1.プレーリードッグの生態
1-1.レーリードッグの原産国・生息地
1-2.プレーリードッグの特徴
1-3.プレーリードッグの性格
3.プレーリードッグの飼育環境
3-1.プレーリードッグの飼育環境:必要な用品
3-2.プレーリードッグの飼育環境:温度や照明
4.プレーリードッグの飼い方
4-1.プレーリードッグの飼い方:ご飯
4-2.プレーリードッグの飼い方:トイレ
4-3.プレーリードッグの飼い方:お手入れ
5.プレーリードッグを飼うときの注意点
5-1.プレーリードッグを飼うときの注意点:デリケートな生き物
5-2.プレーリードッグを飼うときの注意点:近くの病院をチェック
プレーリードッグの生態
まず最初に、プレーリードッグの生態についてご紹介します。
◆プレーリードッグの原産国・生息地
プレーリードッグの原産国・生息地は北米です。
北米大陸の中央に位置する温帯草原地帯は「プレーリー」と呼ばれています。
プレーリーに生息する犬のような動物ということで「プレーリードッグ」という呼称がついたそうです。
プレーリードッグはこの地帯に巨大な巣穴を掘って集団で生活をしています。
動物園などで、穴からひょっこりと顔を出す姿を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
◆プレーリードッグの特徴
プレーリードッグはジリスというリスの仲間です。
体長30㎝前後、体重1kg前後の全体的に丸みを帯びた身体をしています。
非常に大きなぱっちりとした目が特徴です。
手先が器用で主食である草を手で持ちながら食べる姿が非常に可愛いです。
また犬のような動物とお伝えした通り、敵が近づいてきた際には「キャンキャン」と犬のような鳴き声を発して仲間に知らせる習性があります。
プレーリードッグはかつて北米全域に50億匹近く生存していたといわれています。
しかし害獣として駆除の対象となってしまい98%も消滅してしまいました。
そのため現在では国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに絶滅危惧種として指定されています。
また、感染症の予防や感染症患者に対する医療に関する法律施行令の一部が2003年に改正されました。
この影響で他国から日本へのプレーリードッグの輸入禁止措置が実施されました。
こういった背景があり、プレーリードッグは入手が困難な動物となりました。
一夫多妻制でオス1頭に対してメスが複数いる家族集団を形成することも特徴です。
この集団は「コテリー」と呼ばれています。
縄張り意識が強い為、他のオスが侵入してきた際には激しく威嚇をし合います。
その一方で家族同士では抱き合ったりと密にコミュニケーションをとります。
興味のあるものを見つけたとき、驚いたとき、怒っているときなどボディランゲージでコミュニケーションをとろうとします。
じっくり観察していると、何を表現しようとしているのか気持ちを汲み取ってあげられるようになります。
プレーリードッグは自然界では天敵に狙われる機会が多い為、寿命は1~6年程度です。
飼育下では平均寿命は6~10年と小動物の中では長いです。
まれに15年以上生きる長生きなプレーリードッグもおり、比較的長寿な動物です。
プレーリードッグにはオグロプレーリードッグ、オジロプレーリードッグ、メキシコプレーリードッグ、ガニソンプレーリードッグ、ユタプレーリードッグの5種類が存在します。
中でもオグロプレーリードッグが一般的にプレーリードッグと呼ばれているもので、ペットとして飼育されている人気の種類です。
◆プレーリードッグの性格
先ほど家族同士は密にコミュニケーションをとるとお伝えした通り、プレーリードッグは仲間思いで優しい性格をしています。
集団生活をしている点も社会性がある性格ゆえであると言えます。
仲間同士で食べ物を分け合ったり、毛づくろいをし合ったり挨拶をしたりと、まるで人間のようです。
警戒心が強いのですが、幼いうちからペットとして飼い始めると徐々に慣れて懐いてくれます。
寂しがり屋な一面もあるため、飼育をする場合には積極的にスキンシップをとることがおすすめです。
プレーリードッグの平均価格
プレーリードッグは先ほどお伝えしました輸入禁止措置が発令する前は、大量に流通していたため平均価格は2万円程でした。
入手困難となった現在では平均価格は20~40万円にまで高騰しました。
市場に出回る機会が少なく販売しているショップも非常に少ないです。
また購入希望者の予約も殺到しているケースが多い為、プレーリードッグをペットとして迎えるにあたって大きな難関となっています。
プレーリードッグの飼育環境
プレーリードッグをペットとして飼育するにあたって必要なアイテムや整えるべき環境をご紹介します。
◆プレーリードッグの飼育環境:必要な用品
- ケージ
- ケージの床に敷くすのこ、シート
- 隠れ家
- 給水ボトル
- エサ入れ
- おもちゃ
プレーリードッグはものをかじる癖があります。
家の中で放し飼いにすると、家具や電気コードをかじる恐れがあり危険です。
基本的に放し飼いはせず、ケージ内で飼育をしましょう。
室内で遊ばせる際には目を離さないよう注意してください。
特注のプレーリードッグ用のケージも販売されていますが、大型のうさぎ用ケージでも問題ないです。
1頭で飼育する場合は、縦60cm×横80cm×高さ60cm程度の大きさがあれば十分です。
ケージの床部分にはすのこやペット用シートを敷くことで床の汚れを防ぎましょう。
プレーリードッグはお伝えしている通り、野生では巣穴で生活をしています。
