【アクア事業部監修】金魚を1匹飼いしても問題ない?複数匹で飼うのがいい?おすすめの金魚の飼い方について

2023.03.15

【アクア事業部監修】金魚を1匹飼いしても問題ない?複数匹で飼うのがいい?おすすめの金魚の飼い方について

金魚を飼おうと思った時、1匹だけで飼っても良いのでしょうか?1匹で飼うのは寂しがるので良くない、といった説が聞かれることがあります。1匹だけで飼うのは金魚にとって良くないのかどうか、また良い点はあるのかなど、1匹飼いのメリットとデメリットについてご紹介します。

【目次】
1.金魚は1匹で飼ってもいいの?複数匹で飼育した方がいいの?
 1-1.金魚のもととなる「フナ」は群れで生きている魚
 1-2.しかし1匹で飼っても寂しさを感じることはないと思われる

2.金魚を1匹で飼うメリット
 2-1.小さめの水槽でも飼える
 2-2.水の量が少なくて済む
 2-3.水が汚れにくい、水質管理がしやすい

3.金魚をはじめて飼育する人にはまずは1匹飼いがオススメ
 3-1.自分が準備できる環境に合わせた飼育数にすべき

4.慣れてきたら複数飼育するのも楽しい
 4-1.見栄えがいい、鑑賞性が高まる
 4-2.金魚たちの運動量が増える
 4-3.調子が悪い子が見分けやすい
 4-4.病気が蔓延してしまうリスクはある

5.まとめ


金魚は1匹で飼ってもいいの?複数匹で飼育した方がいいの?

金魚

◆金魚のもととなる「フナ」は群れで生きている魚

フナは金魚のご先祖様にあたる魚ですが、池や湖で見られるフナの多くは、群れを作って生活しています。

群れを作っていたほうが、全員が気を配るので外敵から身を守りやすいですし、餌も単独で探すより見つけやすいので、そのような習性があるのでしょう。

そのため、フナの仲間と言える金魚も、同じように群れを作っていても不思議はありません。

実際に観賞魚のお店やペットショップなどでは、集団行動をしている金魚たちを見ることができますね。

お祭りの金魚すくいを見ていても、金魚たちは群れになって移動したり逃げたりしますので、群れで行動することは本能のひとつとも言えるでしょう。

◆しかし1匹で飼っても寂しさを感じることはないと思われる

それでは金魚が1匹飼いされていて、寂しさを感じるかというと、そのようなことはないと考えられます。

とはいえ、金魚に聞いてみて返事があったわけではありませんので、もしかしたら「さみしい」と感じているかも知れませんね。

もちろん金魚たちが同じ水槽内にいれば、一緒になって泳いだり、餌を取り合ったり、追いかけっこをしたりしますから、複数いればお互いに行動に影響を与えることは確かです。

だからといって、1匹でいることが寂しくて、それが原因で金魚が死んでしまったり病気になったりする、ということはほぼないでしょう。

実際にストレスによって金魚が病気になることはあるのですが、寂しいからではなく、複数の金魚がいることや騒音や振動がある、水が汚れているなど、環境が良くないことが主な原因です。

