1.ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)とは?
1-1.見た目の特徴・色・サイズ
1-2.原産国・生息地
1-3.性格
1-4.寿命
1-5.他のインコとの違いについて
3.ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)は多頭飼いできる?
4.ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)の鳴き声はうるさい?
5.ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)はおしゃべりできる?
6.ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)の飼育に必要なグッズ
6-1.ケージ
6-2.止まり木
6-3.水入れ
6-4.ヒーター
6-5.温度計
6-6.おもちゃ
7.ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)の飼い方
7-1.食事
7-2.放鳥
7-3.遊び
7-4.水浴び
ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)とは?
ネズミガシラハネナガインコは、オウム目インコ科ハネナガインコ属に分類されます。
このハネナガインコ属は、尾が短くて翼が長く、頭は大きめで丸みがあり、くちばしが大きいのが特徴です。ハネナガインコ属の仲間には、アカハラハネナガインコ、トウアオオハネナガインコなどがいます。その多くは、頭と胴体の色がはっきりと違う、独特な色合いをしています。
このハネナガインコの中で、特に人気が高いのがネズミガシラハネナガインコです。この記事では、その魅力と特徴について触れていきます。
これから、ネズミガシラハネナガインコの飼育を考えている方のお役に立てたら幸いです。
◆見た目の特徴・色・サイズ
ネズミガシラハネナガインコの特徴は、何と言ってもその見た目にあります。その名の通り、ネズミのように灰色の頭。そして、赤ちゃんの前掛けのように、首元に三角に広がる黄緑色の毛。胸の両サイドとお腹は鮮やか黄色(オレンジ色)、羽根は黄緑色をしています。
その独特な配色は実に可愛らしく、イラストやハンドメイド作品の素材として起用されるケースも多いようです。ネット上では現在、ネズミガシラハネナガインコの画像が多数出回っていて、中には無料で利用可能なものもありますので、興味がある方は検索してみてはいかがでしょうか。
ネズミガシラハネナガインコの体長は、23㎝前後です。体重は100~125グラム程で、中型インコの中では小さいサイズになります。
◆原産国・生息地
ネズミガシラハネナガインコは、senegal parrot(セネガルパロット)という別名を持ちます。その別名からも推測できるように、原産国はセネガル共和国を中心とするアフリカ中西部です。
生息地は、西アフリカの熱帯雨林地域やサハラ砂漠の一部など、アフリカの西海岸付近に多く生息しています。
◆性格
ネズミガシラハネナガインコの性格は好奇心旺盛。人とのコミュニケーションも大好きで、積極的に遊びたがります。
そのような活発さがある一方で、臆病な面もあり、最初に馴れるまでには時間がかかるのも特徴です。ただ、1度馴れてしまうと、そこからは気持ちを許して甘えん坊になります。
また、興奮すると噛みつくことがあるので、強い刺激を与えないように注意が必要です。
◆寿命
ネズミガシラハネナガインコの寿命は、約30年です。一般的な中型インコは15~20年と言われていますので、中型インコの中では長寿な方となります。とても長い期間を一緒に過ごすことになりますので、お家にお迎えする前には、最後まで責任を持って飼育できるかを慎重に考えることが大切です。
◆他のインコとの違いについて
ネズミガシラハネナガインコは、他の中型インコに比べると、秀でて賢いと言われています。そのため、複数の芸を覚える個体が多くいます。
おしゃべりやものまねが出来たり、ケージの中でぶらさがったり、色を区別したり、体で何かを表現する個体もいます。中には芸と芸を組み合わせて覚えるなど、複雑なことが出来る個体もいて、その知能の高さにはとても驚かされます。
ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)の値段
ネズミガシラハネナガインコの販売価格は、10~20万円が相場です。一般的な中型インコは1~10万円程ですから、ネズミガシラハネナガインコは比較的高めと考えられます。ただし、色変わりとなるお腹の赤いアカハラネズミガシラハネナガインコの場合、価格はもっと高めで20万円以上です。
ただ、ハネナガインコは全体的に値段が高く、中には50万円近くする種類もいます。そこから考えるとネズミガシラハネナガインコは、お手頃な価格帯とも言えます。
ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)は多頭飼いできる?
