【初心者の方も安心】アマガエルの飼育方法と必要なグッズ、飼い方の注意点

2022.01.25

【初心者の方も安心】アマガエルの飼育方法と必要なグッズ、飼い方の注意点

日本ではおなじみのアマガエル。目にすることはあるけどいざ飼育するとなるとどのようにしたらいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。本記事はアマガエルを飼いたいけど飼育方法に不安がある方に向け、アマガエルの飼い方をまとめます。


アマガエルとはどんな生き物?

アマガエル

まず初めにアマガエルがどんな生き物なのかを見ていきましょう。

一般にアマガエルと呼ばれるのは正式名称を「二ホンアマガエル」といい、日本全国に生息するカエルの仲間です。
大きさは20~45 mmで、メスが大きく、オスは普通40 mm以下です。

色は背中が緑色で、鼻先から鼓膜の後ろまで黒っぽい帯状の模様が入っています。しかし、アマガエルは体の色を灰色や茶色に変化させることができます。体の色の変化は、周囲の色彩に合わせるためだけでなく興奮や休息の状態によっても変化しているようです。
また、成長により背中に雲形模様が表れてきます。

すみかは平野や低山の田んぼなどです。

鳴き声はグエッグエッグエッと連続して鳴きます。繁殖期以外にも気圧の変化に反応し、低気圧が近づくと興奮して鳴きます。これが俗にいう雨鳴きで、名前の由来にもなっています。

繁殖は本州では4月~8月に行われますが、地域によって前後します。産卵場所は、田んぼや湿地などの止水です。卵塊は小さく、これを数回に分けて産みます。卵数は250~800個産みます。オタマジャクシは最大で50 mmに成長し、夏から秋にかけて変態して上陸します。田んぼを主な繁殖地をするアマガエルは多種のオタマジャクシと一緒に泳いでいることも多くあります。
また、アマガエルのオタマジャクシは他種に比べて目が極端に左右に離れています。オタマジャクシの食生は雑食性で、水草や藻類、魚やザリガニの死体なども食べます。変態は後ろ足が先に出て、次いで前足が生えます。最後に尾が体に吸収され、孵化後およそ1ヶ月で上陸します。上陸すると、肺呼吸を行いますが、ほとんどは皮膚呼吸のため、湿度が必要になります。成体のアマガエルは生きた昆虫を食べて生活しています。


アマガエルの飼育に必要なもの

アマガエルの水槽

一口にカエルといっても種によって陸上生、樹上性、水生と住む場所も異なるため、それらに合わせた飼育環境を整える必要があります。今回紹介するアマガエルは樹上生のため、高さのある飼育容器でアマガエルに適した飼育環境を整えてあげましょう。それではアマガエルの飼育のためにどのような環境を準備する必要があるか見ていきましょう。

◆ケース、水槽

まずは水槽です。先程も述べたように、樹上性であるアマガエルは飼育環境内に登り木を用意する必要があります。そのため、水槽は高さのあるものを用意すると良いでしょう。爬虫類用や両生類用に市販されているものもあり、高さとしては二ホンアマガエルであれば30㎝あると良いでしょう。
また、アマガエルは壁や登り木を登って簡単に水槽の壁を超えることができてしまいます。そのため、脱走防止のためにも蓋は必須となりますので注意しましょう。

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◆水入れ

次は水場です。アマガエルは肺呼吸とあわせて皮膚呼吸が重要であり、皮膚呼吸のためには皮膚が湿っている必要があります。アマガエルには飲み水として与える水は必要ありませんが、その代わりに全身が浸かれる水場とこまめな霧吹きが必要となります。そのため、アマガエル用の水場はアマガエルの全身が入れる程度のサイズは確保しましょう。飲み水は、水浴びや霧吹きの時に摂取する量で足ります。また、水が汚れているまま放置するとアマガエルの生育に悪影響であるため、水の交換はこまめに行いましょう。

◆床材

次は中に敷き詰める床材です。先程から何度も繰り返しておりますが、アマガエルの飼育環境においては湿度管理が重要となります。そのため、湿度維持に適したハスクチップやソイルなどが爬虫類や両生類用に販売されておりますので、そちらがおすすめとなります。特に両生類、爬虫類専用のソイルはアマガエルの糞や餌をバクテリアが分解してくれる点や、保湿性に優れている点でおすすめとなります。扶養土などもありますがまき散らされてしまったり、壁などにつけられてテラリウムの景観が損なわれる可能性があるため注意しましょう。また、飼育環境の臭いが気になるなどしたら、床材等交換の必要がありますので、水槽のお掃除をして、新しい床材に交換してあげましょう。

