1.うさぎの体温は何度くらい?
1-1.平熱は大体38~40度
1-2.人間よりも高め
1-3.他の動物の平熱は?
うさぎの体温は何度くらい?
うさぎは犬や猫に続いて人気のペットです。うさぎをペットとして迎え入れる方は増えています。
うさぎを飼育するうえで欠かせないのは体調管理ですが、なにからはじめたらよいのかわかりませんよね。
うさぎの体調管理の基本はうさぎの平熱を知ることです。
ではいったい、うさぎの体温は何度が平熱なのか具体的にみていきましょう。
◆平熱は大体38~40度
健康なうさぎの体温は38~40度です。
うさぎにはネザーランド・ドワーフ、ホーランド・ロップなどたくさん種類がいますが、どのうさぎも体温はだいたい同じと覚えておいてください。
うさぎはストレスに非常に弱い生き物ですので、測定時に興奮してしまい体温が高くなることもあります。
◆人間よりも高め
人間の平熱は36度台ですから、人間と比べるとうさぎの体温は高いですね。
うさぎの体温は、我々人間でいうと発熱しているときのような温度ですがうさぎにとっては必要な体温ですので高すぎると心配する必要はありません。
うさぎがもしも人間のように36度台になっていたら低すぎます。一時しのぎですが、ペット用ヒーターなどで暖めてあげながら様子をみて、体温が戻らないときにはすぐに病院へ行くことをおすすめします。
◆他の動物の平熱は?
では、他の動物の体温とも比較してみましょう。
今回はペットとして人気のハムスター、インコ、猫、犬の平熱と比較してみます。
まず、うさぎと同じ小動物のハムスターですが、健康なハムスターの体温は36~37度です。うさぎより2~3度低いですね。
次は、インコです。インコは体の大きさに対し運動量や筋肉量が多いため体温は40~41度と体温が高くなります。うさぎよりも1~2度高い平熱です。
ペットのなかでも多くの人が飼っている猫の平熱は38度台、犬も38~39度台が平熱です。猫や犬はうさぎよりも約2度ほど体温が低くなります。
こうしてうさぎと他の動物の体温を比較してみると、うさぎはペットのなかでも体温が高い動物であることがわかりますね。
うさぎの体温はどうやって計るの?
うさぎの平熱はお分かりいただけたと思いますが、うさぎの体温はどこで計るのかが正解かわかりませんよね。
うさぎの体温はおでこや脇の下では計れません。体温を計る場所はおしりです。
すでにうさぎを飼われている人は動物病院でうさぎがおしりで体温を計られているのを見たことがあるでしょう。
◆直腸で計る
うさぎの体温はうさぎのおしりで計るとお伝えしましたが、おしりの表面ではありませんよ。うさぎの肛門に体温計をさして、直腸の温度を計ります。
猫や犬も動物病院へ行くとまずおしりに体温計を入れて体温を計ります。
とはいっても、動物病院のように飼い主が自宅で体温計をうさぎのおしりにさして体温を計ることは難しいでしょう。慣れていればできますが怖いですよね。
体温計の入れ方次第では肛門を傷つけるリスクもありますので、なるべく肛門からの計測は獣医さんにお願いしましょう。
家でうさぎの体温を確認するにはどうする?
