1.うさぎのしっぽの役割
1-1.コミュニケーションを取る役割
1-2.危険を伝える役割
3.しっぽで分かるうさぎの感情
3-1.しっぽを振っている時
3-2.しっぽを上げている時
3-3.しっぽを下げている時
うさぎのしっぽの役割
うさぎのしっぽは丸くふわふわしていると、イメージする人は多いでしょう。でも実際は、うさぎのしっぽは丸くないです。
うさぎのしっぽは、スプーンの先のような形をしています。ヘラをイメージするとわかりやすいです。
また、うさぎはしっぽでバランスを取ったりはしませんが、仲間とのコミュニケーションや危険を知らせるために使います。
◆コミュニケーションを取る役割
うさぎは、犬のように気持ちを吠えて知らせることがない代わりに、しっぽを使ってコミュニケーションを取ります。
うさぎ同士の求婚の際にもしっぽは欠かせません。オスはメスの目の前で自分のしっぽをあげながら高くジャンプしてアピールします。
うさぎのしっぽは短いように見えますが、実は長いです。尾椎という骨がいくつも繋がって出来ています。尾椎は個体差がありますが16個前後あります。
声で仲間とコミュニケーションを取れないうさぎにはしっぽはとても大切な体の一部なのです。
◆危険を伝える役割
うさぎは仲間に危険を知らせるためにしっぽを使用します。
とくに野生のうさぎによく見られる行為です。外敵が近づいて来たときに、しっぽを立てて逃げます。わざとしっぽを立てて目立たせるのは、外敵を自分自身に引きつけ、仲間を守っているともいわれています。
ほとんどの種類のうさぎのしっぽは、裏が白いことご存じでしょうか。白い色は自然界で目立ちます。周囲に危険を早く知らせるためなのです。
うさぎはしっぽを触ると嫌がる
うさぎのしっぽは可愛くてつい触りたくなるのですが、NG行為です。
うさぎにとってしっぽはコミュニケーションや危険を知らせるための大事な場所ですし、神経もしっかり通っていますので、触れられることにとても敏感です。人間がしっぽを触ろうとするとすぐに気づき、触られまいとしっぽを器用に動かして拒否します。
うさぎの中には、しっぽが突然取れてしまうことが極々稀にあります。トカゲのように自分で切ることはしませんし、ペットのうさぎならなおさら取れる心配はないのですが、ケガや事故で運悪く取れてしまうことはあります。
野生のうさぎの場合は、外敵から身を守る際に自分のしっぽを取って残していくことがあるといわれています。しかしこのときのしっぽは、しっぽそのものではありません。しっぽについた毛玉です。
うさぎのしっぽが取れることを怖がりすぎる必要なないですが、うさぎの場合、1度取れてしまったしっぽはもう生えてきませんし、人間が思っているよりうさぎのしっぽは弱いものだということを覚えておきましょう。
とくに先端は、骨も小さく折れやすいですので、誤って踏んだりしないようにしてくださいね。脱走など、とっさにうさぎを捕まえるときにはしっぽを引っ張ることがないよう気をつけましょう。
しっぽは大事な部分で、どんなに撫でられることが大好きなうさぎでも、触られることを嫌がりますのでしつこくするのはやめましょう。
どれくらい嫌がるかはうさぎによって差はありますが、うさぎの中にはしっぽに手が近づいただけでも、噛みつくうさぎもいます。気をつけてください。
ちなみに、うさぎが触られてうれしい場所は、おでこ、顔、背中です。撫でであげるならこの3つの場所にしてあげましょう。
しっぽで分かるうさぎの感情
◆しっぽを振っている時
うさぎがしっぽを振っているときは、
●うれしい
●たのしい
時です。
犬と同じですね。うさぎも大好きなおやつを目の前にするとしっぽをぶんぶん振りますので、簡単に気づけます。
しっぽの振り方にも色々あり、上下に振る時は、興奮している時が多いです。マウンティングもそのひとつです。マウンティングはオスメス関係なく行います。繁殖のためだけでなく、相手より優位だとアピールしたいときにもします。
また、しっぽを振りながら逃げることもあります。振りながら逃げるときは、うれしい表現ではありません。
