-3.違う点③:入手のしやすさ
1-4.違う点④:人に対して慣れやすいか
1-5.違う点⑤:食べ物
1-6.違う点⑥:鳴き声
2.感情表現が豊かなフクロモモンガ!聞き分けて気持ちを理解してあげよう
2-1.怒りモードの鳴き声…「カチカチ」「ギーギー」「ジージー」「ギコギコ」
2-2.ご機嫌モードの鳴き声…「プクプク」「プシュプシュ」「クック」「キュッキュッ」
2-3.甘えモードの鳴き声…「シューシュー」
2-4.寂しがりモードの鳴き声…「アンアン」「ワンワン」
2-5.イライラモードの鳴き声…「チッチッ」
3.フクロモモンガの鳴き声で心得ておきたいポイント
3-1.フクロモモンガが鳴くのは感情表現
3-2.集合住宅での飼育は厳しいかも…
3-3.特に夜間に鳴くことが多い
3-4.鳴く頻度は個体差がある
同じモモンガ!?「フクロモモンガ」と「アメリカモモンガ」の違う点とは?
モモンガと言われる小動物は、世界中にたくさんの種類が存在しています。
なかでも、ペットとして飼われている主な2種類のモモンガが「フクロモモンガ」と「アメリカモモンガ」です。
どんな違いがあるか、詳しく見ていきましょう。
◆違う点①:種類
まずは、「種類」についての違いです。
フクロモモンガは、「フクロモモンガ科フクロモモンガ属」でお腹に袋がある有袋類。
赤ちゃんが生まれた後に、お母さんのお腹の袋でしばらく育てるカンガルーと同じ仲間なのです。
一方、アメリカモモンガはげっ歯目のリス科モモンガ属。
リスやネズミ、ウサギなど、ものをかじるための“歯”を特徴に持つ小動物たちと同じ仲間です。
◆違う点②:体の大きさ
フクロモモンガは、体長12~15センチ程度、体重100~150グラム程度が平均です。
一方、アメリカモモンガは、体長13~15センチ程度、体重45~113グラムほどが平均的です。
◆違う点③:入手のしやすさ
日本で「ペットのモモンガ」と言えば、フクロモモンガをイメージする人も多いかと思います。
可愛い顔立ちで大人気です。
アメリカモモンガは、現在、輸入規制の対象となり、入手がしにくくあまり見かけません。
ただ、日本国内で繁殖されたアメリカモモンガは、稀に見かけることもあるでしょう。
◆違う点④:人に対して慣れやすいか
フクロモモンガは、人に慣れやすいと言われています。
IQも高いこともあり、飼い主さんのことを認識できるのだとか…!
もともと警戒心が強い小動物なのですが、赤ちゃんの頃から愛情を持って育てるとかなり懐いてくれるでしょう。
まるで子どものような感覚で飼育ができそうですね。
アメリカモモンガもペットとしては懐いてくれるものの、神経質で臆病な性格から、慣れるまでに時間がかかるようです。
フクロモモンガの方が懐きやすく、ペットとしても飼いやすいかもしれません。
◆違う点⑤:食べ物
フクロモモンガは雑食性ですが、ペットとして飼う場合、野菜や果物、蜜といった“植物”系の食べ物が中心です。
それ以外には、副食としてリス用ペレット、昆虫ゼリーなどを与えます。
一方、アメリカモモンガは、木の実や種子、樹皮、昆虫など植物性のたんぱく質がメインとなるでしょう。
飼育下では、リス用混合フードを中心に、副食として果物や野菜、昆虫などの動物性のタンパク質など、バランスの良い食事内容を工夫します。
◆違う点⑥:鳴き声
アメリカモモンガの鳴き声は超音波です。
人間の耳の構造では聞き取りにくい超音波のため、聞こえたとしても「キィー」「ピー」「チュ」というように小鳥のさえずり程度。
あまり騒音に感じることはないでしょう。
それに対して、フクロモモンガには、鳴き声のバリエーションが多く、音量によってはうるさいと感じるケースもあるかもしれません。
感情表現が豊かなフクロモモンガ!聞き分けて気持ちを理解してあげよう
次に、鳴き声で感情表現をするフクロモモンガの鳴き声について見ていきましょう。
鳴き声のバリエーションは多く、「どんな鳴き声か」で感情を読み取ることもできます。