◆登り木

次は樹上主であるアマガエルの飼育環境には必須となる登り木です。こちらには本物の観葉植物や枝などを用意すると良いです。ショップでも登り木用の枝や流木等が販売されています。
なるべく複雑に組み合わせることで自然界を再現してあげるとアマガエルも喜んでくれると思います。登り木用に人工のつるやジャングルロープなどもありますので、そちらを組み合わせることでよりアマガエルに楽しんでもらえる飼育環境を整えることができると思います。
色々な植物を組み合わせて飼い主さん好みにレイアウトできるのもアマガエル飼育の楽しいポイントです。

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◆温度・湿度計

最後は温度・湿度計です。アマガエルの飼育に湿度管理は必須であるという話は先ほどから繰り返しておりますが、加えて温度管理が必要になる場合もあります。
アマガエルの飼育において、温度管理の目安はは20〜25℃にするとよいでしょう。日本の室温では基本的に常温で飼育することができます。暑すぎるとアマガエルがバテて体調不良を起こしてしまうので、過ごしやすい一定の気温に保つことが重要です。

アマガエルは真夏の日中はひんやりとした土の中にもぐって休み、冬は本来冬眠をします。冬眠前の栄養摂取等を飼育環境下でうまく行うのはむずかしいため、冬眠しないように冬場でも20~25℃程度で保温できると飼育が楽になります。ここでエアコンなどを温度調整に使用すると乾燥しやすくなるため、よりこまめな加湿をしましょう。このような温度・湿度管理をわかりやすくするためにも爬虫類、両生類用やテラリウム用の温度湿度計が販売されておりますので、そちらで飼育環境の管理をするのがおすすめです。


アマガエルの飼育方法と注意点

次は実際にアマガエルを飼育していく上での飼育方法とその際の注意点について見ていきます。

◆餌の与え方

最初は餌の与え方です。アマガエルは大食いなので、飼育するうえでは餌となる昆虫や節足類の管理や維持が重要なポイントになります。成体の餌は一般的にはペットショップやオンラインで販売されているコオロギやミルワームが餌になります。

オタマジャクシから変態し上陸したての段階から餌も昆虫食となります。成長に合わせて、ペットショップ等で購入するコオロギのサイズをコントロールすると良いでしょう。また、昆虫の翅や脚は硬く、未消化となりやすいため、翅がないものや柔らかい亜成体の昆虫を与えることで、消化不良や腸閉塞のリスクを軽減できます。また、餌の昆虫も成長してしまうので購入量と使用量のバランスには注意しましょう。

また、オタマジャクシと成体のアマガエルとでは餌に違いがありますので、オタマジャクシから飼育する場合や繁殖する場合には注意しましょう。
オタマジャクシは雑食性であるため、魚のえさや冷凍赤虫、ゆでたほうれん草、パンなど与えたものは何でも食べます。餌の栄養によってオタマジャクシ同士の共食いや変態までの速度や体の大きさに影響があります。植物性の餌をベースに動物性の餌を時々与えるようにしましょう。また、餌の与えすぎで水が汚れた場合には水の交換もしっかりと行いましょう。

◆湿度管理をする

先程からもういい加減聞き飽きたと思われますが、アマガエルの飼育で欠かせない湿度管理の話です。
アマガエルは多少の乾燥に耐えることはできますが、長期間の乾燥が続くと、アマガエルは皮膚から酸素を取り込むことができなくなってしまいます。そのため、水場の水の維持と、必要にお維持手霧吹きによる加湿が必要となります。とはいえ加湿しすぎもよくないことですので、水槽の中で比較的乾燥しているエリアと湿度の高いエリアを作り、アマガエルが自由に行き来できるようにするのがおすすめです。

また、エアコンによる温度調節は乾燥しやすいので注意しましょう。湿度維持のために水苔などを飼育環境に用意する場合もあるようです。見た目も良くなりますが、しかし食べかす等で雑菌が繁殖する場合もありますので、定期的に水苔自体の交換を行いましょう。

アマガエルが水容器に浸かっていたり、湿度の高そうな床材の上や葉っぱの裏にいる場合には乾燥気味のサインですので霧吹きで湿度を上げてあげるとよいでしょう。

◆アマガエルに触れた後は手を洗う

最後になりますが、アマガエルに触れたらその後は必ず手を洗うようにしましょう。アマガエルの皮膚からは毒性のある体液が分泌されている場合があります。アマガエルに触れた手でそのまま目をこすったりするとそのまま炎症を起こしてしまい最悪の場合には失明してしまうケースもあります。そのため、アマガエルに触れた後は水道で必ず手を洗うようにしましょう。


まとめ

最後に本記事をまとめます。
・アマガエルは樹上主なので、登り木を用意しましょう。
・湿度管理がアマガエルの飼育には必須。こまめな霧吹きや水場の水の管理を行いましょう。
・成体のアマガエルには生きたコオロギなどの昆虫を与えましょう。
・アマガエルに触れた後は必ず手を洗いましょう。
以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございます。この記事をアマガエル飼育の参考にしていただけると幸いです。これから皆様とアマガエルとの素敵な生活を願っています。



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