1.カメレオンとは
2.カメレオンの主な種類と特徴
2-1.①パンサーカメレオン
2-2.②コノハカメレオン
2-3.③ジャクソンカメレオン
2-4.④エボシカメレオン
2-5.原産国・生息地
2-6.性格
2-7.寿命
4.カメレオンの飼育環境
4-1.ケージ
4-2.枝
4-3.ライト
4-4.ヒーター
4-5.加湿器、水飲み
カメレオンとは
カメレオンはトカゲ目カメレオン科に属する動物で種類や個体によって様々な色のものがあり、体色を変えることが出来るのは有名です。周囲に合わせてどんな色にでも変わる、というものではなく、天敵に襲われた時や威嚇した時など興奮したときに色が変わるといわれています。
多頭飼いの飼育は難しいとされていますが妊娠、産卵をさせることも不可能ではありません。卵から生まれた小さい幼体はかわいく、育てるという貴重な体験も出来ます。幼体から飼育すると1年程で成体と同じくらいの大きさになるといわれています。成長を見守るのも楽しいですね。
カメレオンは目を上下左右にクルクルと動かす事が出来て別々に動かす事も可能です。エサは昆虫
で生きたものしか口にせず、長い舌を伸ばして素早くキャッチし、すぐに口に入れて食べます。食欲旺盛で食べすぎることもあるので注意が必要です。体の大きさや特徴は種類によって異なるので代表的な4種を紹介していきます。
カメレオンの主な種類と特徴
①パンサーカメレオン
大きさは約40~50cm、体色が鮮やかで人気がある品種の一つです。身体の模様や色は個体によってかなり違いがあり、生息する場所によって緑、青など様々な色があります。この色のパンサーが欲しい、と思って探しても手に入るとは限らないのでお店の人に頼んでおくなどして、入ってきた時に教えてもらうようにしましょう。やや乾燥に弱いので霧吹きで湿度を保つなど適度な湿度管理が必要です。
②コノハカメレオン
カメレオンの中ではかなり小柄で最大でも5cm程にしかなりません。小さくてかわいらしく、色はどちらかというと白や茶のような渋い色のものが多いです。体が小さいのでエサも小さいものが必要になります。コオロギではなく、ハエなど小型の昆虫を用意しなくてはいけないので飼育する際にはエサの管理に少し手間がかかります。
③ジャクソンカメレオン
大きさは種類によって異なりますが、大きいものでも35cm程度で体色は緑色のものが多いです。頭の前方に3本の角があり、まるで恐竜のような風貌で人気があります。角があるのはオスだけで、縄張り争いの際に使うといわれています。温度や湿度の変化に敏感で、飼育は容易とは言えませんが、独特の風貌は他のカメレオンにない魅力があるのでジャクソンカメレオンの飼育にも挑戦してみてください。
④エボシカメレオン
最もポピュラーで飼われることが多いのがエボシカメレオンです。日本で繁殖された個体も多いので広く流通しており比較的入手しやすく飼育もしやすい品種です。大きさはオス45cm~60cm、メス35cm~45cmとオスの方がメスより大きくなります。オスの頭部にはカスクと呼ばれる突起物があり、烏帽子のように見えるところからこう呼ばれます。
幼体は全身が緑色ですが成長するに従って赤褐色の模様が出てきます。カメレオンは一般的に動物性の餌を好みますがこの品種は果物など植物性のエサも食べることなどから飼育しやすいとされ
入門種として紹介されることもあるので初めて飼う方にお勧めの品種です。
◆原産国・生息地
パンサーカメレオンの原産地はマダガスカルですがその中でも産地ごとで色が異なります。コノハカメレオンはタンザニア、ケニア、ジャクソンカメレオンもケニア、エボシカメレオンはイエメン、サウジアラビアの南部で生息しています。
どのカメレオンも温暖な気候の場所の森林の樹の上で暮らしており、昼に活動し夜は休むという生活サイクルです。私たち人間の生活サイクルと同じなのでその点では夜行性のものより飼育しやすい
といえます。
◆性格
カメレオンは臆病で神経質です。カメレオンが飼い主を認識したりすることはなく、慣れさせることは難しいです。手を伸ばした時に近づいてきた場合を除いてむやみに触らない方が良いでしょう。触られることがストレスになると考え、様子を見ながら触れてみましょう。
◆寿命
パンサーカメレオンの寿命は7年、コノハカメレオン2~3年、ジャクソンカメレオン3年、エボシカメレオン約7年といわれています。寿命も個体差や飼育状況によって違いがあり、1年で亡くなった例もあります。
カメレオンの値段
エボシカメレオン、ジャクソンカメレオンの値段は一般的に20,000円~40,000円くらい、パンサーカメレオンは30,000円~60,000円、コノハカメレオンは5000円~8000円といわれていますがはっきりとした相場が分からないのが現状です。
