1.フクロモモンガとは?
1-1.フクロモモンガはカンガルーと同じ有袋類
1-2.樹木の間を滑空して移動する
1-3.感情豊かなフクロモモンガ
2.フクロモモンガの特徴は?
2-1.身体の特徴
2-2.被毛の特徴
2-3.オスの特徴
3.フクロモモンガはなつく?慣れさせるポイントは?
3-1.幼齢個体は慣れやすい
3-2.人間に慣れさせるポイント
5.フクロモモンガの飼育に必要な物は?
5-1.フクロモモンガのケージの選び方
6.フクロモモンガのオススメケージ
6-1.イージーホーム 40 ハイ(ワイヤースノコ付)
6-2.アクリルルーム390High
7.フクロモモンガの飼育に必要なもの
7-1.寝床(ポーチ)
7-2.足場
7-3.フード
7-4.食器
7-5.給水ボトル
7-6.床材
7-7.体重計
7-8.移動用キャリーケース
7-9.ペットヒーター・冷却ボード
7-10.ナスカン
フクロモモンガとは?
フクロモモンガ(モモンガ)は、有袋目フクロモモンガ科フクロモモンガ属の夜行性の小型哺乳類です。くりくりのお目目が印象的で、近年ペットとして人気を集めている動物になります。
◆フクロモモンガはカンガルーと同じ有袋類
フクロモモンガは「モモンガ」とついていますが、げっ歯目に属する二ホンモモンガやアメリカモモンガとは違う特徴を持ちます。
フクロモモンガは有袋目で、メスは腹部に育児嚢(いくじのう)という、カンガルーやワラビーなどと同じ赤ちゃんを育てる袋がついています。
その袋の中には4つの乳首があり、フクロモモンガの赤ちゃんはその中でおっぱいを飲んで育ちます。
フクロモモンガは臆病で繊細な性格です。聴覚はとても優れていて、昆虫の動く音や敵の近づく音も聞き取ることができます。
◆樹木の間を滑空して移動する
フクロモモンガには、前足の小指から後ろ足の最初のつま先にかけて滑空するための「飛膜」があり、普段は体の脇に折りたたんであります。
食料などを得るために飛膜を使用して樹木の間を移動し、50mほどの長距離滑空をすることができます。フクロモモンガは雑食性で、生息地によりますがユーカリの樹液、果汁、花粉や昆虫類などを食べます。
また、フクロモモンガの尻尾は、体と同じくらいの長さがあります。滑空する時の舵を切る役割をし、尻尾を体に巻き付けて飛ぶこともあります。
◆感情豊かなフクロモモンガ
フクロモモンガは、驚いたりすると後ろ足で立ち上がり前足を広げます。この行動はフクロモモンガに限らずハムスターやうさぎなどにも良く見られる行動の一つです。
逆にリラックスしている時は無防備に仰向けになっており、このような格好で寝ている時は特にリラックスしている時です。
また、警戒している時は「ジコジコ」と鳴きます。
「シューシュー」「シューアンシューアン」はポジティブな感情、一緒に何かしたい時に出す鳴き声です。求愛、友好鳴きと言われます。
自分の居場所を知らせる時や寂しい時、発情期などは「ワンワン」「アンアン」と子犬のような鳴き声で鳴きます。
フクロモモンガの特徴は?
◆身体の特徴
フクロモモンガは全部で28本の歯を持ち、下の歯2本が切歯として大きく前に突き出しています。ただし、げっ歯目の動物の様に歯が伸び続けることはありません。
舌は細長く、ハムスターなどと違い頬袋のようなものがないことも特徴のひとつです。
体長は約12~15㎝で、体重は80g~130gで平均115gです。
飼育下での平均寿命は、約10年程度と言われています。
◆被毛の特徴
フクロモモンガは短くなめらかな被毛をしています。
毛色は背面がパールグレイで、一部黒とクリーム色をしています。頭頂部から背中にかけて黒いラインが入っています。
鼻はピンク色。頬はクリーム色で耳は褐色。尾の色は、四分の一が黒いのが特徴です。
顔にあるラインは敵から襲われにくくするための模様といわれています。
◆オスの特徴
フクロモモンガの臭腺は、額や胸、肛門などの身体の至る箇所にあります。同じ群れの仲間との確認や、縄張りのために臭腺は使われています。
特にオスは大人になると、額の臭腺が成長し、ひし形に脱毛します。
フクロモモンガはなつく?慣れさせるポイントは?
