1.ナマズってどんな魚?
2.自宅で飼育できるナマズ①アカザ
2-1.特徴
2-2.水槽サイズ
2-3.アカザの飼育方法
2-4.混泳について
3.自宅で飼育できるナマズ②ギバチ
3-1.特徴
3-2.水槽サイズ
3-3.ギバチの飼育方法
3-4.混泳について
ナマズってどんな魚?
ナマズは大きな口と長いひげが特徴的な淡水魚の一種です。日本では河川の中流~下流、
湖沼、まれに用水路でも見かけることがあります。
身体の大きさには個体差がありますが、種類によっては最大で数メートルまで成長するといわれています。
身体の色は基本的に黒色から暗褐色をしています。中には模様が入った個体や、黄色、緑といった明るい色をしたナマズもいます。
全体的に平たい身体をしているナマズですが、後部は左右から身体を押しつぶしたような側扁になっているのが特徴です。
また、ナマズといったらヒゲをイメージする方も多いと思います。ナマズのヒゲは基本的には幼魚期で6本。成魚期で4本生えています。これは成長するにつれてナマズの下あごのヒゲ(2本)が消えてしまうためです。
ほかにも
・夜行性
・肉食で貪欲
・ヒレが退化している
などの特徴があげられます。
自宅で飼育できるナマズ①アカザ
成長しても8~15cm程にしかならない小型のナマズであるアカザは、自宅でナマズを飼育したい人にぴったりです。
かれらは日本の固有種としても有名で、北海道、青森県、沖縄県を除くほとんどの地域に分布しています。
そのため、比較的ちいさな水槽での飼育が可能です。
野生のアカザは河川の中流から上流にかけて生息していて、普段は岩や砂利などの隙間に姿を隠しています。
身体の色は赤みを帯びた褐色で、食性は肉食。野生下では主に昆虫を食べています。
寿命は平均で10年ほどです。
◆特徴
アカザは他のナマズと同じく淡水魚ですが、背ビレと胸ビレに毒針を持っています。毒性は強くはありませんが、触れると数時間痛みが続くことがあるので注意が必要です。
また、アカザのヒゲは上に2対、下に2対、計8本生えています。他のナマズと比較して頭部が小さいのも特徴です。アカザは夜行性ですので、エサを食べるのは活発になる夜の間とされています。
◆水槽サイズ
アカザは大きくなっても15センチ程なので、水槽は30〜45センチの小さなもの、いわゆるSサイズの水槽でも問題ありませんが、ひと回り大きなⅯサイズの水槽を用意してあげると安心です。また、水槽は必ずフタのあるものを選びましょう。アカザの飛び出し防止のほか、ホコリの侵入、水蒸気の蒸発防止、温度調節に役立ちます。
◆飼育方法
アカザをお迎えする前に、水槽など、飼育に必要なグッズを揃えます。ちなみに、アカザはペットショップなどで購入することができます。
水温は20〜25℃、水質は弱酸性から中性を保つようにしましょう。
また、アカザは夜行性です。そのため、昼間などの明るい時間帯は岩場や砂利に隠れていることが多いです。水槽にはアカザの隠れ家となる流木やアクアグッズを設置してあげるようにしましょう。
エサは1日1回、ナマズ専用の人工飼料を与えます。
主食は人工飼料が基本ですが、おやつとしてイトミミズや赤虫もおすすめです。とくに赤虫は栄養価も高く、嗜好性が強いので餌付けにはうってつけのおやつといえます。
冷凍赤虫など、生タイプの赤虫は腐食が早いため、水質を悪化させてしまうことがあります。食べ残しは必ず取り除くようにしてあげてくださいね。
◆混泳について
ひとつの水槽で複数の魚が泳いでいると、にぎやかで見栄えがいいものです。しかし種類によっては混泳させると危険なものもいます。
では、アカザはどうでしょう?
