1.ハムスターに豆苗を与えても大丈夫?
2.豆苗の栄養素と効果
2-1.豆苗の栄養価
2-2.豆苗のカロリー
2-3.豆苗の水分量
2-4.レクチンについて
3.ハムスターに豆苗を与える時は生?加熱?
3-1.ハムスターに生で豆苗を与える場合
3-2.ハムスターにゆでた豆苗を与える場合
3-3.ペット用の乾燥した豆苗も売っている
ハムスターに豆苗を与えても大丈夫?
人間の食べ物の中には、ハムスターが食べると下痢をしたり太りすぎたり、場合によっては中毒症状を起こしてしまうものもあるため、注意する必要があります。
豆苗は、ハムスターも食べられる食材です。ハムスターにとって問題のある成分は含まれておらず、水耕栽培で農薬を使わずに栽培されているので安心して食べさせられます。栄養価も高いので健康にもいいです。
ハムスターは植物の種や豆が大好き。つまり、ハムスターは豆の味がする豆苗も大好きなのです。
豆苗の栄養素と効果
豆苗とは、えんどう豆を発芽させた新芽野菜です。天候に左右されない野菜のひとつで通年手に入れることができ、価格もお手頃。「豆」と「緑黄色野菜」の両方の栄養を併せ持っているため、ハムスターにとって味が好みなだけでなく、栄養価もとても高いのが嬉しいポイントです。豆苗の栄養価について詳しく説明します。
◆豆苗の栄養価
豆苗に豊富に含まれるビタミン類と効果は、以下の通りです。
・β-カロテン…体内に入ると必要量がビタミンAに変わります。活性控訴を除去する強い抗酸化作用を持っており、細胞や血管の若返りを促進します。
・ビタミンB群…栄養素をエネルギーに変え、代謝を助けるはたらきがあります。豆苗には特にビタミンB1、B2、B6、ナイアシン、バントテン酸が豊富に含まれています。
・ビタミンC…ハリを保つコラーゲンの生成に必要な栄養素で、免疫力を高めます。ストレスを緩和する副腎髄質ホルモンをつくるはたらきもします。
・ビタミンE…強力な抗酸化作用を持ち、老化の原因となる過酸化脂質の害を防ぎます。
・ビタミンK…出血時に血液の凝固を促進します。また、カルシウムの代謝に関与し、骨の形成を助けます。
・葉酸…水溶性のビタミンB群のひとつで、赤血球の形成に必要不可欠です。DNAの合成を助け成長を促すはたらきもあるため、特に妊娠中、授乳中に必要とされている栄養素です。
豆苗は栄養が豊富で、身体中を元気にしてくれる働きがあります。ハムスターにとっても、感染症の予防や、粘膜・皮膚も強化といった効果が期待できますので、ぜひ食べさせてあげたいですね。
◆豆苗のカロリー
豆苗のカロリーは、100gあたり27㎉です。カロリー控えめなので太る心配はありません。だからといって多く与えていいわけではないので、ハムスターに与える量には注意しましょう。
◆豆苗の水分量
豆苗の水分量は、100gあたり90.9gです。野菜の中でもかなり水分量が多いため、ハムスターにあげる時には多くあげすぎないよう注意が必要です。
◆レクチンについて
豆類に含まれる「レクチン」という成分が、豆苗にも含まれています。レクチンは、植物性たんぱく質の中でも大きなたんぱく質の総称で、植物が捕食者から身を守るための毒素です。大量に摂取すると下痢・嘔吐といった症状が出る可能性があります。
他の豆類と比べて豆苗は毒性が低いため、少量であればハムスターに与えても問題はありません。もし心配な場合は加熱処理をすれば除去することができます。
ハムスターに豆苗を与える時は生?加熱?
結論から言うと、ハムスターに豆苗を与える時は、生のままでも問題はありません。しかし、先述した通り、「レクチンという毒素は加熱処理すると除去できる」というような、加熱によるメリットもあります。
生と加熱、それぞれのハムスターへの与え方のメリットと注意点をまとめました。
◆ハムスターに生で豆苗を与える場合
【メリット】
手軽にすぐに食べさせられる
豆の香りが良いため、ハムスターの食いつきが良い
【注意点】
根に土がついている場合があるため、必ず水洗いをすること
◆ハムスターにゆでた豆苗を与える場合
【メリット】
豆苗をゆでると、レクチンを除去できる
加熱することでβ-カロテンが摂取しやすくなる
【注意点】
ハムスターにとって過剰な塩分になるため、塩ゆでしないこと
ゆでた後はハムスターが火傷しないよう余熱を取ること
水分量が増えるため、ハムスターが下痢をしないよう水気をしっかり切ること
◆ペット用の乾燥した豆苗も売っている
水分が気になる場合は、ペット用に販売されている乾燥した豆苗を与える方法もあります。乾燥しているため、すぐに痛まず日持ちが良いのがメリットです。ちなみに、自力で豆苗を乾燥させるには時間と労力がかかり、乾燥する前に傷んでしまう可能性も高いためおすすめできません。
生、加熱、乾燥、それぞれのメリットと注意点を踏まえたうえで、ハムスターへの豆苗の与え方を選んでください。
どのくらいの量を与えていいの?