◆幼齢個体は慣れやすい
フクロモモンガは、臆病で神経質な性格な個体が多いですが、小さな頃から育てることで飼い主によく慣れる傾向にあります。
そのため、フクロモモンガをなつかせたい場合は、脱嚢(お母さんのお腹の嚢から出た日)後2~4ヶ月の赤ちゃんの個体を選びましょう。脱嚢後2ヶ月を過ぎると離乳食の飼育ではなくなるため、比較的飼いやすくなります。
ただし、個体差とその子の性格もあるので「絶対になつく」と言うわけではありません。
◆人間に慣れさせるポイント
フクロモモンガを人間に慣れさせるには、お迎えをしたらまず「飼い主のニオイ」を覚えさせましょう。飼い主のニオイがついた布などを寝床に入れてあげます。
「飼い主のニオイ=自分に害がない=安心できる存在」が飼育するにあたっての法則です。
どんなペットにも言えることなのですが、お迎えをして一週間はケージを覗き込んだり、むやみに触ったりする行為は減らしましょう。
次に飼い主が傍に居ても出てくるようになり、ケージ内を歩く様になったら「モモンガポーチ」を用意しましょう。
この時、モモンガを触る場合は必ず前から手を差し伸べましょう。モモンガの視界に入るようにする事がポイントになります。
モモンガポーチに入れると、常に飼い主のニオイがします。安心できる存在になるとポーチ内でも寝てくれるようになります。
ただし、最初の内はストレスになる個体もいるため15分程の時間を決めて始めましょう。
嫌がらないのであれば、「おやつ」を与えてあげましょう。そうすることにより、ポーチに入る=おやつがもらえるという感じで覚えていきます。
また、フクロモモンガは耳がいい生き物です。そのため、飼い主の声を聞き分けることができます。ご褒美の時や褒めるときに声をかけてあげる事で、モモンガにとってうれしい事と飼い主の声がリンクしてなつきやすくなります。
なれると飼い主に呼ばれることで自分から近寄ってきてくれるようになるでしょう。
フクロモモンガの迎え方・値段は?
ペットショップでもよく見かけるようになったフクロモモンガは、生体の値段も様々です。
ペットショップ経由での購入の場合、スタンダードのノーマル品種の個体を購入する場合1~3万円位です。
繁殖個体を専門業者で購入する場合も3~6万円位で購入できます。
色別で値段を一覧にすると、
- ノーマル(グレイ) 1万5千~3万円前後
- ブラウン 1万5千~3万円
- アルビノ 10万~20万円
- ホワイトチップ:海外相場は 3~5万円
- プラチナ 20万円前後
- リューシスティック 20万円以上
- クリミノ 20万前後
アルビノなど真っ白い品種改良されたフクロモモンガは、20万円を超える個体もいます。
また、赤ちゃんになると5千円~2万円位まで値上がりするショップさんが増えています。
お目当ての子が決まっている場合はあらかじめ飼育環境を整えてお迎えしましょう。
フクロモモンガの飼育に必要な物は?