静かで安全な場所で、金魚同士餌を取り合う必要がなく、水草や隠れる場所があり、水質管理もされていれば、金魚にとっては住みやすい環境となります。

ただし金魚は観賞魚でもあるため、1匹で飼っていると、見ている飼い主さんが寂しく感じるということはあるでしょう。

金魚が好きで飼っていて、感情移入してしまうと「1匹でいるのはさみしいだろうな…」と思うのも、仕方ないことかも知れませんね。


金魚を1匹で飼うメリット

金魚

◆小さめの水槽でも飼える

金魚を1匹で飼うと、それほど大きい水槽がいらず、小さめの水槽や金魚鉢で飼育することができます。

1匹ぶんの金魚が泳げる広さの水槽と、十分な餌と綺麗な水といった適切な環境が提供できれば、広い場所がなくても金魚を飼うことが可能です。

玄関先の靴箱の上や室内の棚の上などに水槽を置けますから、部屋数の少ないアパートやマンションなどでも金魚を飼うことができますね。

◆水の量が少なくて済む

魚を飼う時の水の量として、魚の体長1cmあたり1Lという目安があります。

この目安から、金魚の場合には、金魚の体長1cmあたり2、3Lが必要と考えられています。

これは、「金魚は他の魚よりも水を汚しやすい」こと、「飼っているうちに成長して大きくなっていくこと」が考慮されたものです。

そのため、体長5cmの金魚を1匹飼育するのに、10~15L程度の水量が必要という計算になります。

飼育する金魚の数が増えるとその分水の量も増えますから、1匹飼いであれば、水の量が少なく済むことになります。

◆水が汚れにくい、水質管理がしやすい

鑑賞魚を飼育していると水が汚れるので、定期的に交換したり掃除したりと、水質管理が欠かせません。

水質悪化は、金魚の排泄物や餌の食べ残し、水中内にいる微生物の死骸、中に入れている水草の枯れたもの、などが原因となります。

水槽内では川や池などのように自然の浄化作用がないので、飼い主さんが掃除や水換えをしなければ、水の汚れがどんどん蓄積されていってしまいます。

水換えの頻度は、目安としては基本2週間に1回で、水槽の水全体の3分の1程度を替えてあげます。

これは、一度に全部の水を交換してしまうと、水中内のバクテリアが減りますし、金魚が環境の変化に驚いて体調を崩す可能性があるからです。

また、金魚の数が多く、水が汚れやすい場合には、水換えの回数を増やす必要もあります。

1匹飼いをしていると、複数で飼育しているよりも水は汚れにくく、必要な水の量も多くはありませんので、結果として水質管理もしやすくなります。


金魚をはじめて飼育する人にはまずは1匹飼いがオススメ

◆自分が準備できる環境に合わせた飼育数にすべき

金魚を飼い始めの時には、金魚の様子を観察して、餌やりや水換えなど、水槽の環境を整えたりするためにも、まず1匹飼育から飼育して慣れていくのをおすすめします。

特に、飼い始めは餌を与えすぎて水が汚れがちになります。水換えの手際もまだ慣れていないので、時間がかかったり、うまくできなかったりする可能性もあります。

さらに、金魚は品種によって特徴や体の大きさや性質が異なるので、複数の金魚を飼うと、それだけ気配りと手間が必要となります。

最初は1匹飼いのほうが細かい調整ができますから、金魚の飼育に慣れていくことができるでしょう。金魚は餌をあげていると人に慣れますので、1匹飼いのほうがより慣れやすくて愛着がわきます。

もちろん、「大きな水槽を置けないから」といったことも、1匹飼いをする理由となります。


慣れてきたら複数飼育するのも楽しい

金魚

◆見栄えがいい、鑑賞性が高まる

金魚の世話に慣れてきたら、複数飼いに移行するのも、金魚を飼う楽しみの一つです。

金魚が群れを作って泳ぐ様子は、金魚が好きという人だけでなく、鑑賞魚として多くの人が見ても、綺麗だと感じられます。

色とりどりの異なる金魚たちが泳いでいるのは見栄えが良いですし、同系色の金魚が群れで泳いでいるのも見応えがあって楽しいでしょう。

金魚についての知識と経験が増え、環境を整えられるようになったら、金魚の複数飼育にも挑戦してみてください。

熱帯魚店や、観賞魚専門コーナーのあるペットショップを見つけておいて、相談や質問を聞いてもらえるようにしておくと良いですね。

◆金魚たちの運動量が増える

1匹飼いのほうが、金魚がのびのびと水槽内を泳げる、というメリットもありますが、複数飼育でも運動量を増やせます。

複数の金魚がいることで、ひとつの群れとなって泳ぐのはもちろん、餌の時に取り合いをしたり、縄張り争いがあったりして、運動量が増えることにつながります。

もちろん、金魚が増えた分だけ、水槽を広くしてあげる必要があります。

◆調子が悪い子が見分けやすい

金魚が複数いることで、調子が悪くなっている金魚を見分けやすくなるという場合もあります。

体調が悪い金魚は、群れを離れて1匹だけ物陰に隠れてじっとしていたり、1匹だけ泳ぎ方が違ったりするためです。

他に比較できる金魚がいることで、飼い主さんが、調子の悪い子に気付きやすくなります。

◆病気が蔓延してしまうリスクはある

金魚が複数いると、1匹が病気にかかった時、それが他の金魚にもうつってしまうリスクがあります。

例えば、白点虫(イクチオイフリウス)の寄生虫病は、体力が落ちている金魚に奇生し、4〜5日した後に金魚から離れて増殖して他の金魚に寄生していきます。

水カビ病や尾腐れ病などは、水質の悪化が主な原因で細菌が繁殖し、金魚に感染していきますので、飼育数が多くて水が汚れやすいと発生する可能性が高まります。

細菌や寄生虫などにかかった金魚がいると、他の金魚にもうつっていくため、早く気付いて隔離し、治療しなければなりません。

気付くのが遅れると、水槽内全ての金魚が病気にかかったり、生命が危なくなったりする可能性もあるので、常に気を配って観察してあげるようにしましょう。


まとめ

金魚は、環境を整えてあげれば、1匹でも飼うことができます。

1匹で金魚を飼うと、大きな場所を取らないこと、水質管理が簡単なことから、お世話がしやすいというメリットがあります。

一方では、複数飼育の方が観賞魚として見栄えがよく、金魚の習性に合っていると考えられますし、金魚たちの運動量が増えるというメリットもあります。

自分が整えられる環境で、1匹飼いか複数飼いかをよく見極めて金魚を飼うと良いでしょう。

初めて金魚を飼う人は、1匹から飼い始めて、環境が整ったら複数飼いをすることをオススメします。

※こちらの記事は、ひごペットフレンドリー アクア事業部監修のもと掲載しております※
●記事監修
higopet  ひごペットフレンドリー アクア事業部

1974年に開業し西日本に42店舗を展開する総合ペットショップチェーンです。専門性にこだわった品揃え、サービスはもちろん、多くのお客様に「ペットとの素敵な生活」を営まれ、充実した日々を過ごしていただけるようにスタッフ一同がペットのアフターケアまでをお手伝いさせていただいています。
http://www.higopet.com/

<<ひごペットフレンドリー アクア事業部が監修した記事一覧はコチラ>>



– おすすめ記事 –

・【アクア事業部監修】ザリガニの特徴と飼育方法!2023年から飼えなくなるのは本当?
・【アクア事業部監修】オカヤドカリは飼える天然記念物!飼育に必要な物は
・【アクア事業部監修】初心者にお勧めの飼いやすい亀をご紹介!水棲・陸棲どちらを選ぶ?/a>
・【アクア事業部監修】ボトルアクアリウムの楽しみ方は?作り方と注意点は


focebookシャア
ツイート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
nekoninja

nekoninja

ネコ、犬、インコ、金魚などと暮らした経験を生かし、飼い主さんに役立つよ うな記事を作成しています。 ペット情報を日々チェックしながら、ペットについて勉強中です。かわいいペ ットをメインとしたイラスト作成もしています。

関連するキーワード


記事に関するお問い合わせはこちら