では、体温計を使わずに自宅でどのようにうさぎの体温を確認できるのか、詳しくご紹介します。
◆元気なときの体温を覚えておく
まず、うさぎの健康な状態の体温を覚えておくことです。一度獣医さんに計ってもらい、その時のうさぎの体温を飼い主は覚えておきましょう。
うさぎの平熱の状態を知っておくことで、体調に異変があってもうさぎに触れたときにすばやく気付くことができます。
◆耳を触る
うさぎの体ならどこでも体温がわかるわけではありません。うさぎの体温が一番わかるのはうさぎの耳です。
うさぎの耳は、音を聞く役目に加え、体温調節をするために欠かせない体の一部です。うさぎの耳をよく見ると毛細血管がたくさん通っているのがわかると思います。耳に血管を集めて、溜まった熱を放出することで体温を調節しています。
そのため、体温変化が耳に表れやすい特徴があります。熱があるときは耳がいつもより赤く熱くなりますし、反対に体が冷えているときは耳もいつもより冷たくなります。
このような変化に気付くためにも、日ごろからうさぎの耳に触れておくことが大事です。
耳に触れるメリットは体温の確認だけではありませんよ。耳の炎症やダニのチェックにもなりますので定期的にうさぎの耳に触れてみましょう。
◆体を触る
耳は体温調節をしているため容易に温度が変動します。
そのため、耳の温度のみで体温の異常を判断するのは難しいですので、うさぎの体全体の温度も知っておくとより正確な判断につながります。
うさぎがグルーミングした後や飼い主が抱っこした後は体温は上がりやすくなっているので、しばらく経ってから体の温度を確かめましょう。
体温に違和感を感じたら、慌てず落ち着いて体温以外の様子を観察することも大事です。体温変化の他に食欲不振、嘔吐、下痢などがあればうさぎになんらかの異常が出ているサインですのでできるだけはやめに獣医さんに相談しましょう。
体や耳が冷たい気がするときは危険なサインかも
うさぎの体温は38~40度ほどあるのが健康な状態ですが、うさぎの耳や体を触って冷たいときには、注意が必要です。
とくにうさぎの体温が37度台のときは、低体温といって命に関わることもある状態ですので放置せずに様子を注意深く観察しましょう。
うさぎが低体温になっているときに考えられる疾患に毛球症があります。毛球症はすでにうさぎを飼育されている方は経験済みかもしれませんが、うさぎが毛玉を排出できなくなっている状態です。
うさぎの胃は一方通行ですので毛を飲み込んだ後、猫のように吐くことができません。毛玉を便とともに排出するのですが、うさぎの胃腸が低体温などにより動きが鈍くなると、毛玉を適切に排出できなくなるといわれています。
うさぎの体温が35度くらいと体温がとても低い場合は、急性毛球症の可能性があるのですぐに病院へ連れていきましょう。
毛球症はどのうさぎにも起こることがある症状ですが、うさぎのなかでもネザーランド・ドワーフに起こりやすいといわれていますので、当該のうさぎを飼育している飼い主さんは頭の片隅に入れておいてください。
うさぎの体温がいつもより高いときは
うさぎの体温がいつもより高いときにも注意しましょう。
うさぎの体温が高くなる原因は、ストレスや興奮、抱っこ、毛繕いなど一時的なものが多いですが、熱中症のケースもあり楽観視できません。
うさぎの体温が40度以上あったり、耳や体がいつもより熱いときにはうさぎの体からのなんらかのsosの可能性があります。
◆熱中症
うさぎの耳や体がいつもより熱く、動かない、ずっと体を伸ばしているようなときは熱中症の可能性が高いです。
熱中症は夏になるイメージですが、冬でも起こります。冬は寒暖差も大きく、室内の温度と湿度が適切でない場合にうさぎの体に熱がこもり、熱中症になりやすいのです。
冬の室内温度は18~24度、湿度は40~60%が理想です。昼夜の寒暖差が大きくならないようにエアコンやペット用ヒーター等を活用しましょう。
また、夏でも冬でも、飼い主が暑いなと感じる室内はうさぎにとってすでにとても暑い状況ですのでうさぎに熱がこもらないよう涼しい場所に移動してあげるなどしてあげてください。
子うさぎ、高齢うさぎ、妊娠中のうさぎ、そして病気のうさぎはより熱中症になりやすく、こまめな様子の確認が必要です。毛や耳が長いうさぎも熱がこもりやすいので熱中症リスクが高いことを覚えておきましょう。
熱中症にならないよう日ごろから予防してあげることが大事です。うさぎの大きさに関わらず、うさぎが体を思いっきり伸ばせる広さのあるケージを用意しましょう。
また、うさぎがいる場所には温湿度計を置き常に温度管理が可能な状況にしておくと良いです。スキンシップもうさぎのために必要なのですが、長時間抱っこをしないことも熱中症予防に効果的です。
日ごろからどんなに気をつけていても、うさぎが熱中症になってしまうことはあります。もしも熱中症になってしまったら、冷たいタオルでうさぎの体を包んだり、涼しい場所に移動させてあげ、病院へ行くまでの間にできるだけ体温を下げる対処をしましょう。
まとめ
うさぎの体温についてご紹介しました。うさぎは、動物のなかでも体温の高い動物ということがお分かりいただけたでしょう。自宅での直腸検温は難しいため、日ごろからうさぎの耳や体を触り、体温の変化を確認しましょう。元気なときの体温を知っておくことで、病気による発熱や低体温を見逃さずに対応することができます。
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