ハムスターがトイレで寝るのはベッドとの区別がついていない?トイレで寝る様々な理由と対処法

2022.01.01

ハムスターがトイレで寝るのはベッドとの区別がついていない?トイレで寝る様々な理由と対処法

ハムスターにはハウス(巣箱)の中を寝床と決めてそこで寝る習性があるのですが、巣箱を使わずトイレで寝る子もいます。飼い主さんとしては「トイレで寝ると体が汚れるのでは」「ちゃんと寝床で寝てくれないかな」と複雑な気持ちになってしまいますよね。なぜハムスターはトイレで寝るのでしょうか。この記事ではハムスターがトイレで寝る理由、トイレで寝るのを予防する方法について紹介していきます。


ハムスターはトイレ(決まった場所)で排泄できる?

ハムスター トイレ

「ハムスターがトイレで寝る」というのは、実は意外に多い悩みでもあります。

そもそも、ハムスターは寝床は寝床、トイレはトイレとはっきり区別して使い分けをする動物です。常に決まった場所でおしっこをする習性があり、「ここがトイレ」と決めたらほかの場所でおしっこをすることはありません。

ハムスターは基本的にきれい好きで、排泄場所と寝床の区別もできていますし、体が水分で濡れることを嫌います。そのため、なんらかの事情がなければ、わざわざ排泄場所をベッドにする、ということはありません。

例外として、まだトイレの場所を覚えていない子、ロボロフスキー、チャイニーズハムスターなど一部の品種はトイレ以外で排泄する傾向もありますが、ほとんどのハムスターはトイレできちんと排泄をします。

◆習性を利用したトイレのしつけは可能

ペットの中でも、ハムスターはトイレのしつけが比較的楽な動物といえます。言葉でしつけることはできませんが、ハムスターの「決まった場所で排泄する」という習性を利用してトイレのしつけをすることができますよ。

おうちに来たばかりのハムスターはまだケージ内の環境に慣れておらず、巣箱やトイレの使い方が分かりません。そのためトイレに入って寝ることがあります。

ハムスターをおうちに迎えたら、まずはトイレのしつけをして、トイレと巣箱の違いを理解してもらうとよいでしょう。

ハムスターをケージ内に入れると自分で排泄する場所を決め、そこでおしっこをするようになります。トイレのしつけをする際は、おしっこの付いた床材、おしっこを拭き取ったペーパーなどをトイレに入れ、ハムスターが排泄する場所に置いておくのです。すると、ハムスターはにおいで「ここが自分の排泄場所だ」と認識し、次からは自分でトイレに行って排泄をしてくれるようになります。

◆ハムスターのトイレに必要なもの

ハムスターの飼育を始める時に、トイレに必要なものを揃えておきます。

・ハーモニートイレ(ジェックス)

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ハムスターはケージ内の隅でおしっこをするので、そこを排泄場所に決めトイレを設置してあげます。

・トイレ砂

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トイレの中には、おしっこを吸収するためのトイレ砂を敷きます。

・消臭剤

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乳酸菌、酵母菌などの有用菌を特殊な条件下で醗酵培養したものです。
バクテリアが生み出す強力な抗酸化酵素の力により、臭いの元から分解します。
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トイレのしつけをする時に消臭剤があると便利です。ハムスターがトイレ以外でおしっこをすると、次からそこをトイレとみなすことがあるので、消臭剤でおしっこのにおいを消しておきましょう。


ハムスターがトイレで寝るのはなぜ?

せっかく飼い主さんが巣箱やトイレを準備しても、それをハムスターがおもわく通りに使ってくれるとは限りません。

巣箱の中にトイレを作ってしまう、野良寝をする、トイレや回し車の下で寝る…といった、飼い主さんの想定しない行動をとることもあります。

ただ、わざわざ排泄する場所に行って寝るということは「ハムスターなりに、何か事情があるのだ」と考えたほうがよさそうです。

◆トイレとベッドの区別が付いていない

ハムスターがトイレは排泄場所、巣箱はベッドと認識しておらず、トイレが巣箱なのだと思って寝ることがあります。

このような場合は、ハムスターが環境に慣れていない、新しく買ってきたトイレがベッドと区別できない、といった理由が考えられます。

トイレに床材を運んで寝床を作る子もいますし、巣箱で排泄してトイレに行って寝るという子もいるようです。

◆自分のにおいが大好き

トイレは砂におしっこがしみ込んでいて、そのハムスターのにおいが強く残ります。自分のにおいが濃く付いているので縄張りだと認識でき、トイレで過ごすことを好む子もいます。

◆トイレの環境が大好き、気に入っている

トイレの環境が気に入っている、あるいは、巣箱よりも寝心地が良いためトイレで寝るというハムスターもいます。

ハムスターは本能的に狭い場所を好むので、体がすっぽりおさまるトイレは落ち着くスペースになるのかもしれません。トイレ砂のさらっとした感触が心地良くて、トイレで寝るのを好む子もいるようです。

