うさぎのトイレ掃除方法!尿石はクエン酸で解決!?

2023.12.05

うさぎのトイレ掃除方法!尿石はクエン酸で解決!?

静かで愛らしく、飼い主にもなつくウサギは、近年ペットとして注目を集めています。しかし、実際にウサギを飼い始めて驚くのが、トイレの汚れ。洗ってもこすっても落ちない頑固な茶色の汚れは、尿石! 正しい掃除をすることできれいにすることができます。今回は、汚れの正体や掃除方法についてご紹介したいと思います。

【掲載:2020.10.09  更新:2023.12.04】


うさぎのトイレについて

うさぎのトイレ

みなさんはうさぎのトイレ事情についてどのくらい知っているでしょうか。

うさぎのうんちはコロコロとしていることで有名ですが、一度にまとまって排泄するというよりは、少量を数回に渡って排泄します。
一日のうんちの量は体重1㎏当たり5~18gほどと言われており、おしっこに関しては1日に体重1kgあたり130ml程度の量を排泄していると言われています。

うさぎはうんちやおしっこをケージ内のトイレでするという事も覚えることが出来ますが、興奮してしまったり単にトイレまで間に合わなかったりすることでトイレの外で排泄してしまうこともしばしばあります。

そんなうさぎのトイレですが、一体どれくらいの頻度でどのように掃除をすればよいのでしょうか。

◆うさぎのトイレ掃除の頻度

うさぎのトイレ掃除は1日に1度は必ず掃除を行います。

うさぎのトイレはおしっこを吸収する砂やシートを入れて使いますが、糞尿の回収や使用している砂やシートの交換は毎日行ってあげてください。
トイレ掃除のしすぎは、うさぎによってはストレスとなることもありますので、多くても朝夕の2回などにしてあげてくださいね。

この時トイレを水洗いするかという事については、ニオイや汚れ具合にもよりますが、毎回水洗いする必要はないと言えます。
もちろん清潔に保つことに越したことはありませんが、うさぎによっては自分のニオイが消えてしまったり洗うためにトイレを移動させるのがストレスになる可能性もあります。

そのうさぎやニオイ、汚れの状況に合わせて、1週間に1度以上は水洗いまで行うようにします。

◆うさぎのトイレのニオイや汚れの原因

よくうさぎは体臭がほとんどなくうんちもほとんど臭わない為、飼育しやすい動物であると思われがちですが、実際に飼育してみるとこの尿石やオシッコのニオイに驚かされます。

うさぎは草食動物で牧草を主食として食べていますので、うんち自体に嫌なニオイは特にありません。
しかし、そんなうんちに対してうさぎのおしっこというのはとても厄介です。

うさぎの尿のニオイはとても強く、また放っておくとこべりついて頑固な汚れとなります。
水や洗剤で洗っても、いくらこすっても落ちない、トイレにこびりついた茶色い頑固な汚れに驚いた飼い主さんも多いのではないでしょうか。

実はうさぎのトイレに厄介な汚れを残す原因は、尿に含まれているカルシウムです。

ウサギの尿は黄色やオレンジ色でありながら、透明というよりは少し白く濁っています。この白く濁る原因が尿中のカルシウムです。

ウサギは、食事の際にカルシウムを吸収しやすい体質で、なおかつ独特なカルシウム代謝をしていて、不要になったカルシウムを尿として排出しています。
尿中のカルシウムの多さは、その他の哺乳類が2%以下であるのに対し、うさぎは50%前後と言われています。

この尿に含まれるカルシウムなどの成分が、細菌の働きにより、こびりつくようにして固まってしまいます。
そうして固まった尿が、ウサギのトイレについた茶色い汚れの正体で、これを「尿石」と呼びます。

それを解決するには、やはり臭いのもとからきれいにするしかありません。
尿石を根こそぎ掃除して、ウサギとの快適な生活を手に入れましょう。


うさぎのトイレの掃除方法

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しかし、実際に掃除したことがある方にはわかると思うのですが、尿石はとても厄介な汚れです。
ひたすら擦るするだけでは、ちっとも落ちる気配を見せません。

ここは、正しい掃除方法やポイントをおさえて、簡単に掃除してしまいましょう。

◆クエン酸を使った掃除がおすすめ!

