1.うさぎはなつく動物?
1.うさぎは社会性のある動物
2.なつかないと誤解される理由
2-1.犬や猫と比べてしまうため
2-2.臆病で警戒心が強いため
3.うさぎの「なつく」はどんなもの?
3-1.なついているうさぎの行動
3-2.なつくうさぎの動画
4.うさぎになついてもらう方法
4-1.なでる
4-2.なつく種類のうさぎを選ぶ
4-3.おやつを上手に活用する
5.うさぎが嫌がる行動をしない
5-1.かまい過ぎない
5-2.慣れるまでは抱っこを強制しない
5-3.大きな音を出さない
5-4.やさしく話しかける
うさぎはなつく動物?
うさぎはなつかない動物なのでしょうか。いいえ、うさぎは人になつく動物です!かしこいので、愛情を持って可愛がってあげるほどなついてくれます。
実際のところ、ペットのうさぎにはフレンドリーな性格の子、甘えん坊な子がとても多いんですよ。
◆うさぎは社会性のある動物
うさぎが人になつくのは、群れで暮らす動物で社会性が発達しているからなのです。仲間意識があり、コミュニケーションをとる手段も発達しています。
人間社会に来たうさぎは、飼い主さんや家族の顔を覚え、自分の仲間と認識します。また、知能が高く学習能力があるので、そのおうちのルールも覚え人の暮らしにもなじんでくれるのです。
たとえば、リビングに家族が集まってテレビを見ていれば、当たり前かのように近くでくつろいでいることもあります。
家族とは一緒に遊ぶけど、知らないお客さんが来たらケージの奥でじっとして呼んでも来ない。ということもあります。これは、仲間とそうでない人の違いを認識している、飼い主さんになついている証拠といえるでしょう。
なつかないと誤解される理由
うさぎは社会性があって人にもなつくのに「なつかない」と誤解されるのはなぜでしょうか。
◆犬や猫と比べてしまうため
一番の大きな理由は、犬・猫レベルのなつき方を期待してしまうところが挙げられます。
うさぎはなついても、犬のように飛びついて愛情表現をしたり、おもちゃで一緒に遊んだりすることはありません。また猫のように甘えた声でニャアと泣いてすり寄ってくることもしません。
そもそも、うさぎは飼い主より自分の都合を優先する動物です。人になついても、飼い主の命令を聞いたり、食べ物をもらうためにこびを売ったりすることには興味がありません。名前を呼ばれたことに気付いても、気が乗らなければ飼い主のもとに行くこともないのです。
それに、うさぎは声帯がないので、鳴き声で感情や要望を伝えることはできません。また感情は顔に出さないので、人と一緒にいる時もほぼ無表情です。
このようにマイペースでドライなふるまいをすることが「なつかない」という誤解につながっています。
◆臆病で警戒心が強いため
うさぎは臆病で警戒心が強いため、個体によってはなつくまでに時間がかかります。これは仕方のないことです。
というのも、うさぎは草食動物で自然界では捕食される立場にあります。ペット用のうさぎにも「ボクを食べようとしているかもしれない!」と警戒の体制をとる本能が残っています。ほかの生き物に近づかれるのは、怖いことなのです。
ですから、ペットショップからお迎えしたうさぎは、飼い主さんや新しい環境が安全だとわかるまでは警戒心が解けません。
とはいえ、ひとたび安心すると飼い主さんに対して態度が大きくなる子も多いですね。どれだけ人になつくかは、個体の気質、うさぎの置かれた環境によっても変わってくるようです。
うさぎの「なつく」はどんなもの?
では、なついているうさぎはどのような動作をするのでしょうか。
◆なついているうさぎの行動
うさぎはなつくと、次のような行動をして親しみの気持ちを表します。
- 鼻でつんつんする
- おでこをなでてほしそうにする
- 飼い主の足元をぐるぐる回る
- 名前を呼ぶと寄ってくる
- ブッブッと鼻を鳴らす
- 人の後ろをついてくる
- 人の手や顔を舐める
- やきもちをやく
よく見られるのは、かまってほしい時に鼻でんつんする、人の手の下におでこを押し付けておでこをなでさせようとする動作です。また、飼い主さんと一緒にいるのが嬉しい時はテンションが上がって、飼い主さんの回りをぐるぐる回ったり、足元を8の字に走ったりします。
すごく仲良くなると、人の手や顔を舐めたり、ずっと後ろをついてきたりもします。また、飼い主さんが友達を連れて来ただけでやきもちをやいて、おしっこをとばす子もいます。
犬や猫とはリアクションが違いますが、なかなか熱烈な愛情表現だと思いませんか?飼い主さんのなかには「こんなになつく動物とは思わなかった」と感動する人も多いんですよ。
◆なつくうさぎの動画
飼い主さんと仲良く暮らしているうさぎの動画を集めました。なついているうさちゃんの様子をご覧ください。
甘えん坊のうさぎ
足元を8の字に回るうさぎ
かまってアピールをするうさぎ
うさぎは声が出せない代わり、目で訴える、物を揺する、足ダンするなどの仕草で人とコミュニケーションをとります。そしてそれを観察していれば、うさぎが何を考えているかは次第にわかるようになるのです。
うさぎが発信するメッセージをくみ取って応えてあげると、息もぴったり合っていき、動画で紹介したような楽しいうさぎライフが実現できるのだと思います。
うさぎになついてもらう方法
うさぎになついてもらうには、いくつかのコツがあります。
◆なでる
うさぎと仲良くなるには、なでてあげるのが一番です。
もともと動物には、仲間同士でグルーミング(毛づくろい)をして絆を深めるという習性があります。心地よいスキンシップをはかると、相手との絆を深める「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。
人とペットの間でも同じで、飼い主さんがペットをなでてあげると、お互いの絆が深まりやすくなるのです。
ただ、うさぎは警戒心が強いので最初はびくっとして逃げるかもしれません。特に、背中や下半身、脚を触られるのはたいへん嫌がります。
そのような時は、おでこをやさしくなでてみましょう。おでこをなでられるのが嫌いな子は、まずいません。慣れていなくても、おでこなら触らせてくれるはずです。
おでこをなでる時に身をゆだねるようなら、鼻の上、ほお、後頭部、と少しずつ範囲を広げてもいいですね。
うさぎは、気持ちがいいとギリギリとかすかな音で歯ぎしりをします。歯ぎしりが聞こえたら、しめたものです。リラックスして、飼い主さんに体を触らせることを許しています。
こうした触れ合いを繰り返すことで、うさぎは次第になついていくのです。ちなみに、オキシトシンには人の心を癒す作用もあります。ペットをなでるたびに飼い主さんも癒されるので一石二鳥なんですよ。
◆なつく種類のうさぎを選ぶ
これからうさぎを飼うならば、友好的なタイプの品種を選ぶのもよいでしょう。ロップイヤー、ネザーランドドワーフ、ミニウサギはフレンドリーでなつきやすい品種といわれます。
もちろん個体差があるので、ペットショップで少しふれ合ってみて、人に興味を示しやすい子、相性がいいと思った子を選ぶとよいでしょう。
◆おやつを上手に活用する
おやつを与えると、うさぎはなつきやすくなります。ちゃっかりしていますが、やはり美味しい食べ物をくれる人は自分にとって有益だからです。
もちろん、おやつの与え過ぎはよくありません。1日に1回少量のおやつを与える、爪切りやブラッシングの後にご褒美としておやつを与える、などおやつの量は最小限にとどめます。
あくまでも、うさぎにとって嬉しい時間を作るのが目的です。