多くのナマズと異なり、アカザは比較的ほかの魚と混泳させやすい種類として知られています。基本的には同種・他種どちらの混泳も可能とされていますが注意は必要です。
また、エビは捕食されるケースが多いので避けたほうがいいでしょう。
自宅で飼育できるナマズ②ギバチ
ナマズ目ギギ科の魚で地域によっては「ギギュウ」「ギンギョ」などの名称で呼ばれています。
アカザと同じく、ギバチは日本の固有種です。
以前はギバチは本州に広く分布していましたが、現在では本州の一部(神奈川県、富山県以北の地域)にのみ生息しています。
体長20〜25cmと比較的小型のナマズです。
寿命は一般的には3〜5年といわれていますが、10年以上生きた個体も確認されています。
◆特徴
ギバチの幼体は全体的に黄色に近い色をしており、生体になるにつれて茶色、黒褐色に変わります。ひげは上と下あごにそれぞれ2対ずつで計8本。身体には毒棘を持っているので刺されないように気をつけましょう。
ギバチは夜行性で、昼間は岩場などに隠れてほとんど動きません。性格はやや攻撃性が強く、昆虫や小さな魚などを捕食して過ごしています。
◆水槽サイズ
ギバチは最大で25センチ前後まで成長するので、最低でも60cm以上の水槽を用意してあげましょう。
また、成長したギバチは水槽のフタを目がけて突進してくることがあります。フタはできるだけ重いものを使用するようにします。重石をのせておくのもおすすめです。
◆ギバチの飼育方法
ギバチは環境の変化に弱い魚です。淡水魚ですが、水質の変化にも敏感なため常に良好な水質を保つ必要があります。水換えは1回に水槽の1/3程度、週に1回が目安です。
エサは1日に1〜2回、夜間など活発な時間帯にあげるようにします。
残ったエサは放置しないでできるだけ早く取り除いてあげましょう。ナマズ専用の人工飼料を主食とし、赤虫やイトミミズはおやつ程度に与えてくださいね。
ギバチは河川に生息している生きものです。飼育下でもフィルターなどを使い、流れをつけてあげることをおすすめします。
さらに、ギバチは他のナマズと同じで岩影や砂利に身を隠すことが多いです。より快適に過ごしてもらえるよう隠れ家を用意してあげるといいでしょう。
ギバチが砂利に潜りやすいように、なるべく目の細かいものを選ぶようにしましょう。
砂利は、水槽の底から5センチを目安に敷きつめてあげてください。
◆混泳について
ギバチは雑食性です。口に入るものはなんでも含んでしまう可能性があります。ですので、ほかの魚との混泳はおすすめできません。
加えて、ギバチは縄張り意識が強いことでも知られています。ギバチを飼育する際は基本的に単体での飼育となります。
自宅で飼育できるナマズ③ギギ
ギギは、ナマズ目ギギ科ギバチ属(またはコイ目ギギ科)の淡水魚であり、湖沼や河川の上流〜中流に生息している日本の固有種です。
ギギの分布は近畿地方以西の本州と、四国の一部、九州の北東部です。
アカザ、ギバチよりも少しサイズは大きくなりますが、平均25〜30cmほどになるナマズですが、比較的小型の分類なのでしっかりと理解しておけば自宅でも飼育できるサイズです。
寿命は約10年です。
◆特徴
ほかのナマズと同じで細長く、全体的に平たい身体をしています。背ビレと胸ビレに棘を持っているので触れないようにしましょう。
上あごに2対、下あごに2対の計8本のひげが生えています。
ギギは夜行性ですので昼間は滅多に活動をしません。他のナマズ同様、岩場などに身をひそめていることが多いです。
腹ビレの棘と、基底部の骨をこすりあわせて「ギーギー」と低い音を出すことも特徴です。ちなみにこれがギギの名前の由来といわれています。また、ギギは古くから食用としても親しまれてきた魚でもあります。
食性は肉食で自然では小魚やエビを好んで食べます。
性格はやや攻撃的といわれていますが、個体差があります。
◆水槽サイズ
ギギは体長30センチ前後のナマズですので、余裕をもって90センチの水槽を選ぶといいでしょう。
水槽にフタをつけることも忘れないでくださいね。
◆ギギの飼育方法
ナマズの中では小型とされるギギはペットとして人気があり、飼育に関しても比較的容易といわれています。
ギギが活動的になる夕方や夜にエサを与えるようにします。エサは人工飼料が主食です。もちろん赤虫やイトミミズをおやつとして与えるのは問題ありません。
(ちなみに自然ではメダカなどを捕食して食べています)
エサを与える回数は1日に1、2回。食べきれる量を与えます。他のナマズと同じく、水質を悪化させないよう食べ残しは必ず取るようにしましょう。
◆混泳について
ギギは肉食で性格は比較的気が荒いです。
ほかの魚との混泳はおすすめできません。
小型ナマズを飼育する際の注意点
小型ナマズを飼育する際に、特に気を付けたいポイントは以下の3点です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
こちらでご紹介したナマズは、どれも小型で、自宅で飼育できる種類です。しかも、海水魚ではないので水道水(カルキを抜いた)で十分に飼育でき難易度も高くありません。
最近はアクアグッズも充実しています。これからナマズをお迎えしようと検討している方、飼育しようかどうか悩んでいる方、この機会にあなただけのアクアリウムを作ってみてはいかがでしょうか。
最後になりましたが、ナマズをお迎えする際は、ペットショップからお迎えされることをおすすめします。ナマズは生き物です。長時間、長距離の移動はナマズにストレスを与えてしまいます。
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