前述の通りウサギの尿石の成分はカルシウムが中心なのでアルカリ性です。
これらの成分は、水で溶かすこともできなければ、石鹸や洗剤などでもなかなか落とすことはできません。

このようなタイプの汚れには、化学反応を利用した掃除がおすすめです。
アルカリ性と逆の性質を持つ酸を使えばいいのです。
アルカリ性の尿石と、酸性のものが合わさることで、汚れが中和し、それにより落としやすくなります。
化学の授業で学んだことの、応用ですね。

酸性のものといえば、身近なところで言えばレモンの汁や酢などがありますが、おすすめはクエン酸。
おすすめする理由は以下の通りです。

①安全・安心!

クエン酸は、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類、梅干しなどの酸っぱいものに含まれる、酸味の成分。そのため、万が一ウサギが口にしてしまっても害はありません。
(とはいえ、酸っぱく刺激の強いものなので、口に入れてしまわないよう、注意を払ってあげてください)

②手に入れやすい!

粉状のクエン酸は、ドラッグストアや100円均一などで購入することができます。
物によりますが、600円〜700円で1kgほど手に入るので、お手軽ですね。
また、値段は上がりますが、スプレー状のものも販売されています。(この記事には粉状のクエン酸でスプレーを作る方法も記載してありますので、そちらもご参照ください)

では、クエン酸のメリットを確認したところで、実際にどのように掃除をすればいいのか、詳細を見ていきましょう。

◆クエン酸を使った掃除方法

今回は、粉状のクエン酸を使った掃除方法をご紹介します。

①小さじ1杯〜大さじ1杯ほどのクエン酸を、トイレにふりかけます。
 (クエン酸の量は、尿石の汚れに応じて調節してください)

②水を入れ、5分〜10分ほど待ちます。

尿石の汚れが浮き上がってきましたか?
このまま水で流すだけでもきれいになりますが、もっときれいにしたい場合は、スポンジで軽くこすってみてください。
トイレが傷ついてしまうので、硬いスポンジやたわしでこするときには注意してくださいね。

もし汚れがあまり落ちていないようであれば、クエン酸の量を増やすか、待ち時間を長くしてみてください。

◆クエン酸を使った掃除方法〜応用編〜

先ほどの方法でも簡単に尿石汚れを落とすことができますが、スプレーボトルを使うことで、もっと手軽に掃除することができます。

①水200mlに対し、小さじ1杯ほどのクエン酸をよく溶かして、スプレーボトルに入れます。
 (尿石の汚れがひどい場合は、濃度をあげてみてください)

②クエン酸のスプレーを、汚れに吹きかけます。

③15分〜20分ほどおいたら、拭き取ったり、水で洗い流したりして、汚れを取りましょう。

うまく汚れにスプレーが吹きかからない場合は、キッチンペーパーを敷いてその上にスプレーをかけるのも有効です。

余ってしまったスプレーの中身は、人間のトイレの汚れや、キッチンや風呂場の水垢などの掃除にも使うことができます。
また、一度作ったクエン酸のスプレーは、ボトルに入れたまま保管しておくことも可能です。

ボトルに入れておけばすぐに使用でき、毎日の掃除も楽にできそうですね。
クエン酸でこまめに掃除しておくことが、尿石がつくのを抑えることにもつながります。

◆クエン酸を使った掃除の注意点

楽にきれいにできるクエン酸の掃除ですが、いくつか注意点もあります。
ウサギの健康やよい飼育環境の維持、飼い主さん自身の健康のためにもご一読ください。

①掃除後は必ず一度水で洗い流す!

クエン酸はとても酸っぱいもの。ウサギが舐めてしまうと、当然びっくりしますし、ストレスにもなります。
掃除をしたあとは、しっかり洗い流すようにしてください。

②金属部分にかからないようにする!