元々群れで暮らしているので、多頭飼いは可能です。2匹のネズミガシラハネナガインコを飼うと、良い仲間になることが多いです。ただ、仲間に関心が向く分、飼い主とのコミュニケーションが減ってしまうことがあります。
また、ネズミガシラハネナガインコを大きさが違う鳥と多頭飼いする場合は、放鳥に注意が必要です。噛みついたりぶつかったりと思わぬ事故につながる恐れがあるので、同時放鳥は避けた方が良いでしょう。
大きさが違う鳥と、同じケージで飼うこともお勧めできません。やはり、噛みついたりと思わぬ事故につながる危険性があるからです。
ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)の鳴き声はうるさい?
ネズミガシラハネナガインコは、中型インコの中では鳴き声が小さいことで知られています。時々、甲高い声を出しますが、基本的には騒がしくなく、鳴く回数も少ないです。その為、初心者が飼い始めるにもお勧めだと言われています。
ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)はおしゃべりできる?
ネズミガシラハネナガインコは知能がとても高いので、おしゃべりを覚えることが多く、中にはものまねが出来る個体もいます。
ただ、ヨウムやボウシインコのようにその多くの個体が得意なわけではなく、おしゃべりが得意か苦手かは個体差が大きいです。
ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)の飼育に必要なグッズ
ネズミガシラハネナガインコを飼う際に必要となるグッズです。各グッズを選ぶ際のポイントも取り上げましたので、グッズ購入の参考にして頂けますと幸いです。
◆ケージ
ネズミガシラハネナガインコは翼が大きいので、両方の翼を広げた際にぶつからない大きさのケージを準備しましょう。とても活発に遊ぶので、余裕がある大きさを選ぶと良いです。
なお、ネズミガシラハネナガインコはとても賢いので、飼い主の仕草を見ていて、ケージの開け方を覚えてしまう可能性があります。ですから、扉の開け方が少し複雑なケージを用意した方が安心です。
◆止まり木
止まり木を選ぶ時には、ネズミガシラハネナガインコの体にあったサイズを選びましょう。木に止まった時に、爪のほとんどが木から浮いているようでしたら、その止まり木は細すぎます。逆に、枝をしっかりと握れていないようなら、太すぎます。程良い太さは、3分の1を掴んでいる止まり木です。
素材については、プラスチック製の止まり木も販売されていますが、お勧めは天然木で出来たものです。その方が、デコボコがあってネズミガシラハネナガインコの足への負担が少ないためです。
◆水入れ
水入れは、ネズミガシラハネナガインコが水を飲む時に必要なグッズです。
水入れには色々なタイプがありますが、ケージ内に設置するものだと、フンが入りやすく不衛生になります。また、インコは水浴びすることがあるので、飲み水用の水入れを水浴びの場所と勘違いしてしまう場合もあります。
そのため、お勧めなのがケージの外に設置して、飲む部分だけが少しだけケージの中にあるタイプの水入れです。特にバナナ型の水入れは、設置しやすいと人気になっています。
◆ヒーター
ネズミガシラハネナガインコの保温対策は、基本的にエアコンで快適な温度を保つことです。ただ、朝夕などで温度変化が激しく、なかなか室温が快適にならない時にはインコ用のヒーターが活躍します。
寒さが気になった時は、ネズミガシラハネナガインコのしぐさを気にしてみると良いです。全身の羽毛を立てるように体を丸くしていたり、肩足を体の中にしまっているような時は、寒さを我慢していますので、ヒーターを取り付けてあげた方が良いでしょう。
ケージ内に取り付けるタイプだと、体が触れて火傷してしまうことがあるので、ケージの外に取り付けるタイプがお勧めです。
◆温度計
ネズミガシラハネナガインコが快適な温度で過ごせているかどうかをチェックするために、温度計も用意すると良いでしょう。
温度計はケージ内に設置すると、体がぶつかって壊してしまうことがあるので、ケージの外(すぐ近く)に設置した方が安心です。
◆おもちゃ
ネズミガシラハネナガインコは、活発で好奇心が旺盛なので、ケージ内にはぜひおもちゃを置いてあげましょう。お勧めのおもちゃは、転がして遊べるボール、ブランコやジムです。体を動かして遊べるおもちゃは、このインコに特に向いています。
ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)の飼い方