◆安心できる

トイレがケージ内で一番安心できるため、トイレを寝床に選んでいることも考えられます。自分のにおいがするので安心するのでしょう。

言い方を変えれば「トイレ以外では安心して寝られない」ということになります。この場合は、ハムスターは飼育環境にストレスを感じている可能性が高いので、原因を探して対処をする必要がありそうです。

トイレが一番安心できる理由としては、

  • まだケージの環境に慣れていない
  • ケージ内の掃除し過ぎでハムスターのにおいが消えて落ち着かない
  • 周辺の音や光、飼い主さんの存在にストレスを感じている

などが考えられます。

◆暑い

ハムスターの砂場やトイレは砂がひんやりして気持ち良いため、ハムスターの格好の涼み場所になることがあります。

夏にハムスターがトイレで寝るようになった場合は、巣箱の中が暑くて寝苦しいことが考えられます。特にトイレの砂は水分で湿ってひんやり感があるので、トイレで寝そべりたくなるのかもしれませんね。


ハムスターがトイレで寝てしまうのを防ぐ方法

ハムスターが一時的に巣箱以外の場所で寝ることは珍しくありません。たまにトイレで寝ることがあっても、普段は元気でほかに変わった様子がなければ、神経質にならず見守って大丈夫でしょう。

ただ、おしっこした場所で寝るのは衛生面への影響も気になりますよね。ハムスターにトイレで寝る癖が付いてしまった場合は、対策をとってトイレで寝てしまうのを防ぎましょう。

◆巣箱の設置場所を変える

ハムスターが巣箱で寝ない場合は、まず巣箱の設置場所を見直してみましょう。

ハムスターが巣箱で寝ない原因として、落ち着かない位置に巣箱が設置されていることが考えられます。ハムスターは死角になる暗い場所を好むので、巣箱はケージの隅で出入口が人から見えにくい向きになるよう設置してみてください。

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◆ケージ内の温度に注意する

ハムスターがトイレの中や床材の上で野良寝することが増えた、体を伸ばしてだれていることが多い、という場合は暑がっている可能性が高いです。

飼育環境の適温は20~26℃程度です。ケージ内の温度を再確認し、室温が高いようならばエアコンを適宜使うなどして、暑さ対策をしてください。

トイレよりも涼しい居場所を作ってあげれば、ハムスターはトイレで寝ることもなくなるはずです。夏は、涼感が得られるグッズを設置してあげると喜んで涼んでくれますよ。


ハムスターが暮らす環境を見直してあげることが大切

ハムスターのケージ

巣箱を用意しているのにハムスターがほかの場所を寝床にする場合、トイレで寝る癖が付いてしまった場合は、飼育環境を一度見直してみることをおすすめします。

◆ケージの中

ケージの中は、ハムスターがリラックスして過ごせる環境になっているでしょうか。リラックスできず、トイレにこもっている可能性も考えられます。ハムスターがトイレで寝る場合は、ケージ内のレイアウトを確認してみましょう。

  • ハムスターの好む暗くて狭い場所があるか
  • 巣箱が隅の落ち着ける場所に置いてあるか、中が丸見えになっていないか
  • ケージ内のレイアウトを頻繁に変えていないか

ハムスターのケージは遊具やアクセサリーを置く楽しみもありますが、肝心の巣箱やトイレの使い心地が良くないのではハムスターも喜びません。人間の目線でなく、ハムスターの気持ちになって快適に過ごせるレイアウトを提供してあげましょう。

◆ケージの掃除

また頻繁にケージを丸洗いするのも、ハムスターのにおいを消し過ぎてしまうので良くありません。

病気を防ぐ意味でも、日頃からトイレ砂や排泄物で汚れた場所はきちんと掃除してあげる必要があります。ただ、ハムスターは勝手にケージを大掃除されることがストレスになるので、掃除のし過ぎにも注意をしてください。

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◆飼い主の視線、行動

人がハムスターを触り過ぎてストレスをかけていませんか。可愛いからと言って、頻繁にかまったりケージの中をのぞきこんだりすると、ハムスターはストレスを感じるようになります。

特に飼い始めでなついていないハムスターは緊張しているので、必要以上のふれあいは控えるようにしましょう。


まとめ

ハムスターは巣箱とトイレをきちんと使い分けますが、時にはトイレで寝ることがあります。「よりによって、おしっこした場所で寝るなんて」という気持ちにはなりますが、ハムスターにはよくあることなので、多少は大目に見てあげるようにしましょう。ただ、トイレで寝る癖が付くのは良くありません。何か問題があることが考えられるので、原因を見つけてトイレで寝ないよう対処をしてあげましょう。



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うさ北

うさ北

2019年までうさぎを3代飼育、現在はブルーサファイアハムスター(ジャンガリアン)を飼育中。栄養学、人や動物のコミュニケーションを中心にライティングや企画などのお仕事をしています。


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