うさぎの肥満の目安
うさぎの肥満の目安は種類や個体の大きさにより前後します。
お家の子が適正体重かどうか、参考にしてください。
◆適性体重
一般的なうさぎの適性体重は品種や遺伝的な大きさによりばらつきがあり、うさぎの肥満は判断しにくいものです。
ミニウサギやネザーランドドワーフなどの小さめの品種で1kg〜2kg前後、ロップイヤーなどは3kg前後までが適正体重と言われています。
特にうさぎは元々丸いフォルムであり、それが可愛い魅力の一つですが、そのフォルムから肥満かどうか判断するのが難しいと言われています。
うさぎの体重の測り方は、3kg前後まで測れるスケールを用意します。
スケールとうさぎがはいるボックスがあれば、体重測定は可能です。
スケールの上にボックスをセットして、少し牧草やペレットなどを入れてあげましょう。
0gにセットしたら、うさぎを静かにボックスにいれて、ペレットなどを食べている間に体重測定をします。
ネザーランドドワーフなど小型のうさぎは、このようにスケールを使い計ることができます。
大型のウサギの場合には、人間用の体重計に飼い主さんが抱っこして一緒に乗り、その体重から飼い主さんだけもう一度体重計に乗り、数値を引いてうさぎの体重を算出する方法がおすすめです。
日々うさぎに健康的に生活してもらうために、週1回〜2週間1回ぐらいを目安に体重測定を行うことがおすすめです。
◆肥満の見た目・見分け方
うさぎには人間で言うBIMのように肥満の指標となるBCSというものがあります。
ボディコンディションスコアの略であり、犬猫にも該当する判断基準です。
実際に体を触ったり、見たりすることで判断できるものであり、健康チェックの目安にもなります。
うさぎのBCSを見るためには、横から見た体型と上から見た体型が基準になります。
さらには、触ったときの骨の感触も判断基準には重要です。
注意点としては、長毛種のうさぎは毛量が多く正確なBCSを知ることが難しい可能性があります。
1番信頼できるのは、背骨周りは脂肪が落ちやすい部位なので、背骨周りの肉付きによって判断するのが、おすすめです。
うさぎのBCSは5段階に分かれており、それぞれ以下のようになります。
BCS1 痩せすぎ | 上から見ると胴が細長く背骨がはっきりと確認できる。頭が大きく見える。 |
BCS2 痩せている | 上から見ると胴が細長く、骨が触れる。 |
BCS3 普通 | 背中ね横から曲線が綺麗に見える。ある程度骨が触れる。 |
BCS4 太っている | 上から見ると洋なし体型であり、お尻が目立つ。首が分からず、骨が触れない。 |
BCS5 太り過ぎ | 上から見ると胴がタル状になっている。首がなく、骨が触れない。 |
一つの指標として、BCSを意識して生活することは、肥満予防にも効果的です。
肥満の原因
今うさぎの中でも身近な問題である肥満は、さまざまな病気のリスクがあり、寿命を縮める原因にもなります。
肥満になることで、肉体的にも精神的にも負担が大きくなってしまう可能性がありますが、肥満の主な原因について紹介していきます。
◆食事
肥満の原因として、1番多いのは食事の与えすぎです。
うさぎの肥満になる食生活として、1番挙がるのはおやつの与えすぎです。
ウサギの主食は、チモシーなどの牧草とペレットであり、これらと新鮮な水があればほとんどの栄養素はまかなえます。
おやつの役割としては、飼い主さんとのコミュニケーションツールとして絆を深めたり、療養中の栄養補給やストレス発散などに効果的です。
また、ペレットと牧草だけでは補えないビタミンやミネラルの補給の役割もおやつにはあります。
野菜や果物を与えることでビタミン類やミネラルを摂取することができるので、うさぎの健康的な生活に役立ちます。
特に果物は果糖が多く、嗜好性が高いですが与えすぎると肥満の原因にもなるため注意が必要なカテゴリーです。
意外とうさぎの肥満の原因として名高いのが、ペレットの与えすぎです。
ペレットとは牧草を粉状にして、そのほかの栄養素をプラスして固めた、総合栄養食です。
ペレットの適量としては、維持期は体重の1.5〜2%が目安になります。
幼少期はペレットの量が異なり、3〜5%与えるものですが、このようにペレットの量を成長しても割合が同じままだと与え過ぎになり、肥満の原因となります。
年齢に合わせた適量を与えるようにして、牧草とのバランスを見ながら量を調節しましょう。
◆運動不足
うさぎのほとんどは完全室内飼いかと思いますが、賃貸などの限られたスペースで飼育していると、運動不足により肥満になる可能性があります。
できれば、毎日部屋んぽさせてあげ適度に運動してあげることが大切です。
部屋んぽなどの適度な運動はストレス解消や新陳代謝を活発にして、細胞を活性化させるのにも効果的です。
お留守番の時間が長いと、ストレスが溜まり肥満以外の病気のリスクも高くなります。
身体を動かすことを意識して、生活するのがポイントです。
肥満になるとどうなるの?