◆フクロモモンガのケージの選び方
フクロモモンガを飼育するにあたって必要になるのが「ケージ」です。
フクロモモンガのケージを選ぶ際のポイントは、できるだけ高さがあり大きな物を選ぶということです。
野生のフクロモモンガは木から木へと移動するほど、フクロモモンガは運動量がとても多い生き物です。
フクロモモンガ1匹に必要な底面積は最低でも45㎝×35㎝で、60㎝~70㎝あるのが理想的です。多頭飼いする場合はさらに面積を必要とするので注意しましょう。
また、フクロモモンガの特徴でもお話しした通り、フクロモモンガは臭腺がある生き物です。そのためケージ内でもマーキングをしながら移動します。
飼育していくと糞尿などでケージの錆が目立ってきます。錆の目立ちを気にする方は、白にコーティングされたケージを選びましょう。これなら糞尿などで錆びることもかなり抑えられ、定期的に洗浄するだけできれいな状態が保てます。
フクロモモンガのオススメケージ
◆イージーホーム 40 ハイ(ワイヤースノコ付)
大きく開く扉でケージ内部の作業が楽々。コンパクトで高さを備えた横幅約40cmの快適なイージーホーム。
十分なケージ高でシマリスやデグーなど、上下運動を好む小動物の飼育に。
サイズ:w435xD500xH620mm
◆アクリルルーム390High
フクロモモンガ、ハリネズミに最適なアクリルケージ誕生!
透明なので、見やすく、オシャレな簡単組立てケージです。上下運動が得意な子に!
自由に移動できるワイヤーネット。木製ステップ。
体の大きさに合わせて左右で異なる高さに給水ボトルを設置可能。
毎日のお掃除が簡単!引き出し式底トレイ。
シート式ヒーターが設置しやすい底形状。
カバー付きヒーターコード穴。
こちらの商品は、パーツをゴムリンクにはめ込むだけで簡単に中の設置などを変えることができるアクリルタイプのケージになります。
ガラス製同様に糞尿や臭いなどは軽減され、下のトレイが引き出しタイプでお掃除が楽々にできます。
また、こちらの商品は高さもあるため、フクロモモンガの飼育に適しているサイズだと思います。
サイズ:W400xD330xH710
フクロモモンガの飼育に必要なもの
ケージを購入したら、次は必要な物を揃えていきましょう。フクロモモンガの飼育に必要な物一覧です。
◆寝床(ポーチ)
中に入れた際爪をひっかけてしまう恐れがあるので、布の物よりフリース素材などがおすすめです。
巣箱はポーチをそのまま使うもよし、野鳥用などの巣箱を使うことでも問題はありません。
◆足場
フクロモモンガの必需品とも言える一つです。野生下では止まり木で休憩したり、くつろいだり樹皮をかじったりします。
◆フード
フクロモモンガ専用のフードとしてペレット状やパウダー状のフードが売られています。
フードにはフルーツや野菜、ミルワームやチキンなどをトッピングするとよいでしょう。
甘いものが大好きなフクロモモンガにおやつの与えすぎは注意しましょう。
◆食器
フクロモモンガの食べ散らかしを防ぐためのフード付き食器などがおすすめです。
◆給水ボトル
金網タイプのケージなら外付けができる物がおすすめです。
◆床材
新聞紙やペットシーツ、ウッドチップなどでも可能です。
◆体重計
定期的な体重管理をしてあげることで体調の変化にも気を遣うことができます。
◆移動用キャリーケース
モモンガポーチと違い固定されたものを選びましょう。
◆ペットヒーター・冷却ボード
モモンガの原産国は暑い国ですが、暑さに弱く、勿論寒さにも弱い生き物です。エアコンが直接当たらない場所にケージを置くなどの工夫をしてあげましょう。
人間が過ごしやすい快適な温度での飼育をしてあげてください。その際部屋の温度は20度を下回らないようにしてください。
◆ナスカン
ケージの鍵として使用します。フクロモモンガは頭がいい生き物です。ケージの開け閉めを覚えてしまうのでナスカンは必需品です。
フクロモモンガの飼い方のまとめ
いかがでしたでしょうか?
まずは購入して一週間は、むやみにのぞいたり触ったりしないで、お家の環境になれさせてあげて下さい。
環境に慣れてきたら手からえさをあげたり、コミュニケーションをとっていきましょう。手からの餌やりになれたら、モモンガポーチなどに時間を決めて入れてみましょう。
これから購入をご検討されている方や、フクロモモンガについてご興味がある方々の少しでもお役に立てたらと思います。
是非素敵なフクロモモンガライフにしてくださいね!
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