鳴き声のパターンを覚えておくことで、もっともっとフクロモモンガとの距離感が縮まるでしょう。
そこで、フクロモモンガの代表的な鳴き声と、そのときの心情を説明していきます。
◆怒りモードの鳴き声…「カチカチ」「ギーギー」「ジージー」「ギコギコ」
フクロモモンガが怒ったり威嚇したりするときには、「カチカチ」「ギーギー」などと鳴きます。
人間でも機嫌が悪いと低めの声を出すのと同じで、フクロモモンガも怒りモードのときにはやや低めの声色です。
カチカチと歯を鳴らす雰囲気で鳴いていることもあります。
また、警戒心から威嚇や攻撃したいときには、ボリュームアップで鳴きます。
人間も物凄く怒るときに、思わず声を大きくすることがありますよね。
歯を鳴らしてカチカチ、大きな鳴き声でギーギーなどの場合、嫌がることは無理強いせず、少し距離を置いて様子を見守りましょう。
◆ご機嫌モードの鳴き声…「プクプク」「プシュプシュ」「クック」「キュッキュッ」
「プクプク」、「プシュプシュ」などの鳴き声なら、とても機嫌の良い状態です。
飼い主さんと触れ合っているときなら、「嬉しいな」という気持ちなのかもしれませんね。
頭を撫でたときに「プクプク」と鳴いてくれると、こちらまで嬉しくなってきそうですね。
喜んでいるときは、やや高めの声色、そして小さく優しい音量です。
小さめの音量で少し聞き取りにくいと感じるかもしれません。
ゴロゴロとリラックスしているときも、こんな鳴き声を出すことがあるでしょう。
特に、食べ物を食べているときに、ご機嫌モードの鳴き声を出すことが多いようです。
まるで「美味しいよ!」「ありがとう!」と言ってくれているかのよう。
聞き逃すことなく、しっかりと聞きたいものですね。
◆甘えモードの鳴き声…「シューシュー」
フクロモモンガが甘えると、「シューシュー」という声を出してきます。
フクロモモンガの年齢によっても異なりますが、赤ちゃん時期のときには「お母さん~」と母親を求めているケースもあります。
音量は小さく、優しい鳴き方です。
発情期でも同じ鳴き声を出すことがあります。
「恋愛をしたいなー」と異性を求めているのかもしれませんね。
また、なかには「ごはんが欲しい」「何かをして欲しい」など要求鳴きのことも。
お腹が減っていないか、寝床のお手入れがされているか、寒くないか…など、フクロモモンガの不満となりそうな原因を取り除いてあげましょう。
飼い主さんとのコミュニケーションを求めている甘えモードの鳴き声を聞いたら、優しく接してあげてくださいね。
◆寂しがりモードの鳴き声…「アンアン」「ワンワン」
まるで子犬のような鳴き声を出すときもあります。
声の音量も比較的大きく、鳴き方によっては、一瞬「犬がいる…!?」と聞き間違うかもしれませんね。
とても可愛らしい鳴き方ですが、実はとても寂しい気持ちを抱えているときに出します。
単独で飼っている場合は、「ひとりぼっちで寂しいな…」「誰かいないのかな」「僕(私)はここにいるよ」と、まわりの人間や仲間に孤独感を伝えているのでしょう。
夜行性のフクロモモンガは、人間が寝静まったときに目が冴えるため、夜中になると夜鳴きのように鳴くかもしれません。
また、発情期にも子犬系の鳴き声を出すケースもあります。
発情期間なら、恋人を求めるようにしばらく鳴くこともあるでしょう。
◆イライラモードの鳴き声…「チッチッ」
フクロモモンガは、機嫌が悪く、とてもイライラしているときに舌打ち感覚で「チッチッ」と鳴くことがあります。
威嚇や攻撃まではいかないけれど、「なんだか気分が悪い」といったところでしょうか。
たとえば、「眠そうなフクロモモンガを起こすように無理に抱っこしようとする」「遊びたいフクロモモンガをケージに入れて寝せようとする」などなら、“やめて!”“触らないで!”という感情で、チッと鳴くかもしれませんね。
イライラモードのときに、何かを無理強いすると攻撃的になることも。
こんな鳴き声を聞いたら、そっとしておいた方がよさそうです。
フクロモモンガの鳴き声で心得ておきたいポイント
