1.リクガメのケージの種類
1-1.アクリル
1-2.ガラス
1-3.木製
2.リクガメのケージの決め方
2-1.大きくなった時のサイズを考えて選ぶ
2-2.リクガメにとって快適な環境を保ちやすいケージにしよう
2-3.木製ケージを自作する方法も!
4.リクガメのケージに必要なグッズ
4-1.リクガメを温め、日光浴させるためのライト
4-2.乾燥を防ぐ保湿用品
4-3.床材
4-4.エサ皿・水飲み皿
4-5.リクガメのエサは何がいい?
リクガメのケージの種類
◆アクリル
アクリルは透明度が高く、軽さと加工のしやすさがあり、メンテナンスが楽に行えることが特徴です。
また、万が一落としてしまっても、すぐに割れたりしないという点もメリットになります。
デメリットとしては傷が付きやすいことと、熱に弱く変形してしまうのでケージ内に設置するライトの位置調整が必要なことです。
傷については、アクリルのキズ消しクリーナーを使うと目立たなくすることが可能です。
◆ガラス
内部の支柱で支えられた安定感のある業界初の組立て式ガラスケース。
パネルユニットを組み替えて、通気メッシュの位置が変更できるので、置き場所や生体特性に合わせたセッティングが可能です。
WH6035は、スリムでワイド。
ゆとりのある内部空間が楽しめます。
耐久性があるので傷が付きづらく、汚れが落ちやすいので掃除もしやすいです。
熱にも強いので、ライトによる変形がない点もメリットです。
デメリットとしては、割れる危険性があることと、重さにより持ち運びが大変なことです。
◆木製
木製の特徴として、夏は通気性に優れ冬は保温性が高いというメリットがあります。
一般的に、鑑賞および開閉する側面はアクリルまたはガラスになります。
また、自作用のキットが販売されているなど加工がしやすいケージになります。
重いので、移動や掃除がしにくい点と、汚れが拭き取れないことがデメリットです。
リクガメのケージの決め方
◆大きくなった時のサイズを考えて選ぶ
ポピュラーな「ギリシャリクガメ」や「ホシガメ」の飼育には、最低でも 60 cmのケージが必要だとよくいわれますが、これはあくまでも子供時代のサイズです。
リクガメは運動量が多く活発な生き物なので、成体になったら 90 ㎝以上の大きさが必要となり、最低でも甲羅の 4~5 倍の横幅が必要となります。
ケージが狭いとリクガメの運動量が足りず、肥満やストレス、カロリー消費の減少によって食欲不振が引き起こされるので、出来れば大きくなることを見越して大きめのケージを用意しましょう。
また、ケージの高さはリクガメが乗り越えることができない位の高さがあれば良いので、低めのローゲージと呼ばれるもので十分です。
◆リクガメにとって快適な環境を保ちやすいケージにしよう
リクガメだけではなく爬虫類全般に言えることなのですが、お世話をする時にケージの上から手を入れるのは好ましくありません。
野性化において上から何かが来る場合の多くは外敵となるので、飼育下で繰り返しこれが行われると、ストレスを与えてしまいます。
飼い主側としても、上からのメンテナンスはライトが邪魔になるなど、お世話や掃除がしにくいので、ケージの側面がスライドまたは観音開きになっているタイプのケージがおすすめです。
◆木製ケージを自作する方法も!
こだわりのある方や費用を安く抑える目的の方は、木製ケージを自作しています。
例えば、お世話がしやすいように床の部分を引き出し式にして、床材の交換をスムーズにする方法や、側面を網にして夏場の通風を確保するなど、色々な工夫を凝らした自分好みのケージが作れます。
サイズやデザインも自由自在なので、とびきりお洒落なケージにしたい!という願望も叶えられます。
DIY 好きな方や市販品では満足できない方は、自作を選択肢に入れてもいいかもしれません。
ただし、リクガメのケージにはライトやヒーターなど、電気を使うアイテムが必須となります。そのためどうしても火災や事故の可能性は捨てきれません。
木製ケージを使う場合は特に火事にならないように注意が必要となります。
リクガメのケージにフタは必要?