肥満は万病の元と言いますが、具体的にはどのような状態になってしまうのでしょうか?
第一に、足腰に負担がかかり関節炎や足底の皮膚炎になるリスクが高くなります。
うさぎは足底に肉球がないため、タコや潰瘍が出来やすい側面があります。
そのことから歩行困難や関節の変形など症状が見られる可能性があります。
さらには、身体が丸くなることで中々毛繕いができなくなり、毛並みが悪くなり皮膚炎の原因になります。
肥満は脂肪肝や動脈硬化のリスクが高くなるほか、血流が悪くなり胃腸の機能低下などが見られます。
肥満になると、麻酔の効きも悪くなり、手術による死亡のリスクも高くなるため全体的に寿命を縮めることになります。
肥満解消方法
うさぎの肥満は飼い主さんの独自の判断で食事量を減らしたり、内容を変更して肥満解消を行うことは危険です。
うさぎの適正体重には、個体差があり飼い主さんが体重測定で肥満では?と感じても適正体重の場合もあります。
さらには、体重増加の裏に病気が隠れている可能性があります。
うさぎの肥満解消のためには必ず、かかりつけの獣医さんから指導を受けて肥満解消のためのプログラムを作成してもらうのが大切です。
さらには、うさぎの食事量を急に減らしてしまうと身体への負担が大きくなります。
そのため、肥満解消は長い目でプログラムを組み立てて根気強く取り組むようにしましょう。
痩せ過ぎもよくない?
肥満は万病の元というように紹介してきましたが、痩せすぎにも注意が必要です。
痩せすぎも栄養不足が継続することにより、免疫力が低下して様々な病気のリスクが高くなります。
痩せすぎも中々気付きにくい面があるため、動物病院などで定期的に体型チェックしてもらうと安心です。
痩せすぎてきたなと感じた場合は、代謝の病気や腫瘍などの可能性があります。
異変を感じたら、動物病院を受診するようにしましょう。
うさぎの肥満にならないためには
肥満にならないためには、日頃からの食生活や適度な運動、おうちのうさぎの適正体重や理想的な体型をお迎えした時に把握しておくことが大切です。
飼い方を定期的に見直すようにして、飼育環境を整えてうさぎの健康チェックをこまめに行うようにしましょう。
また、日々のコミュニケーションをしっかりと取るようにして、健康チェックするようにしましょう。
うさぎは飼い主さんとコミュニケーションを取ることが好きな子が多く、飼い主さんと一緒におもちゃで遊んだり、部屋の中を散歩する部屋んぽで適度な運動をすることが肥満予防につながります。
部屋んぽする様子などから肥満だけでなく、他にも異常がないか病気の早期発見などを確認することができます。
日々観察することで、肥満予防に努めましょう。
まとめ
うさぎの肥満の見分け方や適正体重、予防法について紹介しました。
うさぎの肥満や痩せすぎは、フォルム的に見分けるのが難しいと言われています。
うさぎの肥満は、BCSを参考に動物病院などで定期的に体型チェックをプロにしてもらうようにすると安心ですね。
肥満を解消するには長い目で食生活を健康的なものに変える必要がありますので、肥満にならないように予防することが大切になります。
本記事がうさぎの肥満についての参考になれば、幸いです。
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