怖い、嫌いなものから逃げ出しているのです。飼い主以外の知らない人や他の動物が近づいて来たときにうさぎは逃げる行動を取ります。
うさぎが止まっている状態でしっぽをフリフリしているときはうれしい時、振りながら逃げる時は嫌なものから逃げ出したい時と覚えておきましょう。
◆しっぽを上げている時
しっぽを振っているのでは無く、ただただあげている時がありますよね。
うさぎがしっぽを上げているのは、
●興奮している
●怒っているとき
●好奇心を持っているとき
です。
初めて家に連れて帰ってきたうさぎはよくしっぽを立てています。これは、初めての環境で、周囲を警戒しているサインです。しっぽが下がり始めたら環境に慣れたサインになります。
すでにうさぎを飼っているひとは何度も見たことがあるかもしれません。うさぎが怒ったときに地面を足で鳴らす行為がありますよね。このとき、しっぽも上がっていることがほとんどですので、観察してみてください。
また、うさぎは好奇心いっぱいのときもしっぽを上げます。お部屋散策しているときにその姿は見られるかもしれません。しっぽが上がっていたら、新しい発見をしているのだなと暖かく見守ってあげましょう。
◆しっぽを下げている時
うさぎのしっぽが下がっている時は、
●リラックスしているとき
●安心しているとき
●撫でられて気持ちが良いとき
●眠たいとき
です。
そして、怯えているときにもしっぽは下がります。
うさぎはおでこ付近を撫でられると気持ち良くて眠ってしまうことがよくあり、撫でているときにしっぽがぺたんと下がっていたら、それはリラックスや安心している証拠です。
日頃から飼い主と触れあっているときにうさぎのしっぽが下がった状態が多いのは、飼い主や環境に慣れてくれた証拠ですので、この姿が見られたら信頼関係が気づけたということです。
うさぎの動きが止まり、じっとしていてケージの中でしっぽを下げていたら、眠たいときかもしれないので、そっと様子を見守ってみてください。
状況によっては、大きな音がした後や、嫌いなものが近づいた時、動かずしっぽが下がっていることもあります。それはリラックスや安心ではなく、怖くて怯えている状態ですのでできるだけ安心できる場所へ移動してあげましょう。
うさぎの飼い始めは、うさぎの気持ちがよくわからないことも多いですが、飼育していく中で理解できてきますので安心してくださいね。
うさぎのしっぽのお手入れ
うさぎのしっぽはなるべく触らないようにと説明しましたが、時にはしっぽのお手入れが必要になることがあります。
普段からうさぎは、自分で全身を毛繕いするので、しっぽや体に汚れがつくことはあまりないのですが、体調不良でうんちが柔らかいときや、おしっこがついてしまったとき、食べ残したおやつなどの汚れがついてしまうことがあります。
うさぎのしっぽに汚れがついていたら、人肌くらいに濡らしたタオルで優しく拭き取るか、それでも汚れが落ちないようなら、ブラッシングをしながら拭き取ってあげましょう。
ブラッシングは、しっぽの汚れを取るという目的はもちろん、うさぎの皮膚の健康維持に欠かせませんのでぜひブラッシングをしてみてください。
特に長毛のうさぎはおしりに汚れがつきやすいですので、こまめにチェックをしましょう。
しっぽによくうんちの汚れがつくときは、うさぎが下痢をしている可能性が高いです。うんちの状態がなかなか正常に戻らなければ、動物病院で1度診てもらってくださいね。
まとめ
うさぎのしっぽには、仲間とコミュニケーションを取るためや危険を知らせる大事な役割があります。求婚や危険を仲間に知らせるときにはしっぽの裏を見せアピールします。また、うさぎのしっぽの動きは感情を表します。うれしい時はブンブン振り、怒っている時はピンっと立て、リラックスしているときはしっぽを下げるのです。これからうさぎを飼う方、すでにうさぎを飼っている方、うさぎのしっぽにぜひ注目してみてください。きっと新しい発見や楽しみがありますよ。
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