前述した通り、リクガメは高さのある壁は超えられないので、フタはなくても大丈夫です。
フタがないことで、ケージに設置するライトのコード穴を考える必要がなく、通気性が良いというメリットがあります。
デメリットとしては、ケージ内の「ニオイ」がダイレクトに上部に舞ってしまうため、飼育環境によっては気になる場合があるかもしれません。
通風のため、夏場のみ網やメッシュ素材のフタを利用するなど、季節によって変えてもても良いでしょう。
市販のケージにはフタが付いていますので、飼育環境とお好みに合わせて調整しましょう。
リクガメのケージに必要なグッズ
◆リクガメを温め、日光浴させるためのライト
ご存知の方も多いと思いますが、カメは変温動物なので自分で温度調整が出来ません。
飼育下では、リクガメが自分で暑さを調節できるよう、ケージ内にあえて温度差をつける必要があります。
野生のリクガメは、気温が下がる夜間を過ごした後、朝起きると日光浴をして、体を温めてから活動を始めます。
日光浴は、紫外線により骨を形成するのにも欠かせない要素となるので、とても重要です。
ケージ内に設置するライトは 2 種類必要で、全体を温める目的の保温用ライトと、体を温めるホットスポット用ライトです。
温度は全体で 28〜32℃、ホットスポット下では 35〜37℃を保ちましょう。
昼と夜の温度差も必要なので、夜間は 26~28℃を目安に調整しましょう。
これに合わせ、温度計もケージ全体を測る用と、温度の高いホットスポットの下に置くものが必要となります。
温度管理を手動で行うのは大変なので、サーモスタッドという温度センサー付きのスイッチを、ライトと一緒に買いましょう。
自分で決めた設定温度に合わせて、ライトの ON・OFF が自動で行われるので、一定の温度が保たれます。
ですが、機械任せにせず自分でも温度計を定期的に確認し、適切な温度になっているか確認してあげましょう。
◆乾燥を防ぐ保湿用品
乾燥地帯に住んでいるイメージの強いリクガメですが、乾燥系リクガメと言われる「ケヅメリクガメ」の場合でも 40~50%の湿度が必要です。
多湿系の「インドホシガメ」にいたっては、60~80%の湿度が求められます。
日本の冬がいかに乾燥しているのかがわかりますね。
乾燥してしまうと、皮膚のはがれやひび割れなどの炎症を起こしてしまうので、温度だけでなく湿度もしっかりと管理しましょう。
加湿の方法に決まりはないので、一般的な室内に置く加湿器や、ケージ内に直接霧吹きをかけるだけで十分であれば、それでOKです。
ただ、地域や居住環境によってはこの方法だとすぐに蒸発してしまう場合があるので、そんな時は床材に直接水をかけて染み込ませましょう。
下から上に蒸発する水分で、持続的に湿度が維持出来ます。
◆床材
リクガメは、お腹が空いていたり、床に落ちたエサを食べようとして、床材を食べてしまうことがあります。
このため、第一前提として口に入れても害のない素材を選びましょう。
床材の種類は色々とあるのですが、一般的なものはウッドチップになります。
ウッドチップとは、木材を細かく砕いたものを指し、原料は「ヤシ」や「ヒノキ」などになります。
木の種類ごとに色や香りが異なり、効果も違ってきますので、リクガメの種類に合わせて選びましょう。
ヤシガラのチップは汎用性が高く、乾燥したままでも使用ができて保湿効果も高いため、乾燥・多湿系どちらのリクガメにも使用できる便利な素材です。
また、砂状の床材では、植物繊維で出来た「クルミ」や「ヤシガラ」を砕いたカルシウムサンドなどがあります。
床材はレイアウトの決め手になるので、下層に土や砂を敷いてグラデーションを作ることも出来ますし、リクガメに害のない観葉植物や流木を入れ、おしゃれなインテリアにすることも出来ます。
掃除のしやすさに重点を置き、質素な作りにしてもいいので、工夫しながらお好みの環境を作ってみて下さい。
◆エサ皿・水飲み皿
毎日のことなので、リクガメが飲食しやすいことと、洗いやすい素材を選ぶことがポイントです。
リクガメは食べるのに時間がかかるので、食べにくい状態だと、途中で食べることをやめてしまうことがあります。
リクガメが食べやすいよう、エサ皿・水皿どちらも高さがない低めのものを選びましょう。
またリクガメはよく動くので、容器が軽いとひっくり返してしまうことがあります。
このため、ある程度重さがある容器を選び、踏まれても大丈夫なようにしましょう。
水入れの形状は、角に置くコーナータイプのものや、水に入る用にスロープが付いているものなど、様々あります。
◆リクガメのエサは何がいい?
リクガメのエサは、低タンパク質で高カルシウムな、植物性の食べ物がいいとされています。
タンパク質が多いと、体や内臓が大きくなりすぎ、甲羅がへこんでしまうことがあり、圧迫された内臓によって尿路結石を引き起こす危険性があります。
「リクガメが好んで食べるもの=体に良いもの」ではないので、飼い主が体によいエサを選び、病気にならない健康的な状態を作ってあげましょう。
また、野草を与えることも可能です。おすすめの野草はタンポポやオオバコ、桑の葉となります。
野菜は、シュウ酸が少なくカルシウムの多い小松菜や、チンゲン菜がおすすめです。
しかし、野草は誰しもが採集できるものではないので、野菜とカメ専用フードを組み合わせてあげることが多いです。
また、リクガメが水入れから水を飲んでくれない場合は、カメ専用フードを水でふやかし、水分を摂らせましょう。
まとめ
リクガメの飼育に必要なケージや、飼育ポイントについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ペット需要が高まる昨今、ペット禁止な物件でも許可が下りやすいリクガメの人気は、これからも上がる可能性が高いです。
リクガメは懐く生き物ですので、お天気の良い日に一緒にお散歩することや、ご飯をねだる仕草を可愛がるなど、素敵時間が楽しめます。
是非、お好みのケージを自分好みにレイアウトして、リクガメとのお家時間を快適に過ごして下さい。
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