ペットとしてフクロモモンガを飼うとき、「鳴き声」について気になる人も多いようです。
そこで、フクロモモンガにとっての鳴き声のことをあらかじめ知っておくといいでしょう。
◆フクロモモンガが鳴くのは感情表現
フクロモモンガにとっては、鳴き声は感情の伝達方法です。
「喜怒哀楽」のさまざまな感情で鳴きます。
ペットとして一緒に暮らしているなら、飼い主さんへの意思表示なので、なるべくしっかりと聞いてあげたいものです。
鳴いている状況を見ているうちに、フクロモモンガの気持ちが読み取れるようになるでしょう。
また、フクロモモンガは、自分の感情を素直に表現することができる賢い小動物です。
寂しくて鳴いているのに放置され続けると、あまりの孤独感からストレスで体調を崩すこともあります。
甘えたくて鳴いているのに遊んでもらえないと、それもストレスの一因となるでしょう。
フクロモモンガは、見ているだけも可愛らしく癒し系です。
でも、飼い主さんからのスキンシップやコミュニケーションがなければ、寂しくて鳴いてばかりかもしれません。
せっかく家族に迎えても、幸せにしてあげられないかと思います。
フクロモモンガの意思表示に応えてあげられるように、時間があるときには向き合ってみてくださいね。
◆集合住宅での飼育は厳しいかも…
体が小さいフクロモモンガですから、「鳴き声も小さいのでは?」と思うかもしれません。
基本的には、鳴く頻度も少なく、小音量です。
犬のように、頻繁に鳴くこともないかと思います。
甘えているときや嬉しいときなどは比較的優しい音量で、周囲に響くこともありません。
ただ、怒っているときや寂しいときなどは結構大きい声で鳴きます。
マンションやアパートなどの集合住宅では、近隣に聞こえてしまう可能性もあるでしょう。
子犬のような鳴き声を出すこともあるため、アパートで飼うときには「ペット可」以外では飼育が難しいです。
◆特に夜間に鳴くことが多い
夜行性のフクロモモンガは、日中はのんびりと寝ていることが多いでしょう。
飼い主さんが仕事や用事で外出していても、基本的にはゆっくり休んでいます。
しかし、夜になるととても活発に動きます。
「嬉しい」「甘えたい」という優しい声色の鳴き声でも、飼い主さんが就寝中の場合には、とても気になるかもしれません。
特に、寝室と一緒のお部屋でフクロモモンガを飼っていると、毎晩のように鳴き声で何度も起こされる可能性も…。
フクロモモンガと一緒に暮らすときには、「夜行性で夜に鳴くことが多い」という点については理解しておくべきでしょう。
◆鳴く頻度は個体差がある
フクロモモンガは感情表現から鳴くため、性格や暮らす環境によっては「あまり鳴かない」「かなり鳴く」というように、鳴く頻度には差があります。
また、フクロモモンガの鳴き声の種類を覚えておけば、感情に合わせて接することが可能です。
鳴き過ぎる場合には、フクロモモンガのふだんの様子を観察しながら、「どうして鳴くのか」という原因を探ってみましょう。
フクロモモンガは、小動物のなかでも人間に懐きやすいと言われています。
あまり遊んであげられず「寂しいな」と鳴いていることも多いです。
そんなときには、日頃から一緒に過ごす時間を増やしてあげるといいかもしれませんね。
まとめ
いかがでしょうか。
ペットとして、じわじわと人気が出てきている「モモンガ」。
ペットとして飼われるモモンガには、「有袋類のフクロモモンガ」「げっ歯目のアメリカモモンガ」の2種類がいることが分かりましたね。
なかでも、フクロモモンガは鳴き声でコミュニケーションをとるという魅力があります。
鳴き声にはいくつか種類があるため、あらかじめ知っておくことで、さらに絆を深められます。
フクロモモンガの感情に合わせて接することができるので、愛するペットも嬉しいはず…。
もっと仲良く、大切な家族になるために、今回ご紹介した鳴き声の種類をぜひ覚えてみてくださいね。
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