トイレの金網やケージなど、金属でできているものは、クエン酸によって錆びたり、変色したりしてしまいます。
錆びなどの不衛生な飼育環境は、病気などの元になります。
掃除の際には、クエン酸がかからないようにした上で、もしかかってしまった場合は、すぐに拭き取るなどの対策をとりましょう。

③混ぜると危険なものには注意する!

クエン酸は、塩素系漂白剤と混ぜることで、有毒なガスが発生します。
パッケージなどにも大きく注意書きされていることが多いですが、気をつけて使うようにしてください。


クエン酸が配合されたウサギのケージ掃除用グッズがおすすめ。

クエン酸でのお掃除方法をご紹介しましたが、持っておくと便利なのが、ウサギのケージ掃除用に開発されているお掃除スプレーです。
クエン酸で掃除するときは、掃除のたびにクエン酸水を作るなどひと手間かかりますが、ペットのケージ用に作られているスプレーを使えばさらに手軽に掃除することができます。
ウサギ用に開発されているため安全で、掃除しやすく、さらに汚れが付きにくくなるなどのプラスアルファの成分も含まれています。
いくつか商品を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

◆うさピカ 頑固な尿石取り用 180ml

うさピカ 頑固な尿石取り用 180ml

泡スプレータイプだから、尿石汚れにとどまって汚れを分解!
お掃除しにくいトイレのスノコ汚れにも密着。
特殊電解製法で、酸の嫌なニオイがほとんどしない天然アロマミントの香り。
※ご使用後は水でしっかりと洗い流してください。

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◆リバイバルウォーター うさぎさんの尿石クリーナー 245ml

リバイバルウォーター うさぎさんの尿石クリーナー 245ml

頑固なうさぎさんの尿石落としが簡単にオフできます!
特許取得の酸性水とクエン酸のW酸パワーで、こびりついた頑固な尿石をキレイに簡単に落としていきます。
洗浄成分=合成界面活性剤も使用していないので、うさぎさんにも人にも安心です。

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◆Zero 小動物用ケージクリーナー 300ml

Zero 小動物用ケージクリーナー 300ml

小動物のケージ・飼育用品などのお掃除に特化したケージクリーナーです。
合成界面活性剤不使用で植物由来のやさしい洗浄成分が添加され、動物にも人にも安心・安全な酸性電解水です。
高い除菌効果をもつ酸性電解水と、クエン酸のWの酸のパワーで、軽くこするだけで日々の汚れや、しつこくこびりついた汚れ(尿石等)を簡単に落とすことができます。
また、使用面へのコーティング作用があり、尿石の形成を抑制することができます。

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まとめ

今回は、ウサギのトイレ掃除についてご紹介しました。

小動物の中にはトイレを覚えない種類もいますが、ウサギはきちんとしつけをすればトイレを覚えることのできる、賢いペットです。
ウサギがトイレの位置を覚えてくれれば、ケージ内の掃除も一気に楽になりますので、ぜひ覚えさせたいところ。

とはいえ、もちろんトイレの覚えのよさには個体差があります。すぐに覚えるウサギもいれば、ちっとも覚えないウサギもいるのが実際のところ。
他にも、おしっこは覚えてもうんちは覚えられないウサギや、ケージ内のどこでもトイレをしてしまうウサギもいるようです。

いろんな見た目のウサギがいるように、いろんな性格のウサギがいるのが当たり前。
飼っているウサギがなかなかトイレを覚えないからといって、あまり神経質になりすぎないことが大切です。

クエン酸をはじめとし、身近な酸性のものを使うことで、水で落ちない尿石汚れが簡単に落ちてしまうなんて驚きですね。
食品としても利用されるクエン酸は、安全ですし、毎日の掃除にも役立てることができます。低価格かつ気軽に手に入れることができるので、ウサギ飼いのみなさんは家に常備しておくといいかもしれません。
トイレを清潔に保つことは、ウサギにだけでなく、飼い主さんにとっても大切なことです。こまめなお掃除を心がけ、素敵なウサギライフをお過ごしください!



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