ハムスターに与える豆苗の適量は、1日に1~2本です。多くあげすぎるとハムスターが下痢になってしまうことがあります。また、ハムスターは頬袋に食べ物をためる習性があります。水分量が多い豆苗は、ハムスターの頬袋の内側にくっついてそのまま腐ってしまう危険性があるため、注意して見守ってください。必ず1度に食べきれる量にし、もし残してしまった場合は必ず取り除きましょう。
ハムスターの主食は専用フードです。豆苗は主食としてではなく、ほかの野菜同様おやつの一種として与えます。頻度は週に1回程度とし、間隔をあけて与えましょう。
量や頻度はあくまで目安です。ハムスターによって体の大きさ、体質、その時々の体調も違うので、食べさせる際は少しずつ様子を見ながら与えてくださいね。
豆苗の種は与えない
豆苗はえんどう豆から発芽したものであるため、根の部分に発芽した元となる種がついています。豆苗の種は食用には適していません。人でも食べられないので、もちろんハムスターにも与えないでください。
◆豆苗の再生栽培
豆苗は家庭で手軽に再生栽培することができます。1度食べたら終わりではなく、繰り返し収穫できるとお得であり、育てる楽しさもあります。自分で育てた愛着のある豆苗を、ハムスターが食べてくれたらより嬉しいですよね。豆苗の再生栽培の手順は以下の通りです。
①根元の少し上から切る
豆の部分ギリギリから切るのではなく、少し余裕をもって根元から2~3cm上を切りましょう。芽が伸びやすくなります。
②根の部分を水の入った容器に入れる
切った根を水の入った容器に入れます。水の深さは豆にかからないくらいの1~2cm程度で、根が水に浸るようにしましょう。
③日当たりの良い場所に置く
日が当たる室内に置き、光合成ができるようにしましょう。肥料は必要ありません。
④水を入れ替える
朝晩1日に2回程度水を入れ替えてください。
⑤7~10日後に収穫する
1週間ほど経つと新芽が伸びてくるので、収穫しましょう。うまく育てると2度くらいは収穫できます。
注意点としては、少量でもかびてしまうとハムスターに大きなダメージを与えてしまいます。毎日こまめに水の入れ替えを行い、少しでも変色があった場合は食べないようにしましょう。水を清潔に保つことに気を付ければ、豆苗の再生栽培は簡単なのでぜひ試してみてください。
豆苗を食べるハムスターの姿がかわいい!
実際にハムスターに豆苗をあげるとどんな反応をするのか気になりますよね。調べてみると、「豆苗を食べるハムスターの姿がかわいい!」とSNSで話題になっている動画もありました。ハムスターに豆苗をあげた時の反応や仕草をまとめてみました。
・小さいながらに後ろ足を踏ん張ってすっくと立ち、いっしんに食べる姿に思わず見入ってしまう
・豆苗を見た瞬間、走り寄ってきて夢中で食べていた
・優しい表情で食べていたので、好きなんだなと思った
・小さい両手でつかんでいるところがたまらなくかわいい
・豆苗を抱きしめるようにして食べる姿がかわいすぎて悶絶
想像だけでハムスターのかわいい姿が目に浮かびます・・・。豆苗に限ったことではないですが、ハムスターが何か食べている姿は本当にかわいくて癒しですよね。豆苗をあげてみたら、もしかしたら他の食べ物では見ることのできなかったハムスターのかわいい一面が見られるかもしれません。
まとめ
ハムスターに豆苗を与える時のポイントや、与え方・量などについてお伝えしました。ハムスターに豆苗を与える場合は、生か加熱いずれの場合も水分量に十分注意しましょう。水分量の多さが心配な場合は乾燥豆苗もあります。与える量は1日に1~2本を目安として、ハムスターの様子に合わせて調節してください。
価格も安く栄養満点でハムスターも大好きな豆苗。ぜひ家庭で再生栽培も楽しみながら、豆苗を可愛く嬉しそうに食べるハムスターの姿に癒されてくださいね。
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