カメレオンはトカゲなどの爬虫類に比べると飼育人口も少なく販売量も多くないのでどこでも購入できるわけではありません。通販は不可、対面で販売しなくてはいけない決まりがあるので、カメレオンを扱っている店舗で購入するかフェアなどで購入するしか方法がありません。専門店だと器具類が充実しており、困った時に相談に乗ってもらえるので安心です。
カメレオンの飼育環境
カメレオンを家庭に迎えるためには飼育環境を整えることが大切です。必ず必要なものから順番に見ていきましょう。
◆ケージ
飼育するために必ず必要になるのがケージで、選ぶ際に重要なのは通気性です。プラケースや水槽ではなく鳥かごの様に空気が通るものを選びましょう。専用のケージだと全面が大きく開き、餌やりや掃除などの世話がやりやすく作られているので清潔に保てます。底には使い捨てのシートを敷きましょう。専用のケージは通販や店舗で容易に手に入れることが出来ます。
カメレオンの飼育に必要なケージの高さは体長の1.5倍、横幅は胴体の2倍以上といわれています。狭いとストレスを感じることもあるので大きいものを選ぶ方が安心です。設置場所は人があまり通らない風通しの良い場所を選びましょう。また、上から見おろされるのは苦手なので人間の目線より高い場所に設置するようにしましょう。
◆枝
ケージの中をジャングルのようなもともと住んでいた環境になるべく近い環境に整えます。適当な枝や
観葉植物を入れます。あまり太い枝ばかりだと登れないこともあるので細めの枝も入れましょう。
◆ライト
2種類のライトを用意してケージの上部から照らすようにセットします。1つはバスキングライトと呼ばれる自然の太陽光を再現した球体のライトです。カメレオンは自分で体温調節が出来ないので日光を浴びることで体温を上げ、明るさを感じることで生活のリズムを整えます。
もう1つは紫外線ライトと呼ばれるもので紫外線を含む光線を出すライトです。カメレオンの体に浴びることでビタミンDを生成し、骨を形成する役割があります。いずれもケージに合ったワット数のものを選びましょう。近づいた時に熱くなり過ぎないよう注意が必要です。
◆ヒーター
保温にはパネルヒーターを使います。ケージ内全体を暖めるためにファンを設置し空気を循環させます。昼は25℃~28℃程度、夜は18℃~25℃程度に調整しましょう。
多湿を好むので湿度は50%~70%に保ちます。温湿度計を使用し、こまめにチェックするようにしましょう。日本は、冬場は朝夕の温度差が大きく、夏場は高温になり通気だけで適温を維持するのが難しい時があります。エアコンや加湿器などを使用して部屋全体で管理することも考えましょう。
◆加湿器、水飲み
湿度の管理には爬虫類専用の加湿器があるので利用すると良いでしょう。水分補給も動く水しか飲まないので、水滴をポタポタと垂らすドリッパーという給水器具を使うと良いです。それ以外の方法としては霧状の水を葉全体にかけて垂らす、貯めた水に空気を通しブクブクとさせるなど工夫が必要です。
カメレオンの飼い方
◆ご飯について
カメレオンは生きたコオロギを食べます。カルシウム不足にならないようにコオロギにカルシウムパウダーをまぶすと安心です。生きたコオロギが手に入らない場合は缶詰や乾燥したものが販売されているのでそれを使用するのもよいでしょう。動くものしか食べないので、ピンセットなどではさみ、目の前で動かして与えます。大体1週間に2~3回、6~7匹が目安です。適量がわかるまでは調節します。
◆トイレについて
カメレオンにトイレのしつけをすることは難しく、トイレのセットを用意する必要はありません。トイレの跡を見つけたら早めに片づけることがトイレの世話だと考えましょう。排泄物には雑菌が繁殖しやすいのでこまめにチェックして見つけたらすぐに片づけましょう。
◆お手入れについて
カメレオンは体のお手入れも必要ありません。体毛がないのでブラッシングも必要ないですし、マッサージもいりません。お風呂も入れる必要はありません。カメレオンにとってうれしい事は、ケージ内を生まれ育った環境に近い状態で維持する事です。温度、湿度を快適に保つ、むやみに触らない、清潔を保つ、変わった事がないか観察する、を続けることが一番のお手入れです。
毎日観察していることで体調に変化があった時にすぐに気づくことが出来ます。エサを食べない、水を飲まない、目がくぼむ、腹回りが膨れる、などいつもと違うと感じた場合は早めに対応しましょう。
まとめ
一般には飼育が難しいといわれているカメレオンですが、今は飼育器具も充実し簡単に手に入るようになりました。カメレオンの飼育には細かい管理が必要ですが、かけた手間に勝る魅力的な特徴がたくさんあります。是非間近で観察してください。家にお気に入りのカメレオンがいて、毎日見ていられたら最高ですね。
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