ネズミガシラハネナガインコは、飼育が特別に難しい種類ではありません。中型インコを飼育するためのグッズを用意し、食事や放鳥などの基本的なことを頭に入れておけば、比較的飼いやすいインコです。
ただし注意点としては、知能が高い分、充分なコミュニケーションを取ることが大切になります。
◆食事
ネズミガシラハネナガインコの食事は、中型インコ用のペレットかシードを主食にします。栄養補給の副菜には、小松菜などの青菜や、バナナ・リンゴなどの果物が良いですが、これはおやつ程度に時々与えます。1日置き位が丁度良いでしょう。
野菜や果物は、冷蔵庫から出したものをそのまま食べさせず、30分~1時間位そのままにして常温に戻してから食べさせましょう。また、ニラやネギはネズミガシラハネナガインコが中毒を起こす場合があるので、与えないよう注意して下さい。
◆放鳥
活発なネズミガシラハネナガインコにとって、放鳥はストレス解消にとても重要です。1日のうち1時間は、放鳥する時間を設けましょう。
また、放鳥の際には、家の窓や戸を閉めるのはもちろん、人の食べ物や小さな金属類など、間違って口に入れて事故に繋がるようなものを出しっぱなしにしていないかを確認してから、ネズミガシラハネナガインコをケージから出しましょう。
◆遊び
知能が高いネズミガシラハネナガインコは、馴れるまでに時間がかかりますが、馴れてしまえば人と遊ぶのが大好きになります。ですから、1日に少しでもコミュニケーションを取る時間を作り、少しずつ関係を築いていきましょう。
遊びは、話しかけたり口笛を吹いて聞かせたりすることから始めると良いです。そこから少しずつ、ヒモを引っ張り合ったり、隠したおやつを見つけるゲームなどに発展させていきます。
ネズミガシラハネナガインコの場合は、体を動かすことが好きなので、転がしたボールを一緒に追いかけるような遊びも良いです。
◆水浴び
基本的にインコは水浴びが好きです。それはネズミガシラハネナガインコも例外ではありません。
ただし、これに関しては個体差があり、水浴びが好きな個体と苦手が個体がいるので、飼っている個体が喜んでいる場合にだけ水浴びをしたほうが良いです。水浴びが好きな場合、週1回程度はさせてあげると良いです。
水浴びのやり方としては、容器を用意する方法が1つあります。容器は家にあるもので大丈夫ですが、全身が入る大きさで、あまり深くない容器を用意します。そこに少しだけ水を入れると、ネズミガシラハネナガインコは体ごと入って水浴びをします。
ケージの外に取り付けるタイプの中型インコ向けバードバスも良いでしょう。バードバスは、周りがプラスチックで覆われているので水ハネしませんし、ネズミガシラハネナガインコが好きな時に水浴びが出来るので便利です。
ネズミガシラハネナガインコ(セネガルパロット)の飼育の注意点
ネズミガシラハネナガインコは性格が穏やかなので、比較的飼育がしやすい中型インコと言われています。ただし、飼育する前にはいくつかの注意点を頭に入れておいたほうが、安心して家に迎え入れることが出来るでしょう。
◆防音
ネズミガシラハネナガインコの鳴き声は小さめで、鳴く回数も少ないので、他の中型インコと比べると騒音の心配は少ないと言えます。ただ、やはり鳴いた時には、小型インコよりはボリュームが大きいので、ある程度の防音は必要になります。
対策としては、ケージをアクリルケースで囲う方法と、防音カーテンを窓に取り付ける方法があります。これを両方行うことで、より安心できる防音対策になります。
◆温度設定
ネズミガシラハネナガインコは、熱帯雨林やサハラ砂漠に生息しているインコのため、秋冬の保温は必要になります。
他のインコよりも過度に温める必要はありませんが、飼育の適温は20~30℃ですので、人が快適に過ごせる室温に常時保っておくことが大切です。
ただし、ヒナの場合は高めの保温が必要ですので、26~32℃に保ちましょう。
◆噛みつき
ネズミガシラハネナガインコの特徴として、興奮すると噛みつくことがあります。特に、遊びに夢中になっている時や、馴れていないのに顔に手を近づけようとすると噛まれやすいようです。
くちばしが大きい分、噛まれるととても痛いので、あまり驚かせたりしないよう注意しましょう。
まとめ
馴れるまでに時間がかかりますが、馴れてしまえば積極的なコミュニケーションが楽しめるネズミガシラハネナガインコ。鳴き声も小さく、性格も穏やかなので、初めてインコを飼う方にとっても馴染みやすいです。
これから、ネズミガシラハネナガインコの飼育を考えている方は、記事で取り上げたいくつかのポイントを考慮しながら、検討して頂けたら幸いです。
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