ペットとして飼育する際にも、身体がすっぽりと入れるくらいの大きさのある隠れ家を用意しましょう。
うさぎ用の大きめサイズの商品がおすすめです。
水入れはお皿だとこぼしてしまう恐れがあるので、給水ボトルタイプがおすすめです。
300ml以上入る大きさがあれば、1日分以上の水を入れることができます。
プレーリードッグはよく動き回る為、エサ入れは簡単にひっくりかえせないような重たいものがおすすめです。
陶器などの重量のある素材のものがおすすめです。
運動不足を解消するためにおもちゃも用意しましょう。
回し車の設置がおすすめです。
またかじり木を用意し、ストレスの発散をさせてあげましょう。
砂浴び用のプレイバスも用意できるとストレス解消、健康維持の面で尚よいです。
◆プレーリードッグの飼育環境:温度や照明
プレーリードッグの生息地である北米は寒暖差が激しい場所ですが、巣穴は15℃程度に保たれています。
そのため冬場は15℃を下回らないようにエアコンやペット用のヒーターで温度調節をしてください。
適温は20~28℃であるため、夏場は暑くなりすぎないように調節してください。
プレーリードッグの生活スタイルは昼行性です。
野生では日中は地上で生活をし、夜は巣穴の中で睡眠をとります。
日当たりの悪い場所にケージを配置する場合は、最低でも10分間以上日光浴をさせてください。
また夜間には暗くなるよう照明をタイマーなどで切り替えましょう。
プレーリードッグの飼い方
次にプレーリードッグの具体的な飼育方法についてご紹介します。
◆プレーリードッグの飼い方:ご飯
プレーリードッグは粗食の草食系の動物です。
野生では高繊維質で低カロリーのイネ科植物を食べています。
ペットとしての飼育環境下では運動が不足しがちであるため、高カロリーなご飯をあげると肥満や病気の原因となってしまいます。
主食はペレットですが、低カロリー、低たんぱく質、低脂肪、高繊維質であるものを選びましょう。
ペレット以外は牧草を中心に与え、生野菜や果物は少量だけおやつ程度にあげるようにしてください。
リスの仲間ですが、リス用の餌はカロリーが高いものが多いので与えないでください。
牧草はうさぎ用に販売されているもので問題ないです。
種類が複数ありますが、野生下ではイネ科の植物を食べているので、おうちでもイネ科の干し草を与えるといいでしょう。
◆プレーリードッグの飼い方:トイレ
プレーリードッグはトイレのしつけをすることが難しい動物です。
そのためトイレを用意してあげても、そこでしてくれないケースが多いです。
気に入った場所に排泄をする習性があるため、そこをトイレにするのがよいでしょう。
◆プレーリードッグの飼い方:お手入れ
プレーリードッグはきれい好きで、自らお手入れを行う習性があるのでお風呂に入れる必要はありません。
春と秋の年2回に換毛期が訪れるため、ストレスを与えない程度に優しくブラッシングをし抜ける毛を取ってあげましょう。
爪が伸びてくるとカーペットなどに引っ掛かり折れてしまう恐れがあります。
ペット用の爪切りを用いて、血管が通っていない先端部分を切ってあげましょう。
プレーリードッグを飼うときの注意点
次にプレーリードッグを飼育する際の注意点についてご紹介します。
◆プレーリードッグを飼うときの注意点:デリケートな生き物
プレーリードッグはデリケートで臆病な動物です。
飼い主に慣れるまでの期間は個体差がありますが、1週間~3か月程度必要です。
慣れてくれるまではストレスを与えないよう、一定の距離を保ち辛抱強く見守ってあげましょう。
徐々に心を許してくれるので、それからしつけやスキンシップをとるようにしましょう。
プレーリードッグはストレスをためると「自咬症」を発症してしまいます。
これは、自身の手や身体を噛むことでストレスを紛らわせる行為であるといわれています。
傷ついた箇所は化膿したり、細菌が入り込んでしまうため治療が必要となります。
飼育環境や寂しがり屋な性格であることに気を配り、ストレスをためないよう注意して飼育してください。
懐いてくれた後は、毎日遊んでスキンシップをたくさんとってあげることで孤独を感じさせないようにしましょう。
◆プレーリードッグを飼うときの注意点:近くの病院をチェック
上記の「自咬症」を発症した場合を含め、具合が悪い場合にはすぐに病院に連れて行ってあげましょう。
しかしプレーリードッグは特殊な動物であるため一般の獣医さんでは診察してもらえないケースが多いそうです。
販売店のスタッフさんに専門の獣医さんを紹介してもらったり、近くにプレーリードッグを診察対象としている病院がないか?を自らチェックしたりしましょう。
プレーリードッグの1か月の飼育費用
プレーリードッグの飼育には初期費用以外では主に餌代、ペットシート代がかかります。
1か月の飼育費用の目安は2000円~3000円程です。
この他に急に体調が悪くなった際には、動物病院での治療費がかかることを頭に入れておきましょう。
プレーリードッグの飼い方に関するまとめ
プレーリードッグの特徴や飼い方、注意点などをご紹介してきましたが、いかがでしたか。
プレーリードッグがペットとして飼育できるのか疑問に思っている方や、近々お家にお迎えしたいと思っている方の参考になれば嬉しいです。
人懐こいプレーリードッグと一緒に暮らし、豊かな感情表現やコミュニケーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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